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山下 真一; Baldacchino, G.*; 前山 拓哉*; 田口 光正; 室屋 裕佐*; Lin, M.*; 木村 敦; 村上 健*; 勝村 庸介
Free Radical Research, 46(7), p.861 - 871, 2012/07
被引用回数:26 パーセンタイル:53.46(Biochemistry & Molecular Biology)クマリンの水溶性誘導体であるクマリン-3-カルボン酸(C3CA)の水溶液中における放射線誘起化学反応について電子線パルスラジオリシス、
Co
線照射後の最終生成物分析,決定論的モデルシミュレーションによって調べた。C3CAは水和電子だけでなくOHラジカルとも拡散律速相当の速度定数(それぞれ2.1
10
, 6.8
10
M
s
)で反応することがわかった。O

に対する反応性は確認されなかった。蛍光物質7-ヒドロキシ-クマリン-3-カルボン酸(7OH-C3CA)は高速液体クロマトグラフィに接続した蛍光光度計により検出した。この7OH-C3CAの生成収率は、照射条件により差はあるものの、0.025から0.18(100eV)
であった。C3CA濃度, 飽和気体, 添加剤に対する7OH-C3CA収率の変化から、C3CAによるOHラジカル捕捉から7OH-C3CAが形成されるまでには少なくとも二つの経路(過酸化後のHO
ラジカル放出及び不均化反応)があることが示された。これらの経路を含む反応機構を提案し、シミュレーションを実施した。OHラジカル捕捉後の7OH-C3CAへの変換効率を4.7%とすることで測定結果をよく説明できた。
前山 拓哉*; 山下 真一; 田口 光正; Baldacchino, G.*; Sihver, L.*; 村上 健*; 勝村 庸介
Radiation Physics and Chemistry, 80(12), p.1352 - 1357, 2011/12
被引用回数:15 パーセンタイル:71.27(Chemistry, Physical)クマリン-3-カルボン酸(CCA)水溶液の放射線分解では水分解生成物であるOHラジカルによりCCAが酸化されて一定の比率で蛍光プローブになる。このことを利用し、HIMAC施設において135, 290, 400MeV/uの炭素イオンを水に照射した際のOHラジカル収率をブラッグピーク付近で測定した。ブラッグピークで停止するまでの間に入射イオンはエネルギーを失い、LETが増加するため、トラック構造が密となることを反映してOHラジカル収率が減少する一方、ブラッグピークよりさらに深い下流の領域では核破砕で生成した軽くてLETの低いHやHeなどの二次イオンの照射により、OHラジカル収率は急激に高くなることを明らかにした。核破砕を考慮して上記のようなOHラジカル収率の変化を定量的に説明するために粒子・重イオン汎用3次元モンテカルロコードPHITSを用いて粒子輸送計算を実施したところ、ブラッグピークより上流の領域では測定結果を精度よく説明できた。しかしブラッグピークより下流の領域では測定値に対して、シミュレーションに基づく推定値は15-45%過小評価となり、この差異は線量測定で用いた電離箱と試料セルとのジオメトリの違いが主因となって生じている可能性が高いことが示された。
前山 拓哉*; 山下 真一; Baldacchino, G.*; 田口 光正; 木村 敦; 村上 健*; 勝村 庸介
Radiation Physics and Chemistry, 80(4), p.535 - 539, 2011/04
被引用回数:42 パーセンタイル:93.21(Chemistry, Physical)水の放射線分解で生成するOHラジカルをクマリン-3-カルボン酸(3CCA)により捕捉させると、一部が蛍光体である7OH-3CCAになる。この7OH-3CCAの放射線化学収率(
値)を8種のイオンビーム照射に対して測定した。この際、3CCA濃度を0.1から26mMの間で変化させることで、捕捉反応が起こる時間スケールを5.6ナノ秒から1.5マイクロ秒の間で変化させた。報告のあるOHラジカル収率と比べたところ、時間スケールが数十ナノ秒よりも遅い場合には7OH-3CCA収率がOHラジカル収率の約(4.7
0.6)%で一定となることがわかり、ビームの種類に依存しないことも明らかとなった。数cGyという低線量でも検出可能なことから、3CCA水溶液中で生成する蛍光体7OH-3CCAはOHラジカルの高感度なプローブとしてさまざまな放射線に対して利用できることが示された。
山下 真一; 田口 光正; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介
