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近藤 彩夏*; 飯嶋 徹*; 鷲見 一路*; 竹内 佑甫*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 大谷 将士*; 中沢 雄河*; 二ツ川 健太*; 三部 勉*; et al.
Proceedings of 22nd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.18 - 22, 2026/03
ミューオンの異常磁気能率および電気双極子能率は素粒子標準模型を超える新物理の寄与が期待される物理量である。J-PARCで計画しているこれらの精密測定実験では、ミューオンの冷却・加速によって生成する低エミッタンスビームを用いた新しい手法により、独立した検証を行う。ミューオン線形加速器は各速度域に適した4種類の高周波加速空洞で構成されており、その中でも光速の30%から70%の加速を担う中速度領域の加速器は設計・製作手法が未確立である。現在、中速度領域の加速器として、高い加速効率を持つディスクアンドワッシャ(DAW)型加速器に着目し開発を進めている。ミューオン加速用DAWは加速空洞であるタンクと、ビーム集束に用いる四重極電磁石の設置空間を確保しつつタンク間を電磁気的に結合するブリッジカップラから構成される。我々は先行研究で製作されたタンク試作機に加え、新たにブリッジカップラ試作機を設計・製作し、製作精度の評価と低電力試験を実施した。低電力試験では、共振周波数やQ値といった高周波特性の確認やビーズ測定による電磁場の測定を行い、Q値4500(計算値の50%)、電磁場平坦度10%の結果を得た。本講演では、電磁場解析コードによるブリッジカップラの設計と、試作機の製作精度・低電力試験について報告する。
近藤 恭弘; 地村 幹; Cicek, E.*; 福井 佑治*; 二ツ川 健太*; 不破 康裕; 後藤 陸斗*; 平野 耕一郎; 石川 将樹*; 伊藤 崇; et al.
Proceedings of 22nd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.124 - 129, 2026/03
J-PARCリニアックではさまざまなアップグレード計画が進行中であり、その中でも繰り返し周波数倍増計画は最も重要なものである。現在、リニアックは400MeVの負水素イオンビームを、3GeVシンクロトロン(RCS)へ25Hzの繰り返し周波数で供給している。しかし、RCSと計画中の陽子ビーム照射施設の両方に同時にビームを供給するためには、繰り返し周波数を25Hzから50Hzに引き上げる必要がある。照射施設へのビームライン建設に先立ち、2025年5月に現状可能な範囲でのリニアック機器の50Hz動作検証を実施した。また、J-PARC加速器における最も重要な安全装置の一つである粒子数カウンターシステムについても、50Hz動作の検証を行った。その結果、重大な問題は確認されず、今後予定されている50Hzビーム加速実証に向けた準備が整った。本論文では、J-PARCリニアックにおけるビーム加速を伴わない50Hz動作実証の詳細について述べる。
Liu, Y.*; 大谷 将士*; 宮尾 智章*; 中沢 雄河*; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; Fang, Z.*; 二ツ川 健太*; 福井 佑治*; 溝端 仁志*; et al.
Proceedings of 16th International Particle Accelerator Conference (IPAC25) (Internet), p.855 - 857, 2025/11
The Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC) has achieved stable 1 MW operation on its neutron target and is advancing toward higher power levels of 1.5 MW to support high-power MR operations and a second target station. This progression presents challenges, including increased intra-beam stripping (IBSt) of negative hydrogen ions, chop leakage from higher beam currents and emittance, low-energy beam loss due to halo formation, frontend fluctuations affecting beam transmission, and RF phase and amplitude fluctuations. To address these issues, a redesigned lattice mitigates IBSt, a new MEBT1 improves chopping and collimation, and machine learning-based compensation schemes manage frontend and RF fluctuations. Additionally, longitudinal and transverse matching schemes enhance beam quality, validated through benchmarked longitudinal measurements. Results from studies at 50 mA and 60 mA beam currents demonstrate significant progress in overcoming these challenges.
高柳 智弘; 不破 康裕; 大谷 将士*; 下村 浩一郎*; 三部 勉*; 近藤 恭弘; 二ツ川 健太*; Cicek, E.*; 中沢 雄河*; 徳地 明*; et al.
