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報告書

再処理特別研究棟における廃液貯槽LV-1の原位置解体; 解体作業

横塚 佑太; 砂押 瑞穂*; 酒井 達弥; 藤倉 敏貴; 半田 雄一; 村口 佳典; 三村 竜二; 照沼 章弘

JAEA-Technology 2021-037, 44 Pages, 2022/03

JAEA-Technology-2021-037.pdf:10.84MB

再処理特別研究棟(JRTF)では、廃止措置の一環として、1996年度より設備・機器等の解体を実施している。2007年度から、湿式再処理試験で発生した廃液を貯蔵していた廃液長期貯蔵施設において、地下1階LV-1室に設置された廃液貯槽LV-1を原位置解体工法により解体撤去した。本報告書は解体作業についてまとめたものである。これらの作業における作業工数、放射線管理、廃棄物に関するデータを収集するとともに、作業効率等の分析を行った。

論文

Stoichiometry between humate unit molecules and metal ions in supramolecular assembly induced by Cu$$^{2+}$$ and Tb$$^{3+}$$ measured by gel electrophoresis techniques

中野 純佳*; 丸茂 和樹*; 風見 綸太郎*; 斉藤 拓巳*; 原賀 智子; 半田 友衣子*; 齋藤 伸吾*

Environmental Science & Technology, 55(22), p.15172 - 15180, 2021/11

環境中に存在する不定形有機高分子であるフミン酸(HA)は、環境中の有害重金属イオンや放射性金属イオンと強く錯形成し、超分子集合体を形成することによって、金属イオンの移行挙動に影響を与えている。そのため、土壌や河川の環境評価や放射性廃棄物処分の安全評価において、HAと金属イオンとの超分子化挙動を解明することが重要である。本研究では、環境中に広く存在する金属イオンとしてCu$$^{2+}$$、3価のアクチノイドイオンのモデルとしてTb$$^{3+}$$を対象として、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(PAGE)を基盤とする独自に開発した分析法を用いて、深層地下水由来および泥炭由来のHAと強く錯形成したCu$$^{2+}$$およびTb$$^{3+}$$がHAのどの分子量帯に多く分布しているかを調査した。超分子化したHAをPAGEで分離後、HAと結合していた金属イオンを検出し、さらにUV-Vis測定および励起蛍光マトリクス-平行因子分析を組み合わせることにより、超分子が形成されたHAの分子量帯およびHAと金属イオンとの化学量論比を算出することに成功した。その結果、金属イオンやHAの由来によってそれぞれ異なる超分子化挙動を示すとともに、その原因がHA中の硫黄原子の存在量に関係していることを明らかにした。

報告書

再処理特別研究棟における廃液貯槽LV-1の原位置解体; 解体準備作業

横塚 佑太; 砂押 瑞穂*; 藤倉 敏貴; 鈴木 翔太; 村口 佳典; 半田 雄一; 三村 竜二; 照沼 章弘

JAEA-Technology 2020-017, 56 Pages, 2021/01

JAEA-Technology-2020-017.pdf:7.88MB

再処理特別研究棟(JRTF)では、廃止措置の一環として、1996年度より設備・機器等の解体を実施している。2007年度から、湿式再処理試験で発生した廃液を貯蔵していた廃液長期貯蔵施設において、地下1階LV-1室に設置された廃液貯槽LV-1を原位置解体工法により解体撤去した。本報告書はその解体撤去のための準備作業についてまとめたものである。これらの作業における作業工数,放射線管理,廃棄物に関するデータを収集するとともに、作業効率等の分析を行った。

報告書

第2廃棄物処理棟蒸発処理装置・IIの開放検査(2015年度)

半田 雄一; 中嶋 瞭太; 米川 昭久*; 高津 和希; 木下 淳一; 入江 博文; 鈴木 久雄*

JAEA-Technology 2020-005, 22 Pages, 2020/06

JAEA-Technology-2020-005.pdf:6.43MB

第2廃棄物処理棟には原子力科学研究所内外で発生する比較的レベルの高い放射性液体廃棄物の処理を行う蒸発処理装置・IIが設置されている。蒸発濃縮処理作業を行う重要部である蒸発缶の開放点検を保全計画に従い3年に1度実施し、蒸発缶の腐食の状態を調査し健全性を確認している。今回は、2015年度(平成27年度)に実施した蒸発処理装置・IIの開放点検の記録である。