Charged Particle and Photon Interactions with Matter; Recent Advances, Applications, and Interfaces, p.325 - 354, 2010/12
重イオンの照射効果は低LET放射線とは大きく異なる。このような特異性は放射線治療や表面加工,分析技術などに利用されているものの、なぜこのような特異性が生じるのか、その詳細なメカニズムには依然不明な点も残っている。本章では、原子イオンビームによる水の放射線分解について実験的にどのようなことが近年明らかになってきたか、特にこの5年間の進展を中心に取り上げる。また、定常照射とパルス照射とでは利点や制限も異なるため、別々にまとめてある。これまで報告されている水分解生成物の収量からトラック構造やトラック内ダイナミクスについても議論する。
Lin, M.; 室屋 裕佐*; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介*
Recent Trends in Radiation Chemistry, p.255 - 277, 2010/05
高温・超臨界水の放射線化学研究に関するこの10年の研究成果(放射線分解生成物の収量や反応性,過渡的化学種のスペクトル変動,超臨界状態下における密度効果等)についてまとめた。
田口 光正; Baldacchino, G.*; 倉島 俊; 木村 敦; 須郷 由美; 勝村 庸介*; 広田 耕一
Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1169 - 1174, 2009/12
被引用回数:4 パーセンタイル:29.17(Chemistry, Physical)材料や生物分野において非常に強力なツールとして期待されている高エネルギー重イオンの特異的な照射効果は、重イオン飛跡周りの高密度で不均一な活性種の生成及び反応が原因と考えられている。この活性種を時間分解で定性・定量的に解析するために、パルス重イオン照射下での時間分解分光測定システムを構築した。イオン源で発生した低エネルギーの重イオンを、パルスジェネレーターからの信号によりチョッパーを高精度に制御しパルス化した後、サイクロトロンで高エネルギーに加速し、大気中にて金属セルに封入した水溶液試料に照射した。観測光は、試料セルのイオン照射位置に調整し、フォトダイオードにより検出した。KSCNを超純水に溶解したものを試料とし、220MeV C
イオンを照射したところ、照射直後の観測光強度の変化から、KSCN水溶液中に生じたOHラジカルとSCN
の反応により生じた(SCN)
に由来する吸光度が得られた。現在のところ、H(20MeV/u), He(12.5MeV/u), C(18.3MeV/u)及びNe ion(17.5MeV/u)の照射が可能であり、測定感度は1E-5レベルである。
Baldacchino, G.*; 前山 拓哉*; 山下 真一; 田口 光正; 木村 敦; 勝村 庸介; 村上 健*
Chemical Physics Letters, 468(4-6), p.275 - 279, 2009/01
被引用回数:44 パーセンタイル:81.59(Chemistry, Physical)高エネルギー重粒子線による水の放射線分解で生成される
OHをHPLC-ケイ光測定により検出した。
OHのプローブとしてクマリン-3-カルボキシル酸(3CCA)を用いた。このCCAは
OHとの反応の後、ケイ光物質7-hydroxy-coumarin-3-carboxylic-acid (7OH-3CCA)を生成する。7OH-CCAの検出下限は1nMよりも低いため、放射線分解収量が2
10
mol/Jという高い感度で測定できた。4.8-GeV-
C
及び20-GeV-
Ar
照射時の
OH収量をnsから
sの間で測定し、
OH収量はそれぞれ2.8
10
から1.3
10
mol/J(LET 11eV/nmの
C
)と1.5
10
から0.9
10
mol/J(LET 90eV/nmの
Ar
)と推移した。これらの結果は文献値とよく一致した。
田口 光正; 木村 敦; 広田 耕一; 倉島 俊; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介*
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 158, 2008/03
重イオン照射による特異的な化学反応は、トラックと呼ばれる不均一エネルギー付与領域で起こる不均一化学反応に起因する。トラック内不均一反応を詳細に理解するためには、トラック内の活性種挙動を直接観測することが重要である。そこで、電気的なチョッパーによりパルス化した重イオンを用いた、オンラインで活性種挙動を直接観測する分光システムの開発を行った。超純水にKSCNを溶解し、金属製のセルに封入したものを試料とし、220MeV Cイオンを照射した。パルスジェネレーターからの信号によりサイクロトロン上流のPチョッパーを制御し、パルスイオン照射を行った。重イオンのビーム軸に対し約30度で観測光を導き、セル底面のミラーで反射させることで照射試料を2回通過させた光をフォトダイオードにより検出した。照射をオン/オフした時の光強度変化から、照射によって生成した活性種に由来する吸光度が得られた。光源や検出器のノイズ対策や電気回路の改善を行った結果、10
