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論文

A Modeling approach to estimate the $$^{137}$$Cs discharge in rivers from immediately after the Fukushima accident until 2017

佐久間 一幸; 中西 貴宏; 吉村 和也; 操上 広志; 難波 謙二*; Zheleznyak, M.*

Journal of Environmental Radioactivity, 208-209, p.106041_1 - 106041_12, 2019/11

 被引用回数:22 パーセンタイル:67.44(Environmental Sciences)

タンクモデルとL-Q式を用いた簡易な$$^{137}$$Cs流出モデルを開発した。福島第一原子力発電所事故初期から2017年にかけて、阿武隈川および浜通り河川から海洋へ流出する$$^{137}$$Cs量および流出率を推定した。事故後約半年間における$$^{137}$$Cs流出量および流出率はそれぞれ、18TBq(3.1%)および11TBq(0.8%)であった。これらは2011年6月以降に観測された流出率に比べ、1-2桁程度高く、事故初期の流域から河川を通じて流出する$$^{137}$$Csは非常に重要であると考えられた。しかし、河川を通じた海洋への$$^{137}$$Cs流出量は、福島第一原子力発電所からの直接放出(3.5PBq)および大気由来の沈着量(7.6PBq)に比べ、2桁程度小さいため、海洋への影響は限定的であることが示唆された。

論文

Role of filamentous fungi in migration of radioactive cesium in the Fukushima forest soil environment

大貫 敏彦; 坂本 文徳; 香西 直文; 難波 謙二*; 根田 仁*; 佐々木 祥人; 新里 忠史; 渡辺 直子*; 小崎 完*

Environmental Science; Processes & Impacts, 21(7), p.1164 - 1173, 2019/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:43.51(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所事故により降下した放射性セシウム(以下、Csとする)の挙動及び関連する放射線学的影響は、表層土壌から森林生態系へのCsの移動性に大きく関係する。本研究では、福島県飯舘の森林で採取した野生きのこ子実体へのCs蓄積量を測定した。土壌から野生きのこ子実体へのCs移行係数(TF)は10$$^{-2}$$から10$$^{2}$$の間であった。この範囲は、チェルノブイリ事故後にヨーロッパのきのこについて報告された値、及び核実験降下物に対する日本のきのこについて報告された値の範囲と類似していた。野生きのこのTF値と、704種類のきのこ菌糸をCsを含む栄養寒天培地で生育したときのTF値とを比較したところ、野生きのこのTF値の方が低かった。寒天培地に1重量%の鉱物(ゼオライト等)を加えたところTFは0.1以下になった。添加した鉱物がきのこによるCs吸収を低下させることが明らかとなった。

論文

オートラジオグラフィーを用いた福島第一原子力発電所起源の放射性セシウムの樹木中分布と移動解析

坂本 文徳; 大貫 敏彦; 香西 直文; 山崎 信哉; 吉田 善行*; 難波 謙二*

日本原子力学会和文論文誌, 12(4), p.257 - 266, 2013/12

福島第一原子力発電所事故により投下した放射性セシウムの植物中の局所的な分布をオートラジオグラフィー法で解析した。その結果、事故後1年程度では事故以前に生育した枝葉には粒子状の分布が得られたが、事故後に生育た枝葉には放射性Csはほとんど検出されなかった。一方、22ヶ月経過した試料では、事故後に生育した枝葉に検出された。このことは、放射性セシウムは年オーダーの速度で新しい枝葉に分布することを示している。