論文

A Suitable procedure for preparing of water samples used in radiocarbon intercomparison

高橋 浩*; 南 雅代*; 荒巻 能史*; 半田 宙子*; 國分 陽子; 伊藤 茂*; 熊本 雄一郎*

Radiocarbon, 61(6), p.1879 - 1887, 2019/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.83(Geochemistry & Geophysics)

水試料の放射性炭素の研究機関ごとの比較プログラムを実施するためには、適切な比較試料を配布することが重要である。そのために、人工的に調製した試料を用いることが必要で、その調製法や均質性についての検討を実施した。さらに、作製した試料を用いて国内の関連機関による相互比較を実施した。

論文

Anomalous hall effect with giant hysteresis loop in La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$|SrRuO$$_3$$ superlattices

塩見 雄毅*; 半田 優*; 吉川 貴史*; 齊藤 英治

Physical Review B, 92(2), p.024418_1 - 024418_4, 2015/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:28.49(Materials Science, Multidisciplinary)

We report anomalous Hall effects exhibiting a hysteresis loop as large as about 10 T in a ferromagnetic superlattice comprising La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$ and SrRuO$$_3$$ layers. The superlattices grown by pulsed laser deposition exhibit a strong antiferromagnetic interlayer coupling below 110 K, where both La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$ and SrRuO$$_3$$ layers show anomalous Hall effects. With increasing magnetic-field strength, the anomalous Hall resistivity in the superlattices changes its sign depending on the magnetization directions of the La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$ and SrRuO$$_3$$ layers. As a consequence of competition among the antiferromagnetic interlayer coupling, the Zeeman effect, and magnetic anisotropies, the width of the hysteresis loop in the anomalous Hall resistivity in the superlattices becomes larger than 8 T at 10 K, clearly greater than those observed in La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$ and SrRuO$$_3$$ single layer films.

論文

Transverse thermoelectric effect in La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$|SrRuO$$_3$$ superlattices

塩見 雄毅*; 半田 優*; 吉川 貴史*; 齊藤 英治

Applied Physics Letters, 106(23), p.232403_1 - 232403_4, 2015/06

 被引用回数:25 パーセンタイル:77.37(Physics, Applied)

Transverse thermoelectric effects in response to an out-of-plane heat current have been studied in an external magnetic field for ferromagnetic superlattices consisting of La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$ and SrRuO$$_3$$ layers. The superlattices were fabricated on SrTiO$$_3$$ substrates by pulsed laser deposition. We found that the sign of the transverse thermoelectric voltage for the superlattices is opposite to that for La$$_{0.67}$$Sr$$_{0.33}$$MnO$$_3$$ and SrRuO$$_3$$ single layers at 200 K, implying an important role of spin Seebeck effects inside the superlattices. At 10 K, the magnetothermoelectric curves shift from the zero field due to an antiferromagnetic coupling between layers in the superlattices.

論文

Spectral shape deformation in inverse spin Hall voltage in Y$$_3$$Fe$$_5$$O$$_{12}|$$Pt bilayers at high microwave power levels

Lustikova, J.*; 塩見 雄毅*; 半田 優*; 齊藤 英治

Journal of Applied Physics, 117(7), p.073901_1 - 073901_7, 2015/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:32.7(Physics, Applied)

We report on the deformation of microwave absorption spectra and of the inverse spin Hall voltage signals in thin film bilayers of yttrium iron garnet (YIG) and platinum at high microwave power levels in a 9.45 GHz TE$$_{011}$$ cavity. As the microwave power increases from 0.15 to 200 mW, the resonance field shifts to higher values, and the initially Lorentzian spectra of the microwave absorption intensity as well as the inverse spin Hall voltage signals become asymmetric. The contributions from opening of the magnetization precession cone and heating of YIG cannot well reproduce the data. Control measurements of inverse spin Hall voltages on thin-film YIG$$|$$Pt systems with a range of line widths underscore the role of spin-wave excitations in spectral deformation.

