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論文

Measurements of neutronic characteristics of rectangular and cylindrical coupled hydrogen moderators

甲斐 哲也; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 大井 元貴; 広田 克也*; 鬼柳 善明*

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(3), p.283 - 289, 2018/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

Extensive simulation calculations were performed in the design studies of the coupled hydrogen moderator for the pulsed spallation neutron source of the Japan Proton Accelerator Research Facility (J-PARC). It was indicated that a para-hydrogen moderator had an intensity-enhanced region at the fringe part, and that pulse shapes emitted from a cylindrical para-hydrogen moderator gave higher pulse-peak intensities with narrower pulse widths than those from a rectangular one without penalizing the time-integrated intensities. To validate the peculiar distribution and advantages in pulse shapes experimentally, some measurements were performed at the neutron source of the Hokkaido University electron linear accelerator facility. It was observed that the neutron intensity was enhanced at edges of the para-hydrogen moderators, whereas it decreased at the same part of the ortho-rich-hydrogen moderator, where the dimension of those moderators was 50 mm in thickness and 120 mm in width and height. The spatial distribution and pulse shapes were also measured for a cylindrical coupled para-hydrogen moderator that has the same dimensions as for the coupled moderator employed for J-PARC. The measured results from the cylindrical moderator were consistent with the results obtained in the design studies for the moderator for J-PARC.

論文

Cross section measurements of the radioactive $$^{107}$$Pd and stable $$^{105,108}$$Pd nuclei at J-PARC/MLF/ANNRI

中村 詔司; 木村 敦; 北谷 文人; 太田 雅之; 古高 和禎; 後神 進史*; 原 かおる; 原田 秀郎; 廣瀬 健太郎; 金 政浩*; et al.

Nuclear Data Sheets, 119, p.143 - 146, 2014/05

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.90(Physics, Nuclear)

長寿命放射性核種$$^{107}$$Pd、及び不純物として含まれている安定核種$$^{105,108}$$Pdの中性子捕獲断面積を測定した。J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)のBL04に整備された中性子核反応実験装置(ANNRI)を用いて、飛行時間法により熱領域から300eVの中性子エネルギーに対して、中性子捕獲断面積を測定した。報告されていた幾つかの共鳴が、$$^{107}$$Pdに起因しないことなど、共鳴に関する新たな知見が得られた。

論文

Energy resolution of pulsed neutron beam provided by the ANNRI beamline at the J-PARC/MLF

木野 幸一*; 古坂 道弘*; 平賀 富士夫*; 加美山 隆*; 鬼柳 善明*; 古高 和禎; 後神 進史*; 原 かおる; 原田 秀郎; 原田 正英; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 736, p.66 - 74, 2014/02

 被引用回数:31 パーセンタイル:91.62(Instruments & Instrumentation)

We studied the energy resolution of the pulsed neutron-beam of Accurate Neutron-Nucleus Reaction Measurement Instrument (ANNRI) at the Japan Proton Accelerator Research Complex/Materials and Life Science Experimental Facility (J-PARC/MLF). A simulation in the energy region from 0.7 meV to 1 MeV has been performed. Moreover, measurements have been done in the thermal and epithermal energies. The neutron energy resolution at ANNRI, which is determined by the time-of-flight technique, depends on the time structure of the neutron pulse. We obtained the neutron energy resolution as a function of the neutron energy by the simulation in the two operation modes of the neutron source: double and single bunch modes. In the double bunch mode, the resolution deteriorates above about 10 eV because the time structure of the neutron pulse splits into two peaks. The time structures at 13 energy points by measurements in the thermal energy region are in agreement with those of the simulation. In the epithermal energy region, the time structures at 17 energy points were obtained by measurements. The FWHM values of the time structures by the simulation and measurements are almost consistent. In the single bunch mode, the energy resolution is better than about 1% between 1 meV and 10 keV at the neutron source operation of 17.5 kW.