論文

Development of a prototype module for the ERL superconducting main linac at KEK

古屋 貴章*; 原 和文*; 細山 謙二*; 小島 裕二*; 仲井 浩孝*; 中西 功太*; 阪井 寛志*; 梅森 健成*; 沢村 勝; 篠江 憲治*

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2923 - 2925, 2010/05

2つの1.3GHz超伝導9セル空洞を含むcERLのためのモジュールの設計が進められている。9セル空洞の形状はCWの100mAを加速できるように最適化されている。そのため120mmの大口径ビームパイプと偏心フルートによって高調波モードを十分に減衰させ構造になっている。取り出された高調波は銅ビームパイプにHIP処理で貼り付けられたフェライトで吸収される。20kWでCWの高周波電力を供給するための入力カップラーの開発も行っている。カップラーは2枚のディスク型セラミックを使用し、全反射状態で運転できるようになっている。各要素の製作,冷却試験,高周波特性試験によりcERLのための主リニアック用モジュール開発を進めている。

論文

Recent progress in the energy recovery linac project in Japan

坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05

日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。

論文

Ultra-high-speed image signal accumulation sensor

江藤 剛治*; Son, D.*; 秋濃 俊昭*; 秋濃 俊郎*; 西 謙二*; 呉田 昌俊; 新井 正敏

Sensors (Internet), 10(4), p.4100 - 4113, 2010/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:45.58(Chemistry, Analytical)

超高速度イメージングに関して低いS/N比の画像信号データを積算平均処理することで画質の改良が可能となる。本報では、素子内部に信号積算機能を付加した超高速度撮像センサーの構造案を提案する。本技術では各CCD素子内部に信号記録部を内蔵することにより、極めて高い記録速度を達成できる。また、信号積算機能は、CCD内部の信号記録の最初と最後を直接接続することで実現する。本センサーにより、超高速度で多重露光を繰り返すことにより、高品質の連続画像が取得可能となる。本信号積算機能を有する素子内記録型画像記録センサーを"画像信号積算型センサー(ISAS)"と呼ぶ。

論文

Progress in R&D efforts on the energy recovery linac in Japan

坂中 章悟*; 吾郷 智紀*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; 原田 健太郎*; 平松 成範*; 本田 融*; et al.

Proceedings of 11th European Particle Accelerator Conference (EPAC '08) (CD-ROM), p.205 - 207, 2008/06

コヒーレントX線,フェムト秒X線の発生が可能な次世代放射光源としてエネルギー回収型リニアック(ERL)が提案されており、その実現に向けた要素技術の研究開発が日本国内の複数研究機関の協力のもと進められている。本稿では、ERL放射光源の研究開発の現状を報告する。

論文

Observation of second decay chain from $$^{278}$$113

森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; 鹿取 謙二*; 小浦 寛之; 菊永 英寿*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 76(4), p.045001_1 - 045001_2, 2007/04

 被引用回数:199 パーセンタイル:97.41(Physics, Multidisciplinary)

同位体$$^{278}$$113の合成と崩壊についての研究を行った。実験は353MeVの$$^{70}$$Znビームを標的$$^{209}$$Biに当て、気体充填型反跳イオン分離装置を用いて行った。この実験により1つの$$alpha$$崩壊連鎖を観測し、これが$$^{208}$$Pb($$^{70}$$Zn,n)反応によって同位体$$^{278}$$113が合成された後に続く崩壊連鎖であると同定した。$$^{262}$$Dbの自発核分裂にて連鎖は止まった。こうして得られた結果は、2004年に最初に報告した$$^{278}$$113合成及びその崩壊の結果を支持するものである。

論文

Experiment on synthesis of an isotope $$^{277}$$112 by $$^{208}$$Pb + $$^{70}$$Zn reaction

森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; 鹿取 謙二*; 小浦 寛之; 工藤 久昭*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 76(4), p.043201_1 - 043201_5, 2007/04

 被引用回数:151 パーセンタイル:95.99(Physics, Multidisciplinary)