論文

Present state of TEM-SXES analysis and its application to SEM aiming chemical analysis of bulk materials

寺内 正己*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; 笹井 浩行*; 大上 裕紀*; et al.

Microscopy and Microanalysis, 20(Suppl.3), p.682 - 683, 2014/08

電子顕微鏡(TEM及びEPMA)に取り付け可能な軟X線発光分光器(SXES)を開発した。これは4枚の不等間隔溝回折格子を備え、50$$sim$$4000eVのエネルギー範囲を測定できる。これとTEMを組み合わせたTEM-SXES装置は、電子エネルギー損失分光器やエネルギー分散型分光器では計測困難な局所領域の価電子帯に関する情報を取得できる。SXES装置を材料開発・評価の現場へ広く普及させる観点から、試料の薄膜化を必要としないSEMにも搭載できるようにした。SEMはTEMに比して空間分解能で劣るもののプローブ電流量が大きい上、幅広い物質、特に、バルク物質を扱えるため汎用性が高い。本研究では、Al金属間化合物(Al$$_2$$Au, Al$$_2$$Co)のバルク試料からのAl-L発光測定において結晶構造の違いAl(FCC), Al$$_2$$Au(CaF$$_2$$), Al$$_2$$Co(CsCl)に起因するバンド構造の差異が反映されたスペクトルを得ることができた。このように、SEMによるSXES測定は、バルク試料に対して状態密度の顕微マッピング分析が可能な技術として有用であると考えられる。

論文

Exciting possibilities of soft X-ray emission spectroscopy as chemical state analysis in EPMA and FESEM

高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 寺内 正己*; 小池 雅人; 河内 哲哉; 今園 孝志; 長谷川 登; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.

Microscopy and Microanalysis, 20(Suppl.3), p.684 - 685, 2014/08

電子プローブアナライザ(EMPA)としてX線エネルギー範囲が公称50$$sim$$210eVの新しい波長分散型軟X線発光分光計(SXES)を開発した。このEPMA-SXESは2枚の不等間隔溝回折格子を用いた平面結像型分光器で、従来の波長分散型分光器では困難であったパラレル計測が可能であり、そのエネルギー分解はAl-L端で約0.2eVと、光電子分光器や電子エネルギー損失分光器と比して同程度である。これらの特長から様々なバルク試料の化学結合状態について有意義な情報を得ることができる。本研究では、このEPMA-SXESを用いた実試料の測定を行い、リチウムイオン電池の負極及び金属リチウムからのLi-K発光スペクトルの比較、$$sigma$$結合と$$pi$$結合に起因するキッシュ黒鉛からのC-K発光スペクトルの結晶方位依存性、3種類の希土類フッ化物(LaF$$_3$$, CeF$$_3$$, NdF$$_3$$)からのLa, Ce, NdのN発光スペクトルの比較について報告する。

論文

Chemical state information of bulk specimens obtained by SEM-based soft-X-ray emission spectrometry

寺内 正己*; 越谷 翔悟*; 佐藤 二美*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.

Microscopy and Microanalysis, 20(3), p.692 - 697, 2014/06

 被引用回数:22 パーセンタイル:86.04(Materials Science, Multidisciplinary)

電子ビーム励起軟X線発光分光法(SXES)によりバルク材料の化学結合状態を評価するために回折格子分光器を走査型電子顕微鏡(SEM)に導入した。この分光器は、平面結像型不等間隔溝回折格子と、マルチチャンネルプレートに電荷結合素子カメラを組み合わせた検出器を搭載した斜入射平面結像光学系として設計した。マグネシウムL発光(50eV)において最高のエネルギー分解は0.13eVであることを確認した。これは、最近の専用の電子エネルギー損失分光装置に匹敵する。このSXES-SEM装置は、バルクMgおよびLiの純粋金属の状態密度を評価できる。SiウェハのSi-L発光、GaPウェハのP-L発光、及び金属間化合物AlCo, AlPd, Al$$_2$$Pt及びAl$$_2$$AuのAl-L発光において明確なバンド構造効果を観察した。

論文

広帯域軟X線発光分光システムの開発

寺内 正己*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 河内 哲哉; 今園 孝志; 長谷川 登; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.

