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五十川 浩希*; 直井 基将*; 山崎 誠司*; Ho, H. Q.; 片山 一成*; 松浦 秀明*; 藤本 望*; 石塚 悦男
JAEA-Technology 2022-015, 18 Pages, 2022/07
2021年度の夏期休暇実習において、HTTRの約10年の長期停止が臨界制御棒位置に与える影響及びMVPによるVHTRC-1炉心の遅発中性子割合の計算について検討した。この結果、長期停止が臨界制御棒位置に与える影響については、燃料内のPu、
Am、
Pm、
Sm、
Gdの密度変化が影響して制御棒が4.0
0.8cm引抜かれること、この計算値が測定値である3.9cmと近い値になることが明らかとなった。また、MVPによる遅発中性子割合の計算精度を確認するためVHTRC-1炉心について計算した結果、測定値を約10%過小評価することが明らかとなった。
左近 敦士*; 橋本 憲吾*; 佐野 忠史*; 中嶋 國弘*; 神田 峻*; 後藤 正樹*; 深谷 裕司; 沖田 将一朗; 藤本 望*; 高橋 佳之*
KURNS Progress Report 2021, P. 100, 2022/07
高温ガス炉の核特性を取得するための炉雑音解析技術の開発を京都大学臨界集合体(KUCA)を用い行っている。最新研究では、燃料集合体から55cm離れた検出器によりパワースペクトル密度の測定が行われた。しかしながら、即発中性子減衰定数は他の検出器から得られるものからの差異が発生した。そこで、本研究では炉外検出器によるパワースペクトル法による炉雑音解析を目的とする。
藤森 公佑*; 北浦 守*; 平 義隆*; 藤本 將輝*; Zen, H.*; 渡邊 真太*; 鎌田 圭*; 岡野 泰彬*; 加藤 政博*; 保坂 将人*; et al.
Applied Physics Express, 13(8), p.085505_1 - 085505_4, 2020/08
被引用回数:6 パーセンタイル:32.40(Physics, Applied)CeドープGdAl
Ga
O
(Ce:GAGG)シンチレーターにおける陽イオン空孔の存在を明らかにするために、ガンマ線誘起陽電子消滅寿命測定(GiPALS)法による測定を行った。GAGGおよびCe:GAGGのGiPALSスペクトルに現れる成分は、バルク中と欠陥に捕獲された状態の陽電子消滅であり、その結果2つの指数減衰成分で構成されている。Ce:Y
Al
O
に関する研究から、欠陥に関連する構造はAl/Ga-Oの複空孔に起因するものであることが示唆された。この成分は、Ce, Mg:GAGGの方が小さくなり、その傾向はリン光の原因である浅い電子トラップの抑制と相関していた。酸素空孔は、Al/Ga空孔の電荷を補う役割をしている。欠陥に関連した構造における寿命は、Mg共ドーピングによって大幅に変化し、これは、酸素空孔とともに、Al/GaサイトでのMg
イオンとの集合体を考慮することで理解され、その結果、空孔クラスターが形成された。
佐藤 仁*; 吉河 訓太*; 平岡 耕一*; 有田 将司*; 藤本 浩二*; 小島 健一*; 室 隆桂之*; 斎藤 祐児; 関山 明*; 菅 滋正*; et al.
