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二宮 和彦*; 久保 謙哉*; 稲垣 誠*; 吉田 剛*; Chiu, I.-H.; 工藤 拓人*; 浅利 駿介*; 千徳 佐和子*; 竹下 聡史*; 下村 浩一郎*; et al.
Scientific Reports (Internet), 14, p.1797_1 - 1797_8, 2024/01
被引用回数:0鋼の特性を決める上で重要な鋼中のC量は、鋼の生産技術に大きく左右される。このため、ミュオンを使って鋼のC含有量を非破壊で測定する新しい方法を提案する。この方法は、生産中の鋼の品質管理だけでなく、貴重な鋼製考古学的遺物の分析にも使えるかもしれない。負の電荷を持つミュオンは原子系を形成し、最終的には核に吸収されるか電子に崩壊する。ミュオンの寿命は、Fe原子かC原子に捕らわれるかによってかなり違い、ミュオン停止位置での元素含有量をミュオン寿命測定で特定できる。C/Feのミュオン捕獲確率とCの元素含有量の関係は直線的で、ミュオン寿命測定で鋼のC含有量を定量的に決められる。さらに、ミュオンの入射エネルギーを調整して、0.5mm厚の3種類の鋼板からなる積層サンプルの各層でミュオンを停止させ、0.20-1.03wt%の範囲でC含有量を深さ選択的に、サンプルを壊さずに決定することに成功した。
川喜田 竜平; 齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 安楽 総太郎; 菊池 亮佑*; 大竹 翼*; 佐藤 努*
Applied Clay Science, 231, p.106722_1 - 106722_7, 2023/01
被引用回数:1 パーセンタイル:21.06(Chemistry, Physical)Montmorillonite (Mt) expansion and swelling are key factors for barrier performance of bentonite in trans-uranic (TRU) and high-level radioactive waste disposals. In the case of co-located geological disposal of TRU waste with high level waste, ammonium ion (NH) which is changed from nitrate ion leached from TRU waste has possibility to contact with bentonite, exchange interlayer cation of Mt to form NH-Mt, and deteriorate its performance. Because of similar hydration energy of NH to K, NH-Mt could have lower expandability or change to non-expandable mineral as reported on K-Mt. Therefore, expansion and alteration behaviors of NH-Mt, especially comparison to the behaviors of K-Mt, are necessary to understand for safety assessment of the waste disposal. In this study, the hydration behavior of NH-Mt was investigated by XRD and molecular dynamics (MD) simulation in comparison with K-Mt. XRD profiles under Relative Humidity (RH) control showed that expansion of NH-Mt was similar to that of K-Mt at more than RH40% with slightly different d-values. However, expansion of NH-Mt kept at lower than RH20%, while K-Mt easily dehydrate at the same RH. MD simulation revealed that hydrogen bonding (HB) in NH molecules causes the difference in hydration behavior between NH- and K-Mt, as HB cause larger basal spacing at dehydrated state and easier hydration. This gap on hydration may attribute the difference in alteration to non-expandable minerals after dehydration, indicating that NH have lower possibility for alternation and smaller effect on barrier performance of bentonite than K.
二宮 和彦; 長友 傑*; 久保 謙哉*; 伊藤 孝; 髭本 亘; 喜多 真琴*; 篠原 厚*; Strasser, P.*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; et al.