JAEA-Conf 2013-001, p.77 - 80, 2013/09

検出可能なエネルギー範囲を従来の60-1200eVから50-4000eVに拡張したTEM, EPMA/SEM向けの電子顕微鏡用軟X線発光分光(SXES)装置を開発してきた。電子顕微鏡への価電子分光法の導入は、物質科学だけでなく広く基礎科学に貢献する、EELSとEDSでは得ることのできない結合電子の有益な情報を提供する。50eVと4000eVまで検出エネルギーを広げるために、新しいラミナー型不等間隔溝(VLS)回折格子JS50XL(格子定数:1200lines/mm)とJS4000(同:2400lines/mm)をそれぞれ設計製作した。JS50XLとJS4000はAuと2000-3800eVの広いエネルギー領域をカバーするW/B$$_{4}$$Cの新しい多層膜構造を持つ軟X線多層膜をそれぞれ蒸着した。JS50XLのエネルギー分解能は49.5eVのフェルミ端で0.2eVであった。また、金属リチウムのLi-Kの発光スペクトルにおいて鋭いフェルミ端を見ることができる。JS4000では3.8keVのTe-La発光で高いエネルギー分解能が確認され、全値半幅は27eVであった。このように、二つの新しいVLS回折格子の開発により検出エネルギー範囲の拡張に成功した。

論文

Development and applications of a new soft X-ray emission spectrometer for electron probe microanalysis and/or nanoanalysis

高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 河内 哲哉; 今園 孝志; 長谷川 登; 寺内 正己*; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.

JAEA-Conf 2013-001, p.13 - 15, 2013/09

軟X線発光分光器における分析エネルギー範囲を拡張するため、50から200eVの低エネルギー用としてラミナー型不等間隔溝(VLS)回折格子JS50XL、2000から4000eVの高エネルギー用として多層膜VLS回折格子JS4000を新たに開発した。また、電池材料, 鋼及び合金, 電子デバイスなどのさまざまな分野に対応できる発光スペクトル計測のための商用アプリケーションソフトウェアも併せて開発した。講演では、JS50XL及びJS4000を同時に搭載可能な分光器を装着した商用機EPMAの概要と、リチウムイオン電池の充電状態によるLi-Kスペクトルの空間的, 時間的化学状態変化や、CdSe, ZnTe, InPからのKeV領域スペクトルの計測結果などについて述べる。この開発は、科学技術振興機構の産学共同シーズイノベーション化事業(育成ステージ)の共同開発のプロジェクトの一つ(ナノスケール軟X線発光分析システムの開発)として行われた。

論文

Development of an objective flat-field spectrograph for electron microscopic soft X-ray emission spectrometry in 50-4000 eV

今園 孝志; 小池 雅人; 河内 哲哉; 長谷川 登; 小枝 勝*; 長野 哲也*; 笹井 浩行*; 大上 裕紀*; 米澤 善央*; 倉本 智史*; et al.

Proceedings of SPIE, Vol.8848, p.884812_1 - 884812_14, 2013/09

 被引用回数:7 パーセンタイル:95.63

産学における共同研究として、汎用電子顕微鏡に搭載することが可能な軟X線平面結像型分光器を開発した。本分光器の主な特徴は2つである。一つは、50$$sim$$200eV, 155$$sim$$350eV, 300$$sim$$2200eV, 2000$$sim$$4000eVのそれぞれの領域に最適化した専用の不等間隔溝ホログラフィック回折格子を共通の分光器に搭載できるようにし、分光器ではなく回折格子の切り替えのみにより、50$$sim$$4000eVの幅広いエネルギー領域をカバーできるようにしたことである。もう一つは、新たに考案した広帯域型W/B$$_4$$C多層膜を用いて一定入射角でも2000$$sim$$4000eV領域の全域に渡って実用的な回折効率(約1%)を得られるようにしたことである。

論文

Chemical State Mapping via soft X-rays using a Wavelength Dispersive Soft X-ray Emission Spectrometer with High Energy Resolution

高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 寺内 正己*; 小池 雅人; 河内 哲哉; 今園 孝志; 長谷川 登; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.

