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Yang, S.*; 勝村 庸介*; 山下 真一*; 松浦 千尋*; 広石 大介*; Lertnaisat, P.*; 田口 光正
Radiation Physics and Chemistry, 123, p.14 - 19, 2016/06
被引用回数:2 パーセンタイル:19.71(Chemistry, Physical)沸騰水の線照射分解を行った。水素発生の収率は水中の極微量の有機不純物に大きく影響した。高純度の水を用いた場合、HとOの生成収率は0.48と0.24で、2:1となり、HOはほとんど生成しなかった。HとOの生成収率は線量率に依存し、線量率が下がるほど増加した。NaCl添加した場合、塩素イオンがOHラジカルを捕捉するため、H生成収率は約2倍に増大した。また、これらの結果は、決定論的化学反応速度論を用いたシミュレーションの結果とよく一致した。
Lin, M.; 勝村 庸介; 室屋 裕佐*; He, H.*; 宮崎 豊明*; 広石 大介*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1208 - 1212, 2008/10
被引用回数:24 パーセンタイル:81.47(Chemistry, Physical)室温から400Cの高温までの水の放射線分解反応をパルスラジオリシス法により調べた。試料には中性のギ酸ナトリウム水溶液をNOで飽和したものを用いた。OH+HCOOCO+HOという反応で生成するCOの吸収スペクトルは温度上昇に伴って赤色シフトし、吸収極大波長は25Cにおいては235nmであったのに対し、400Cでは280nmであった。また、COは二次反応で減衰し、その速度定数(2/)は温度上昇に対して単調な傾向とはならなかった。すなわち、(2/)は200Cまでわずかに増加し、その後急激に減少し、300Cで極小となった後、再び急激に増加する傾向が350Cを超えるまで見られた。また (CO)は温度上昇に伴って増加し、400Cにおいては密度効果が大きかった。(CO)が温度に依存しないと仮定することで得られる(CO)の密度依存性は[(e)+(H)+(OH)]の密度依存性とよく一致した。
山下 真一; 勝村 庸介; 広石 大介*; 村上 健*
no journal, ,
水の放射線分解で生成する水素分子(H)の収率(値)は、軽水炉の水質管理など原子力分野の安全管理で重要なほか、放射線誘起化学変化の初期過程とも深く関連し、荷電粒子のエネルギー付与の空間分布やトラック内ダイナミクスを知るうえで必要な知見と言える。このHの収率をオンラインで測定する装置を製作し、線照射時のH収率測定を実施した。オンラインであることに付随する配管上の問題点を改善することにより、感度及び精度を向上させ、線では50Gy程度の照射で生じるHを定量することに成功した。これまでの報告されているHの収率と本研究での測定結果との比較から、装置のパフォーマンスが妥当であることも確認された。