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松浦 勇斗*; 早野 明; 板倉 賢一*; 鈴木 幸司*
Applied Soft Computing, 84, p.105737_1 - 105737_9, 2019/11
被引用回数:2 パーセンタイル:14.82(Computer Science, Artificial Intelligence)三次元レーザスキャナの計測では、計測対象物表面に対して高解像度の距離計測が行われ、その計測結果として、計測対象物表面の三次元形状を表す点群データが取得される。取得される点群データは、トンネル壁面の岩盤に分布する割れ目といった不連続面の抽出に活用することができ、その際、点群データから小平面を推定する必要がある。本研究では、点群データから小平面を推定するアルゴリズムとして多次元粒子群最適化(MD PSO)に基づく手法を開発した。MD PSOでは、点群データをバウンディングボックスにより区分し、それぞれの点の法線ベクトルを求め、それに基づき点群データを複数のクラスターに分類する。そして、それぞれのクラスターの点群データに対する最小二乗法により面が推定される。新しく開発されたMD PSOに基づくアルゴリズムを実際の坑道壁面の点群データを用いて適用性を評価した。MD PSOアルゴリズムを適用した場合、従来手法の可変格子分割法(VBS)に基づくアルゴリズムと比較して、7%高い正確性を示した。
松川 瞬*; 板倉 賢一*; 早野 明; 鈴木 幸司*
Journal of MMIJ, 133(11), p.256 - 263, 2017/11
LIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)は、岩盤表面を点群の形式で取得することができる。先行研究では、必要なパラメータを手動で設定して、点群から岩盤の不連続面を取得するアルゴリズムが開発されてきた。DiAna(Discontinuity Analysis)アルゴリズムは、点群を格子状に分割して半自動的に岩盤の面を推定するアルゴリズムである。しかし、適切な格子サイズを決定するには熟達した技術が必要である。そこで本研究では、場所によって適切な格子サイズを自動決定するVBS(Variable-Box Segmentation)アルゴリズムを開発した。VBSアルゴリズムは、小さな格子を結合して適切なサイズの格子を作り、面を推定する。VBSアルゴリズムの性能は、DiAnaアルゴリズムと比較して評価した。その際、手動で岩盤表面を推定して作成した参照面との類似度を用いた。比較結果では、VBSアルゴリズムはDiAnaアルゴリズムよりも参照面に類似した面を推定した。よって、VBSアルゴリズムは場所により自動的に適切な格子サイズを決定し、適切に面を推定した。
小林 貴之; 諫山 明彦; 長谷川 浩一; 鈴木 貞明; 平内 慎一; 佐藤 文明; 和田 健次; 横倉 賢治; 下野 貢; 澤畠 正之; et al.
Fusion Engineering and Design, 86(6-8), p.763 - 767, 2011/10
被引用回数:6 パーセンタイル:44.28(Nuclear Science & Technology)JT-60SAの電子サイクロトロン波加熱装置アンテナ開発の進展を報告する。本アンテナにはポロイダル方向,トロイダル方向へのビーム入射角度の大きな自由度を持つ駆動機構が、100秒間のパルス幅を実現するための高い信頼性を持ったミラー冷却機構とともに求められる。現在、直線駆動型アンテナ方式によるランチャー(アンテナ,サポート及び駆動機構)の機械,構造設計を進めている。ポロイダル入射角度を変化させるための長尺ベローズと、トロイダル入射角度を変化させるためのベローズが本アンテナの重要な要素である。駆動部の試験体を製作してその性能を検証した結果、ポロイダル及びトロイダル入射角度として、それぞれ-10度から+45度, -15度から+15度の範囲を駆動できるアンテナが成立することを確認した。この角度はJT-60SAで求められる角度範囲と合致しており、本アンテナの実現に見通しが得られた。また、本アンテナの熱、構造解析の結果についても報告する。
小林 貴之; 諫山 明彦; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 寺門 正之; 平内 慎一; 佐藤 文明; et al.