Microscopy and Microanalysis, 19(Suppl.2), p.1258 - 1259, 2013/08

軟X線発光分光学に資するために電子顕微鏡用に新開発の回折格子を搭載した分散型分光器(WD-SXES)を製作した。汎用電子プローブX線マイクロアナライザー(JEOL JXA-8100)用に2種類の回折格子とCCDを搭載したWD-SXESでは50-210eVのエネルギー範囲を測定できる。この分光器のエネルギー分解幅は約0.3eVで、これまでの分子累積膜(LB膜)を分散素子として用いる場合より、約1桁高いエネルギー分解が得られる。例えば、Al$$_2$$B合金のフェルミ端はバルクのAlに対して1.5eV高いエネルギーにあることが観測される。また、バルクのAlとAl$$_2$$B合金がミクロンオーダーの空間領域に混在する試料に対してエネルギー範囲72-73.5eVと73.5-75eVとの2つをマッピングした場合、エネルギー差がわずか1.5eVであるのにもかかわらずコントラストが反転し、それぞれの物質の分布をサブミクロンの空間分解で測定できた。このように、この装置は化学状態のマッピングに高い可能性を持つといえる。

論文

Construction of a SXES spectrometer for a conventional SEM

寺内 正己*; 越谷 翔悟*; 佐藤 二美*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.

Microscopy and Microanalysis, 19(Suppl.2), p.1278 - 1279, 2013/08

TEM,EPMA等の電子顕微鏡に搭載できる軟X線発光分光(SXES)装置を開発し、試験評価してきた。分光器は不等間隔溝(収差補正)回折格子を4枚(内1枚は多層膜回折格子)搭載し、検出器はマルチチャンネルプレート(MCP)とCCDを組合せたもので、測定可能エネルギー領域は50-4000eVである。このSXES分光器は電子エネルギー損失分光法(EELS)やエネルギー分散型X分析法(EDS)では不可能な、特定された試料領域での価電子(結合電子)のエネルギー状態の情報を提供するほか、元素や化合物の化学状態の同定が可能である。このSXES分光器をJEOL社製JSM-6480LV型走査型電子顕微鏡(SEM)に装着した。SEMではプローブ電流が大きくかつ照射体積も大きくなるため、測定時間はTEMに比較して約一桁短くなる。AlのL$$_{3}$$端でのエネルギー分解幅は0.16eVであり、TEM/EPMAの場合と同等の性能であった。LaB$$_{6}$$とアモルファスBのKスペクトル(2次光)の比較ではBの化学結合状態の差異がフェルミ端の強度差として明瞭に現れた。

論文

A New grating X-ray spectrometer for 2-4 keV enabling a separate observation of In-L$$beta$$ and Sn-L$$alpha$$ emissions of indium tin oxide

寺内 正己*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 河内 哲哉; 今園 孝志; 長谷川 登; 小枝 勝*; 長野 哲也*; et al.

Microscopy, 62(3), p.391 - 395, 2013/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:62.95(Microscopy)

電子顕微鏡における回折格子分光器の使用エネルギーの上限を拡張を狙って、新しい多層膜蒸着不等間隔溝回折格子、JS4000を製作し、試験した。回折格子は斜入射角1.35度で2-3.8keVの領域を測定できるように設計した。新しい多層膜構造を用いることにより同一の光学系の配置を用いて1.5keVから4keVの軟X線発光スペクトルの同時取得が可能となったことを示す。Te-L$$alpha$$$$_{1,2}$$(3.8keV)発光線の半値全幅は27eVであった。エネルギー分散型X線分光器では分解できないSn-L$$alpha$$(3444eV)とIn-L$$beta$$$$_{1}$$(3487eV)のピークが分離できた。

