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助川 篤彦; 飯田 浩正*; 糸賀 俊朗*; 奥村 啓介; 甲斐 哲也; 今野 力; 中島 宏; 中村 尚司*; 伴 秀一*; 八島 浩*; et al.
放射線遮蔽ハンドブック; 基礎編, p.299 - 356, 2015/03
日本原子力学会 「遮蔽ハンドブック」研究専門委員会により、放射線遮蔽に関する研究の最新知見を放射線遮蔽ハンドブック基礎編にまとめた。その中で、著者は、第8章放射化の執筆責任者として原子力施設・加速器施設の放射化のメカニズム、放射化計算コードの概要、低放射化のための考え方等について解説した。これと併せて、第9章遮蔽材については、線遮蔽材としてタングステン、中性子用遮蔽材としてポリエチレンと水素含有材料について解説した。
高橋 幸司; 飯田 浩正*; 小林 則幸*; 梶原 健; 坂本 慶司; 大森 俊道*; Henderson, M.*
Fusion Science and Technology, 63(1T), p.156 - 159, 2013/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)ITER水平ポートECランチャーの要素機器における核発熱や中性子負荷、後方部におけるハンズオンメインテナンスの可能性などを評価するための核解析を行っている。モンテカルロ粒子シミュレーションコードを用いて、プラズマからランチャー周りの空間への中性子漏洩を計算した。その結果、ランチャーポートプラグと真空容器のポートとの細いギャップや、ポート壁を介して漏洩する中性子がランチャー後方での中性子フラックスに影響することが判明したものの、停止後線量率は、設計許容値である100Sv/hレベル程度になることがわかった。
Nasif, H. R.*; 益田 福三*; 諸田 秀嗣*; 飯田 浩正*; 佐藤 聡; 今野 力
Nuclear Technology, 180(1), p.89 - 102, 2012/10
被引用回数:5 パーセンタイル:36.31(Nuclear Science & Technology)本発表では、日本で開発を進めている3次元CADデータからモンテカルロコードMCNP形状入力データへの変換プログラム(GEOMIT)の開発と本プログラムのITERニュートロニクス設計計算への適用に関して紹介する。GEOMITコードの開発作業は以下の3ステップで実施した。(1)補助プログラムの開発:CADデータの読み込み、CADデータの自動修正機能、CADデータにないボイドデータの作成。(2)CADファイルからMCNP形状入力データへの自動変換プログラム開発。(3)開発プログラムの機能改良(変換スピード、プリプロセッサー機能等)。CADファイルからMCNP形状入力データへの自動変換プログラムの開発では、CADデータに存在しない曖昧面の作成方法が課題であり、セル領域の境界面及び非境界面の定義方法を工夫することにより、適切に曖昧面を作成できるようになった。本発表では、ボイドデータの作成方法、曖昧面の作成方法を含めCADファイルからMCNP形状入力データへの自動変換方法の詳細について紹介する。
佐藤 聡; Nashif, H.*; 益田 福三*; 諸田 秀嗣*; 飯田 浩正*; 今野 力
Fusion Engineering and Design, 85(7-9), p.1546 - 1550, 2010/12
被引用回数:9 パーセンタイル:51.71(Nuclear Science & Technology)核融合炉のような非常に複雑なCAD図面データから正確なMCNP形状入力データを自動的に作成するシステムの開発を行っている。2007年に開発したGEOMIT-1では、複雑な形状を変換させるのに、CADデータに対して、手動の形状スプリッティングによる多くの修正が必要であった。2008年に開発したARCMCPでは、MCNP形状入力データの曖昧面関数の自動作成アルゴリズムを大幅に改良し、CADデータに対する手動修正を大幅に低減できた。現在、開発を進めているGEOMIT-2では、自動形状スプリッティング機能を追加し、CADデータに対する手動修正は不要になった。またGEOMIT-2は、微小な形状エラーを自動的に修正するCADデータヒーリング機能も含んでいる。GEOMIT-1及びARCMCPでは、商用ソフト(CADシステム, CADデータヒーリング,データベース)が必要であったが、GEOMIT-2では、商用ソフトは不要となった。GEOMIT-2は、核融合炉の核解析に非常に有用なツールとなるであろう。