同位体$$^{277}$$112の合成と崩壊についての研究を行った。実験は349.5MeVの$$^{70}$$Znビームを標的$$^{208}$$Pbに当て、気体充填型反跳イオン分離装置を用いて行った。この実験により2つの$$alpha$$崩壊連鎖を観測し、これが$$^{208}$$Pb($$^{70}$$Zn,n)反応によって同位体$$^{277}$$112が合成された後に続く崩壊連鎖であると同定した。2つの連鎖崩壊はともに$$alpha$$粒子を4回放出した後、$$^{261}$$Rfの自発核分裂にて連鎖は止まった。こうして得られた崩壊エネルギーと崩壊時間は、ドイツの重イオン研究所(GSI)により報告された結果と一致している。今回の結果はGSIにより報告された$$^{277}$$112同位体及びその$$alpha$$崩壊娘核$$^{273}$$Dsの発見実験の報告に対し、明確な形で確認した最初の実験であり、彼らの結果を支持するものである。

論文

Experiments on synthesis of the heaviest element at RIKEN

森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; Kanungo, R.*; 鹿取 謙二*; 菊永 英寿*; et al.

AIP Conference Proceedings 891, p.3 - 9, 2007/03

理化学研究所の気体充填型反跳分離装置(GARIS)を用いて、最重原子核の生成及びその崩壊の一連の実験が実施された。本実験において得られた112番元素の同位体$$^{277}$$112及び113番元素の同位体$$^{278}$$113の実験結果について報告する。$$^{208}$$Pb($$^{70}$$Zn, n)反応により同位体$$^{277}$$112からの崩壊連鎖が2例確認され、これは以前ドイツのGSIのグループにより報告された$$^{277}$$112の生成と崩壊を再現、確認する結果となった。また、$$^{209}$$Bi($$^{70}$$Zn, n)反応を実施し、自発核分裂で終わる$$alpha$$崩壊連鎖を2例観測した。これは113番元素$$^{278}$$113及びその娘核である$$^{274}$$Rg, $$^{270}$$Mt, $$^{266}$$Bhそして$$^{262}$$Dbであると同定した。

論文

Experiment on the synthesis of element 113 in the reaction $$^{209}$$Bi($$^{70}$$Zn,n)$$^{278}$$113

森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; Kanungo, R.*; 鹿取 謙二*; 小浦 寛之; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 73(10), p.2593 - 2596, 2004/10

 被引用回数:487 パーセンタイル:99.21(Physics, Multidisciplinary)

113番元素の同位体である$$^{278}$$113及びその娘核$$^{274}$$111及び$$^{270}$$Mtを$$^{209}$$Bi+$$^{70}$$Zn反応で初めて観測した。ビームエネルギーは349.1MeVでビーム総粒子数は1.6$$times$$10$$^{19}$$であった。生成断面積は$$57^{+154}_{-47}$$ fb($$10^{-39}$$cm$$^2$$)と見積もられる。

論文

INVESTIGATION OF CORE THERMOHYDRAULICS IN FAST REACTORS - INTER-WRAPPER FLOW DURING NATURAL CIRCULATION -

上出 英樹; 林 謙二; 磯崎 正; 西村 元彦

Nuclear Technology, 133, p.77 - 91, 2001/00

 被引用回数:24 パーセンタイル:83.19(Nuclear Science & Technology)

自然循環による崩壊熱除去に関する研究として、崩壊熱除去系の冷却器が炉内に設けられた場合に顕著となる炉心部熱流動現象、すなわちインターラッパーフロー現象をナトリウム試験により解明した。実験の結果、インターラッパーフローが炉心を冷却する効果と1次系自然循環流量を低減する効果をもつこと、そのバランスとして定格の1%以下の流量では、インターラッパーフローが炉心を実質的に冷却できることを明らかにした。インターラッパーフローによる炉心冷却現象の評価パラメータとして無次元パラメータを新たに導入し、その有効性を示した。また、多次元解析コードを用いた解析手法を構築し、実験より検証した。

論文

TRANSIENT EXPERIMENTS ON FAST REACTOR CORE THERMAL-HYDRAULICS AND ITS NUMERICAL ANALYSIS -Inter-subassembly Heat Transfer and Inter-wrapper Flow under Natural Circulation Conditions