論文

Measurements of neutron capture cross sections at J-PARC/MLF/ANNRI, 2

堀 順一*; 藤井 俊行*; 福谷 哲*; 古坂 道弘*; 古高 和禎; 後神 進史*; 原田 秀郎; 平賀 富士夫*; 井頭 政之*; 加美山 隆*; et al.

JAEA-Conf 2011-002, p.29 - 34, 2011/09

$$^{93}$$Zr, $$^{99}$$Tcと$$^{107}$$Pdの中性子捕獲断面積を、$$^{10}$$B(n,$$alphagamma$$)反応の断面積を標準にして、中性子飛行時間法を用いて測定した。J-PARCの物質生命科学施設(MLF)のビームコースNo.4に設置された中性子核反応測定装置(ANNRI)の一部である4$$pi$$Geスペクトロメータを用いて、中性子捕獲$$gamma$$線を測定した。本論文は、得られた暫定結果を報告する。

論文

Study of neutron capture reactions using the 4$$pi$$ Ge spectrometer

原田 秀郎; 後神 進史*; 木村 敦; 太田 雅之*; 大島 真澄; 北谷 文人; 藤 暢輔; 古高 和禎; 金 政浩; 小泉 光生; et al.

Journal of the Korean Physical Society, 59(2), p.1547 - 1552, 2011/08

 被引用回数:9 パーセンタイル:53.47(Physics, Multidisciplinary)

中性子捕獲断面積の高精度化のために全立体角Geスペクトロメータを開発した。本装置は高い分解能を有しており、中性子捕獲反応断面積導出の他、共鳴ピークの同定、$$gamma$$線の強度分布決定やスピンパリティーの同定にも利用可能である。共鳴ピーク同定の例として$$^{rm nat}$$Agサンプルを用いた測定結果を報告する。また、$$gamma$$線の強度分布決定の例として$$^{238}$$Uサンプルを用いた測定結果を報告する。さらに、本スペクトロメータをJ-PARCの大強度パルス中性子源に設置し、数100eV領域まで測定した$$^{241}$$Amサンプルに対する中性子捕獲断面積の予備的解析結果を報告し、全立体角Geスペクトロメータが、中性子捕獲断面積研究及び核構造研究に強力な装置となることを議論する。

論文

The "Study on nuclear data by using a high intensity pulsed neutron source for advanced nuclear system" nuclear data project and the characteristics of the neutron beam line for the capture cross section experiments at J-PARC

鬼柳 善明*; 木野 幸一*; 古坂 道弘*; 平賀 富士夫*; 加美山 隆*; 加藤 幾芳*; 井頭 政之*; 片渕 竜也*; 水本 元治*; 大島 真澄; et al.

Journal of the Korean Physical Society, 59(2), p.1781 - 1784, 2011/08

 被引用回数:13 パーセンタイル:62.04(Physics, Multidisciplinary)

革新炉システムの開発に資するための包括的な核データ研究のプロジェクトが、2005年から2009年にわたり8つの機関により成功裏に実行された。このプロジェクトにおいて、長寿命核分裂生成物とマイナーアクチニドの中性子捕獲断面積を精密に得ることを目的として、パルス中性子ビームラインが建設された。ビームのエネルギースペクトル,空間分布,パルスが、測定とシミュレーション計算により調べられ、それらはビームラインの設計によるものと一致することがわかった。この論文でわれわれは、本プロジェクトの概要と本ビームラインにより供給される中性子ビームの特性を述べる。

論文

Measurement of energy spectra and spatial distributions of neutron beams provided by the ANNRI beamline for capture cross-section measurements at the J-PARC/MLF

木野 幸一*; 古坂 道弘*; 平賀 富士夫*; 加美山 隆*; 鬼柳 善明*; 古高 和禎; 後神 進史*; 原田 秀郎; 原田 正英; 甲斐 哲也; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 626-627, p.58 - 66, 2011/01

 被引用回数:47 パーセンタイル:95.40(Instruments & Instrumentation)