Physical Review B, 69(16), p.165101_1 - 165101_6, 2004/04
被引用回数:33 パーセンタイル:77.33(Materials Science, Multidisciplinary)YbInCuの価電子帯の電子状態を励起エネルギー800eVを用いた高分解能光電子分光によって調べた。測定温度を50Kから40Kに下げると、42Kの価数転移に伴い、Yb
成分は著しく強度が増加し、一方Yb
成分の強度は減少した。Ybイオンの価数はこの光電子スペクトルから直接導出され、100Kにおいて約2.81であり、50Kまで徐々に減少し、40Kにおいて約2.68へ急激に変化した。これらの値は、これまでに報告されている検出深さの短い実験と比べて大きく、YbInCu
の準表面状態の存在を示唆する。また、測定温度を50Kから40Kに下げると、Yb
成分の多重項構造が50meV程度高結合エネルギーに移動することが観測された。これは、Ybの4f準位に電子を加えるためのエネルギーの増加を反映していると考えられ、価数転移現象とよく対応する。
朝倉 伸幸; 仲野 友英; 川島 寿人; 正木 圭; 藤本 加代子; 大野 哲靖*; 田邉 哲朗*
no journal, ,
JT-60Uでは高密度のELMyHモードプラズマを35秒間維持する放電を行い、ダイバータ板や第一壁(対向材)が水素で飽和した状態における熱・粒子制御及びプラズマ壁相互作用の研究を行っている。JT-60Uでは実効的な壁飽和状態でダイバータ排気を行い高性能プラズマの維持を行った。その際、対向材への蓄積量の変化を放電中及び放電間で評価した。一方、真空容器内への重水素の蓄積要因を理解するため、実験期間後に対向材タイルの表面や側面に再堆積した炭素層の分布を測定した。その結果、タイル対向面への堆積速度はほかのトカマクと同程度であるが、側面への堆積が少ないことが判明した。さらに、炭素と共堆積した重水素量を測定した結果、ほかのトカマクよりも含有率(D/C)が小さいことが明らかとなった。こうした原因として、対向材タイルの配置方法,タイル間のギャップ及び運転温度などの違いが考えられる。発表ではほかに、真空容器内での炭素の輸送を決める要因である高速のプラズマ流の発生機構,ELMによるプラズマ熱流・粒子束の対向材への動的な輸送過程など、最近の実験により理解された研究成果を発表する。
羽島 良一; 神門 正城; 静間 俊行; 早川 岳人; 大垣 英明*; 大東 出*; Negm, H.*; 堀 利匡*; 藤本 真也*; 酒井 文雄*
no journal, ,
港湾に設置しコンテナ中の核物質を非破壊で検知するためのシステムの開発を進めている。同システムのうち、線による核物質同位体の非破壊検知システムの開発成果を報告する。
平 義隆*; 杉田 健人*; 岡野 泰彬*; 藤本 將輝*; 平出 哲也
no journal, ,
陽電子消滅分光法は、結晶の単原子空孔型欠陥や絶縁材料中の微小空隙の測定を行える強力な分析手法である。分子科学研究所UVSOR-IIIでは、超短パルスガンマ線を用いたガンマ線誘起陽電子消滅分光法(Gamma-ray induced positron annihilation spectroscopy: GiPAS)の開発とユーザー利用を推進している。GiPASは、物質に対する透過力の高いガンマ線を用いて対生成によって物質内部で陽電子を発生するため、厚さ数cmのバルク材料の陽電子消滅実験を非破壊で行うことができる。超短パルスガンマ線の発生、および、具体的な測定手法として陽電子寿命測定と寿命運動量相関測定に成功した。
北浦 守*; 藤森 公佑*; 平 義隆*; 藤本 將輝*; Zen, H.*; 平出 哲也; 鎌田 圭*; 渡邊 真太*; 大西 彰正*
no journal, ,
カチオン空孔は負に帯電するので、その性質を調べるには陽電子消滅分光法が唯一の方法である。我々は、超短パルスレーザーと電子ビームの垂直衝突によって高エネルギーパルスガンマ線を発生させた。本研究では、その高エネルギーガンマ線を用いた陽電子消滅寿命分光によってGAGG(GdAl
Ga
O
)、CeドープGAGGおよびCe, MgドープGAGGの結晶中に存在する空孔型欠陥の研究を行った。欠陥に関連した構造における寿命は、Mg共ドーピングによって大幅に変化し、これは、酸素空孔とともに、Al/GaサイトでのMg
イオンとの集合体を考慮することで理解され、その結果、空孔クラスターが形成されていると考えられた。
藤森 公佑*; 北浦 守*; 平 義隆*; 藤本 將輝*; Zen, H.*; 平出 哲也; 鎌田 圭*; 渡邊 真太*; 大西 彰正*
no journal, ,
超短パルスレーザーと電子ビームの垂直衝突によって高エネルギーパルスガンマ線を発生させた。本研究では、その高エネルギーガンマ線を用いた陽電子消滅寿命分光によってGAGG(GdAl
Ga
O
)、CeドープGAGGおよびCe, MgドープGAGGの結晶中に存在する空孔型欠陥の研究を行った。欠陥に関連した構造における寿命は、Mg共ドーピングによって大幅に変化し、これは、Al/Ga空孔が消失することを示す。この事実は燐光成分が抑制されることとよく対応しており、Mgの共添加が浅い電子捕獲中心の抑制に有効であることを示す重要な結果である。
平 義隆*; 藤本 將輝*; 藤森 公佑*; 北浦 守*; Zen, H.*; 岡野 泰彬*; 保坂 将人*; 山崎 潤一郎*; 加藤 政博*; 平出 哲也; et al.