以下の吸光度が測定可能となった。
田口 光正; 善如寺 芳弘*; 瀧上 真知子*; Baldacchino, G.*; 木村 敦; 平塚 浩士*; 南波 秀樹; 小嶋 拓治
Radiation Physics and Chemistry, 75(5), p.564 - 571, 2006/03
被引用回数:6 パーセンタイル:39.95(Chemistry, Physical)室温大気圧下において、濃度10
40mMのフェノール水溶液に2MeVの電子線及び
Co
線を照射した結果、白濁が観測された。この試料溶液の分析により、OHラジカルの付加した生成物と直径100-800nm程度の微粒子の生成が認められた。微粒子の直径は高線量になるに伴い増大し、また、同一線量では、フェノールの初期濃度が高いほど粒径が大きくなった。さらに、線量率を変えて照射した場合、線量率が高くなるに伴い平均粒径が小さくなり、かつ分布幅も狭くなった。また、微粒子は分子量1.9
10
程度の分子から構成されていることがわかった。
前山 拓哉*; 山下 真一; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介; 室屋 裕佐*; 田口 光正; 木村 敦; 村上 健*
no journal, ,
ケイ光プローブである7-ヒドロキシ-クマリン-3-カルボキシ酸はクマリン-3-カルボキシ酸(CCA)とOHとの反応で生成する。これを重粒子線による水の放射線分解で生成するOH収量の測定に利用した。重粒子線は放射線医学総合研究所の重粒子加速器HIMACで使用し、ヘリウムから鉄までのイオンを照射した。CCAの濃度を0.1
26mMと変化させることで4nsから1
sの間のOH収量の時間変化を評価した。事前に
線を用いた測定も行い、LETは0.2
350eV/nmと広く変化させ、トラック構造の影響などを検討した。
Baldacchino, G.*; 田口 光正; Hichel, B.*
no journal, ,
高LET放射線照射あるいは高温状態という2つの極限条件下における水中放射線化学反応について研究を行った。フランスGANIL施設において、5.5GeV Krイオンをパルス的に照射し、水中過酸化物の生成を時間分解過渡吸収測定により確認した。吸光度の大きさから生成G値を0.2と見積もった。また、パリ南大学のELYSE施設においては、ピコ秒電子加速器を用いて350
Cまでの水和電子の時間挙動を調べた。昇温により水和電子の吸光度が減少すること、さらに減衰が緩やかになることがわかった。これは、活性種の拡散と温度による再結合反応の競争で説明できる。以上の不均一系における高速化学反応解析の結果は、第4世代の原子炉やITER, 放射性廃棄物の処理など、原子力産業において非常に有用な知見である。
山下 真一; 勝村 庸介; 前山 拓哉*; Meesungnoen, J.*; Jay-Gerin, J.-P.*; Baldacchino, G.*; 村上 健*
no journal, ,
水は生体主成分であり、最もありふれた物質の一つであるものの、その放射線分解についての理解は必ずしも十分ではない。中でも重粒子線は初期の物理過程におけるエネルギー付与密度が非常に高く、後続の過程が
線やX線とは異なってくる。水分解の知見そのものは間接効果を考えるうえで必要不可欠である。これと同時に、水中におけるエネルギー付与分布は生体分子へのエネルギー付与理論の理解を深めるうえで、水分解ラジカルの空間分布や時間挙動は数ナノ秒以内に形成されたDNA損傷がその後どのような変化を辿るか考察するうえで大きなヒントとなり得る。本講演ではこれまでHIMACで測定してきた水分解生成物の収量測定結果を最先端のモンテカルロシミュレーションとの比較から紹介する。
田口 光正; 木村 敦; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介*; 広田 耕一
no journal, ,
高エネルギー重イオン照射は特異的な照射効果を引き起こすことが知られている。本研究では、水中放射線化学反応において最も重要と考えられている、水酸化(OH)ラジカルについて、(1)反応生成物分析と(2)パルスラジオリシスを用いて初期の収率を求めた。(1)生成物分析においては、フェノール水溶液にHe, C及びNeイオンを照射し、生成するカテコールやハイドロキノンの収量から重イオン照射初期に生成した水酸化OHラジカルの収率を求めた。その収率は、水中における重イオンの比エネルギーの減少とともに減少すること、同一比エネルギー核種では原子番号が大きくなるにつれて小さくなること、さらに平均反応時間の経過に伴い小さくなることを明らかにした。(2)ラジカルの挙動を直接観測するために、高感度な過渡吸収システムを構築した。また、光源や検出器のノイズ対策や電気回路を改善し10
