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安倍 弘; 西塚 雄介*; 佐野 雄一; 内田 直樹; 飯嶋 静香; 塩飽 秀啓; 矢板 毅
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(2), p.193 - 200, 2019/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)東京電力福島第一原子力発電所の事故において、使用済核燃料プールに多量の海水が冷却剤として投入された。当該使用済燃料が再処理される場合、海水成分が核燃料再処理工程における金属イオンを含む硝酸溶液に混入することが予想される。本研究においては、高レベル放射性廃液(HAW)貯槽に典型的に使用されるSUS316Lの腐食挙動に関して、海水成分の影響を評価した。人工海水と金属イオンを含む模擬HAWを使用し、腐食試験を実施した。HAWを含む硝酸溶液においては、人工海水の有無に関わらず、Ruが腐食電位を過不働態まで貴化させたために生じる粒界腐食が観察された。海水成分濃度の増加は腐食速度を低下させ、粒界腐食を抑制した。広域X線吸収微細構造やサイクリックボルタンメトリーといった分析により、Ru-塩化物イオン間の反応と腐食機構との関与が示されている。
高畠 容子; 安倍 弘; 佐野 雄一; 竹内 正行; 小泉 健治; 坂本 寛*; 山下 真一郎
Proceedings of Annual Topical Meeting on Reactor Fuel Performance (TopFuel 2018) (Internet), 9 Pages, 2018/10
事故耐性軽水炉燃料の燃料被覆管として開発されているFeCrAl-ODS鋼の硝酸腐食評価を、使用済燃料再処理工程に対して燃料被覆管腐食生成物が与える影響を評価するために実施した。3mol/L硝酸における腐食試験を、60C, 80
C,沸騰条件において実施し、浸漬試験の試験片に対してはXPS分析を行った。沸騰条件にて最も腐食が進展し、腐食速度は0.22mm/yであった。酸化被膜内のFe割合は減少しており、CrとAlの割合は増加していた。腐食試験の結果、FeCrAl-ODS鋼は高い硝酸腐食耐性を持つため、再処理工程中の溶解工程において許容可能であることを確かめた。
佐野 雄一; 安倍 弘; 高畠 容子
あいちシンクロトロン光センター2017年度公共等利用成果報告書(インターネット), 1 Pages, 2018/00
再処理工程での腐食機構の解明及び腐食抑制方法の提案を目的として、海水成分を含む硝酸溶液中におけるRuの存在形態に共存物質が及ぼす影響について評価を行った。Ruを対象としたXAFS測定の結果、塩化物イオンとの相互作用に起因すると推定されるRu近傍の構造変化が観測され、硝酸溶液中におけるRuの腐食促進作用に何らかの影響を及ぼすことが示唆された。
佐野 雄一; 安倍 弘; 竹内 正行; 飯嶋 静香; 内田 直樹
Journal of Nuclear Materials, 493, p.200 - 206, 2017/09
被引用回数:5 パーセンタイル:54.01(Materials Science, Multidisciplinary)福島第一原子力発電所事故に関連し、再処理に用いられる機器の代表的な材料であるSUS316Lについて、海水成分を含むHNO溶液中の腐食挙動に及ぼす塩化物イオンの影響を、
線照射条件下を含め、調査した。HNO
と人工海水(ASW)の混合物を用いて電気化学試験及び浸漬試験を実施し、高濃度のASWを含むHNO
溶液では、カソード電流密度が増加し、均一な腐食が進行することを確認した。これは、HNO
とCl
イオンとの反応で生成されるCl
やNOCl等の強い酸化剤によって引き起こされたものと考えられる。腐食速度は、HNO
濃度が低い条件では浸漬時間とともに減少し、高い条件では増加した。
線照射条件下では、上記酸化剤と放射線分解により生成したHNO
との反応によるカソード反応の抑制により腐食速度が低下した。
安倍 弘; 佐野 雄一; 西塚 雄介*; 飯嶋 静香; 内田 直樹
材料と環境, 66(5), p.169 - 172, 2017/05
高放射性廃液貯槽環境における腐食挙動について、海水成分やコンクリート成分の1成分である硫酸イオンに着目した評価を実施した。SUS316Lを対象に、各種金属元素と硝酸からなる模擬高放射性廃液を用いて腐食試験を行った結果、硫酸イオンにより腐食速度が緩和されることを確認した。これは、XPSによる分析から、硫酸イオンが材料表面に吸着することでアノード反応が抑制されたためと考えられる。
安倍 弘; 西塚 雄介*; 佐野 雄一; 内田 直樹; 飯嶋 静香
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 90, 2017/03