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 85(2), p.228 - 230, 2012/02
被引用回数:29 パーセンタイル:61.4(Chemistry, Multidisciplinary)負ミュオンが物質中に停止しミュオン原子が形成すると、高エネルギーで透過力の強いミュオン特性エックス線が放出される。本研究ではミュオン特性エックス線測定による非破壊元素分析技術の開発を行った。元素の構成比が既知の青銅の標準試料に対して負ミュオンの照射を行い、ミュオン原子が形成した後に放出されるミュオン特性エックス線の強度から、青銅に含まれる元素構成を決定するための検量線を作成した。この関係を用いて成分が未知の中国の古銭について負ミュオンの照射を行い、得られたミュオン特性エックス線スペクトルから古銭の元素の構成比を非破壊で決定した。
二宮 和彦; 長友 傑*; 久保 謙哉*; Strasser, P.*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; 三宅 康博*; 齋藤 努*; 髭本 亘
Journal of Physics; Conference Series, 225, p.012040_1 - 012040_4, 2010/06
被引用回数:15 パーセンタイル:96.64(Physics, Applied)蛍光エックス線分析と同じように、負ミュオンの入射によって形成されるミュオン原子から放出される、ミュオン特性エックス線の測定による元素分析手法が考えられる。本研究ではJ-PARCミュオン施設において、ミュオン特性エックス線の測定による元素分析手法開発のため、半導体検出器からなる実験システムの構築を行った。元素分析のテスト実験として、天保小判(19世紀、日本)に負ミュオンの照射を行い、ミュオン特性エックス線を測定した。エックス線の強度から、天保小判の金含有率が56%と非破壊で定量でき、これは破壊分析による分析値とも良い一致を示している。
松江 秀明; 春日井 好己; 原田 正英; 前川 藤夫; 久保 謙哉*; 齋藤 努*
no journal, ,
J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源に昨年5月30日に初ビームが供給されMLFのBL10ビームラインに設置された中性子源特性試験装置(NOBORU)でもパルス中性子ビームが観測された。この度、昨年12月13日と今年1月28日の二度に渡って、NOBORUにて即発線測定実験を行う機会が得られた。NOBORUで得られるパルス中性子ビームの中性子エネルギー分布は熱から熱外中性子領域に及び、通常の即発線測定のみならず、中性子飛行時間測定(TOF)を利用すれば中性子共鳴即発線スペクトル測定も可能である。本実験では即発線分析における主な分析対象元素及び比較的低エネルギーに中性子共鳴吸収を持つ元素の即発線測定及び即発線TOF測定を行った。さらに、中性子共鳴即発線分析のデモンストレーションとして厚さ方向に不均一組成を有する小判の非破壊バルク分析に応用した。
二宮 和彦; 長友 傑*; 久保 謙哉*; 喜多 真琴*; 篠原 厚*; 伊藤 孝; Strasser, P.*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; 三宅 康博*; et al.
no journal, ,
ミュオン原子から放出されるミュオン特性エックス線のエネルギーは非常に高く、大きな物質の内部からも吸収されずに放出されるために、ミュオン原子を元素分析のプローブとして用いることが期待される。本研究では、J-PARCミュオン施設において組成の異なる青銅板へのミュオンの照射を行い、元素あたりのミュオンの捕獲率から青銅におけるミュオン捕獲比を決定した。また青銅貨幣(中国秦代)にミュオンの照射を行い、エックス線の強度から元素分析を行ったので報告する。
二宮 和彦; 長友 傑*; 久保 謙哉*; 喜多 真琴*; 篠原 厚*; 伊藤 孝; Strasser, P.*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; 三宅 康博*; et al.
