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論文

Identification and quantification of a $$^{60}$$Co radiation source under an intense $$^{137}$$Cs radiation field using an application-specific CeBr$$_3$$ spectrometer suited for use in intense radiation fields

冠城 雅晃; 島添 健次*; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 高橋 浩之*

Journal of Nuclear Science and Technology, 10 Pages, 2022/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.03(Nuclear Science & Technology)

Passive $$gamma$$-ray spectroscopy is a useful technique for surveying the radioactive wastes and spent nuclear fuels under nuclear decommissioning. However, this method depends on material properties such as the activity, density, element, scale, and (especially) low-energy $$gamma$$ rays from $$^{235}$$U and $$^{239}$$Pu. The $$gamma$$-decay lines of $$^{134}$$Cs, $$^{137}$$Cs, $$^{60}$$Co, and $$^{154}$$Eu occur at greater energies (than those of $$^{235}$$U and $$^{239}$$Pu), and these nuclides provide significant information on spent nuclear fuel and radioactive wastes. A CeBr$$_{3}$$ spectrometer with a small-volume crystal has been previously developed for use in intense radiation measurements. We exposed the spectrometer to radiation dose rates of 0.025, 0.151, 0.342, 0.700, and 0.954 Sv/h under a standard $$^{137}$$Cs radiation field. A 6.38 MBq $$^{60}$$Co calibration source was placed in front of the detector surface. Identification of the full energy peak at 1173 keV was impossible at dose rates higher than 0.700 Sv/h. However, subtraction of the $$^{137}$$Cs radiation spectra from the $$gamma$$-ray spectra enabled the identification of the full energy peaks at 1173 and 1333 keV at dose rates of up to 0.954 Sv/h; the relative energy resolution at 1173 and 1333 keV was only slightly degraded at this dose rate.

論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 32 Pages, 2022/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.03(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

報告書

大洗研究所における放射性廃棄物の放射能濃度評価手法確立に係る取り組み; 令和2年度活動報告書

朝倉 和基; 下村 祐介; 堂野前 寧; 阿部 和幸; 北村 了一; 宮越 博幸; 高松 操; 坂本 直樹; 磯崎 涼佑; 大西 貴士; et al.

JAEA-Review 2021-020, 42 Pages, 2021/10

JAEA-Review-2021-020.pdf:2.95MB

原子力の研究開発施設から発生する放射性廃棄物の処理処分は、取り扱う核燃料物質や材料が多種多様なこと等を踏まえ、放射能濃度を求める必要がある。大洗研究所は、廃棄物を処理する施設のみならず、廃棄物を発生させる施設も含め、埋設処分を見据えた検討に着手している。本報告書は、大洗研究所内で発生する放射性廃棄物の埋設処分に向けて、主要課題のひとつである放射能濃度評価手法について、令和2年度の検討結果を取りまとめたものである。

論文

Development of the multi-cubic $$gamma$$-ray spectrometer and its performance under intense $$^{137}$$Cs and $$^{60}$$Co radiation fields

冠城 雅晃; 島添 健次*; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 鎌田 圭*; Kim, K. J.*; 吉野 将生*; 庄司 育宏*; 吉川 彰*; 高橋 浩之*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1010, p.165544_1 - 165544_9, 2021/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Instruments & Instrumentation)

2011年の東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の事故以来、世界各地で廃止措置措置に入る原子力施設が増加している。これらの原子力施設では、放射性物質の適切な管理が要求されている。そこで、ガンマ線スペクトル測定技術は、放射性物質の重要な情報を得ることができるため、有益なツールである。さらに、放射性物質の空間情報も重要であるため、ガンマ線イメージングについて求められている。しかしながら、これらの施設には、強度放射線場が広がるため、ガンマ線スペクトル測定やガンマ線イメージングが困難になる。そのため、寸法が5mm $$times$$ 5mm $$times$$ 5mmの小さなCeBr$$_3$$シンチレーター4個で分割した$$gamma$$線スペクトロメーターを開発した。上記の4個のシンチレーターは、強度放射場に特化したマルチアノード光電子増倍管と組合わせた。私たちは、$$^{137}$$Csと$$^{60}$$Coの放射線場で照射試験を実施した。$$^{137}$$Cs照射場の線量率1375mSv/hにおいて、相対エネルギー分解能が、それぞれのチャンネルで、9.2$$pm$$0.05%, 8.0$$pm$$0.08%, 8.0$$pm$$0.03%, 9.0 $$pm$$0.04%であった。