東京電力福島第一原子力発電所に貯槽されている使用済み燃料は、海水注入により、海水環境に曝されている。このため、当該燃料を再処理する場合には、海水成分が工程に同伴することが予想され、その影響について調査する必要がある。我々は、高放射性廃液貯槽材料に対する線照射環境における腐食評価を実施し、海水が腐食に大きな影響を及ぼさないことを明らかにした。
佐野 雄一; 安倍 弘; 竹内 正行; 飯嶋 静香; 内田 直樹
Proceedings of European Corrosion Congress 2016 (EUROCORR 2016) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2016/09
東京電力福島第一原子力発電所の事故では、使用済燃料プール内に冷却用として多量の海水が注入された。本研究では、再処理工程において使用される機器材料の一つであるSUS316Lの硝酸溶液中での腐食挙動について、硝酸/人工海水(ASW)混合溶液を用いた浸漬試験及び電気化学試験により、海水成分が与える影響を調査した。ASWを多く含む条件では、塩化物イオンと硝酸との反応により生成する塩素や塩化ニトロシル等の酸化種に起因すると思われるカソード反応の活性化及び全面腐食の進展が観察された。さらに硝酸濃度が低い条件では、孔食の発生が認められた。腐食速度については、低硝酸濃度では経時的に低下したのに対し、高硝酸濃度では逆に増加した。硝酸濃度が低い系では、カソード反応の活性化による影響(腐食促進)に対して酸化皮膜の成長に伴うアノード反応の不活性化による影響(腐食抑制)が徐々に大きくなるため、経時的に腐食速度が低下するものと考えられる。これに対し、硝酸濃度が高い系では、カソード反応の活性化による影響がアノード反応の不活性化による影響を上回るため、経時的に腐食速度が上昇するものと推定される。
木部 智; 藤咲 和彦*; 安倍 弘; 坂本 淳志; 佐野 雄一; 竹内 正行; 鈴木 英哉; 津幡 靖宏; 松村 達郎
JAEA-Research 2015-021, 40 Pages, 2016/02
PUREXプロセスの抽出ラフィネートからMAを回収するプロセス開発の一環として、抽出剤にTDdDGAを用いたフローシートの開発を進めている。これまでに、小型ミキサセトラを用いたMA回収試験を実施し、各元素の抽出・逆抽出挙動を評価しているが、油水間の不十分な相分離に起因するものと考えられる各元素の回収率の低下等の問題が確認されている。そのため本試験では次世代センターと基礎工センターの連携の下、油水間の相分離性に優れる遠心抽出器を用いて、模擬ラフィネートを対象とした向流多段抽出/逆抽出試験を実施し、各元素の抽出・逆抽出挙動を評価するとともに、ミキサセトラを用いた際の同挙動との違いについて、比較・検討した。本試験を通して、エントレイメントやオーバーフロー等の異常は認められず、相分離性も良好であった。MAと同様の挙動を示す希土類元素では、ミキサセトラを用いた際と同等の抽出挙動が得られ、相分離性の違いにもとづく影響は認められなかった。逆抽出効率は若干低下する傾向が認められたが、これは遠心抽出器特有の二相混合時間の短縮が一因として示唆される。
安倍 弘; 佐野 雄一; 竹内 正行; 星 真之; 坂内 信行; 青瀬 晋一; 荻野 英樹
no journal, ,
塩化物を含む溶液において、線照射下での炭素鋼の浸漬試験を実施した結果、10%
60%程度の腐食速度の増加が認められた。また、高pH条件及び窒素脱気条件では腐食速度が抑制される傾向を示した。
安倍 弘; 佐野 雄一; 竹内 正行; 坂内 信行; 星 真之; 荻野 英樹; 青瀬 晋一
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故の汚染水処理によって発生した廃スラッジを一時保管する貯槽材料(炭素鋼)の耐食性評価の一環として、静置系でスラッジとの接触や放射線等の因子を考慮した腐食試験等を実施した。その結果、いずれの条件においても腐食速度は0.1mm/y程度であり、局部腐食を含む顕著な腐食の進行は認められなかった。
佐野 雄一; 安倍 弘; 竹内 正行; 内田 直樹; 田口 克也
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の使用済燃料貯蔵プールに保管されている使用済燃料について、再処理施設での取扱時における課題評価の一環として、海水成分が非加熱機器材料の腐食に与える影響を各種試験により評価した。海水成分の上昇に伴い、条件により、孔食の発生や腐食速度の顕著な増加が生ずることを確認した。
安倍 弘; 佐野 雄一; 竹内 正行; 坂内 信行; 星 真之; 荻野 英樹; 小泉 健治
no journal, ,
大気送気による撹拌系において廃スラッジ貯槽材料である炭素鋼の腐食挙動を評価した。大気送気により腐食速度は上昇するが、廃スラッジの共存により上昇傾向は抑制された。送気流量の低減や不活性ガスへの変更が防食策として有効であることを確認した。