今野 力; 佐藤 聡; 落合 謙太郎; 和田 政行*; 大西 世紀; 高倉 耕祐; 飯田 浩正
Nuclear Technology, 168(3), p.743 - 746, 2009/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)トランスパイア社の3次元SnコードAttilaは形状入力としてCADデータを直接使用することができ、複雑形状の構造でも取扱いが容易である。ITER機構は、核解析の標準コードの一つとしてAttilaコードを採用する計画をもっている。しかし、Attilaコードを用いた計算の妥当性検証はこれまで詳細には行われていない。そこで、原子力機構FNSで実施したDT中性子を用いたバルク実験,ストリーミング実験の解析を通して、Attilaコードの妥当性検証を行った。比較のために、他のSnコードDOORS、及びモンテカルロコードMCNPを用いた解析も行った。その結果、バルク実験に関しては、適切な多群ライブラリを用いることにより、Attilaコードを用いた解析は多くの計算時間,メモリが必要となるものの、DOORSを用いた解析とよく一致した。ストリーミング実験に関しても、DOORS同様、バイアス角度分点,最終衝突線源法等の適切な近似を行えば、MCNPとほぼ同程度の計算結果を得ることができることがわかった。
佐藤 聡; 飯田 浩正; 落合 謙太郎; 今野 力; 西谷 健夫; 諸田 秀嗣*; Nashif, H.*; 山田 政男*; 益田 福三*; 玉水 重幸*; et al.
Nuclear Technology, 168(3), p.843 - 847, 2009/12
被引用回数:7 パーセンタイル:44.17(Nuclear Science & Technology)3次元CADデータからモンテカルロコードMCNP入力データへの変換システムを開発した。遮蔽計算ではCADデータで定義されている物体領域に加えて、CADデータには含まれていない空間領域を設定する必要がある。本システムは、空間領域データ作成プログラム(CrtVoid)及びCADデータからMCNP入力データへの変換プログラム(GEOMIT)から構成される。CrtVoidでは、ブーリアン演算により、指定した領域から物体領域データを差し引くことにより、空間領域データを作成する。核融合炉のようなCADデータの場合、空間領域データは、非常に大規模で複雑な形状をしており作成することが困難である。CrtVoidでは、多数の小さな領域に分割し、分割した各領域ごとに、空間領域データを作成する。GEOMITでは、物体及び空間領域のCADデータに基づいて、MCNPサーフェイスデータ,セルデータを作成する。セルデータを作成する際に、追加のサーフェイスを自動的に作成し、未定義や重複に定義したセルを削除している。開発したシステムをITERモデルに適用し、ITERモデルに対して、空間領域データ及びMCNPデータの作成に成功した。作成したMCNPデータを用いて、中性子束及び核発熱を計算した。計算結果は、他の手法により同じCADデータから作成したMCNPデータによる結果と一致した。
Fischer, U.*; 飯田 浩正; Li, Y.*; Loughlin, M.*; 佐藤 聡; Serikov, A.*; Tsige-Tamirat, H.*; Tautges, T.*; Wilson, P. P.*; Wu, Y.*
Fusion Science and Technology, 56(2), p.702 - 709, 2009/08
被引用回数:13 パーセンタイル:63.72(Nuclear Science & Technology)CAD形状データからモンテカルロ計算コードMCNP入力データを作成するための研究開発が行われている。変換システムとして、中国によりMCAM、ドイツによりMcCAD、日本によりGEOMIT、米国によりDAG-MCNPXコードの開発が進められている。2005年から2007年におけるITERの活動において、各国が各々のコードを用いてITERのベンチマークCADデータをMCNP入力データに変換し、ITERのさまざまな核的応答を計算し、各国で開発したコード間の結果を比較,検証した。本論文では、各国で開発した変換システム,各コードでのITERベンチマーク計算の結果,CADデータへの要求事項等をレビューする。
