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論文

Laser-induced fluorescence of 1,3,5-trimethoxybenzene radical cation in solution at room temperature

一ノ瀬 暢之; 田中 智子*; 河西 俊一; 鈴木 友恵*; 遠藤 一宏*

Journal of Physical Chemistry A, 103(40), p.7923 - 7926, 1999/10

 被引用回数:22 パーセンタイル:70.26(Chemistry, Physical)

308nmレーザー光を用いて光誘起-電子移動反応によりアセトニトリル溶液中に発生させた1,3,5-トリメトキシベンゼンラジカルカチオン(TMB$$^{+}$$)を遅延時間を持たせた532nmレーザー光により励起すると612nmに極大を持つ蛍光スペクトルが観測された。蛍光量子収率は2$$times$$10$$^{-3}$$で溶液中のラジカルイオンとしては最大の値を示した。蛍光強度と遅延時間の関係は過渡吸収法によって得られたTMB$$^{+}$$の生成消滅のダイナミクスと一致し、励起TMB$$^{+}$$からの蛍光であると同定した。しかし、ほかのメトキシベンゼン類ではこのような蛍光は観測されなかった。分子軌道法によりこの蛍光は第二励起状態から基底状態への遷移であることがわかった。さらに第三励起状態と第二励起状態との準位差が大きいこととTMB$$^{+}$$がD$$_{3h}$$対称に近い構造をもつために第一励起状態と基底状態がほぼ縮重していることが蛍光放出の原因であると結論した。

論文

Implantation of organic molecules into biotissue by pulsed laser irradiation

後藤 真宏*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 福村 裕史*

Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 38(1A-B), p.L87 - L88, 1999/01

 被引用回数:8 パーセンタイル:39.82(Physics, Applied)

これまで人体への薬品の投与は経口法及び注射による手法が行われてきた。今回新たな手法としてレーザー光を用いた有機分子の生体組織への注入の可能性を調べる目的で実験を試みた。有機分子の微粒子を分散させた高分子ペレットを注入源としエキシマレーザーを使用して注入を試みた。被注入組織には鶏の皮膚を使用した。その結果レーザー照射された皮膚組織から注入された有機分子の蛍光が観測され、有機分子が注入されていることがわかった。

論文

Laser implantation of molecular aggregates into poly(methyl methacrylate)

後藤 真宏*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 福村 裕史*

Applied Surface Science, 138-139, p.471 - 476, 1999/00

 被引用回数:10 パーセンタイル:51.95(Chemistry, Physical)

有機分子を用いた新規機能性材料の作製が最近注目を集めつつある。これらデバイスを作製する方法の1つにパルスレーザーを用いた高分子固体中への分子注入がある。このレーザー注入の注入ソースには、これまで有機分子と高分子を共通の溶媒に溶かした溶液から作製したフィルムが用いられてきた。そのため注入分子種に大きな制限があった。我々は溶媒を必要としない新手法を用いてレーザー注入を行った。有機分子と高分子粉末をタブレットにし、それをソースに用いた。注入後の被注入フィルムの吸収、蛍光スペクトルから、有機分子が未分解で注入されていることがわかった。さらにフィルム表面の原子間力顕微鏡像の解析により、1パルス目のレーザー照射で分子集合体が注入され、それ以降の照射で被注入フィルム中に拡散していくことがわかった。

論文

Forward-transfer laser implantation of pyrene molecules in a solid polymer

D.M.Karnakis*; 後藤 真宏*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 福村 裕史*

Applied Physics Letters, 73(10), p.1439 - 1441, 1998/09

 被引用回数:7 パーセンタイル:36.37(Physics, Applied)

従来の方法とは異なった、レーザー光進行方向にそって分子を移動させ、高分子固体中に注入する方法を試みた。ピレン分子が分散されたPMMA高分子を原料フィルムとして用い、被注入フィルムにはPBMAを使用した。分子注入後のフィルム表面の状態を原子間力顕微鏡で測定し、ある薄膜では表面にクレーター状の構造が見え、部分的にアブレーションが起こっていることがわかった。また、注入された分子の量を蛍光分光法を用いて測定した結果、原料フィルムの膜厚が分子注入量に大きく影響していることがわかった。これらの結果を光熱過程及び熱・分子拡散を取り入れたメカニズムにより議論する。

論文

Laser induced molecular transfer using ablation of a triazeno-polymer

D.M.Karnakis*; T.Lippert*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 福村 裕史*

Applied Surface Science, 127-129, p.781 - 786, 1998/00

 被引用回数:34 パーセンタイル:81.48(Chemistry, Physical)