Nuclear Fusion, 51(10), p.103037_1 - 103037_10, 2011/10
被引用回数:19 パーセンタイル:62.41(Physics, Fluids & Plasmas)電子サイクロトロン波加熱装置(ECRF装置)において、運転開始直後の短時間(100ミリ秒程度)にアノード電圧を制御することにより電子のピッチファクターを最適化することで効率を向上させる新手法を開発した。これにより高出力化の課題であったコレクタ熱負荷を低減することが可能となり、世界で初めて1.5MW, 4秒間のジャイロトロン出力を達成した。このときのコレクタ熱負荷は従来より約20%低いことが確認され、今後さらに長パルス化が可能と考えられる。長パルス運転を制限したジャイロトロン内の不要高周波による熱負荷を低減するため、モード変換器を改良したジャイロトロンを製作して、既に調整運転を開始し1MW出力で31秒までパルス幅が伸張した。また、課題であった不要高周波は約1/3に低減できたことが実験的に確認され、近い将来の定常運転に見通しが得られた。これらの成果はJT-60SAに向けたECRF装置の高出力・長パルス化に大きく貢献するものである。
高津 英幸; 榎枝 幹男; 鈴木 哲; 廣瀬 貴規; 小泉 徳潔; 高橋 幸司
Proceedings of International Conference on Hot Isostatic Pressing (HIP '11), p.35 - 40, 2011/04
ITER計画は核融合に関する巨大科学プロジェクトであり、7極の国際協力によって、南仏カダラッシュ・サイトにトカマク型核融合実験炉を建設し、その運転と利用を行い、最終的に廃止措置まで行うプロジェクトである。ITERの計画目標は、核融合エネルギーの科学的・技術的な実用性を実証することであり、2007年に技術活動を開始した。現在、ITER計画は本格的な機器の製作・建設活動の段階にあり、調達に責任を有する7極の国内機関が、製作に長い期間を要する機器から製作を開始している。多くのITER機器のうち、幾つかの機器に関しては、その製作手法に、拡散接合の一種である等方熱間接合の技術を適用している。これは本手法が、溶接接合等に比較して、多くの利点を有するからである。本論文では、日本国内機関が行っている調達活動の中で、等方熱間接合技術の適用例を紹介する。
飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.
JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08
発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/mとした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。
飛田 健次; 西尾 敏; 榎枝 幹男; 川島 寿人; 栗田 源一; 谷川 博康; 中村 博文; 本多 充; 斎藤 愛*; 佐藤 聡; et al.
Nuclear Fusion, 49(7), p.075029_1 - 075029_10, 2009/07
被引用回数:137 パーセンタイル:97.72(Physics, Fluids & Plasmas)最近の核融合原型炉SlimCSに関する設計研究では、おもに、ブランケット,ダイバータ,材料,保守を含む炉構造の検討に重点を置いている。この設計研究における炉構造の基本的考え方とそれに関連する課題を報告する。楕円度のついたプラズマの安定化と高ベータ化のため、セクター大の導体シェルを交換ブランケットと固定ブランケット間に設置する構造とした。また、ブランケットには、加圧水冷却,固体増殖材を採用することとした。従来の原型炉設計で検討していた超臨界水冷却を利用するブランケット概念に比べ、トリチウム自給を満足するブランケット概念の選択肢はかなり絞られる。ダイバータ技術やその材料について考慮すると、原型炉のダイバータ板での熱流束上限は8MW/m以下とすべきであり、これは原型炉で取り扱うパワー(すなわち、アルファ加熱パワーと電流駆動パワーの和)に対して大きな制約となりうる。
森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 寺門 正之; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 平内 慎一; et al.