Loughlin, M. J.*; Batistoni, P.*; 今野 力; Fischer, U.*; 飯田 浩正; Petrizzi, L.*; Polunovskiy, E.*; Sawan, M.*; Wilson, P.*; Wu, Y.*
Fusion Science and Technology, 56(2), p.566 - 572, 2009/08
被引用回数:44 パーセンタイル:92.86(Nuclear Science & Technology)ITERでは700MWもの核融合出力が予定されている。そのため、毎秒2.4810
個の14MeV中性子が発生し、第1壁に入射する中性子フラックスは非散乱中性子だけで約4
10
n/cm
/sで、散乱中性子も含めると数10
n/cm
/sにもなる。したがって、ITERは核施設として大掛かりなものであり、核解析に関する効率の良い、首尾一貫した戦略を立てることが不可欠である。この論文では、これまで用いられてきた手法をレビューし、ITERが採用すべき今後の戦略について述べる。具体的には、放射線輸送計算コード,計算モデル作成,情報工学の開発,管理ツールについて検討するとともに、新しいコード,技術を開発する必要がある分野についても提言する。
落合 謙太郎; 佐藤 聡; 和田 政行*; 飯田 浩正; 高倉 耕祐; 沓掛 忠三; 田中 滋; 阿部 雄一; 今野 力
Fusion Engineering and Design, 83(10-12), p.1725 - 1728, 2008/12
被引用回数:1 パーセンタイル:9.79(Nuclear Science & Technology)ITER/ITAタスクにおいて、ITER真空容器壁と水平ポートプラグの境界にあるギャップ構造を模擬した体系によるDT中性子ストリーミング実験を実施した。ギャップ空間の高速及び低速中性子を測定するためにマイクロフィッションチェンバーと放射化箔による核分裂率及び反応率測定を行った。実験解析にはモンテカルロ計算コードMCNP4C並びにSn計算コードTORT, Attilaを用いた。核データライブラリはFENDL-2.1を採用した。実験結果から以下のことが明らかになった。(1)MCNP, TORT及びAttilaによる高速中性子輸送計算は深さ約100cmまで精度よく評価できる。(2)Sn計算コードTORT及びAttilaではupward biasedあるいはlast collided線源計算手法が不可欠である。
落合 謙太郎; 飯田 浩正; 佐藤 聡; 高倉 耕祐; 今野 力
プラズマ・核融合学会誌, 84(9), p.594 - 599, 2008/09
本格的なDT核燃焼実験を行うITERは真空容器に大口径の加熱ポートや計測ポート等の開口部を有しており、中性子ストリーミングによる超伝導コイルの核発熱や作業被曝線量評価が遮蔽設計の重要課題である。遮蔽設計の計算精度は、使用する核反応データベース(核データライブラリ)の精度,計算コードで用いられている手法の近似度並びに遮蔽対象をどれくらい正確にモデル化しているかによって決まる。また遮蔽設計の計算精度は計算だけで評価することはできず、適切なベンチマーク実験を実施してその計算精度を検証する必要がある。原子力機構の核融合中性子源施設FNSでは、ITER工学設計活動の一環で、ITERの遮蔽ブランケット,種々のポートを対象に、ストリーミング実験を実施し、ITERの遮蔽設計の計算精度評価を詳細に行ってきた。また最近ではITER移行措置活動の一環として、DT中性子照射によるポートプラグ周辺のギャップ模擬体系による中性子ストリーミング実験を実施し、モンテカルロ法及びSn法による計算値との比較検証を進めている。特にSn法に関してはITER核設計でもその使用が検討されている3次元解析コードAttilaによる計算結果との比較検証も行っている。本発表ではこれまでFNSで実施したITERストリーミング実験結果を中心に、現在のITER遮蔽設計とその計算技術の現状と今後の展望について報告する。
