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眞田 幸尚; 西澤 幸康; 山田 勉; 池田 和隆*; 松井 雅士*; 土田 清文; 佐藤 義治; 平山 弘克; 高村 善英; 西原 克哉; et al.
JAEA-Research 2013-049, 129 Pages, 2014/03
2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所の事故によって、大量の放射性物質が周辺に飛散した。放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、航空機等を用いた空からの測定方法が考えられる。近年、無人ヘリコプターの開発が進んでおり、プログラミングによる自律飛行が可能な機種もある。原子力機構では、事故直後から、無人ヘリコプターによる放射線測定システムの開発に着手し、広範囲のモニタリングを実施している。無人ヘリコプターは、ヘリコプター(検出器)と操作する作業員に距離がとれるため、被ばくを抑制できること、プログラミングにより同じ場所を何度でも測定できることから、除染前後などの変化の観測が可能であることなどの特徴がある。モニタリングは、2011年12月から本格的に開始し、これまで、原子力発電所周辺のモニタリング、河川敷のモニタリング、発電所敷地内上空のモニタリング及び除染前後のモニタリングを行ってきた。ここでは、システムの詳細及びモニタリングの方法、結果についてまとめる。
坂場 成昭; 平山 義明*
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
高温ガス炉の熱を用いた熱化学IS法による水素製造は、その製造過程で二酸化炭素を排出することなく大量の水素を製造することが可能である。原研では、日本初の高温ガス炉HTTRを化学プラントである熱利用システムに接続することを計画しているが、ISシステムは熱利用システムの有力候補である。HTTR-ISシステムにおける高温環境下で使用される構造材(例えば、HTTRの中間熱交換器伝熱管及びHTTRとISシステムを接続する高温二重管のライナ材に使用されるハステロイXR等)の構造健全性維持のためには、ヘリウム化学の確立による化学組成制御が必要不可欠であるが、実機で応用可能な知見は、先行高温ガス炉を含め、これまでに得られていない。そこで、本報では、ハステロイXRの腐食の一つである脱炭・浸炭を防止するため、不純物による影響を、クロムスタビリティ図を用いて個別に評価し、最も影響を与える不純物が一酸化炭素であることを明らかにした。加えて、ハステロイXRの腐食を防止するために化学組成の下限を明らかにした。この知見は、HTTR-ISシステムはもとより、将来高温ガス炉あるいは第四世代原子炉システムの候補であるVHTRに生かされることが期待できる。
坂場 成昭; 松澤 孝治*; 平山 義明*; 中川 繁昭; 西原 哲夫; 武田 哲明
Proceedings of 2005 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '05) (CD-ROM), 8 Pages, 2005/05
HTTRの中間熱交換器伝熱管に使用されているハステロイXRにおける水素同位体の透過は、HTTRの熱利用系として近い将来HTTRへの接続が計画されている水素製造装置における懸案の一つである。HTTRの初めての950C運転となった高温試験運転における実測水素濃度をもとに、中間熱交換器伝熱管における1次系から2次ヘリウム系への水素透過を評価した。保守的に高く行った評価の結果、伝熱管平均温度735Kから940Kにおける、水素透過の活性化エネルギーE及び前指数部Fは、それぞれ、E=62kJ/mol及びF=3.610cm(NTP)/(cm s Pa)であった。本評価結果と従来報告されている値とを比較した結果、活性化エネルギーはほぼ一致した。また、本評価における前指数部は従来値より低く、これは、中間熱交換器伝熱管表面に酸化被膜が形成されている可能性を意味しており、水素同位体透過の低減につながることが示唆された。