西村 元彦; 上出 英樹; 林 謙二; 桃井 一光

Nuclear Engineering and Design, 200, p.157 - 175, 2000/00

 被引用回数:28 パーセンタイル:84.24(Nuclear Science & Technology)

自然循環崩壊熱除去の過渡現象における、集合体間熱移行、流量再配分およびインターラッパーフロー(IWF)を伴う炉心部熱流動挙動の解明を目的とした実験研究を行い崩壊熱除去に及ぼす影響を明らかにした。実験はナトリウム試験装置PLANDTL-DHXにより実施した。IWFを伴わない冷却条件下では、ピーキングファクタはグラスホフ数/レイノルズ数による浮力パラメータに依存することを明らかにした。かかる事象を多次元熱流動解析により評価可能とするために、複数領域メッシュを具備するAQUAコードに、サブチャンネル解析において多くの実績を持つ、ミキシング係数モデルを組み込み、実験解析による検討を行った。その結果、解析は実験と良く一致し、これにより本解析手法が、集合体間熱移行および流量再配分を伴う自然循環崩壊熱除去熱過渡事象に十分適用できることを示した。また、IWFについては、主一次冷却系流量が定格時の1%を下回る条件下で、ラ

報告書

プレナム内温度成層化現象に関する実験研究 - 多次元熱流動解析による成層界面上昇速度の評価 -

木村 暢之; 西村 元彦; 林 謙二; 上出 英樹

JNC TN9400 99-075, 99 Pages, 1999/07

JNC-TN9400-99-075.pdf:22.11MB

高速炉のスクラム時に発生する原子炉容器上部プレナム内の温度成層化現象は、原子炉容器構造材に熱疲労を生じさせ、構造健全性を低下させる可能性がある。上部プレナム内温度成層化現象の発生条件、成層界面形成位置、成層界面上昇速度、界面での温度勾配等を定量的に把握し、実機設計に反映することは非常に重要である。そこで、PLANDTL-DHX試験装置を用いたナトリウム試験に関して、多次元熱流動解析コードAQUAを用いた二次元解析を実施し、温度分布、界面形成位置、界面上昇速度等を実験結果と比較することにより解析コードの検証を行った。ナトリウム試験では、リチャードソン数(Ri)とレイノルズ数(Re)をパラメータとして、界面上昇速度などへの影響が把握されており、この点について解析による予測を試みた。AQUAコードの乱流モデルとしては、代数応力方程式モデル(ASM)を使用した。また、ASMとの比較として、k-$$epsilon$$2方程式乱流モデルを使用した解析を1ケース実施した。その結果、Ri数が大きいケースでは、上部プレナム内温度分布の過渡変化、および界面上昇速度について、実験と解析は良く一致した。一方、Ri数が小さいケースでは、界面下端における温度勾配が、解析値が実験より鈍るために、上部プレナム内温度分布および界面上昇速度の模擬度が低下した。しかしながら、Ri数が小さくなるにつれて界面が高い位置で形成されているという実験の傾向についてはASMを用いた解析により模擬できた。また、ASMとk-$$epsilon$$モデルによる解析結果を比較すると、上部プレナム内温度分布および界面形成位置において、ASMによる結果が、実験を良く模擬していることが明らかとなった。