佐藤 聡; 落合 謙太郎; 和田 政行*; 山内 通則; 飯田 浩正; 西谷 健夫; 今野 力
Proceedings of International Conference on Nuclear Data for Science and Technology (ND 2007), Vol.2, p.995 - 998, 2008/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)原子力機構FNSのDT中性子源を用いて、原子力機構が開発を進めているITERテストブランケットモジュールを模擬した以下の3つのモックアップを用いてブランケット中性子工学実験を行い、増殖材中のトリチウム生成率を測定した。(1)ベリリウムと濃縮増殖材ブランケットモックアップ(核融合炉を想定したSUSの反射体ありとなし)、(2)水パネル付きブランケットモックアップ(反射体なし)、(3)ペブルベッドモックアップ(反射体なし)。これらの実験に対し、MCNP-4C,FENDL-2.1,JENDL-3.3を用いて実験解析を行った。反射体なしの実験に対しては、いずれの実験でも、ほとんどの計算値は、7%の実験誤差内で実験値と一致した。反射体付の実験では、計算値の実験値からのずれが増大した。本会議において、詳細なトリチウム生成率予測精度を議論する。
飯田 浩正; 川崎 信夫*; 今野 力; 佐藤 聡; 関 暁之
JAEA-Research 2008-050, 26 Pages, 2008/04
ITERのR&Dタスクとして行っている「CAD/MCNP自動変換コードの開発」において、ベンチマーク問題の解析中、適用「weight window」の違いによってMCNPが異なる答えを出すという不都合な事例に遭遇した。「weight window」法を含む"biasing"は計算速度を上げることがあっても、異なる答えを出すようなことがあってはならない。本研究では、この「大きな過小評価」が起こるメカニズムを明らかにしプログラムの修正を行ったので報告する。「大きな過小評価」は、以下の2つの事実の組合せで起こる。(1)MCNPはあるヒストリーの演算中に"lost particle"を検出すると当該ヒストリー中に計算されたすべてのタリーをキャンセルしてしまう。また、その時点でsplitting等の結果バンクに蓄積されていた粒子はその後追跡されることはない。(2)微小形状エラーが入力に存在するとき、強バイアスの場合、"lost particle"を生じる確率はヒストリーの重要度に大きく左右される。この結果、MCNPは選択的に重要度の高いヒストリーをキャンセルすることになる。上記問題の解決を図るため、MCNPのサブルーチンのひとつである"hstory"の修正を行った。テスト計算の結果、プログラムの修正は適切に行われ、MCNPは適用「weight window」に左右されず同じ答えを出すようになったことが確認された。
佐藤 聡; 飯田 浩正; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 81(23-24), p.2767 - 2772, 2006/11
被引用回数:16 パーセンタイル:71.84(Nuclear Science & Technology)核融合炉核設計計算を高精度でかつ簡便に実施できるよう、CADデータからモンテカルロコードへの自動変換プログラムの開発に着手した。CADデータには、物体領域データのみが存在する。一方モンテカルロ核計算コードでは、空間領域データの記述が必要である。本研究では、自動変換プログラムプロトタイプとして、空間領域データ作成プログラムを開発する。物体領域データをブーリアン演算することにより、空間領域データを作成する手法を開発した。核融合炉では、ブランケット,ダイバータ,真空容器,各種ポート,超伝導コイル等の構造物が物体領域データである。核融合炉全体から、それらの構造物を除いた領域が空間領域であり、空間領域は、大規模でかつ非常に複雑な形状である。核融合炉全体の空間領域データをモンテカルロコード入力データ用の3次元空間における方程式で表現すると、非現実的な莫大な数の方程式が必要となる。本課題を解決するために、CADデータ全体を自動的にキューブ状に細分割し、分割した各キューブごとにブーリアン演算を行う手法を開発した。本手法の開発により、各キューブにおける空間領域の形状は簡易化され、各キューブごとに空間形状を現実的な数の方程式で表現可能となる。開発したプログラムをITER3次元CADベンチマーク問題に適用し、空間領域の形状を作成し、プログラムの妥当性を実証した。