爆発的に光分解するトリアゼノ高分子に移動する分子としてピレンを添加し石英基板上に薄膜(ソースフィルム)を作成しPEMA,PBMAなどの被注入薄膜(ターゲットフィルム)に密着させた。この試料のターゲットフィルム側からYAGレーザーの3倍波(355nm)を照射すると、ピレンがターゲットフィルムへ移動することが、ターゲットフィルムの吸収、蛍光測定から示された。蛍光顕微鏡による注入分子のスポットサイズはレーザーフルエンスと共に増大し、衝撃波の挙動に類似していることから、この分子注入はトリアゼノ高分子の爆発的なレーザーアブレーションによって生じる衝撃波によって起こるものと考えた。

論文

Laser implantation of photochromic molecules into polymer films; A New approach towards molecular device fabrication

福村 裕史*; 雲林院 宏*; 番條 宏美*; 増原 宏*; D.M.Karnakis*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 内田 欣吾*; 入江 正浩*

Applied Surface Science, 127-129, p.761 - 766, 1998/00

 被引用回数:20 パーセンタイル:69.31(Chemistry, Physical)

レーザー分子注入法によって有機分子をそのまま高分子表面層に空間選択的にドープすることが可能となった。したがって機能性有機分子をさまざまのデバイス製作へ応用することができる。この論文では、光異性化分子が351nmあるいは355nmのナノ秒パルスレーザーを用いて注入可能であること、また注入された分子が紫外光と可視光によって交互に、かつ繰り返しスイッチされることが示されている。空間選択性の一例として、レーザー注入法により回折格子の作製が試みられ、デバイス応用の観点から評価が行われた。

論文

Effect of hydrogen bonding on laser-induced transfer of 1-pyrenebutyric acid in solid polymers

齋藤 健一*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 福村 裕史*

Chemical Physics Letters, 291(3-4), p.433 - 437, 1998/00

 被引用回数:11 パーセンタイル:36.14(Chemistry, Physical)

有機分子をドープした高分子フィルム(ソースフィルム)と何もドープしていない高分子フィルム(ターゲットフィルム)とを重ねあわせ、ナノ秒パルスレーザーを照射すると、ドーパント分子のみをターゲットフィルム中に注入することができる。ドーパントにピレンと1-ピレン酪酸を用いたところ、分子体積はほとんど同じであるにもかかわらず、注入量に20倍もの差が出ることを見いだした。ソースフィルムの高分子の種類を変えた測定、またドーパントの拡散の活性化エネルギーの見積もりから、高分子と1-ピレン酪酸の水素結合が注入量を著しく低下させると考察した

論文

Generation of polyphenylene radical cations and their cosensitization ability in the 9,10-dicyanoanthracene-sensitized photochemical chain reactions of 1,2-bis(4-methoxyphenyl) cyclopropane

玉井 聡行*; 一ノ瀬 暢之; 田中 智子*; 貴家 恒男; 橋田 勲*; 水野 一彦*

J. Org. Chem., 63(10), p.3204 - 3212, 1998/00

 被引用回数:24 パーセンタイル:63.1(Chemistry, Organic)

ビフェニル、ターフェニルなどのポリフェニレン化合物の光誘起電子移動反応系に対する共増感効果について、時間分解過渡吸収測定法を用いて検討した。9,10-ジシアノアントラセン(DCA)電子受容性を増感剤とする電子共与性化合物のラジカルカチオンを経由する反応はビフェニルなどの共増感剤の存在下で著しく促進されることが知られているが、1,2-ビス(4-メトキシフェニル)シクロプロパン(CP)の連鎖的なシス-トランス異性化反応、光酸素酸化反応の反応量子収率とCPのラジカルカチオン生成の量子収率から求めた連鎖長は、共増感剤の存在下、数倍から数十倍に増大することが分かった。従来、DCAと共増感剤のラジカルイオン対の高い解離収率で共増感効果が説明されてきたが、むしろ基質ラジカルカチオンと共増感剤との錯体形成がラジカルカチオンの失活を抑制するためであると考えられる。

論文

銅フタロシアニン誘導体凝集フィルムのレーザーアブレーションダイナミクス

細田 昌宏*; 古谷 浩志*; 福村 裕史*; 増原 宏*; 西井 正信; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一