報告書

インターラッパーフロー自然循環水流動可視化実験; ボタン型ラッパー管パッド形状における試験および解析結果

安田 明洋; 宮越 博幸; 林 謙二; 西村 元彦; 上出 英樹; 菱田 公一

JNC TN9400 99-072, 70 Pages, 1999/04

JNC-TN9400-99-072.pdf:7.29MB

高速炉の自然循環崩壊熱除去時において、上部プレナムに浸漬された崩壊熱除去用の炉内冷却器(Direct Heat Exchanger,以下DHX)から流出する低温のナトリウムが炉心燃料集合体ラッパー管の間に形成されたギャップ部に流入し、燃料集合体をラッパー管の外側から冷却する現象{インターラッパーフロー(IWF)}が注目されている。これまでに7体の集合体により炉心を部分的に模擬したナトリウム試験体によりその温度場の特性を中心に明らかにしてきた。本研究では、炉心全体でのIWFの流動特性に着目し、径方向反射体を含めて炉心を模擬した水流動試験装置TRIF(Test Rig for Inter-wrapper Flow)を用いて可視化を中心とする試験を実施した。試験体の模擬ラッパー管は、透明アクリル、透明ガラスヒーター等の部材で構成されており、六角断面のラッパー管に挟まれた複雑な流路をもつIWFに対して、流況可視化による流速計測技術の適用が可能となっている。IWFに対して大きな影響を及ぼすと考えられるラッパー管同士のクリアランスを確保するためのパッド形状は、本報では「常陽」やPHENIXで採用されているボタン型とした体系を対象として、温度分布測定、流況可視化を行った。また、上部プレナムと炉心槽とをつなぐ流路などを設け、炉心周りの形状をパラメータとした。本実験により、IWFのフローパターンを明らかにすると共に、流れの可視化画像処理による速度分布の定量化を行った。また、ボタン型スペーサーパッドの体系ではパッド部を通り抜ける流れが支配的となり、炉心槽内の温度分布に対して、炉心周辺の幾何形状パラメータの変更による顕著な影響はないことが明らかとなった。IWFに関する解析手法の検証として流体の体積占有率と障害物(ここではラッパー管)から受ける流動抵抗を用いて複雑な流れを模擬するポーラスボディモデルを用いた多次元熱流動解析の適用性を評価した。解析は、実験のフローパターンを再現すると共に、温度分布についても予測可能であることが確認できた。

論文

Beamlines for medical applications on the SPring-8

宇山 親雄*; 武田 徹*; 豊福 不可依*; 徳森 謙二*; 安藤 正海*; 兵藤 一行*; 板井 悠二*; 塩飽 秀啓; 西村 克之*

Medical Applications of Synchrotron Radiation, p.149 - 157, 1998/00

SPring-8の医学利用実験施設へ導かれる3本のビームラインの内、真ん中の偏向電磁石ビームラインは既に建設が始まっているので、それ以外の挿入光源ビームライン2本について設計を行った。われわれ、医学利用研究グループが行う研究(単色X線冠状動脈撮影、単色X線断層法、微小心臓血管造影法、腫瘍検出画像法、X線位相コントラスト画像法)において、人を被写体とする医学診断のためには、照射野が大きくかつ強度の高いX線が必要となる。これらの研究のために種々の検討を行った結果、挿入光源として片方をアンジュレータ、もう片方をウィグラー(マルチポールウィグラー)を設置すべきであるという結論に達した。挿入光源の設計結果を蛍光X線法や多層膜等を用いた単色広照射野X線生成法を提案する。