Shaaban, N.*; 益田 福三*; Nasif, H.*; 山田 政男*; 澤村 英範*; 諸田 秀嗣*; 佐藤 聡; 飯田 浩正; 西谷 健夫
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
CADデータは、平面及び曲面で構成されたソリッド形状の組合せで3次元立体を表現している。一方、モンテカルロ放射線輸送計算コードMCNPのセル形状入力データは、基本的に平面及び曲面の要素レベルで面の特性を面方程式で定義し、これらの面要素の集合演算(ブール演算)によりセルデータを構築している。したがって、CADからMCNPの変換の際には、CADデータをそのまま用いることはできず、いったん面要素まで展開したデータを作成し、これを用いてMCNPデータへ変換することになる。この変換においては、(1)面要素の領域は明示しない、(2)面要素からのセル構成化は集合演算のみで行う、(3)凹稜線を含む場合は接続する面を統合する等のMCNP固有の方法や要求を反映させる必要がある。本研究ではParasolidフォーマットのCADファイルを、前述の要求条件を考慮してMCNP入力データに変換する効率的なアルゴリズム開発を行っている。本論文では、種々の形状データ変換に対するCAD/MCNPインターフェースに用いる基本アルゴリズムについて述べる。
吉田 清; 高橋 良和; 飯田 浩正
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.775 - 778, 2006/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.81(Engineering, Electrical & Electronic)ITER超伝導コイルシステムは、18個のTFコイル,6個のPFコイル,6個のCSモジュール,18個の補正コイルから構成される。これらのコイルを安全に最適に運転するには、コイルを広範囲に計測し、制御する装置が必要である。各コイルの電流と冷媒は、電源システムとヘリウム冷凍機から供給され、中央制御装置から制御される。冷凍負荷を平準化するために、コイル内の冷媒のシミュレーションを行って、各冷却ループの流量配分を制御しなければならない。また、超伝導コイルのクエンチを検出して、コイル保護を連動させる装置が独立して必要である。また、各コイルの電気絶縁を監視して、運転に警告を行う必要がある。一方、コイルやフィーダーで使用される計測センサー及び電気絶縁継手,各種共通部品は、統一仕様で一括準備することになっている。本稿ではこの計測制御システムの要求性能と機器仕様を報告する。
佐藤 聡; 山内 通則; 西谷 健夫; 伊尾木 公裕; 飯田 浩正; 片岡 良之
JAEA-Technology 2006-032, 91 Pages, 2006/03
国際熱核融合実験炉ITERでは、NBIダクトの構造及び熱水力設計のために、プラズマ近傍に設置されるNBIダクト内壁の熱負荷分布が重要である。その熱負荷は、NBIダクト壁中の核発熱とプラズマからの制動輻射やライン輻射によるNBIダクト内壁表面の表面熱流束からなり、MCNP-4CコードとFENDL-2ライブラリーを使用して3次元モンテカルロ輸送計算によりその分布を評価した。その結果、中性子及び線による核発熱率は、プラズマに面する壁,プラズマに面しない壁ともに最大で5
7MW/m
、プラズマからの制動輻射及びライン輻射による表面熱流束は、プラズマに面する壁で0.17
0.18MW/m
、プラズマに面しない壁で0.02
0.03MW/m
となった。一方、真空容器内圧力抑制系の真空境界として取り付けられている圧力逃し用破裂盤は、圧力抑制系の中性子ストリーミングにより放射化し、ITER停止時の保守作業を困難にする恐れがある。簡易ストリーミング計算と放射化計算によりその放射化レベルを評価した結果、圧力抑制系の構造を1辺1.2m以上の矩形断面とし、圧力抑制系の第1脚が3m以上、配管の屈曲数が1回以上あれば、保守作業時に破裂盤周辺の空間線量率を制限値である10