以下の吸光度測定を可能とした結果、He及びCイオン照射において、溶質として用いたSCN
とOHラジカルの反応によって生じる(SCN)
の吸収測定に成功した。
田口 光正; Baldacchino, G.*; 倉島 俊; 木村 敦; 勝村 庸介*; 広田 耕一
no journal, ,
重イオン照射による特異的な化学反応を詳細に理解するために、原子力機構TIARA施設において、AVFサイクロトロンからの重イオンをチョッパーにより任意のパルス幅で照射可能とするとともに、活性種挙動を直接観測するための高感度な過渡吸収システムの開発を行った。本システムを用いて、KSCN水溶液へ220MeV Cイオンを照射した時の光強度変化から、照射によって生成したOHラジカルとSCN
の反応により生じた(SCN)
に由来する吸光度が得られた。光源や検出器のノイズ対策や電気回路の改善を行った結果、10
レベルの吸光度が測定可能となった。
前山 拓哉*; 山下 真一; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介; 田口 光正; 木村 敦; 室屋 裕佐*; 村上 健*
no journal, ,
高エネルギー重粒子線を使用したがん治療は既に実用化されている。これは基礎研究や臨床研究を通し、その有効性が現象論的に確立されているためである。しかし、そのような有効性が生じる詳細なメカニズムについては依然不明な点も多く、特に生体主成分が水であることから高エネルギー重粒子線による水の放射線分解についての理解が重要と言える。水の放射線分解生成物のうち、OHラジカルが最も間接効果に寄与することが知られているため、これまで幾つかの研究でOH収量が報告されてきた。これらの報告では吸光分析が用いられており、LET増加に伴うOH収量の減少に対して十分な感度があるとは言い難い。そこで本研究ではCCA(Coumarin-3-carboxylic acid)をケイ光プローブとして用い、従来よりも高感度な収量測定を目指した。さらに、報告の少ない高エネルギー重粒子線のブラッグピーク付近におけるOH収量を評価した。
田口 光正; 木村 敦; 広田 耕一; 倉島 俊; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介*
no journal, ,
重イオン照射による特異的な化学反応は、トラックと呼ばれる不均一エネルギー付与領域で起こる不均一化学反応に起因する。トラック内不均一反応を詳細に理解するためには、トラック内の活性種挙動を直接観測することが重要である。そこで、電気的なチョッパーによりパルス化した重イオンを用いた、オンラインで活性種挙動を直接観測する分光システムの開発を行った。超純水にKSCNを溶解し、金属製のセルに封入したものを試料とし、220MeV C
イオンを照射した。パルスジェネレーターからの信号によりサイクロトロン上流のPチョッパーを制御し、パルスイオン照射を行った。重イオンのビーム軸に対し約30度で観測光を導き、セル底面のミラーで反射させることで照射試料を2回通過させた光をフォトダイオードにより検出した。照射をオン/オフした時の光強度変化から、照射によって生成した活性種に由来する吸光度が得られた。光源や検出器のノイズ対策や電気回路の改善を行った結果、10
以下の吸光度が測定可能となった。
前山 拓哉*; 山下 真一; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介; 室屋 裕佐*; 田口 光正; 木村 敦; 村上 健*
no journal, ,
これまでガン治療用高エネルギー重粒子線のブラッグピーク近傍におけるOH収量を測定してきた。本研究では高エネルギー重粒子線で顕著となるフラグメンテーション(核破砕)をシミュレーションにより評価し、これを元に測定結果を再現し、計算コードの検証を行うとともに各イオンの寄与がOH収量の点でどの程度あるのかについて検討した。
勝村 庸介; 山下 真一; Lin, M.; 前山 拓哉*; 室屋 裕佐*; Baldacchino, G.*; Jay-Gerin, J.-P.*; Meesungnoen, J.*; 村上 健*
no journal, ,