論文

Gamma-ray spectroscopy with a CeBr$$_3$$ scintillator under intense $$gamma$$-ray fields for nuclear decommissioning

冠城 雅晃; 島添 健次*; 加藤 昌弘*; 黒澤 忠弘*; 鎌田 圭*; Kim, K. J.*; 吉野 将生*; 庄司 育宏*; 吉川 彰*; 高橋 浩之*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 988, p.164900_1 - 164900_8, 2021/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:76.71(Instruments & Instrumentation)

近年、2011年の東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所事故より、世界各地で、廃止措置になる原子力施設が増加している。一方、原子力施設の廃止措置工程においては、放射性廃棄物や使用済み核燃料を適切な管理下で回収しなければならないため。そこで、本研究は、高線量率下でのガンマ線スペクトロメトリを実現するため、5mm$$times$$5mm$$times$$5mmの微小CeBr$$_{3}$$スペクトロメーターを構築した。さらに、(1)毎秒ギガサンプリング率のデジタル信号処理、(2)後段3段ダイノード電圧印加機能付光電子増倍管により、1Sv/hを超える線量率でのガンマ線スペクトル測定に成功した。$$^{137}$$Cs放射線場で、662keVのエネルギー分解能(半値幅)が、22mSv/hで4.4%であり、それが1407mSv/hでは5.2%である。対して、$$^{60}$$Co放射線場では、1333keVのエネルギー分解能(半値幅)が、26mSv/hで3.1%であり、それが2221mSv/hでは4.2%である。これらは、$$^{134}$$Cs, $$^{137}$$Cs, $$^{60}$$Co, $$^{154}$$Euのガンマ線を分解できる要求を満たており、同時に1Sv/h以上で上記核種のガンマ線分析が可能なことを示唆するものである。

論文

Safety enhancement approach against external hazard on JSFR reactor building

山本 智彦; 加藤 篤志; 近澤 佳隆; 原 裕之*

Nuclear Technology, 206(12), p.1875 - 1890, 2020/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

福島第一原子力発電所の事故を受けて、2010年までに設計されたJSFR建屋に対する地震や津波等の外部事象に対しての評価と対策案について報告する。

論文

Diffusion and sorption behavior of HTO, Cs, I and U in mortar

赤木 洋介*; 加藤 博康*; 舘 幸男; 坂本 浩幸*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.233 - 236, 2018/11

福島第一原子力発電所の廃止措置によって放射性物質によって汚染されたコンクリートが多量に発生することが想定される。廃止措置や放射性廃棄物管理(除染や処分等)のための計画を策定するうえでは、コンクリート材料中の放射能インベントリや分布を推定することが重要となる。本研究では、OPCモルタル中のHTO, Cs, I, Uの実効拡散係数(De)及び分配係数(Kd)を、透過拡散試験及びバッチ収着試験によって実測した。取得されたDeはHTO, I, Cs, Uの序列となり、陽イオン排除効果がOPCモルタルにおいて重要なメカニズムであることが確認された。バッチ試験で得られたKdは、拡散試験で得られたKdより1桁以上高い値となり、試料の粉砕が収着に対して影響を及ぼすことが確認された。OPCモルタル中の拡散・拡散メカニズム理解は、放射性核種のコンクリートへの浸透挙動の予測するうえで重要である。

論文

New scintillation type beam loss monitor to detect spot area beam losses in the J-PARC RCS

吉本 政弘; 原田 寛之; 加藤 新一; 金正 倫計; 岡部 晃大

Proceedings of 6th International Beam Instrumentation Conference (IBIC 2017) (Internet), p.461 - 465, 2018/03