Nuclear Fusion, 49(8), p.085001_1 - 085001_7, 2009/07
被引用回数:21 パーセンタイル:61.72(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60U電子サイクロトロン周波数帯(ECRF)装置のジャイロトロンにおいて、1.5MW, 1秒間(110GHz)の出力が得られた。これは1秒以上のパルス幅では世界最高値である。熱応力の観点で注意深く設計された共振器,ミラー駆動ベローズのRFシールド,誘電損失の小さいセラミックを用いたDCブレークがこの出力を可能にした。一方、5kHzという高い周波数でパワー変調を行うことに成功しJT-60Uの新古典テアリングモード(NTM)抑制実験の成果につながった。ジャイロトロンのカソードヒーターパワーとアノード電流の実時間制御によって0.4MW, 30秒の長パルス入射をデモンストレーションし、伝送系部品の温度上昇を測定するとともにその健全性を確認し、さらなる長パルス入射の見通しを得た。また、4本のジャイロトロンを同時に発振させ2.9MW, 5秒の高パワー入射を行って、高いシステム総合性能を示すことができた。信頼性の高い長パルス対応水冷式アンテナとして、革新的な直線駆動ミラーを用いる方式を設計した。ビームプロファイルと機械強度を評価する計算を行って実現可能性を確証した。
森山 伸一; 小林 貴之; 諫山 明彦; 寺門 正之; 澤畠 正之; 鈴木 貞明; 横倉 賢治; 下野 貢; 長谷川 浩一; 平内 慎一; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
JT-60Uの電子サイクロトロン周波数帯(ECRF)加熱電流駆動装置のジャイロトロン開発において、1.5MW,1秒間(110GHz)の出力を得ることに成功した。これは1秒以上のパルス幅では世界最高値である。熱応力の観点で注意深く設計された共振器,ミラー駆動ベローズのRFシールド,誘電損失の小さいセラミックを用いたDCブレークがこの出力を可能にした。一方、5kHzという高い周波数でパワー変調を行うことに成功しJT-60Uの新古典テアリングモード(NTM)抑制実験の成果につながった。ジャイロトロンのカソードヒーターパワーとアノード電圧の実時間制御によって0.4MW,30秒の長パルス入射をデモンストレーションし、伝送系部品の温度上昇を測定するとともにその健全性を確認し、さらなる長パルス入射の見通しを得た。また、4本のジャイロトロンを同時に発振させ2.9MW,5秒の高パワー入射を行って、高いシステム総合性能を示すことができた。信頼性の高い長パルス対応水冷式アンテナとして、革新的な直線駆動ミラーを用いる方式を設計した。ビームプロファイルと機械強度を評価する計算を行って実現可能性を確証した。
高橋 幸司; 小林 則幸; 大森 順次; 鈴木 哲; 春日井 敦; 坂本 慶司
Fusion Science and Technology, 52(2), p.266 - 280, 2007/08
被引用回数:25 パーセンタイル:83.32(Nuclear Science & Technology)ITER水平ECランチャー設計の進展について、フロントシールド設計の信頼性向上と可動ミラーの改良設計の構造成立性及び駆動機構開発を中心に記述する。フロントシールドについては、熱的構造に関する改良設計に対して電磁力解析を実施し、支持構造設計の指針を得た。可動ミラーについては、構造の簡素化を目的とした改良設計に対して熱・構造解析と電磁力解析を行った。最大応力は内部のステンレス製冷却管内面にて得られ336MPaとなることがわかった。一方、電磁力に伴うミラー上のトルクは700Nmで、いずれの値もミラーの構造に影響を及ぼすものではなく解析的に構造成立性を示す結果である。また、ミラーモックアップの実熱負荷実験(3000ショット)や冷却水供給用スパイラル配管の繰返し応力負荷試験(10万回)により、実験的にも構造成立性を示す結果も得ている。駆動機構開発では、駆動源として検討している超音波モータの構成材(一部は代替材)の中性子照射実験を行い、ITER運転期間中に想定している照射量でも材料特性に劣化がほぼないといった結果を得るとともに、次世代核融合炉における使用可能性を示唆する結果も得た。
森山 伸一; 池田 佳隆; 関 正美; 坂本 慶司; 春日井 敦; 高橋 幸司; 梶原 健*; 諫山 明彦; 鈴木 隆博; 福田 武司*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 79(9), p.935 - 944, 2003/09
局所電流駆動によってプラズマ中の磁気的揺動を抑えたり、電流分布を最適に制御することは、より高いプラズマ性能を得るための鍵である。JT-60Uでは電子サイクロトロン加熱装置を用いて加熱及び局所電流駆動の実験を行っている。新型アンテナはポロイダル方向に加えてトロイダル方向にもビームをスキャンできる機能を実現するため、2つの角度可変反射鏡を用いる設計とした。ポロイダルスキャンにより加熱,電流駆動の位置を変化させることができる。この機能を用い、新古典テアリングモード(NTM)の位置を検出し、入射角度をフィードバック制御して揺動を抑制することに成功した。一方トロイダルスキャンは、局所的な逆電流駆動や電流を駆動しない加熱を可能にした。高周波を発振する電子管では、高周波吸収体を内蔵することで寄生発振を抑制して長パルス化が可能になり、2.8MW3.6秒間(約10MJ)という世界最高の入射エネルギーを得た。また、電子管のアノード電圧を高速でON/OFFする技術を用いて従来困難であった入射パワーの変調を可能にし、プラズマの熱パルス伝搬を調べる実験を行うことができた。
池田 佳隆; 井手 俊介; 鈴木 隆博; 春日井 敦; 高橋 幸司; 梶原 健; 諫山 明彦; 及川 聡洋; 濱松 清隆; 鎌田 裕; et al.