論文

Development of a flat-field spectrograph with a wide-band multilayer grating and prefocusing mirror covering 2-4 keV

今園 孝志; 小池 雅人; 長谷川 登; 小枝 勝*; 長野 哲也*; 笹井 浩行*; 大上 裕紀*; 米澤 善央*; 倉本 智史*; 寺内 正己*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 425(15), p.152008_1 - 152008_4, 2013/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:74.44

2$$sim$$4keVをカバーする多層膜回折格子と多層膜凹面鏡を搭載した平面結像型軟X線分光器の開発を行っている。機械的駆動による波長走査が不要な分光器を開発することを目指し、当該エネルギー領域全域に渡る反射率を一定入射角でも均一的に高めることができるWとB$$_4$$Cからなる新しい膜構造の多層膜を発明し、それを多層膜回折格子及び多層膜凹面鏡として応用した。ラミナ型不等間隔溝ホログラフィック回折格子(有効格子定数: 1/2400mm)及び凹面基板(曲率半径5000mm)上にイオンビームスパッタリング法により広帯域多層膜を作製し、放射光を用いて入射角88.65$$^circ$$における絶対回折効率及び88.00$$^circ$$における反射率を評価(平均値)した結果、2.1$$sim$$3.8keV領域の全域でそれぞれ3%超及び4%超であった。これら2つの多層膜光学素子を組合せた分光器のスループットは、従来の金単層膜回折格子及び反射鏡のそれに比して2$$sim$$5000倍以上高感度となることがわかった。

論文

Development of a soft X-ray diffractometer for a wideband multilayer grating with a novel layer structure in the 2-4 keV range

今園 孝志; 小池 雅人; 河内 哲哉; 長谷川 登; 小枝 勝*; 長野 哲也*; 笹井 浩行*; 大上 裕紀*; 米澤 善央*; 倉本 智史*; et al.

AIP Conference Proceedings 1465, p.33 - 37, 2012/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:87.84

We have developed a compact wavelength-dispersive soft X-ray emission (SXE) spectrometer for TEM's. SXE spectroscopy combined with transmission electron microscopy (TEM-SXES) should be a hopeful method to reveal physical properties and electronic structures of identified small specimen areas of various compounds. It is necessary to develop a new SXES instrument that works in an energy range of 2-4 keV, in which it is of importance to simultaneously detect and analyze SXE spectra for materials science and industry. For this purpose, we have invented a novel layer structure that enables to uniformly enhance the reflectivity in a few keV energy range at a fixed angle of incidence. The multilayer structure that consisted of W and B$$_4$$C was fabricated on the surface of a newly designed holographic laminar-type varied-line-spacing master grating (MLG). Its performance test was carried out at BL-11B, Photon Factory, KEK. As a result, it was revealed that the new MLG was effective to uniformly enhance the diffraction efficiency and worked practically in this energy region.

論文

A New WDS spectrometer for valence electron spectroscopy based on electron microscopy

寺内 正己*; 高橋 秀之*; 飯田 信雄*; 村野 孝訓*; 小池 雅人; 河内 哲哉; 今園 孝志; 小枝 勝*; 長野 哲也*; 笹井 浩行*; et al.

JEOL News, 47(1), p.23 - 28, 2012/07

これまで透過型電子顕微鏡用に研究開発されてきた軟X線発光分光装置の分光エネルギー領域を拡張し、TEMだけでなくEPMA/SEMに搭載可能な軟X線発光分析システムの開発を行った。ここでは、50-200eV用に開発した回折格子JS50XLを用いた測定例として、単純金属のMg-L発光, Li-K発光, Al-L発光, Be-K発光を示す。これらのスペクトル強度分布は、価電子の状態密度分布とシャープなフェルミ端を明瞭に示した。また、半導体であるSiと金属であるTiSi$$_{2}$$のSi-L発光スペクトルの比較、及び、CaB$$_{6}$$とLaB$$_{6}$$のB-K発光スペクトルの比較を示す。

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