報告書

高速炉の自然循環崩壊熱除去時の冷却系統間相互作用に関する研究; 一次元ネットワークコードを用いた解析手法の検討

木村 暢之; 西村 元彦; 桃井 一光; 林 謙二; 上出 英樹

PNC TN9410 97-046, 69 Pages, 1997/04

PNC-TN9410-97-046.pdf:2.89MB

高速炉の信頼性、安全性を向上させるために、固有の性質を利用することが重要である。そこで、ポンプ等の動的機器に依存しない自然循環により崩壊熱を除去することが考えられている。特に、DRACS(Direct Reactor Auxiliary Cooling System)を採用した場合、炉内冷却器からの低温ナトリウムが集合体間ギャップへ潜り込むインターラッパーフロー(IWF)現象が炉心槽内で発生し得る。また、崩壊熱除去系、二次主冷却系等の冷却系統間での熱的相互作用が、一次主冷却系自然循環流量へ影響を与え、それに伴い、炉心部熱流動挙動も変化すると考えられる。そこで、当室では、自然循環時のシステム間相互作用の影響を把握することを目的として、DRACSおよびPRACS(Primary Reactor Auxiliary Cooling System)を模擬しているPLANDTL-DHX試験装置を用いた試験を実施し、炉心部熱流動現象に与える崩壊熱除去系および二次主冷却系の運転条件の影響を検討してきた。本報では、定常自然循環時の熱流動現象について、一次元ネットワークコードLEDHERを用い、IWFに相当する流路とラッパー管との熱伝達を考慮した解析モデルを作成し、解析手法の妥当性を評価した。解析は、IWFを考慮したモデルと、IWFを考慮しないモデルを作成し、一次主冷却系自然循環流量と炉心部熱流動現象について試験と解析の比較を行った。PRACSおよび中間熱交換器にて除熱したケースでは、IWFが発生しておらず、両モデルとも自然循環流量、炉心部温度分布および各機器(PRACS用冷却コイル、中間熱交換器)の出入口温度をほぼ模擬できた。DRACSにて除熱したケースにおいて、IWFを考慮しないモデルは、自然循環流量が実験よりも12%程度大きくなり、集合体間ギャップ温度分布も実験で見られた中性子遮蔽体領域での温度低下を模擬することが出来なかった。一方、IWFを考慮したモデルでは、自然循環流量は実験と比較し、3%以内の差で一致し、集合体間ギャップ等の炉内温度分布も模擬することが出来た。集合体間ギャップの温度分布が解析と実験で一致していることから、流動場についても本解析は、ほぼ実験を模擬できていると判断される。DRACSにて除熱したケースのIWFによる除熱の寄与は、模擬炉心出力が実機定格2%の時、IWFを考慮したモデルと考慮しないモデルでの集合体内流体の温度差から、模擬炉心出力の36%程度であることがわかった。

報告書

高速炉の自然循環時のインターラッパフロー現象に関する実験研究;炉心冷却効果と自然循環流量低減効果の評価

桃井 一光; 林 謙二; 上出 英樹; 西村 元彦; 小柿 信寿

PNC TN9410 97-047, 93 Pages, 1997/03

PNC-TN9410-97-047.pdf:4.4MB

高速炉の崩壊熱除去系として原子炉容器の上部プレナム内に冷却器(DHX)を設けるDRACS(Direct Reactor Auxiliary Cooling System)を採用した場合、DHXからの低温ナトリウムが炉心部の集合体間ギャップに潜り込み自然対流するインターラッパーフロー(IWF)が発生し、集合体内部をギャップ側から冷却し、炉心最高温度を低下させる効果が期待できる。その反面、DHXからの低温ナトリウムが上部プレナム底部に成層化し、更にIWFによる冷却で炉心部上部非発熱部の温度低下により、自然循環流量が減少して炉心部温度を上昇させることも考えられる。DRACSを採用する上では、IWFの冷却特性を把握しその有効性を明確にする必要がある。本報では、IWFの炉心冷却特性を自然循環状態下で把握する為、PLADTL-DHX装置による自然循環定常ナトリウム試験を実施した。熱出力および一次系ループの流動抵抗を主弁開度で変化させ、DRACS除熱でIWFを発生させたケースとPRACS(冷却器をIHX上部に内蔵する方式:Primary Reactor Auxiliary CoolingSystem)除熱でIWFが発生しないケースの自然循環流量および模擬炉心部温度を比較した。PRACSで除熱した場合に対するDRACSで除熱した場合の自然循環流量の低下は、周辺集合体通過流量で大きく現れ、中心集合体通過流量では小さい。これは、IWFによる冷却が中心集合体よりも周辺集合体で強く作用し、浮力ヘッドの違いから集合体間で流量が再配分されたと考えられる。また、一次系ループの主弁開度を15%以下にしてDRACSで除熱したケースでは、一部の周辺集合体で逆流が発生した。DRACSで除熱した場合には、自然循環流量の熱輸送による除熱の他に、IWFによるギャップ部からの冷却と逆流の発生により温度が低下した周辺集合体からの冷却が中心集合体に対して径方向から作用する。径方向からの冷却効果は自然循環流量が1.5%(実機定格比率)以下になってから顕著に作用し、中心集合体最高温度を低下させる。DRACSを用いた場合では、循環流量による除熱が期待できない様な自然循環流量が極めて少ない場合の炉心冷却に対して、IWFを含む炉内自然対流による径方向からの冷却効果が有効に作用することを確認した。