no journal, ,
電子と同じ電荷を持ち、質量が200倍の粒子である負ミュオンは、原子の電子と置き換わり、ミュオン原子を形成する。ミュオン原子からはミュオンの脱励起に伴いミュオン特性エックス線が放出される。ミュオン特性エックス線のエネルギーは、ミュオンが大きな質量を持つことから、透過力が強く物質の深部からも吸収されずに放出される。このため、ミュオン特性エックス線の測定によって非破壊の物質内部の分析ができると期待される。本研究ではJ-PARCミュオン施設より得た負ミュオンを利用しミュオン特性エックス線の測定による中国秦代の貨幣の元素分析を行った。
齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 小田 治恵; 本田 明; 佐藤 努*
no journal, ,
TRU廃棄物の地層処分では、廃棄物に含まれる硝酸塩の化学的変遷過程で生ずるアンモニウムイオンが人工バリア材料の特性に影響する可能性がある。本研究では、ベントナイト緩衝材の主要鉱物であるモンモリロナイトにアンモニウムイオンが吸着した場合の膨潤特性を把握することを目的とし、モンモリロナイトをアンモニウム型に処理した場合と、そのアンモニウム型モンモリロナトを1Mのアンモニア水(pH12)で処理した場合の底面間隔と層間イオンの状態について、相対湿度制御下のX線回折分析によって調べた。また、モンモリロナイト結晶面近傍における陽イオンと水分子の挙動を分子シミュレーションによって評価した。この結果から、本実験条件では、アンモニウム型モンモリロナイトは、アンモニアがアンモニウムイオンよりも熱力学的に安定となる高アルカリ性条件のアンモニア水に浸漬された後も、層間イオンはアンモニウムイオンから変化していないと推定された。また、アンモニウムイオン型モンモリロナイトの膨潤挙動は他のイオン型と異なっており、この原因はアンモニウムイオンと底面酸素との水素結合にあると推定された。
齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 小田 治恵; 本田 明; 佐藤 努*
no journal, ,
TRU廃棄物の地層処分では、人工バリア材料として高い止水性を有するベントナイトの使用が検討されている。本研究では、ベントナイトの主要鉱物であるモンモリロナイトに、一部のTRU廃棄物に含まれる硝酸塩の化学的変遷過程で生ずるアンモニウムイオンが吸着した場合の、膨潤性と層間アンモニウムイオンの挙動を調べることとし、アンモニウム型モンモリロナイトに対する相対湿度制御下のX線回折分析と分子動力学(MD)計算を行った。その結果、(1)アンモニウム型モンモリロナイトは、他のイオン型と異なり、低湿度条件で1分子層水和状態の結晶性膨潤が可能であり、これは、アンモニウム型モンモリロナイト-水系の混合エンタルピーが水分子数の少ない条件で顕著に低下するためと考えられること、(2)層間のアンモニウムイオンは、熱力学的にはアンモニアが安定となる高アルカリ性のアンモニア水(pH12)に浸漬しても、アンモニウムイオンのまま変化しない可能性が高いこと、(3)高アルカリ性の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬した場合は、層間のアンモニウムイオンはナトリウムイオンに交換されることがわかった。
齋藤 彬人*; 川喜田 竜平*; 佐久間 博*; 小田 治恵; 本田 明; 佐藤 努*
no journal, ,
NH型モンモリロナイト(MMT)の膨潤挙動を明らかにするため、Na, K, NH型MMTをそれぞれ準備し、その膨潤性の違いを相対湿度(RH)制御XRDによる分析で比較した。NH型MMTは、RH30%以上でK型と同様の膨潤挙動を示し、RH30%以下ではNa、K型よりも膨潤性があることが示された。また、分子動力学計算では、低RH条件で、NH型はNa、K型よりも層間に1水分子層をもつ状態に達しやすいことが示された。これはNHのH原子とMMTの底面O原子の結合に起因すると考えられる。
川喜田 竜平*; 齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 安楽 総太郎; 小田 治恵; 三原 守弘; 佐藤 努*
no journal, ,