Proceedings of 16th International Particle Accelerator Conference (IPAC25) (Internet), p.1884 - 1886, 2025/11
J-PARCでは、出力電圧75kV、出力電流40A、パルス幅50usの短パルス波形を25Hzの繰り返しで動作する高出力・高周波仕様の小型パルス電源を開発している。この電源は、高い安定性と信頼性が要求されるミュオンリニアック用クライストロンの駆動に使用する。ワイドバンドギャップ半導体デバイスの技術開発により実現した13kVの超高耐圧と低損失という優れた特性を持つ次世代パワー半導体SiC-MOSFETと、超高電圧パルスを発生するマルクス回路を組み合わせることで、従来よりも低損失でコンパクトなパルス電源を実現する。本発表では、マルクス電源の回路設計について報告する。
中沢 雄河*; Cicek, E.*; 石田 勝彦*; 二ツ川 健太*; 下村 浩一郎*; 大谷 将士*; 木村 眞人*; 上岡 修星*; 山崎 高幸*; 三部 勉*; et al.
Proceedings of 16th International Particle Accelerator Conference (IPAC25) (Internet), p.1163 - 1166, 2025/11
大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、ミューオンの異常磁気モーメントと電気双極子モーメントを精密に測定する新しいアプローチとして、線形加速器(リニアック)を用いた低エミッタンスミューオンビームを提案している。低エミッタンスのミューオンビームは、構造物を透視する非破壊イメージング技術のための新しいプローブとしても採用できる。ミューオンリニアックの低速部では、高周波四重極リニアック(RFQ)と交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアック(IH-DTL)を用いて、324MHzの加速周波数でそれぞれ
=v/c=0.08と0.28までミューオンを加速する。建設コストを削減するため、IH-DTLはRF電場から得られる横方向の集束力を利用する交番位相集束(APF)法を採用する。APF方式は、横方向と縦方向のアクセプタンスを同時に制限するため、ビームのミスマッチに由来するエミッタンスの増大を抑制するためには、慎重なビーム診断とコミッショニングが不可欠である。粒子シミュレーションの結果、適切なビームマッチングを行うことにより、ビームの質を示す指標である規格化rmsエミッタンス0.3
-mm-mrad、最下流の検出器までの透過率97%が得られることが分かった。本論文では、この粒子シミュレーションの結果と、低速部の診断ビームラインおよび輸送ビームラインの開発状況について述べる。
中野 秀仁; 溝端 仁志*; 二ツ川 健太*; 不破 康裕; Fang, Z.*; 福井 佑治*; 佐藤 福克*; Cicek, E.*; 北村 遼
Journal of Physics; Conference Series, 3094(1), p.012049_1 - 012049_6, 2025/09
The radio-frequency quadrupole test stand (RFQ-TS) was prepared for conditioning the spare RFQ in the J-PARC Linac. Additionally, the RFQ-TS is used for the development of accelerator components and the acquisition of beam parameters. The digital feedback system of the Low-Level RF (LLRF) in the RFQ-TS was previously using the discontinued cPCI system, which had been in use for 20 years since its development. In order to continue improvements of the RFQ-TS and to allow for future development, the system has been upgraded to use
TCA.4-based system, which can be developed further. The cPCI system previously used as the digital platform for the DFB & DFF system in the J-PARC RFQ-TS LLRF system has been replaced with a
TCA.4 platform. After optimizing the DFB and DFF settings on the digitizer, stable accelerator operation was confirmed following the platform change.
近藤 彩夏*; 飯嶋 徹*; 鷲見 一路*; 竹内 佑甫*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 大谷 将士*; 中沢 雄河*; 二ツ川 健太*; 三部 勉*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 3094(1), p.012025_1 - 012025_6, 2025/09
J-PARCでは、ミューオンの異常磁気モーメント(g-2)と電気双極子モーメント(EDM)を精密に測定するためのミューオン線形加速器を開発中である。ディスクアンドワッシャー(DAW)構造を採用し、加速周波数1296MHzでミューオンを光速の30%(運動エネルギー4MeV)から70%(40MeV)まで加速する。ミューオンDAWは、ミューオンを加速するタンクと、タンクを結合し内蔵される四重極ダブレット磁石を用いてビームを集束するブリッジカプラから構成される。ブリッジカプラのプロトタイプが製作され、低電力試験を行い、1295.4
0.3MHzという誤差の範囲内で要求を満たす共振周波数の測定値が得られた。本論文では、ブリッジカプラープロトタイプの設計と性能評価について述べる。
Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 二ツ川 健太*; 三部 勉*; 大谷 将士*; 齊藤 直人*; 吉田 光宏*; 飯沼 裕美*; 中沢 雄河*; 岩田 佳之*; et al.
