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眞田 幸尚; 西澤 幸康*; 越智 康太郎; 結城 洋一*; 石崎 梓; 長田 直之*
JAEA-Research 2018-009, 48 Pages, 2019/01
原子力施設の事故時において、住民の避難計画の決定には放出された放射性プルームの挙動予測が不可欠である。現在は、大気拡散シミュレーションを基本とした予測システムは原子力防災のツールとして実用化されているものの、放射性プルームを実測できるツールは存在しない。本研究では、技術革新の著しい無人飛行機を用いて、大気中の放射性物質濃度を地上からの寄与や機体への汚染と弁別して測定できるシステムの試作機の開発を行った。また、前年度実施した放射性プルームのレスポンス計算に重要なパラメータとなる機体への沈着速度を求めるため、模擬エアロゾルを用いた暴露実験を実施した。さらに、検出システムの開発とともに、プルームの動きをリアルタイムに予測し、最適なフライトプランを導出するアルゴリズムの開発を行った。本レポートは3か年計画の2年目の成果をまとめたものである。
横山 須美; 山崎 敬三*; 沖 雄一*; 長田 直之*
保健物理, 43(4), p.333 - 340, 2008/12
放射性核種の吸入摂取による内部被ばく線量を評価するためには、吸入時の放射性物質の化学形,粒径が必要となる。しかし、定常的に連続運転されている加速器施設で生成される放射性粒子について、粒径に関する情報はこれまでに十分には得られていない。そこで、加速器運転時に生成される放射性粒子の粒径分布を明らかにするために、京都大学の電子線加速器施設において、ターゲット室内の空気中に発生した粒子に対し、粒径分布の時間変化を測定した。その結果、ビーム輸送開始直後には微小粒子が大量に発生し、その粒径分布及び総個数濃度は急速に変化するが、時間の経過とともにそれらは緩やかに変化することを明らかにした。この結果に基づき、生成粒子の粒径分布から、線量評価に必要となる放射能を基準とした粒径分布を明らかにした。
長田 直之*; 沖 雄一*; 神田 征夫*; 横山 須美; 佐藤 薫; 真辺 健太郎; 野口 宏; 遠藤 章; 田中 進*; 金子 広久; et al.
no journal, ,
高エネルギー加速器室内のビームライン周辺では放射性エアロゾルが生成される。運転直後に加速器室内に作業者が入室した場合、放射性エアロゾルが残留していれば、内部被ばくの原因となる。放射性エアロゾルの粒径分布は、呼吸器系への沈着部位を決定することから、内部被ばく防護の観点から必要不可欠な情報である。本研究では、放射性エアロゾルの粒径分布に影響を与える非放射性エアロゾルの粒径分布や生成,成長・消滅機構を解明することを目的とし、空気に高エネルギー陽子を照射して非放射性エアロゾルを生成させ、生成直後のエアロゾル濃度や粒径分布を測定した。この結果、試料空気を0.3dm/min, 2nAで照射した場合、エアロゾルの幾何中央径は約15nmとなった。エアロゾル生成個数濃度は、付与エネルギーが5nAdmminより低い範囲では付与エネルギーと比例関係にあったが、次第に個数濃度の伸びは鈍化した。また、エアロゾルの個数濃度と粒径との間に正の相関がみられた。これは付与エネルギーが増加すると反応が顕著になり、凝集等が起こりやすくなるため、エアロゾルの粒径が成長したと考えられる。
山崎 敬三*; 沖 雄一*; 長田 直之*; 横山 須美; 山田 裕司*; 床次 眞司*; 福津 久美子*; 飯田 孝夫*; Rahman, N. M.*; 下 道國*
no journal, ,
本研究は、京都大学原子炉実験所の加速器駆動未臨界炉(ADSR)の安全管理の基礎研究の一環として、誘導放射能の発生と挙動解明を目的として実施した。実験では、高強度高エネルギー放射線場を模擬するため、Taターゲットに30MeV,平均電流90Aの電子線を照射することにより、n,混在場となる電子線型加速器ターゲット室内において、空気中の微粒子及び誘導放射能を測定した。走査型モビリティパーティクルサイザーにより、ターゲット室内空気中のエアロゾル濃度及び粒径分布を測定した結果、照射開始直後、数ナノメートルの微粒子が発生し、時間の経過とともに粒径が大きくなり、粒子濃度は減少することを明らかにした。また、誘導全ベータ放射能から得られた放射能分布,自然放射性核種であるラドン子孫核種の粒径分布及びレーザー式粒子カウンタで測定したエアロゾルの粒径分布を比較した結果、ほぼ同様な傾向を示しており、照射開始からの経過時間にしたがって粒径がより大きいほうへ移行していくことを明らかにした。
