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福本 直之*; 小川 宏明; 永田 正義*; 宇山 忠男*; 柴田 孝俊; 柏 好敏; 鈴木 貞明; 草間 義紀; JFT-2Mグループ
Fusion Engineering and Design, 81(23-24), p.2849 - 2857, 2006/11
被引用回数:9 パーセンタイル:52.88(Nuclear Science & Technology)JFT-2Mでは、兵庫県立大学との協力研究で先進燃料補給法であるコンパクト・トロイド(CT)入射による粒子補給法の開発を進めてきた。CTプラズマの性能(速度,密度)は、入射装置の生成電源,加速電源の性能に強く依存する。そのため、高性能で安定な電源が必要とされる。JFT-2M用入射装置の加速電源には、電流値400kA,立上がり時間10s以下の高速大電流電源を使用している。通常このような電源のスイッチにはギャップスイッチが使用されるが、JFT-2M用入射装置では放電時のノイズを低減するため、イグナイトロンを使用した設計となっている。そのため、放電回路のインダクタンスの低減と耐電圧から生成電源では6本、加速電源では14本のイグナイトロンを使用する構成となった。これらのイグナイトロンを同時に駆動するために、印加するスタートパルスの波形や電圧を最適化した。その結果、生成電源,加速電源とも1s以下の精度で放電のタイミングを制御することができた。この電源を使用したCTプラズマの生成加速実験で、生成電源の放電開始から加速電源の放電開始までの遅延時間には最適値があり、1sの違いにより生成されるCTプラズマの性能が大きく変化することが明らかとなった。
柏 吉忠*; 三枝 幹雄*; 高橋 幸司; 春日井 敦; 坂本 慶司
Fusion Engineering and Design, 81(19), p.2249 - 2256, 2006/09
被引用回数:4 パーセンタイル:30.30(Nuclear Science & Technology)磁化プラズマにおける高効率電子サイクトロン電流駆動には、特定の偏波をプラズマ中に入射する必要がある。その偏波を作るために格子状溝を有する反射板(偏波器)を使用する。ITER用偏波器は1MWミリ波の定常伝送が要求されており、その伝送性能を示す必要がある。本研究では、伝送時に生ずるオーミック損失を評価する計算コードを開発し、そのコードを用いて格子溝内外に流れる電流を計算し損失評価を行った。その結果、定性的に実験結果と一致することを明らかにした。
小川 宏明; 小川 俊英; 都筑 和泰; 川島 寿人; 河西 敏*; 柏 好敏; 長谷川 浩一; 鈴木 貞明; 柴田 孝俊; 三浦 幸俊; et al.
Fusion Science and Technology, 49(2), p.209 - 224, 2006/02
被引用回数:3 パーセンタイル:23.92(Nuclear Science & Technology)JFT-2Mでは、コンパクト・トロイド(CT)入射による先進的燃料補給法の開発を進めてきた。JFT-2Mの実験において、初めてHモードプラズマ中にCTを入射することに成功し、Hモードとの両立を確認した。その際の粒子補給効率として最大40%を得た。また、トカマク中でのCTの上下方向のシフトや反射といったトカマク磁場との相互作用に起因するCTの挙動を実験的に解明した。さらにCT入射直後に発生する磁気揺動の解析から、この揺動がCT磁場とトカマク磁場との磁気リコネクションを通じた粒子解放過程に関連することを明らかにした。同時に、入射装置の改良によるCTパラメータ(密度,速度)の向上や湾曲輸送管を用いたCT輸送実験を行い大型装置に適用する際の技術開発を進めた。
三枝 幹雄*; 高橋 幸司; 柏 吉忠*; 大石 晋平*; 星 勇気*; 中畑 裕行*; 春日井 敦; 坂本 慶司; 今井 剛*
Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.473 - 478, 2005/11
被引用回数:4 パーセンタイル:30.10(Nuclear Science & Technology)国際熱核融合実験炉用電子サイクロトロン電流駆動装置の偏波器を開発し、170GHz, 441kW, 6sまでの大電力長パルス試験を行った。また、偏波器へ入力する直線偏波の入射偏波面を別の偏波器で回転させて偏波器の損失を温度上昇で測定したところ、偏波器の高周波損失は、入射偏波と回折格子の回転角に大きく依存し、その依存性は電磁界解析結果と定性的に一致した。電子サイクロトロン波のプラズマへの高効率結合に必要な入射偏波条件における損失の変化範囲は、理論値で0.2%から1.6%程度にまで変化した。
柏 吉忠*; 三枝 幹雄*; 高橋 幸司; 大石 晋平*; 星 勇希*; 春日井 敦; 坂本 慶司; 今井 剛
Proceedings of 2004 International Symposium on Microwave Science and Its Application to Related Fields (Microwave 2004), p.527 - 530, 2004/07
ITER等の核融合炉において、電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)システムは、特に新古典テアリングモード不安定性の安定化に必要不可欠である。その中で、高効率ECCDを得るために、最適な偏波を生成する偏波器は重要な要素機器の一つである。大電力RF伝送時の偏波器のジュール損失評価を目的として、170GHz大電力RF伝送実験を行った。その結果、深溝型偏波器の背面温度は最高で65度、従来型の偏波面回転用偏波器の背面温度は最高で30度の上昇を観測した。偏波器でのジュール損失は入射偏波面回転角及び回折格子回転角に依存することが計算から推定されているが、その計算結果と今回の実験結果は定性的に一致することが判明した。また、偏波器への入射RFの偏波角度を最適化することで、温度上昇(ジュール損失)を低減させることが可能であることも明らかにした。