Proceedings of 14th International Particle Accelerator Conference (IPAC 23) (Internet), p.4194 - 4197, 2023/09
ミューオンg-2/EDM実験のためのユニークなミューオンリニアックを開発中である。低電力高周波系のデジタルフィードバックの設計は、集群化されたすべての粒子を加速するための加速空洞の安定性からの、高周波の振幅、位相に対する要求を満たすために決定的な役割をはたす。この目的のために、MicroTCA規格に準じたコンパクトで、研究所内で開発されるデジタルフィードバックシステムを開発中であり、VadaTech COTSシステムのRFチップを用いたメザニンボードを用いる。このデジタルフィードバックシステムは、コストダウンのために、UHFおよびLバンドのRF波形を直接サンプリングする。本論文では、このシステム開発の現状と、最初の試験結果について述べる。
particles generated by residual gas stripping in the Japan Proton Accelerator Research Complex linac田村 潤; 二ツ川 健太*; 近藤 恭弘; Liu, Y.*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 岡部 晃大; 吉本 政弘
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1049, p.168033_1 - 168033_7, 2023/04
被引用回数:2 パーセンタイル:29.70(Instruments & Instrumentation)J-PARCリニアックは、ビーム損失が重要な課題となる大強度加速器である。J-PARCリニアックでは、H
ビームが機能分離型ドリフトチューブリニアック(SDTL)で191MeVまで加速され、その後、環結合構造型加速管(ACS)で400MeVまで加速される。H
リニアックでは陽子リニアックよりもビーム損失の要因事象が多いため、ビーム損失低減のためにはビーム損失の原因を詳しく調べることが必須である。制御不能なH
粒子を生成する電子ストリッピング現象は、H
リニアックに特有なビーム損失要因である。J-PARCリニアックにおけるビーム損失の原因を明らかにするため、SDTLとACSの間のビーム輸送部に新しいビーム診断系を設置した。ここでは、H
粒子をH
ビームから分離し、H
粒子が分布する範囲にグラファイト板を挿入してH
粒子の強度プロファイルを測定することに成功した。ビームライン真空圧力の違いによるH
粒子の強度変化を調べることで、SDTLセクションのH
粒子の半分は、J-PARCリニアックの残留ガスストリッピングによって生成されていることを明らかにした。
北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 森下 卓俊; 根本 康雄*; 小栗 英知
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 26(3), p.032802_1 - 032802_12, 2023/03
被引用回数:6 パーセンタイル:65.48(Physics, Nuclear)バンチシェイプモニター(BSM)はビーム輸送中にある地点での縦方向位相分布を測定して、縦方向ビームチューニングを行う際に有用な装置である。低エネルギー負水素(H
)イオンビームの縦方向位相分布を測定するために、大強度ビーム負荷による熱負荷を軽減できるよう2次電子を放出する標的に高配向性グラファイト(HOPG)が採用した。このHOPGターゲットにより、50mA程度の高いピーク電流を持つ3MeV H
イオンビームの中心部で縦方向位相分布の測定が可能となった。テストスタンドでHOPG-BSMを用いて縦方向のバンチ幅を測定したところ、ビームシミュレーションと一致した。HOPG-BSMを用いて、ビーム横方向と縦方向の相関測定を実証した。HOPG-BSMを用いて、縦方向Qスキャン法により縦方向Twissとエミッタンスを測定した。
Cicek, E.*; 二ツ川 健太*; Fang, Z.*; 福井 佑治*; 溝端 仁志*; 大谷 将士*; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 中沢 雄河*; 佐藤 福克*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1046, p.167700_1 - 167700_8, 2023/01
被引用回数:1 パーセンタイル:16.27(Instruments & Instrumentation)低レベルRF制御システムで用いられるデジタルフィードバック(DFB)系は、加速空洞内でのRF電場の安定化に決定的な役割をはたす。このための、多用途DFBの試作機を、J-PARCの様々なアプリケーションに用いるために開発した。低コストでコンパクトなことが要求仕様を満たすために重要である。本システムでは、FPGAによるデジタル信号処理を用いた。これにより、RFの位相ゆらぎや、振幅の変化を比例-積分フィードバックにより補正する。このシステムはミューオンリニアックの交差櫛形ドリフトチューブリニアック(IH-DTL)空洞の大電力試験で短パルスの試験を行った。また、J-PARCのバンチャー空洞2を用いて長バルスの試験を行った。IH-DTLの試験では、振幅ピーク間で