安倍 弘; 佐野 雄一; 加藤 利弘
no journal, ,
液が流動する環境下での腐食挙動は、液が静止した環境とは異なる場合があり、再処理工程でもHNOが流動する環境下では、腐食速度が大きく変化することが知られている。これまで、流動環境下において長期浸漬試験での試料を取出しての腐食評価はされているが、より短時間で評価できる手法が求められる。本研究では、材料表面の腐食電位測定等が可能な走査型電気化学測定システムを利用し、高HNO
濃度溶液が流動する環境下での溶液の組成や流速等が材料の電気化学特性に与える影響のその場観察を試みた。さらに、同データと長期浸食試験の減肉量データを合わせて、腐食挙動を予測する評価手法を検討した。
安倍 弘; 佐野 雄一; 竹内 正行; 駒 義和
no journal, ,
大気送気による撹拌系において廃スラッジ貯槽材料である炭素鋼の腐食挙動を評価した。大気送気により腐食速度は上昇するが、廃スラッジの共存により上昇傾向は抑制された。送気流量の低減や不活性ガスへの変更が防食策として有効であることを確認した。
安倍 弘; 西塚 雄介; 佐野 雄一; 内田 直樹; 田口 克也; 竹内 正行
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の使用済燃料貯蔵プールに保管されている使用済燃料について、再処理施設での取扱時における課題評価の一環として、海水成分が高放射性廃液貯槽材料の腐食に与える影響を評価した。模擬高放射性廃液を用いた腐食試験を実施した結果、海水成分により腐食が抑制されることを確認した。
安倍 弘; 西塚 雄介; 佐野 雄一; 内田 直樹; 飯嶋 静香
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の使用済燃料貯蔵プールに保管されている使用済燃料の再処理に係る検討の一環として、海水成分が高放射性廃液貯槽材料の腐食に与える影響を評価した。線環境において腐食試験を実施し、海水成分が腐食に対して大きな影響を与えないことを確認した。
安倍 弘; 西塚 雄介*; 佐野 雄一; 内田 直樹; 飯嶋 静香
no journal, ,
福島第一原子力発電所の事故において、使用済燃料プールに冷却水として多量の海水が投入された。当該燃料を再処理する場合には、再処理工程で使用される硝酸溶液に海水成分が混入することが予想される。本研究では、高放射性廃液(HAW)におけるSUS316Lステンレス鋼の腐食に対する海水成分の影響を評価した。人工海水(ASW)と模擬HAW溶液の混合溶液を調製し、材料浸漬試験と電気化学試験による腐食評価を行った。ASWを含む硝酸溶液(HAW中の金属イオンを含まない)においては、孔食もしくは全面腐食が観察された。一方、ASWを含むHAW溶液においては、Ruが腐食電位を過不働態まで貴化することによって、粒界腐食が生じた。ASWの濃度の増加に伴い、腐食速度は低下し、粒界腐食は抑制された。
佐野 雄一; 安倍 弘; 西塚 雄介*; 飯嶋 静香; 内田 直樹
no journal, ,
核燃料再処理工程の各種機器材料として使用されるSUS316Lを対象に、海水成分を含む硝酸溶液中における腐食挙動に及ぼす線照射の影響を評価した。硝酸/海水系において観察される溝状腐食や浸漬直後の急激な全面腐食等の特徴的な腐食の進展は
線照射に伴い抑制されることを確認した。同系において発生する塩素について、
線照射に伴いその発生量が減少する傾向が認められたことから、これが上記腐食の抑制に寄与したものと推定される。
安倍 弘; 高畠 容子; 佐野 雄一; 竹内 正行; 小泉 健治; 山下 真一郎; 坂本 寛*
no journal, ,
冷却材喪失時の過酷条件においても損傷しにくい新型燃料を開発することは、既存軽水炉の事故発生リスクを低減し、安全性を向上させる観点から非常に重要である。従来材料であるジルコニウム合金に替わる候補の一つに、12%Cr, 6%Al酸化物分散強化鋼(以降、FeCrAl-ODS鋼と表記)の開発が進められている。本研究においては、FeCrAl-ODS鋼の実用化に係る技術開発の一環として、核燃料再処理プロセスへの適合性を評価するため、FeCrAl-ODS鋼の腐食挙動に及ぼす硝酸濃度の影響について基礎的な評価を実施した。
安倍 弘; 高畠 容子; 佐野 雄一; 竹内 正行; 小泉 健治; 山下 真一郎; 坂本 寛*
no journal, ,
新型被覆管として開発されている12%Cr, 6%Al酸化物分散強化鋼に関し、核燃料再処理工程での研究の一環として硝酸濃度が腐食挙動に与える影響を評価した。沸騰硝酸中において硝酸濃度の増加に伴い腐食は加速したが、いずれの条件においても耐食性が良好であり活性腐食は発生しなかった。Alについては、Crと共に耐食性に寄与していると予想される。硝酸濃度の増加に伴う腐食の加速は主に不働態保持電流の増大が原因と考えられる。