核データを高精度に測定するため、設計・製作したJ-PARC/MLF ANNRIビームラインにおける中性子ビームのエネルギースペクトルと空間分布を測定した。測定は、中性子エネルギーが1.5meVから10keVの領域にて行った。その結果、エネルギースペクトルは、パラ水素モデレータの典型的な特性を示し、絶対強度はシミュレーション計算及び中性子透過計算に基づく予測とほぼ一致した。17.5kW運転のもとで利用できる中性子の強度は、21.5mにおいて、1.5$$sim$$25meV, 0.9$$sim$$1.1eV, 0.9$$sim$$1.1keVのエネルギー領域で、それぞれ7.5$$times$$$$10^5$$, 1.6$$times$$$$10^4$$, 1.1$$times$$$$10^5$$n/cm$$^2$$/secであった。3つの異なるコリメーターで整形されたビーム空間分布は、ビームラインのコリメーターシステムの設計から期待されるものと一致した。ビームのFWHMは、3つの異なるコリメーターで、それぞれ約29, 14, 11mmであった。空間分布の縁は比較的シャープであり、核データ測定に適した形状である。

論文

Status and future perspectives of nuclear data measurements at J-PARC MLF BL04

原田 秀郎; 大島 真澄; 木村 敦; 後神 進史*; 太田 雅之*; 古高 和禎; 金 政浩; 北谷 文人; 小泉 光生; 中村 詔司; et al.

JAEA-Conf 2010-005, p.9 - 14, 2010/12

中性子核データを飛行時間測定法により測定するための中性子核反応測定装置を、J-PARC/MLFのビームラインNo.4に設置した。本装置には、中性子捕獲反応で発生する即発$$gamma$$線を測定するために、2種類の$$gamma$$線スペクトロメータを配置した。一つは、全立体角型のGeスペクトロメータであり、もう一つは、NaIスペクトロメータである。2009年より、これらのスペクトロメータを適用し、マイナーアクチノイド核種と核分裂生成核種の中性子捕獲断面積の測定を開始した。本発表では、これまでに得られた予備測定の結果を報告するとともに、本装置により期待される核データの高精度化について将来展望を議論した。

論文

Measurement of neutron capture cross section ratios of $$^{244}$$Cm resonances using NNRI

後神 進史*; 木村 敦; 原田 秀郎; 大島 真澄; 太田 雅之*; 古高 和禎; 金 政浩; 北谷 文人; 小泉 光生; 中村 詔司; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 47(12), p.1097 - 1100, 2010/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.04(Nuclear Science & Technology)

核変換システムや革新的核燃料サイクルシステムに必要なマイナーアクチノイド核種の正確な核データを得るために、J-PARC MLFのBL04に設置されたNNRIにて$$^{244}$$Cmの中性子捕獲反応断面積測定を行った。測定の結果から$$^{244}$$Cm中性子共鳴の捕獲反応断面積比率を導出し、実験結果とJENDL-3.3の評価値との比較を行った。既存データは原爆実験による1件のみであり、今回の結果は加速器施設にて行われた世界初の実験結果である。今後、詳細なデータ解析や実験条件の改善を行うことで、捕獲断面積の絶対値取得が期待される。

報告書

Measurements of spatial distribution of intensity and energy spectrum of neutrons from coupled hydrogen moderators by using a position sensitive detector (Cooperative research)