no journal, ,
一般的な陽電子源にはNaなどの放射性核種が利用されるが、厚さ1mm以上の金属材料を透過できないといった問題がある。厚さ数cmのバルク試料及び圧力炉や高温炉など容器に入れられた試料に陽電子を発生させる方法として、高エネルギーガンマ線を利用するガンマ線誘起陽電子消滅寿命測定法(Gamma-ray induced positron annihilation lifetime spectroscopy: GiPALS)がある。陽電子の消滅寿命は、金属材料では200ps程度であるため陽電子寿命を正確に測定するためにはそれよりもパルス幅の短いガンマ線をGiPALSに利用することが重要である。我々は、UVSORにおいて90
衝突レーザーコンプトン散乱を用いて独自に開発してきたパルス幅2psの超短パルスガンマ線のGiPALSへの原理実証実験に成功した。
平 義隆*; 藤本 將輝*; 藤森 公佑*; 北浦 守*; Zen, H.*; 岡野 泰彬*; 保坂 将人*; 山崎 潤一郎*; 加藤 政博*; 平出 哲也; et al.
no journal, ,
一般的な陽電子源にはNaなどの放射性核種が利用されるが、厚さ1mm以上の金属材料を透過できないといった問題がある。厚さ数cmのバルク試料及び圧力炉や高温炉など容器に入れられた試料に陽電子を発生させる方法として、高エネルギーガンマ線を利用するガンマ線誘起陽電子消滅寿命測定法(Gamma-ray induced positron annihilation lifetime spectroscopy: GiPALS)がある。陽電子の消滅寿命は、金属材料では200ps程度であるため陽電子寿命を正確に測定するためにはそれよりもパルス幅の短いガンマ線をGiPALSに利用することが重要である。我々は、UVSORにおいて90
衝突レーザーコンプトン散乱を用いて独自に開発してきたパルス幅2psの超短パルスガンマ線のGiPALSへの原理実証実験に成功した。
平 義隆*; 藤本 將輝*; 岡野 泰彬*; 北浦 守*; 平出 哲也
no journal, ,
レーザートムソン/コンプトン散乱は、準単色で調整可能なエネルギー,高偏光,低発散角,低バックグラウンドなどの特徴を備えたガンマ線を生成する独自の手法である。レーザートムソン散乱ガンマ線は、いくつかの電子加速施設で開発されてきた。我々は放射光施設UVSOR-IIIで発生する超短パルスガンマ線を利用したGiPALSを開発した。ガンマ線は、750MeVの電子ビームとTi:Saレーザーの間の90度衝突によるレーザートムソン散乱によって生成される。ガンマ線のパルス幅は5ps(FWHM)と計算されている。現在、ガンマ線誘起陽電子消滅寿命分光法(GiPALS)のユーザー利用が始まっている。GiPALSに加えて、消滅ガンマ線の寿命とドップラー幅を同時に測定するガンマ線誘起陽電子寿命-運動量相関(GiAMOC)を開発している。超短パルスガンマ線の発生方法とGiPALS, GiAMOCの詳細を紹介する。