長田 直之*; 沖 雄一*; 山崎 敬三*; 横山 須美
no journal, ,
高エネルギー加速器の運転時には、加速器室内の空気中に放射性エアロゾルが発生する。これまでに高エネルギー陽子及び中性子を用いた照射実験から、これらの放射性エアロゾルは、高エネルギー放射線によって生成された放射性核種が放射線により誘起される反応によって生成される非放射性エアロゾルへ付着し形成されることを明らかにした。本研究では、電子加速器室内において生成される放射性及び非放射性エアロゾルの粒径,濃度等を測定し、実施設における放射性エアロゾルの生成機構を検討した。タンタルターゲットに30MeV, 3090Aの電子ビームを照射する電子加速器室内の空気を採取し測定を行った。非放射性及び放射性エアロゾル(N-13)の濃度,粒径は、照射時間とともに増加し、それぞれの中央径は、114nm, 184nmであった。これらの結果は、電子線型加速器においても、放射性エアロゾルは放射性核種の非放射性エアロゾルへの付着により形成されることを示している。
山崎 敬三*; 沖 雄一*; 長田 直之*; 飯田 孝夫*; 下 道國*; 山田 裕司*; 床次 眞司*; 福津 久美子*; 横山 須美
no journal, ,
大型加速器施設の安全管理や内部被ばく線量を評価するうえで、加速器周辺で発生する浮遊性放射性核種の性状や挙動は重要となる。京都大学原子炉実験所では加速器駆動未臨界炉(ADSR)の基礎的検討を行うプロジェクトが進められている。この一環として、加速器周辺の誘導放射能とその挙動を明らかにすることを目的とした研究を実施した。本研究では、高強度,高エネルギー放射線場でのエアロゾル生成を模擬するため、LINACのターゲット室内において、ビーム輸送中の空気中に発生した自然及び人工放射性核種の物理化学的特性を調べた。その結果、全ベータ放射能及びラドン子孫核種の放射能を基準とした粒径分布はビーム照射開始から時間とともに大きい方へ移行した。このことから、高強度,高エネルギー放射線場で生成されるベータ線放出核種についてもラドンエアロゾルの生成と同様に、エアロゾルへの付着により粒子状のものが生成されることを明らかにした。このような放射性エアロゾルの生成は、他の大型加速器周辺の高エネルギー放射線場においても、同様なメカニズムであると考えられる。
長田 直之*; 石崎 梓; 西澤 幸康*; 結城 洋一*; 眞田 幸尚
no journal, ,
環境放射線の測定を目的とした小型無人飛行機を用いたモニタリング技術は、福島第一原子力発電所事故を契機とする放射性物質の拡散状況を調査するために有用な手法と考えられている。無人飛行機がプルーム中を飛行すると、プルームに含まれる放射性エアロゾルが飛行機に付着し、その放射線が線量測定を妨害する可能性がある。本研究では、さまざまな条件下で無人飛行機体に付着するエアロゾルの量を測定し、その影響を考察した。
横山 須美; 佐藤 薫; 真辺 健太郎; 遠藤 章; 野口 宏; 金子 広久; 沖 雄一*; 長田 直之*; 神田 征夫*; 飯田 孝夫*; et al.
no journal, ,
高エネルギー陽子加速器施設では、2次的に発生する高エネルギー陽子と空気との核破砕反応等により、空気中に浮遊性放射性核種や放射線分解生成物が生成される。後者は核種の性状(粒径や化学形)に影響を与える。このため、浮遊性核種の性状と生成機構の解明は、高エネルギー加速器施設での内部被ばく線量評価法及び空気モニタリング技術を確立するうえで必要不可欠である。そこで、平成1517年に連携重点研究「陽子加速器施設における線量評価に関する研究」の一環として、知見が十分ではない空気中のAr-40から生成される放射性塩素(Cl-38及びCl-39)のエアロゾル・ガス比,非放射性エアロゾルの粒径分布,硝酸生成率(G値)等をTIARAの陽子照射場を用いて明らかにした。この結果、放射性塩素は、50%以上がエアロゾルで存在すること,生成初期段階の非放射性エアロゾルの中央径は1220nmであること,陽子照射により空気中に生成された硝酸のG値は1.460.12であること等を明らかにした。これらの結果より、性状ごとの線量評価が可能になった。