甲斐 哲也; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 加藤 崇; 鬼柳 善明*

JAEA-Research 2006-090, 35 Pages, 2007/02

JAEA-Research-2006-090.pdf:13.67MB

中性子輸送計算で示されたパラ水素モデレータに対する15meV以下の中性子強度の特異な空間分布を確認するため、ピンホールカメラの原理により、モデレータ表面の中性子強度分布を測定した。モデレータ材料は、パラ水素及びオルソリッチ水素(オルソ/パラ比は60:40$$sim$$70:30)を使用した。パラ水素モデレータでは、モデレータの周辺部で強度の増加を示していたが、オルソリッチ水素モデレータでは、周辺で強度の低下が見られた。これらは、計算で示された傾向と矛盾のないものであった。さらに、特異な分布の原因を議論するため、中性子エネルギースペクトルの位置依存性を測定した。15$$sim$$100meVの領域では、両モデレータとも周辺部で高い強度を示した。15meV以下では、パラ水素モデレータでは、同様に周辺部で高い強度を示したが、オルソリッチ水素モデレータでは、周辺部で強度の減少が認められた。これらは、パラ水素の熱中性子に対する高い減速効率と冷中性子に対する透過率の大きさが特異な分布の原因であると考えられる。本研究で得られた結果は、J-PARCで使用の中性子輸送計算の信頼性を確認する根拠の一つである。

論文

Development of a magnetic focusing device for pulsed neutrons

鈴木 淳市; 奥 隆之; 安達 智宏*; 清水 裕彦; 鬼柳 善明*; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 岩佐 浩克*; 佐藤 孝一*; 古坂 道弘*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.120 - 124, 2004/08

 被引用回数:11 パーセンタイル:58.38(Instruments & Instrumentation)

中性子小角散乱法は、物質科学,生命科学研究にとって重要な手法である。しかし、その観測q$$_{min}$$は、従来のピンホール型の小角散乱装置では、$$sim$$10$$^{-2}$$nm$$^{-1}$$に限られていた。より小さなq領域の測定を行うためには、ILLにあるD11のように非常に長尺(80m)の装置を構成する必要があったが、この問題を克服するために、近年、集光レンズを用いた小角散乱法が提案され、建設されている。例えば、集光レンズにトロイダルミラーや両凹物質レンズを用いた装置である。最近、われわれは六極磁石に基づいた中性子磁気レンズを開発し、集光型小角散乱法の実証実験を行った。中性子磁気レンズは、レンズ材によるビームの吸収や散乱が一切なく、高精度の集光には理想的な素子であると言える。実際、われわれは、数ミクロンのシリカ粒子の散乱を2$$times$$10$$^{-3}$$nm$$^{-1}$$まで観測することに成功した。われわれは、さらなる最適化によりq$$_{min}$$を1$$times$$10$$^{-3}$$nm$$^{-1}$$まで拡張できると考える。

報告書

中性子ビームプローブに関する研究 - 中性子ビーム制御システムの開発 -

鬼柳 善明*; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 若林 利男; 大川内 靖

JNC TY9400 2000-015, 238 Pages, 2000/05

JNC-TY9400-2000-015.pdf:5.47MB

中性子は、透過力が強い、他の放射線では見えない元素が見えるなどの特性のため、非常に特徴のあるプローブとなっている。この特性を利用して原子力部材の残留応力の測定、また、生体物質・高分子などの構造・ダイナミックスの測定などに不可欠のものとして利用されている。しかし、強度がまだ弱く、それを改善するためには、ビーム制御システムを開発し、利用できる中性子の強度を増やすことが必要である。本研究では、ビーム制御機器として、磁気レンズ、マルチキャピラリーファイバー、ミラーについて検討した。磁場による中性子ビーム収束に関する実験は、本研究で初めて行われたもので、磁場がある場合と無い場合で比較すると、収束波長での強度比は約40倍という大きなものであることが実証された。さらに検討を進めた結果、磁場の一様性を高めることができれば、収束強度をさらに2倍上げられることが示された。マルチキャピラリーファイパーによる中性子輸送特性を、初めて中性子波長依存で、また、キャピラリー径および曲率を変えて測定した。波長が約5A以上では透過率が一定となること、今回測定したキャピラリーでは、径が大きい方が透過率が高いことが明らかとなった。これらの結果は、必要とする中性子の波長によって、最適なキャピラリーの径が存在することを示唆しており、実用装置を作製する場合にはそのことを十分考慮する必要があることを示している。一本の中性子ビーム孔をより有効に利用するために、中性子スーパーミラーを用いた先端分岐型の中性子ビームスプリッターを作り、その特性を測定した。その結果、長波長中性子成分が通常の2倍となるビームラインと、その成分が少ない二つの違った特性を持つビームラインが作れることが実証された。中性子のビームプローブとしての重要性から・中性子ビーム制御に関する研究は非常に重要であると認識されている。この研究の発展は、原子力の分野での利用にも大きく貢献するものと考えられる。