Sv/hより低くできることがわかった。
佐藤 聡; 飯田 浩正; 山内 通則*; 西谷 健夫
Radiation Protection Dosimetry, 116(1-4), p.28 - 31, 2005/12
被引用回数:3 パーセンタイル:23.81(Environmental Sciences)3次元モンテカルロ計算により、中性子及びブレームス輻射線源に対するITER NBIダクトの遮蔽解析を行った。核融合反応分布を線源とした中性子及び光子輸送計算により、プラズマに面しているダクト壁(FS)と隠れている壁(HS)の両者の核発熱率分布を、第一壁表面からの距離及びダクト表面からの距離を関数として、詳細に評価した。第一壁表面では、両者はほとんど同じ値であるが、第一壁表面からの距離が長くなるにしたがい、HS中の核発熱率は、FS中の値と比較して減衰が大きく、50cm以上離れた位置では、前者は後者に較べて約23倍小さいことがわかった。また、ブレームス輻射分布を線源とした光子輸送計算により、ダクト壁の表面熱負荷分布を、第一壁表面からの距離を関数として、詳細に評価した。HSの表面熱負荷は、FSの値の約4分の1であリ、第一壁表面では、FSの表面熱負荷は約7
8w/cm
、HSの表面熱負荷は約2w/cm
、第一壁表面から約1mの位置では、各々1w/cm
, 0.2
0.3w/cm
であることを明らかにした。また、ダクト周囲の超伝導コイルの核的応答、崩壊
線線量率を評価した。前者は基準値を充分に満足し、後者は基準値とほぼ同じ値であることがわかった。
飯田 浩正; Petrizzi, L.*; Khripunov, V.*; Federici, G.*; Polunovskiy, E.*
Fusion Engineering and Design, 75(1-4), p.133 - 139, 2005/11
ITER装置の設計は2001年に報告され、最善のコードと核データを用いた核解析が行われた。建設段階が近づくに伴い、装置の主要な機器設計の最適化/固定化とともに、設計の部分的変更が行われた。この設計変更により、確認のための核解析が必要である。設計変更のうちの幾つかは、核特性上クリテイカルな部分を緩和するために提案されているものである。本論文はブランケットや真空容器の設計変更に伴いTFコイルの装置中心側直線部の核特性がいかに緩和されるかに重点を置き、最近の核特性解析の結果について述べるものである。
佐藤 聡; 飯田 浩正; 西谷 健夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(11), p.1237 - 1246, 2002/11
被引用回数:27 パーセンタイル:82.64(Nuclear Science & Technology)核融合炉ダクト周囲の停止後線線量率評価を目的に、モンテカルロ中性子及び崩壊
線輸送計算を応用した計算手法を提案した。即発
線スペクトルを崩壊
線スペクトルに置き換えることによりモンテカルロ崩壊
線輸送計算を行い、崩壊
線線量率を評価した。統計誤差を向上させるために、ウェイトウィンドウ法の応用と崩壊
線発生位置の特定による分散低減手法を提案した。本計算手法を用いて、ITERメンテナンス及びNBIダクトの遮蔽解析を行った。統計誤差の小さい計算解が得られ、遮蔽設計計算に対する本計算手法の有効性を実証した。また、中性子束の崩壊
線線量率換算係数の空間依存性が大きいことを明らかにし、精度良い評価を行うためには本計算手法が必要であることを指摘した。
下村 安夫; 常松 俊秀; 山本 新; 丸山 創; 溝口 忠憲*; 高橋 良和; 吉田 清; 喜多村 和憲*; 伊尾木 公裕*; 井上 多加志; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 78(Suppl.), 224 Pages, 2002/01
日本,米国,欧州,ロシアの4極の協定に基づき、1992年7月に開始されたITER工学設計活動(ITER-EDA)は、ITER建設の判断に必要な技術的準備を整え、2001年7月に9年間の活動を完了した。本件は、ITER工学設計活動において完成された最終設計報告書の物理及び工学設計の成果を簡潔にまとめたものである。