In Japan, cancer is the first place of the death rate and radiation treatment becomes more and more popular. Especially, ion beam treatment receives much attention because it is effective against even some radioresistant cancers. Consequently, several ion beam facilities have been constructed. Since about 70 % of our body is water, understanding of water radiolysis with ion beams is essential for the evaluation of the biological effect of ion beams. In the present experiment, radiolysis of water has been investigated with ions beams from
He
to
Xe
of a few hundreds MeV per u, which are provided at HIMAC facility installed in National Institute of Radiological Sciences. The
-values of e
,
OH and H
O
as a function of LET at 100 ns after the energy deposition have been determined. The radical yields decrease but the H
O
yield increases with the increase of LET due to the track reaction. The experimental data is compared with the Monte Carlo simulation and it was found that the simulation could reproduce the results, indicating the validity of the simulation. Similar experiment has been done at the Bragg peak. The data were analyzed considering the contribution of secondary ions produced through the fragmentation reactions of the primary projectiles. The HIBRAC code can reproduce the experimental results successfully. In the high energy ion beam treatments, the evaluation of the secondary ions is inevitably important.
田口 光正; 木村 敦; 広田 耕一; 倉島 俊; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介*
no journal, ,
高エネルギー重イオン照射による特異的な化学反応は、トラックと呼ばれる高密度エネルギー付与領域で起こる不均一化学反応に起因する。このトラック内不均一反応を詳細に理解するためには、活性種挙動を直接観測することが重要である。そこで、電気的なチョッパーによりパルス化した重イオンを用いた、オンラインで活性種挙動を直接観測するパルスラジオリシスシステムの開発を行った。超純水にKSCNを溶解し、金属製のセルに封入したものを試料とし、220MeV Cイオンを照射した。パルスジェネレーターからの信号によりサイクロトロン上流のチョッパーを制御し、パルスイオン照射を行った。重イオンのビーム軸に対し約30度で観測光を導き、セル底面のミラーで反射させることで照射試料を2回通過させた光をフォトダイオードにより検出した。照射をオン/オフした時の光強度変化から、照射によって生成したOHラジカルとSCN
の反応により生じた(SCN)
に由来する吸光度が得られた。光源や検出器のノイズ対策や電気回路の改善を行った結果、10
レベルの吸光度が測定可能となった。
山下 真一; 前山 拓哉*; Baldacchino, G.*; 勝村 庸介; 室屋 裕佐*; 田口 光正; 木村 敦; 村上 健*
no journal, ,
これまでケイ光プローブを用いた高感度OH収量測定手法を開発し、重粒子線照射に対して実際の測定を行ってきた。これをさらに拡張し、高エネルギー重粒子線のブラッグピーク近傍におけるOH収量を測定した。ブラッグピーク付近で収量が極小値をとること,加速エネルギーが異なると同一のイオンでも異なる収量となることなどが明らかとなった。