口頭

パルス六極電磁石による中性子ビーム集光

篠原 武尚; 鈴木 淳市; 奥 隆之; 岩下 秀徳*; 加美山 隆*; 岩佐 浩克*; 平賀 富士夫*; 鬼柳 善明*; 佐藤 孝一*; 清水 裕彦*

no journal, , 

これまで六極磁場を用いた中性子集光素子の開発を行ってきた。その一つとして、パルス中性子集光を目的としてパルス六極電磁石を開発し、集光性能評価実験を行った。その結果、パルス磁場発生時刻に対応した中性子の集光が確認され、パルス中性子を集光可能であることを実験的に証明した。また、磁気レンズの特徴である中性子スピンに依存した集光・発散の様子が確認され、パルス六極電磁石が中性子磁気レンズとして機能することを実証した。さらに、集光可能な中性子波長範囲がパルス磁場の波形に依存することから、パルス磁場波形制御によって広い波長領域でパルス中性子を集光できることが明らかになった。

口頭

J-PARC型結合型モデレータの中性子特性の測定

甲斐 哲也; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 広田 克也*; 大井 元貴; 前川 藤夫; 加藤 崇; 鬼柳 善明*

no journal, , 

北大電子ライナックを用いて、J-PARCと同寸法の結合型パラ水素モデレータについて、中性子強度の空間分布とパルス形状を測定した。設計計算によると、モデレータ表面上における冷$$cdot$$熱中性子強度の空間分布は、垂直方向では、プリモデレータに近い上下端部で強度が大きくなり、中央へ向かって減少する。また、水平方向では平坦な分布となる。実験では、カドミウム板に設けたピンホールを通して、2次元位置敏感型検出器を用いてモデレータからの中性子を観測することにより、モデレータ表面上の冷$$cdot$$熱中性子強度の空間分布を測定した。得られた結果から、設計計算は実験と矛盾していないことがわかった。パルス特性は、マイカ結晶によってブラッグ反射された中性子を検出することによって測定した。比較の結果、実験データは計算の結果を支持するものであった。以上の結果より、J-PARC結合型モデレータの設計が妥当であると判断できる。

口頭

Measurements of neutron capture cross sections using a 4$$pi$$Ge spectrometer at the J-PARC/MLF/NNRI

原田 秀郎; 古高 和禎; 後神 進史; 木村 敦; 金 政浩; 北谷 文人; 小泉 光生; 中村 詔司; 太田 雅之; 大島 真澄; et al.

no journal, , 

J-PARC物質生命科学研究施設の中性子核反応研究用ビームラインにおいて、4$$pi$$Geスペクトロメータを用いた中性子捕獲断面積測定を開始し、放射性核種であるCm-244等の核種に対し、予備的データを取得した。本予備測定により、1mg以下と微量のCm-244サンプルに対しても中性子捕獲断面積が測定可能である見通しを得た。本発表では、中性子核反応研究用ビームラインにおいて4$$pi$$Geスペクトロメータを用いて初めて行われた予備測定の結果を紹介するとともに、本システムの有効性と本システムで今後期待される研究の展望について、紹介する。

口頭

パルス中性子集光のためのパルス六極電磁石の開発

篠原 武尚; 鈴木 淳市; 奥 隆之; 岩下 秀徳*; 加美山 隆*; 岩佐 浩克*; 平賀 富士夫*; 鬼柳 善明*; 佐藤 孝一*; 清水 裕彦*

no journal, , 

パルス中性子ビームの集光を目的として、パルス六極電磁石を開発し、その性能評価実験を行った。その結果、パルス中性子の集光を確認し、パルス六極電磁石が中性子磁気レンズとして機能することを実証した。また、パルス電流波形及びタイミングを変化させることにより、集光条件を変化させることが可能であることを示した。