レーザー研究, 25(4), p.306 - 311, 1997/04

銅フタロシアニン誘導体凝集フィルムにおけるレーザーアブレーションの動的挙動をナノ秒干渉、ナノ秒画像観察、AFM観察などで調べた。アブレーションしきい値(20mJ/cm$$^{2}$$)以上のレーザー強度(140mJ/cm$$^{2}$$)の照射で、フィルム表面から気体成分はパルス巾内に飛散した。一方、固体成分はミリ秒領域で飛び出した。こられの飛散成分はいずれも銅フタロシアニン誘導体の基底状態であった。このことから、レーザーアブレーションの機構として光熱反応の寄与が大きいことがわかった。また、飛散成分を高分子上に吸着させAFMで観測したところ120nmの大きさを持っていることがわかった。アブレーションした表面も同様の構造を観測したことから、飛散物は一分子で起こるのではなく、サブミクロンの大きさの粒子として起こっているものと結論した。

論文

Patterning of SnO$$_{2}$$ thin films by combination of lithographic photoirradiation and pyrolysis of an organotin polymer

玉井 聡行*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 西井 正信; 貴家 恒男; 橋田 勲*; 水野 一彦*

Chemistry of Materials, 9(12), p.2674 - 2675, 1997/00

 被引用回数:18 パーセンタイル:62.45(Chemistry, Physical)

石英基板上に作製したポリ(4-トリメチルスタニルメチルスチレン)フィルムにマスクを通してKrFレーザー光を照射し、キシレンで現像すると架橋反応による不溶化高分子のネガ型パターンが得られた。このパターンを電気炉中500$$^{circ}$$C、2時間熱分解を行うと100nm厚の二酸化スズのパターンが得られた。パターンの大きさは熱分解前後ではほとんど変わらないことが原子間力顕微鏡観察により確認された。二酸化スズ薄膜の熱分解による形成は、未照射フィルムでは起こらないことが示され、現像工程を省いた場合でも二酸化スズのパターンが作成された。このことは高分子の熱分解による二酸化スズ薄膜形成において、二酸化スズ前駆体が架橋構造に閉じ込められることが必要であるものと考えられる。

論文

Nonlinear laser intensity dependence of the formation of carboxylic acid groupsat the surface of polymer films; The effect of coupling of radical intermediates

一ノ瀬 暢之; 玉井 聡行*; 河西 俊一; 水野 一彦*; 橋田 勲*

Langmuir, 13(10), p.2603 - 2605, 1997/00

 被引用回数:8 パーセンタイル:45.43(Chemistry, Multidisciplinary)

ポリ(4-トリメチルシリルスチレン)のスピンコート薄膜(1-1.5$$mu$$m厚)にKrFレーザー光(1-60mJcm$$^{-2}$$pulse$$^{-1}$$)を100-1000ショット照射すると膜の架橋による不溶化と表面の酸化が起こることを見い出した。一方、ポリスチレン、ポリ(4-メチルスチレン)薄膜では照射によって架橋はほとんど起こらず、酸化により易溶化した。表題高分子の酸化においてはカルボン酸が生成し、4-位の置換基が主鎖に優先して酸化されることを示した。これらのことは4-位のC-Si結合が容易にラジカル開裂し、酸化や架橋の中間体ラジカルを与えることで理解される。膜表面のカルボン酸生成量は、レーザー光強度が低い場合は強度に比例して増加するが、レーザー光強度が高いとラジカル生成密度が高いため架橋反応が進行し、カルボン酸の生成が抑えられることが分かった。

論文

Photochemical introduction of superacidic sites on fluoropolymer surfaces

一ノ瀬 暢之; 河西 俊一

Langmuir, 13(22), p.5805 - 5807, 1997/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:76.07(Chemistry, Multidisciplinary)

四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体(FEP)フィルムを窒素置換した亜硫酸ナトリウム水溶液と接触させ、フィルムを通してKrFレーザー光(248nm,18mJcm$$^{-2}$$pulse$$^{-1}$$)を照射した。照射フィルム表面は高い親水性を示し、XPSによる表面分析ではスルホン酸基がナトリウム塩として導入されていることが示された。フィルムを濃硫酸で処理し、ナトリウムを水素にイオン交換すると照射部分がN-ビニルカルバゾールのカチオン重合の触媒として作用することが分かった。これらのことから、本反応によりフッ素系高分子表面を強力な固体酸とすることができるものと結論された。また、フィルム表面上に超強酸サイトをパターニングできることを示した。