Nuclear Fusion, 42(4), p.375 - 382, 2002/04
被引用回数:28 パーセンタイル:65.15(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60では、局所的な加熱/電流駆動の有効性を調べるために、電子サイクロトロン波帯による実験を進めている。入射法式は、ITERで局所電流駆動方式として提案されている弱磁場からの基本波のOモード針入射方式である。周波数は110GHzであり、大電力発振管3本により、入射電力1.5MWまでの実験を行った。中心部を局所加熱することで、中心ピークの非常に強い電子温度分布を得、最高電子温度は15keV以上に達した。また熱輸送障壁内部に局所的な入熱を行うことで熱輸送障壁内部の熱輸送の変化を直接的に観測した。さらにMSE測定により、電子サイクロトロン波による局所的な駆動電流を定量評価し、理論予想とほぼ合っていることを明らかにした。
諫山 明彦; 鎌田 裕; 小関 隆久; 井手 俊介; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 鈴木 隆博; 閨谷 譲; 伊世井 宣明; 濱松 清隆; et al.
Nuclear Fusion, 41(6), p.761 - 768, 2001/06
被引用回数:50 パーセンタイル:80.13(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uでは準定常高 Hモード放電において、(1)分布の最適化による新古典テアリングモード(NTM)の抑制、及び(2)磁気島へのECCD/ECHによるNTMの安定化という2つの運転方法を適用し性能の向上を図った。前者の運転方式では、2.0,2.5,H2.8のELMy Hモードを1.3秒間維持するのに成功した。一連の放電で高性能プラズマの維持時間を制限するNTMの特性を調べ、(1)運転領域とモード数との関係,(2)不安定性発生時と消滅時の値とのヒステリシス,(3)不安定性発生時の値の商都都度依存性を明らかにした。また、圧力勾配と安全係数分布の関係によっても不安定性の有無が決まることを明らかにした。さらに後者の運転方式では、入射角の最適ににより1.6MWのEC波入射にてNTMを完全に安定化するのにも成功した。
諫山 明彦; 池田 佳隆; 井出 俊之; 鈴木 隆博; 森山 伸一; 高橋 幸司; 梶原 健; 及川 聡洋; 濱松 清隆; 鎌田 裕; et al.
AIP Conference Proceedings 595, p.267 - 274, 2001/00
JT-60Uでは1999年よりECRF実験を開始し2000年には入射装置を3ユニットに増強した。各ユニットは、CPDジャイロトロン,計2枚のダイアモンド窓,可動鏡,偏波偏光器,コルゲート導波管等から構成されている。入射パワー・入射時間とも着実に進展し2000年には3ユニットから3秒間入射することに成功した。このECRF装置を用いて次の結果が得られた。(1)新古典テアリング不安定性の完全な抑制に成功した。最適な入射角は放電中の可動鏡スキャンにより決定した。また、実時間で不安定性を検出しEC波を入射する制御システムを構築して安定化実験も行った。(2)EC波による駆動電流分布を実験的に評価し計算コードの結果とよく一致することを示した。(3)EC波の入射方向や入射位置を変えることにより鋸歯状振動が制御できることを示した。
諫山 明彦; 鎌田 裕; 小関 隆久; 井手 俊介; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 鈴木 隆博; 閨谷 譲; 伊世井 宣明; 濱松 清隆; et al.