J-PARC RCSでは、1MWの大強度陽子ビーム運転を実現するためにビームロスの抑制と制御に多大なる努力を費やしてきた。我々の主要ビームロスモニタはセル毎の広い範囲でのビームロスを検出することを主眼に置いていたため、ビームロスに関する詳細なメカニズムを調査するには不十分であった。そこで、ビームロススポットを検出しかつ電磁石の中でも使える新式のシンチレーション型ビームロスモニタを導入した。この新式ビームロスモニタは小型シンチレータと光電子増倍管を分離し、光ファイバーで接続する構成になっている。小型シンチレータを真空ダクトに直接接触させているため、ロススポットに対して感度を高めることが可能となった。一方、光電子増倍管を分離して電磁石から遠ざけることができたため、動磁場による増幅率への影響を防ぐことが可能となった。この新式ビームロスモニタの導入により、1MW大強度ビーム運転を安定的に行うことが可能となる。本発表では、この新式ビームロスモニタについて詳細に発表する。

論文

レーザー荷電変換入射実現に向けた高出力レーザー蓄積リング

原田 寛之; 山根 功*; Saha, P. K.; 菅沼 和明; 金正 倫計; 入江 吉郎*; 加藤 新一

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.684 - 688, 2017/12

大強度陽子加速器では、線形加速器で加速された負水素イオンの2つの電子を炭素膜にて剥ぎ取り、陽子へと変換しながら多周回にわたり円形加速器に入射し大強度陽子ビームを形成している。この手法は大強度ビームを形成できる反面、周回する陽子ビームが膜へ繰返し衝突し散乱され、ビーム損失が生じ残留線量となる。また、衝突時の熱付与や衝撃による膜の変形が生じている。これらは、大強度陽子ビームの出力や運転効率を制限する可能性がある。そのため、さらなる大強度出力には炭素膜に代わる新たな荷電変換入射が必要となる。J-PARC 3GeVシンクロトロンでの設計出力を超える大強度化に向けて、レーザーにて電子剥離を行う「レーザー荷電変換入射」を新たに考案し研究開発を進めている。この新たな入射方式の実現には、現存より2桁高い平均出力のレーザーが必要となるため、レーザーを再利用する形で連続的にビームへの照射を可能とする「高出力レーザー蓄積リング」の開発を目指している。本発表では、レーザー荷電変換入射の概要を紹介し、開発を行う高出力レーザー蓄積リングを説明する。加えて、現在の開発状況を報告する。

論文

J-PARC RCSにおけるビームコミッショニングの進捗報告; 大強度・低エミッタンスビームの実現へ向けた取り組み

發知 英明; 原田 寛之; 加藤 新一; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 谷 教夫; 渡辺 泰広; 吉本 政弘

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.95 - 99, 2017/12

この一年、J-PARC RCSでは、大強度かつ低エミッタンスのビームを実現するためのビーム調整を精力的に展開してきた。RCSの動作点は、2Qx-2Qy=0共鳴の近傍に設定されている。この共鳴はエミッタンス交換を引き起こすため、ビームの電荷密度分布を大きく変調してしまう。RCSでは、ペイント入射と呼ばれる手法でビーム粒子の分布をコントロールして入射中のエミッタンス増大の抑制を図っているが、エミッタンス交換の影響を考慮してその手法を最適化した結果、電荷密度分布の一様化に成功し、入射中のエミッタンス増大を最小化することができた。本発表では、ペイント入射中の特徴的なビーム粒子の挙動やエミッタンス増大の発生機構を議論すると共に、エミッタンス低減のために行った一連の取り組みを紹介する。