口頭

中性子非弾性散乱によるメタンハイドレートの微分断面積の詳細検討

関 直樹*; 加美山 隆*; 鬼柳 善明*; 岩佐 浩克*; 平賀 富士夫*; 内田 努*; 井川 直樹; 山内 宏樹; 石井 慶信; 海老沼 孝郎*; et al.

no journal, , 

メタンハイドレートの中性子非弾性散乱実験を行い、メタンハイドレート内原子・分子の動的構造を解析した。その結果、メタンハイドレートに内包されているメタン分子の自由回転運動モードのほかに4.0meV, 5.2meV及び7.8meVのエネルギーにピークを持ち、これらは各々、メタンの分子のラージケージ内でのx,y方向,z方向、及びスモールケージ内でのx,y,z方向の並進運動モードであることを明らかにした。

口頭

結合型水素モデレータの中性子強度空間分布測定

甲斐 哲也; 加美山 隆*; 平賀 富士夫*; 池田 裕二郎; 鬼柳 善明*

no journal, , 

パラ水素、及びノーマル水素モデレータからの冷中性子強度空間分布を測定した。飛行経路の中間に設置したピンホールの空いたカドミウム板を通して、位置敏感型ヘリウム3検出器を用いて中性子の測定を行った。パラ水素モデレータ表面における分布は、プリモデレータが隣接するモデレータの端部に向かって強度の増加を示していたが、ノーマル水素モデレータでは、端部で強度の低下が見られた。また、両モデレータに対して、さまざまな位置における中性子エネルギースペクトルの測定を行った結果、エネルギースペクトルの位置依存性が、全く異なっていることがわかった。パラ水素の場合では、100meV以下で端部に向かって強度が増加していた。一方ノーマル水素の場合では、10から100meVの間では、パラ水素の場合と同様に端部に向かって強度が増加していたが、10meV以下ではおおむね平坦な分布で、端部において強度が低下していることがわかった。

口頭

J-PARC/MLFビームラインBL04における中性子スペクトルの測定

太田 雅之; 大島 真澄; 北谷 文人; 木村 敦; 金 政浩; 小泉 光生; 後神 進史; 藤 暢輔; 中村 詔司; 原田 秀郎; et al.

no journal, , 

J-PARC/MLFビームラインBL04において、ホウ素を含むサンプルとしてホウケイ酸ガラスを用いて、全立体角Geスペクトロメータ設置箇所中心位置における中性子のエネルギー分布をGe検出器を用いてTOF法により測定した。$$^{10}$$B(n,$$alpha gamma$$)$$ ^{7}$$Li反応で生成する478keV $$gamma$$線に着目し、TOFスペクトルから中性子のエネルギー分布を導出した。また、バックグラウンドレベルを確認するために、Cd, Mn, Co, In, Agのフィルターを挿入した場合としない場合を測定した。本研究により、BL04のバックグラウンドレベルは十分小さく、$$^{10}$$B(n,$$alpha gamma$$)$$ ^{7}$$Li反応を用いて、中性子のエネルギー分布を精度よく決定できる見通しを得た。

口頭

Pulse neutron imaging experiments in the first year of J-PARC

甲斐 哲也; 原田 正英; 及川 健一; 酒井 健二; 前川 藤夫; 大井 元貴; 篠原 武尚; 相澤 一也; 高田 慎一; 新井 正敏; et al.

no journal, , 

J-PARCに設置された中性子源特性試験装置(NOBORU)を用いたパルス中性子によるイメージング技術の開発が2008年12月より始まった。最初の3か月における結果,将来の研究計画、及びJ-PARCでの新しいイメージング装置についての議論を紹介する。

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