報告書

高速炉の自然循環崩壊熱除去時の冷却系統間相互作用に関する研究; 崩壊熱除去方式および2次主冷却系自然循環の影響

林 謙二; 桃井 一光; 西村 元彦; 上出 英樹

PNC TN9410 97-045, 68 Pages, 1997/03

PNC-TN9410-97-045.pdf:2.91MB

高速炉の自然循環崩壊熱除去時では、1次主冷却系の温度分布が自然循環ヘッドを介して炉心通過流量と相互に影響を及ぼし合う関係にある。このとき、1次主冷却系の温度分布は崩壊熱除去系、2次主冷却系による除熱の影響をうけるため、1次主冷却系の自然循環状態は各系統の自然循環状態と密接な関係にある。このような各冷却系統間の相互作用を明らかにするためにナトリウム試験装置であるプラント過渡応答試験施設を用いた定常自然循環試験を実施した。試験は中心に1体、その周囲に6体の計7体の模擬燃料集合体を炉心部として有する試験体を用い、大型炉の定格比2%相当の炉心発熱条件で1次主冷却系に自然循環を発生させ、崩壊熱除去系の型式および2次主冷却系の運転条件をパラメータとして実施した。本試験により、炉容器上部プレナム内に冷却器を有するDRACSを崩壊熱除去系として用いる体系について以下の点を明らかにした。DRACSと2次主冷却系での自然循環を模擬し、これらを併用して除熱した場合には、DRACSの除熱分担が多いほど上部プレナムに負の自然循環ヘッドが形成され、1次主冷却系の自然循環流量が少なくなる。したがって実機評価において2次系の状態を考慮することが必須となる。DRACSと炉心との間では、DRACSで冷却された上部プレナム内低温ナトリウムが集合体間ギャップ領域を対流するインターラッパーフローが生じる。インターラッパーフローは集合体の上部遮蔽体領域で顕著な除熱効果を有する。中心集合体の発熱部に対するインターラッパーフローの直接的除熱効果は小さいが、除熱量の大きい周辺集合体との間で生じる集合体間流量再配分を介して最高温度を抑制することを確認した。IHXの上部に冷却コイルを有するPRACSを崩壊熱除去系として用いる体系では、IHX全体が低温となり自然循環ヘッドが大きくなるため、炉心通過流量は2次主冷却系のみで除熱する場合よりも約10%、DRACSのみで除熱する場合よりも約20%多くなることがわかった。

論文

Inter-subassembly Heat Transfer during Natural Circulation Decay Heat Removal

西村 元彦; 上出 英樹; 林 謙二; 桃井 一光

Proceedings of 8th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), Vo.2, p.903 - 913, 1997/00

自然循環崩壊熱除去の過渡現象における、集合体管熱移行および流量再配分を伴う炉心部熱流動の解明を目的とした実験研究を行い、当事象に対する解析評価手法を開発した。実験は100万kW級大型炉の熱過渡を、7集合体ナトリウム試験装置PLANDTL-DHXにより模擬して実施した。その結果、中心から周辺集合への熱移行による冷却材温度の低下は、集合体出口のみならず、発熱部上端断面においても生じていることがわかった。また、中心集合体最高温度のピーキングファクターは、流量再配分の効果により、定常時(12%流量)1.2から、熱過渡の最高温度発生時には1.1に低下した。さらに,ピーキングファクタはグラスホフ数/レイノイズ数による浮力パラメータに依存することを明らかにした。かかる事象を多次元熱流動解析により評価可能とするために、複数領域メッシュを具備するAQUAコードにサブチャンネル解析において多くの実績を持つ、ミキシング係数

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