NH型モンモリロナイト(MMT)の膨潤特性を評価するため、相対湿度(RH)制御XRD分析と分子動力学計算を用い、Na, K, NH型MMTの膨潤挙動を比較した。RH制御XRD分析の結果、NH型MMTはRH30%以上でK型MMTと同様な膨潤挙動を示すが、RH30%以下ではNa, K型MMTよりも高い膨潤性を示すことが分かった。NH型MMTが低湿度側で高い膨潤性を示す原因について分子動力学計算により検討した結果、層間のNHと結晶層面の底面酸素が水素結合を形成することで底面間隔が広がったためであると考えられた。
川喜田 竜平*; 齋藤 彬人*; 佐久間 博*; 安楽 総太郎; 小田 治恵; 三原 守弘; 佐藤 努*
no journal, ,
NH型モンモリロナイトの膨潤特性を評価するために、相対湿度(RH)制御XRDと分子動力学計算を用い、一価の陽イオン(Na, K, Cs, Rb, NH)を層間にもつMMTの膨潤挙動を比較した。RH制御XRD分析の結果、RH30%以下ではNa, K型では膨潤しにくいのに対し、NH, Cs, Rb型が高い膨潤性を持つことが分かった。イオン半径や水和エネルギーの近いNHとKの膨潤挙動が低湿度側で違うことを説明するため、分子動力学計算を行った。動径分布関数を検討した結果、アンモニウムイオンは底面酸素と水素結合を形成し、底面間隔が広がることで高い膨潤性を示すことが分かった。
平木 義久; 齋藤 利充*; 角田 あやか; 大杉 武史; 曽根 智之; 黒木 亮一郎; 工藤 勇*; Elakneswaran, Y.*; 佐藤 努*
no journal, ,
福島第一原子力発電所汚染水処理過程で発生する二次廃棄物の固化処理におけるK系アルカリ刺激材料(AAM)の適用可能性を示すため、実際の廃棄物処理における作業性に係る物性試験を実施した。模擬廃棄物を含まないK系AAMを作製し、粘度変化および凝結時間を測定した。得られたデータについて他の固化材料と比較した結果、流動性が高く、硬化が早いことが確認された。
平木 義久; 角田 あやか; 齋藤 利充*; 大杉 武史; 曽根 智之; 黒木 亮一郎; Elakneswaran, Y.*; 佐藤 努*
no journal, ,
福島第一原子力発電所(1F)で発生する水処理二次廃棄物の固化処理について、K系アルカリ活性材料(AAM)の適用可能性を示すため、模擬廃棄物を混合させた際の物性に対する影響の把握を目的とし、粘度および圧縮強度を測定した。得られた物性について廃棄物を混合しない系(母材)および他の固化材料と比較を行った。K系AAMは廃棄物を混合した場合でも高い流動性があり、圧縮強度の低下が他の材料より小さい傾向が確認された。
平木 義久; 角田 あやか; 齋藤 利充*; 曽根 智之; Elakneswaran, Y.*; 佐藤 努*; 大杉 武史; 黒木 亮一郎
no journal, ,
福島第一原子力発電所で発生する水処理二次廃棄物の固化処理について、アルカリ刺激材料(AAM)の適用性検討を進めている。固化処理を行った廃棄体は、処分にあたって一定の基準を満足する必要がある。しかし本研究において、同一製造ロットの原料(メタカオリン)であっても、購入時期の異なるものを使用した場合に、AAMの粘性,圧縮強度等に差が生じることが分かった。AAMの物性に変化をもたらす原料に由来する要因が分かれば、固化処理に係る仕様検討に有用なデータが得られる。原料の分析を実施した結果、結晶相およびAlの溶出量の差異がAAMの物性に影響を与えている可能性が示唆された。
Chiu, I.-H.; 大澤 崇人; 武田 伸一郎*; 桂川 美穂*; 高橋 忠幸*; 渡辺 伸*; 久保 謙哉*; 水本 和美*; 齋藤 努*; 梅垣 いづみ*; et al.
no journal, ,
物質に負ミュオンを捕捉させたのちに放出される、高いエネルギーのミュオン特性X線を用いた物質内部の非破壊元素分析法の開発が行われている。我々は天文学に使われている二次元テルル化カドミウム硬X線検出器(CdTe-DSD)を活用し、4台CdTe-DSDを使用する3Dイメージングシステムを開発した。J-PARC/MUSEで負ミュオンビームを用いて考古資料の3D元素イメージングを行い、ケイ素と酸素の三次元分布を確認できた。本発表はこれまでの研究進捗を紹介する。