0.25%、位相で
0.36
の安定度が得られた。バンチャー2では、振幅ピーク間で
0.18%、位相で
0.13
の安定度が得られた。本論文では、このシステムの設計と、大電力試験の詳細を述べる。
-2 and electric dipole moment experiment中沢 雄河*; Cicek, E.*; 二ツ川 健太*; 不破 康裕; 林崎 規託*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 岩田 佳之*; 近藤 恭弘; 三部 勉*; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 25(11), p.110101_1 - 110101_9, 2022/11
被引用回数:5 パーセンタイル:42.65(Physics, Nuclear)J-PARCにおけるミューオン
-2/EDM実験のための324MHz交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアック(IH-DTL)試作機の大電力試験を行った。この試作機(short IH)は一体型ドリフトチューブ構造を持つ実機IH-DTLの製作方法を検証するために作られた。40時間のコンディショニング後、88kWの電力を安定に投入できることを確認した。これは設計加速電圧3.0MV/mの10%増しに相当する電力である。さらに、3次元シミュレーションモデルの妥当性を検証するために、熱特性と周波数応答を測定した。この論文では、このIH-DTL試作機の大電力試験の詳細について述べる。
中沢 雄河*; 飯沼 裕美*; 岩田 佳之*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 溝端 仁志*; 大谷 将士*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.275 - 278, 2022/09
J-PARCにおけるミューオンg-2/EDM実験のための324MHz交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアック(IH-DTL)試作機の大電力試験を行った。この試作機は一体型ドリフトチューブ構造を持つ実機IH-DTLの製作方法を検証するために作られた。40時間のコンディショニング後、88kWの電力を安定に投入できることを確認した。これは設計加速電圧3.0MV/mの10%増しに相当する電力である。さらに、3次元シミュレーションモデルの妥当性を検証するために、熱特性と周波数応答を測定した。この論文では、このIH-DTL試作機の大電力試験の詳細について述べる。
竹内 佑甫*; 東城 順治*; Yamanaka, T.*; 中沢 雄河*; 飯沼 裕美*; 近藤 恭弘; 北村 遼; 森下 卓俊; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.562 - 564, 2022/09
J-PARCにおけるミューオンg-2/EDM実験のためのミューオンリニアックを開発中である。ミューオンリニアックは核磁気共鳴型電磁石を用いた小型ストレージリングに212MeVのミューオンビームを供給する。メッシュと円筒電極で構成される初段加速の後、ミューオンは4種類の高周波加速構造で加速される。ミューオンリニアックの設計を総合的に評価するために、General Particle Trackerコードを用いた全体シミュレーションを行った。さらに、加速器部品の様々な誤差を考慮したエラースタディーも行った。この論文ではこの全体シミュレーションの結果を述べる。
近藤 恭弘; 北村 遼; 不破 康裕; 森下 卓俊; 守屋 克洋; 高柳 智弘; 大谷 将士*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 深尾 祥紀*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.636 - 641, 2022/09
J-PARCにおいて、現代の素粒子物理学で最も重要な課題の一つである、ミューオン異常磁気モーメント、電気双極子モーメントを精密測定する実験のためのミューオンリニアック計画が進行中である。J-PARCミューオン施設からのミューオンはいったん室温まで冷却され、212MeVまで加速される。横エミッタンスは1.5
mm mradであり、運動量分散は1%である。高速で規格化した粒子の速度で0.01から0.94におよぶ広い範囲で効率よく加速するため、4種類の加速構造が用いられる。計画は建設段階に移行しつつあり、初段の高周波四重極リニアックによるミューオン再加速はすでに2017年に実証済である。次段の交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアックのプロトタイプによる大電力試験が完了し、ディスクアンドワッシャ型結合セルリニアックの第一モジュールの製作が進行中である。さらに円盤装荷型加速管の設計もほぼ終了した。本論文ではこれらミューオンリニアックの最近の進捗について述べる。
竹内 佑甫*; 東城 順治*; 中沢 雄河*; 近藤 恭弘; 北村 遼; 森下 卓俊; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; et al.