論文

荷電変換薄膜を用いた荷電変換ビーム多重入射に由来する放射化の抑制に向けた取り組みと課題

吉本 政弘; 加藤 新一; 岡部 晃大; 原田 寛之; 金正 倫計

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.877 - 881, 2017/12

MW級の大強度陽子ビームの利用運転を実現するためには、機器の放射化の抑制が重要な課題となる。J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS)では、入射直線部にコリメータシステムを導入しビーム損失を局所化することでそれ以外の機器の放射化を抑制する思想で設計されている。しかし、コリメータ部の他に荷電変換薄膜の周辺部においてきわめて高い残留線量が観測されている。これまでの詳細な残留線量分布測定とPHITSを用いたシミュレーション結果から、この放射化の原因はビーム入射期間中に入射ビーム及び周回ビームの荷電変換薄膜への衝突による核反応によって生成された2次粒子(陽子及び中性子)であると強く示唆されてきた。入射部機器の放射化抑制を実現するために、周回ビームの薄膜への衝突回数を減らすことで2次粒子の発生を抑制する努力を続けてきた。同時に衝突回数を計測するための新たなビーム損失モニタの開発も行った。本発表では2次粒子検出と薄膜への衝突回数の評価について報告する。合わせて放射化抑制について議論する。

論文

Status of proof-of-principle experiment for 400 MeV H$$^{-}$$ stripping to protons by using only lasers in the 3-GeV RCS of J-PARC

Saha, P. K.; 原田 寛之; 山根 功*; 金正 倫計; 三浦 昭彦; 岡部 晃大; Liu, Y.*; 吉本 政弘; 加藤 新一; 入江 吉郎*

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.866 - 870, 2017/12

The conventional H$$^{-}$$ stripping injection by using solid stripper foil has serious issues not only because of high residual radiation at injection area due to uncontrolled beam losses caused by the foil and beam interaction, but also for the short lifetime, especially in high intensity accelerators. In order to overcome those issues, we proposed an alternative method of H$$^{-}$$ stripping by using only lasers. Experimental study for a POP (proof-of-principle) demonstration of the present principle is under preparation for 400 MeV H$$^{-}$$ stripping in the 3-GeV RCS of J-PARC. The studies of laser beam itself and also the H$$^{-}$$ beam optimization studies to match with given laser pulses are in progress, where the first interaction of the H$$^{-}$$ beam and the laser is planned to perform in this fiscal year. The status and detail strategy of the present research are summarized in this work.

論文

Achievement of a low-loss 1-MW beam operation in the 3-GeV rapid cycling synchrotron of the Japan Proton Accelerator Research Complex

發知 英明; 原田 寛之; 林 直樹; 加藤 新一; 金正 倫計; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 谷 教夫; et al.

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 20(6), p.060402_1 - 060402_25, 2017/06

 被引用回数:21 パーセンタイル:88.46(Physics, Nuclear)

RCSは、1MWのビーム出力を目指す世界最高クラスの大強度陽子加速器である。こうした加速器では、ビーム損失により生じる機器の放射化がビーム出力を制限する最大の要因となる。ビーム損失の原因(誤差磁場、空間電荷効果、像電荷効果等)は多様で、複数の効果が絡み合った複雑な機構でビーム損失が生じるため、その解決を果たすには、高度なビームの運動学的研究が必要となる。RCSでは、実際のビーム試験と共に、計算機上での数値シミュレーションを精力的に行ってきた。実験と計算の一致は良好で、観測されたビーム損失の発生機構の解明、また、その解決策を議論するうえで、数値シミュレーションが重大な役割を果たしている。ハードウェア系の改良と共に、こうしたビーム試験と数値シミュレーションを反復的に行うアプローチにより、RCSでは、10$$^{-3}$$という極めて少ないビーム損失で1MW相当のビーム加速を達成したところである。本論文では、RCSのビーム増強過程で顕在化したビーム損失の発生機構やその低減に向けた取り組みなど、大強度加速器におけるビーム物理に関する話題を中心に、RCSビームコミッショニングにおけるここ数年の成果を時系列的に紹介する。

論文

Realizing a high-intensity low-emittance beam in the J-PARC 3-GeV RCS

發知 英明; 原田 寛之; 加藤 新一; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 谷 教夫; 渡辺 泰広; 吉本 政弘