IAEA-CN-77/EXP3/03 (CD-ROM), 5 Pages, 2000/00
高閉じ込め・高プラズマの長時間維持は核融合炉にとって重要な課題の1つである。JT-60Uの準定常高 Hモード放電において、NB加熱パワーのフィールドバックによる値制御により、m/n=3/2のテアリングモードの存在下で=2.6-3.1,H2.2のELMy Hモードの2.6秒間維持に成功した。I=1.5MA,Bt=3.7Tの領域では、EC波入射装置を用い、=1.8-2.0,=2.3-2.6,H2.8のELMy Hモードの1.5秒間維持に成功した。一連の放電では、高性能プラズマの維持時間は鋸歯状振動やfishbone不安定性のない状態でも発生するテアリングモードによって制限されていて、それらは新古典テアリングモードに似た特徴を示すことも明らかにした。さらに、1.6MWのEC波入射にてm/n=3/2モードを完全に安定化するのにも成功した。
高橋 幸司; 小林 則幸; 春日井 敦; 鈴木 哲; 横山 堅二; 坂本 慶司
no journal, ,
ITER ECアンテナの要素機器開発を行っている。可動ミラーや高周波伝送系,真空窓等の高周波機器とフロントシールドや内部遮蔽体といった放射線シールドから構成される。例えば、可動ミラーは8ビーム(1MW/1ライン,定常伝送)の反射とトロイダル方向に2045度の可変性といった性能が要求されており、最重要機器の位置づけで開発を行っている。最近では、ミラーモックアップの熱負荷実験やスパイラル型冷却水供給用配管の耐久試験,磁場環境下で使用可能な可動ミラーの耐放射性駆動機構の開発等を実施している。これまでに電子ビームによる1500ショットの実負荷を与え健全性を確認した。スパイラル配管は、応力をより抑えた形状に対して、実環境相当の温度(100度)下で2万回の繰り返し応力負荷試験を実施し健全性を実証した。講演ではこのほかに、アンテナ設計の最新成果やフロントシールドの電磁力解析などについて報告する。
早野 明; 齊藤 陵子*; 松川 瞬*; 板倉 賢一*; 鈴木 幸司*; 松岡 稔幸; 佐藤 稔紀
no journal, ,
立坑や水平坑道の周辺には、掘削直後から力学的・水理的な物性変化が生じる掘削影響領域(EDZ)が形成されることが知られている。その具体的な現象の一つとして、坑道周辺の岩盤では応力の再配分により新たな割れ目(EDZ割れ目)が形成される。EDZ割れ目のモデル化だけでなく、EDZ割れ目形成時の応力状態や岩盤物性の異方性を理解するためには、坑道掘削直後の壁面観察によりEDZ割れ目の分布位置や方位に関するデータを取得する必要がある。幌延深地層研究センターの新第三紀堆積軟岩に掘削された立坑壁面には、数多くのEDZ割れ目が発達する箇所があり、壁面観察では、クリノメーターを使用した割れ目方位の計測が行われているが、この方法では、すべての割れ目方位を厳密に計測することは困難である。本研究では、三次元レーザスキャナを用いた計測によって取得される坑道壁面表面の三次元形状を表す点群に基づき、坑道壁面に分布するEDZ割れ目の方位を分析する手法を検討した。今後、これらの手法によって取得したEDZ割れ目の方位データを掘削影響領域に関する力学解析に用いて、EDZ割れ目形成時の応力状態や岩盤物性の異方性を理解していく方法を示すことが課題である。
松浦 勇斗*; 松川 瞬*; 板倉 賢一*; 早野 明; 鈴木 幸司*
no journal, ,
坑道周辺の不連続面分布は、坑道の安定性評価等にとって重要な情報である。近年、不連続面の取得には3Dレーザースキャナより得られた坑道壁面点群データを用いる手法が開発されている。その際、点群から小平面を推定する必要がある。本研究では、壁面形状に沿った小平面を推定する事を目的とし、多次元粒子群最適化(MDPSO)を用いて点群に対し面クラスタリングを行った。また推定された小平面を目視で作成した参照面との類似度で評価した。結果として、MDPSOを用いた面クラスタリングによる小平面推定が従来手法よりも参照面に近い小平面を推定することができ、有意水準5%で有意差があることが示された。
松川 瞬*; 板倉 賢一*; 早野 明; 松浦 勇斗*; 鈴木 幸司*
no journal, ,
A study on identification of discontinuities from estimated surfaces in a rock mass using an SVM was carried out. We extracted four features to identify discontinuities from the estimated surface: fractal dimension (FD), arithmetic mean roughness (Ra), maximum height of roughness (Rz), and roughness-length (RIM). The SVM was trained using combinations of these features. The performance of the SVM was an average of 0.274 in the F value.
西尾 勝久; 廣瀬 健太郎; 牧井 宏之; Orlandi, R.; Kean, K. R.*; 塚田 和明; 浅井 雅人; 豊嶋 厚史*; 佐藤 哲也; 伊藤 由太; et al.
no journal, ,
2017年、原子力機構(JAEA)は、米国ORNLからEsを入手、JAEAタンデム加速器からのイオンビーム照射による核物理研を開始した。Esは、ORNLのHigh Flux Isotope Reactorで生成された。アインスタイニウムの抽出は、ORNLでも2004年以来のことであり、現在Esを照射できるのは世界的に見てもJAEAタンデム施設だけである。20172018年にかけて遂行した実験のうち、本発表ではHe+Esで生成されるMdの核分裂特性について報告する。