Proceedings of 13th International Particle Accelerator Conference (IPAC 22) (Internet), p.1534 - 1537, 2022/06
ミューオンg-2/EDM実験がJ-PARCで計画されており、そのための線形加速器を開発中である。ディスクアンドワッシャ型加速空洞が中エネルギー部に使用され、ミューオンが加速周波数1.296GHzで高速の0.3から0.7まで加速される。試験セルの加工、ロー付けによる接合を行った結果、ワッシャの位置ずれがあったので治具類の改良を行うこととした。また、低電力測定も行い、予想される電磁場分布が得られた。本論文ではこれらの結果について報告する。
beam with 3 MeV by the bunch-shape monitor北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*; 森下 卓俊; 小栗 英知
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011012_1 - 011012_6, 2021/03
J-PARCリニアックフロントエンドの大強度3MeV H
のバンチ幅を測定するためには、新たなバンチシェイプモニター(BSM)が必要である。カーボンナノチューブワイヤーとグラフェンスティックは大強度ビームを測定するために十分な強度を持つ素材であるため、BSMの標的ワイヤーの良い候補である。しかしながらBSMではワイヤーに数kV以上の負極性高電圧を印加するために放電抑制が課題であった。ワイヤーからの放電による影響を調査するための高電圧試験の後、グラフェンスティックを用いてピーク電流55mAでビーム中心部における信号検出に初めて成功した。本講演ではバンチ幅測定のプレリミナリーな結果を報告する。
北村 遼; 二ツ川 健太*; 林 直樹; 平野 耕一郎; 近藤 恭弘; 小坂 知史*; 宮尾 智章*; 根本 康雄*; 森下 卓俊; 小栗 英知
Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.251 - 253, 2020/09
大強度・低エミッタンスな陽子ビーム加速を実現するため、空間電荷効果の影響が大きい低エネルギー領域での縦方向分布モニター(バンチシェイプモニター: BSM)の運用試験を進めている。BSM内部でビームを受ける二次電子生成標的に熱負荷耐性の良い高配向性グラファイト(HOPG)を導入したことで、既存のタングステン製標的で問題となっていた標的破損による計測中断が無くなり、安定した計測が可能となった。しかしHOPGを導入したBSMで初めて測定した縦方向バンチ位相分布はシミュレーションによる予想より広がっており、改善の余地がある。J-PARCリニアック棟テストスタンドのビームを利用して、BSMの応答特性を調査した。この試験ではBSMを構成する電子増倍管,偏向電磁石及びRFデフレクタの各パラメータの応答特性を調査・調整した。調整後に測定した縦方向バンチ位相分布はシミュレーションの予想分布と一致した。
須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; 北村 遼; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 23(2), p.022804_1 - 022804_7, 2020/02
被引用回数:2 パーセンタイル:17.53(Physics, Nuclear)低エネルギー、低インテンシティーミューオンビームのビーム進行方向のバンチ幅を測定するための破壊的モニターを開発した。このバンチ幅モニター(BWM)は、1つずつのミューオンを高い分解能で測定するためにマイクロチャンネルプレートを用いている。それに加え、タイミングウオークを抑制するために、コンスタントフラクションディスクリミネータ回路を用いている。時間分解能は精密パルスレーザーを用いて65psと測定された。この分解能は、J-PARC E34実験で要求される性能を満たしている。我々は、このBWMを用いて、高周波四重極リニアックによって加速された負ミューオニウムイオンのバンチ幅を測定した。バンチ幅54
11nsと測定することに成功した。
大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 的場 史朗*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 長谷川 和男; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012067_1 - 012067_6, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:76.36(Physics, Particles & Fields)負ミューオニウムはそのユニークな性質から様々な科学の分野で応用される可能性がある。1980年代に真空中で初めて生成されて以来、仕事関数の低い物質を用いて負ミューオニウム生成効率を高めることが議論されてきた。アルミナセメントの構成物質であるC12A7は良く知られた絶縁体であるが、電子をドープすることで導体として振舞うことが近年発見された。このC12A7エレクトライドは2.9eVという比較的低い仕事関数を持ち、負イオン生成効率を示すと期待されている。本論文では、従来用いていたアルミニウム、C12A7エレクトライド、さらにステンレスターゲット用いた負ミューオニウムイオン生成効率の比較について述べる。測定された生成率は10
/sであり、現状セットアップではエレクトライドにおいても大きな生成率向上は確認されず、表面状態をより注意深く整える必要であることが推定される。また、生成された負ミューオニウムの平均エネルギーに材質依存はなく、0.2
0.1keVであった。