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.2470 - 2473, 2017/06

この一年、J-PARC RCSでは、下流の施設から要求される大強度かつ低エミッタンスのビームを実現するためのビーム調整を精力的に展開してきた。2016年6月のビーム試験では、Correlated painting入射を導入し、かつ、そのペイント範囲を最適化することで、入射中のエミッタンス増大を最小化することに成功した。また、その後に行ったビーム試験では、加速過程のチューンやクロマティシティを動的に制御することで、加速前半で発生していたエミッタンス増大を低減させると共に、加速後半で発生したビーム不安定性を抑制することに成功した。こうした一連の取り組みにより、830kW相当のビーム強度で、そのビームエミッタンスの大幅な低減(40%低減)を実現した。本発表では、エミッタンス増大の発生メカニズムやその低減に向けた取り組みなど、RCSビームコミッショニングにおける最近の成果を報告する。

論文

隆起・侵食による地質・地表環境の長期的変動を考慮した地層処分の安全評価手法の開発

若杉 圭一郎; 山口 正秋; 小尾 繁*; 長尾 郁弥; 加藤 智子; 鈴木 祐二*; 江橋 健; 梅木 博之*; 新堀 雄一*

日本原子力学会和文論文誌, 16(1), p.15 - 33, 2017/03

本研究では、我が国の幅広い地域で確認されており、かつサイト選定で影響を回避することが困難な隆起・侵食に着目し、これが高レベル放射性廃棄物地層処分に与える影響を定量的に把握するための安全評価手法を開発した。従来は、隆起速度と侵食速度が等しいとの仮定の下、処分場が一定の速度で地表に接近するという簡易な評価が行われていたが、本研究では、我が国で多く確認されている隆起速度と侵食速度が異なるケースを取り扱うことが可能なモデルを開発し、隆起・侵食に伴う起伏や処分場深度の時間変化、廃棄体ごとの風化帯/地表に到達する時間などを、地形発達モデルに基づき評価した。さらに、このモデルを用いて隆起・侵食を考慮した安全評価を試行した結果、我が国の最頻値の隆起速度(0.3mm/y)を想定したケースの総線量の最大値は、国際機関で示されている放射線防護基準のめやす値(300$$mu$$Sv/y)を下回った。さらに、既往のモデルによる評価との比較により、地表の起伏に起因して廃棄体が風化帯へ分散して侵入する効果を定量的に把握した。以上のことから、本評価手法を用いることにより、隆起・侵食を現象に即して取り扱うことが可能になったとともに、既往の評価の安全裕度を定量的に把握することが可能となった。

論文

Field test around Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant site using improved Ce:Gd$$_{3}$$(Al,Ga)$$_{5}$$O$$_{12}$$ scintillator Compton camera mounted on an unmanned helicopter

志風 義明; 西澤 幸康; 眞田 幸尚; 鳥居 建男; Jiang, J.*; 島添 健次*; 高橋 浩之*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; 遠藤 貴範*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.1907 - 1918, 2016/12

 被引用回数:27 パーセンタイル:95.89(Nuclear Science & Technology)

無人ヘリ搭載用に軽量・低消費電力のコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。検出器に関して、散乱体・吸収体の各層のGAGGシンチレータ・アレイの4$$times$$4から8$$times$$8への増加、及び、2層間の距離の拡張により、それぞれ、検出効率と角度分解能が改善した。改良したコンプトンカメラを用いた測定を福島県浪江町の請戸川河川敷で実施した。飛行経路と速度のプログラミングが可能な無人ヘリの機能を用いて、65$$times$$60mの範囲を5mの測線間隔の13測線で、及び、65$$times$$180mの範囲を10mの測線間隔の19測線で、高度10m・速度1m/sにて櫛形に往復させながら、それぞれ、20分間と30分間で測定した。測定データと校正用データの解析により、地上1m高さでの空間線量率分布マップが、高度10mから約10mの位置分解能に相当する角度分解能にて精度よく得られた。また、ホバリングフライトでは、ホットスポット上で高度5-20mで10-20分間程度測定を行った。再構成ソフトの使用後に検出効率の補正や線量換算を経て、ホットスポットを含む$$gamma$$線の画像を得た。再構成$$gamma$$線画像の角度分解能は測定位置をシフトさせた結果の比較より、室内実験での性能(約10度)と同程度であることを確認した。