論文

レーザーによるフッ素系高分子の表面化学修飾反応

河西 俊一; 一ノ瀬 暢之

レーザー研究, 24(7), p.780 - 786, 1996/07

フッ素系高分子は耐熱性や耐薬品性などに優れているが、表面の接着性、親水性が乏しいことから表面改質の要求が高い。しかしながらフッ素系高分子は化学的に安定なため改質が困難である。そこで、レーザーの単色性や高強度性などによる特異反応を利用した改質の研究が行われるようになってきた。本報告では、レーザーを用いたフッ素系高分子の表面改質についての研究の現状をまとめるとともに、「レーザー有機化学反応の研究」で実施したフッ素系高分子表面のレーザー光化学修飾について紹介する。これは、フッ素系高分子を種々の化合物の水溶液や溶媒中でレーザー光を照射することによって、フッ素系高分子表面に化合物の持つ官能基を選択的に反応させる技術であり、これによってフッ素系高分子表面に任意の機能を付与することができるようになった。さらに、先端レーザーを用いた研究への展望を述べる。

論文

Micropatterning of organosilane thin layers on glass surface by laser irradiation for patterned immobilization of polyaminopolymers

一ノ瀬 暢之

Macromolecular Reports, 33(SUPPL.1), p.33 - 36, 1996/00

石英ガラス上に3-メルカプトプロピルトリメトキシランとヨード酢酸あるいは無水マレイン酸を用いて作製した有機シラン膜のレーザーを用いたマイクロパターニングを行った。ヨード酢酸を用いてS原子上にカルボキシメチル基を導入した膜では30mJcm$$^{-2}$$pulse$$^{-1}$$のKrFレーザー光をフォトマスクを通して600ショット照射することによってカルボキシメチル基の光分解によるマイクロパターニングを行うことができた。非照射部のカルボキシメチル基のパターン上に縮合剤を用いてアミノ基を持つ高分子(タンパクなど)を固定することができ、照射部では固定されないことが分かった。XPSによりカルボニル基の消失とイオン原子の酸化が示され、選択的にC-S結合が光化学的に切断されることが分かった。一方、無水マレイン酸を用いて作製したシラン膜では、パターニングにより高いレーザー光強度を要した。

論文

Excimer laser-induced surface reaction of fluoropolymers with liquid water

一ノ瀬 暢之; 河西 俊一

Macromolecules, 29, p.4155 - 4157, 1996/00

 被引用回数:10 パーセンタイル:44.8(Polymer Science)

四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系高分子と水との表面光反応における波長、光源依存性、高分子依存性、酸素による反応の阻害効果を調べ、反応機構を考察した。193nmレーザー光で高分子フィルム-水界面を照射した場合、FEPなどのフッ素化率の高い高分子では表面にカルボキシル基が生成するが、四フッ化エチレン-エチレン共重合体(ETFE)のようなフッ素化率の低い高分子では表面反応は進行せず親水化は起こらない。FEP表面におけるカルボキシル基の生成量とレーザー強度の関係を調べると、カルボキシル基の生成量はレーザー光強度の1.4乗(ArF)および3.2乗(KrF)に比例した。これらのことから本反応は液体の水のレーザー光照射による水和電子の生成と高分子への電子移動によって引き起こされることがわかり、酸素による阻害効果もこれを支持した。

論文

U.v.-irradiation of thin films of polystyrene derivatives; Formation of carboxylic group and crosslinking from 4-trimethylsilylmethyl substituent

玉井 聡行*; 橋田 勲*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一; 井上 博夫*; 水野 一彦*

Polymer, 37(24), p.5525 - 5528, 1996/00

 被引用回数:17 パーセンタイル:59.07(Polymer Science)

ポリ(4-トリメチルシリルメチルスチレン)(PTMSMS)のスピンコートフィルムの低圧水銀灯(254nm)、KeFレーザー(248nm)による紫外線照射を行ったところ、いずれの光源によっても表面にカルボキシル基が生成し親水性表面を与えた。また、フィルム内部では架橋反応が進行し、照射部分が不溶化した。一方、ポリスチレン、ポリ(4-メチルスチレン)では照射により親水化反応が起こったが、フィルムは易溶化した。これらのPTMSMSの光反応性は励起状態におけるC-Si結合の開裂が主鎖ベンジル位のC-H結合に対して優先することに起因することが結論された。フォトマスクを用いてPTMSMSの親水化反応、架橋反応のマイクロパターニングを試みたとろ、KrFレーザーを光源とした場合において数マイクロメートルのパターンが容易に得られた。これはレーザー光が高い指向性をもつためと考えられる。

論文

エキシマレーザーを用いたテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体の表面改質

岡田 淳*; 一ノ瀬 暢之; 河西 俊一

高分子論文集, 52(1), p.66 - 68, 1995/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.14(Polymer Science)

テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を希アンモニア水溶液と接触させエキシマレーザー光を照射することにより、表面に高い親水性が付与できた。この場合、ArF光の方がKrF光よりも有効であった。水との接触角は、未照射の106度からArF光の203Jcm$$^{-2}$$の照射により31度まで低下した。X線光電子分光法(XPS)による表面元素比の測定から、PFA表面では光化学反応によりフッ素の脱離と、酸素及び窒素の導入が起こっており、接触角の低下とよい相関を示すことがわかった。表面反応層の深さはおよそ1.5~7.0nmと見積られ、走査型電子顕微鏡(SEM)観察からは、表面の形態変化を伴わない改質方法であることがわかった。

論文

Photochemical surface modification of poly(hexafluoropropylene-co-tetrafluoroethylene)(FEP) film with triethylamine

一ノ瀬 暢之; 円尾 正晴*; 河西 俊一; 泉 佳伸*; 山本 忠史*

Chemistry Letters, 0(10), p.943 - 944, 1995/00

六フッ化プロピレン-四フッ化エチレン共重合体(FEP)フィルムと種々の溶媒のトリエチルアミン(TEA)溶液とのKrFレーザーによる光化学反応を検討した。FEPフィルムをTEAアセトニトリル溶液と接触させKrFレーザー光(35mJcm$$^{-2}$$pulse$$^{-1}$$)を6000ショット照射したところ、フィルム表面は親水性かつ親油性を示した。XPSによる元素分析の結果、フッ素が著しく減少し、わずかに窒素、酸素の増加が認められた。接触角のpH依存性からジエチルアミノエチル化、UV吸収スペクトルからは共役二重結合の生成がそれぞれに示された。この反応の溶媒硬化、および光源の波長依存性などからTEAの光イオン化、溶媒和電子のFEPによる捕捉を経て進行することが結論された。

論文

Decarbonylation of adamantan-2-one by two-photonic excitation with XeCl laser

一ノ瀬 暢之; 河西 俊一

J. Chem. Soc., D, 0(17), p.2017 - 2018, 1994/09

シクロヘキサン中2-アダマンタノンにXeClレーザー光(308nm)を照射すると徐々に消失し、ノルアダマンタンが生成した。この反応のレーザー光強度依存性を調べたところ、原料消失量とノルアダマンタン生成量は光強度の2乗に比例し、2光子吸収によって反応が誘起されることが分かった。また、ノルアダマンタンの生成は、185nmランプ光による高次励起状態への1光子励起によっても認められたが、254nmランプ光による最低励起状態への1光子励起によっては認められなかった。XeClレーザー光による反応において、三重項消光剤であるビフェニルの添加によって原料消失およびノルアダマンタン生成はまったく影響を受けなかった。これらのことにより本反応は、高次励起一重項状態を経て進行するものと結論した。

口頭

Mie散乱理論を用いた粒子サイズ分布決定における最適解の評価

関口 健太郎; 神野 智史*; 田中 宏尭*; 一ノ瀬 紘佑*; 金崎 真聡*; 榊 泰直; 近藤 公伯; 松井 隆太郎; 岸本 泰明; 福田 祐仁

no journal, , 

光散乱強度の角度分布データから散乱粒子の粒径分布を得る問題は代表的な逆問題であり、分布関数の形状に特別な仮定を置くことなく安定な解を得るためには、不安定性を引き起こす要因とその影響を精度よく評価することが必要である。本研究では、Mie散乱理論を使って我々が開発したアルゴリズムを用いて、複数の異なる粒径分布を与え得る系を扱う場合の解の不安定要因について検討する。数値解析上の技法の精査と並行して、引き続き実験条件の制御によって評価を行うアプローチを採る。

口頭

サブミクロンサイズ水素クラスターに対するMie散乱を用いたサイズ評価法の検討

田中 宏尭; 神野 智史*; 金崎 真聡*; 関口 健太郎; 一ノ瀬 紘佑*; 榊 泰直; 近藤 公伯; 松井 隆太郎; 岸本 泰明; 福田 祐仁

no journal, , 

高繰り返し超高純度陽子線源のための新たなターゲットとして、サブミクロンサイズの水素クラスターターゲットの開発に着手し、これまでに、半径200$$sim$$1000nmの水素クラスターの生成を示唆する結果を得ている。水素クラスターのサイズ計測には、Mie散乱を用いたサイズ評価を実施している。しかし、ここでは、計測誤差を含む散乱光強度の角度分布と(装置関数が考慮されていない)Mie散乱理論値を用いて作成された応答関数を用いて逆問題を解き、水素クラスターサイズ分布を求めるため、得られるサイズ分布もエラー成分を含むものとなり、現実にどのサイズのクラスターが生成されているのかを正確に判断するのは容易ではない。そこで、本研究では、サイズ既知の標準サンプルを用いて、適切な応答関数作成方法の検討を行った。

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