論文

レーザー荷電変換入射実現に向けた高出力レーザー蓄積リングの開発

原田 寛之; Saha, P. K.; 山根 功*; 加藤 新一; 金正 倫計; 入江 吉郎*

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.983 - 986, 2016/11

大強度陽子加速器では、負水素イオンを炭素膜にて陽子へと変換しながら入射する荷電変換入射を適用している。この入射手法は、大強度の陽子ビームを生成できる反面、ビーム自身が膜で散乱され制御不能なビーム損失が原理的に発生する。また、衝突による膜の破損が生じる可能性がある。大強度陽子ビームの出力や運転効率は、このビーム損失による残留線量や膜の寿命によっても制限される。そのため、さらなる大強度出力には炭素膜を用いた荷電変換入射に代わる新たな入射手法が必須となる。J-PARC 3GeVシンクロトロンでの設計出力を超える大強度化に向けて、レーザーにて電子剥離を行う「レーザー荷電変換入射」を新たに考案し研究開発を進めている。この入射手法を実現するには、既存のレーザーの2桁以上の出力が必要となる。この大きな課題を克服すべく、レーザーを再利用する形で連続的にビームへの照射を可能とする「高出力レーザー蓄積リング」の開発を目指している。本発表では、レーザー荷電変換入射の概要を紹介し、開発を行う高出力レーザー蓄積リングを説明する。

論文

J-PARC RCSにおける大強度ビームプロファイル測定に向けたIPMの改良

加藤 新一; 原田 寛之; 畠山 衆一郎; 川瀬 雅人; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1089 - 1093, 2016/11

J-PARC 3GeVシンクロトロンでは、周回している陽子ビームの1次元横方向分布を非破壊に測定するために、残留ガスプロファイルモニタ(IPM)が導入されている。IPMは主に、外部電場生成用分割電極と検出部で構成される。IPMでは、ビームによってイオン化された残留ガスを横方向の外部電場で検出部まで輸送し、Multi-Channel Plate (MCP)によって電子として増幅する。そしてこの電子を検出し信号を再構成することで分布を測定している。これまでIPMでは、電場ポテンシャルの最適化や、印加電圧に対して緩やかなゲイン特性を持つMCPの採用などの改良を継続して行ってきた。その結果、IPMは低強度で行うビーム調整において必須の測定装置となっている。しかし、出力の増加に伴ってノイズが増加するため、100kWを超えるような大強度ビームでは検出信号がノイズに埋もれて分布測定ができないという問題があった。そこで、大強度ビームの分布測定に向けてこのノイズの原因探索と対策の検討を行った。具体的には、IPMの構造と大電流ビームを模擬したシミュレーションを行い、測定結果との比較を行った。その結果、ノイズの原因がビーム起因の電場であることを特定した。そこで、この結果を元にビーム起因の電場を遮蔽する分割電極部品を設計した。これにより、電場によるノイズは現在の1/100程度に抑制され、大強度ビームの分布測定が可能になると予想される。

論文

J-PARC 3GeV陽子シンクロトロンにおける1MW運転時のビーム損失とその低減

發知 英明; 原田 寛之; 加藤 新一; 金正 倫計; 岡部 晃大; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 田村 文彦; 谷 教夫; 渡辺 泰広; et al.

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.61 - 65, 2016/11

J-PARC 3-GeV RCSでは、2015年の夏季作業期間にRF電源の増強を行い、その直後の10月より1MWのビーム調整を再開した。10月のビーム試験では、RFフィードフォワード調整やペイント入射の導入により、縦方向のビーム損失や空間電荷由来の横方向のビーム損失を最小化させると共に、色収差や加速過程のチューンをコントロールすることでビームの不安定化を抑制することに成功した。また、その後のビーム試験では、新規導入した補正四極電磁石と共にAnti-correlatedペイント入射を併用することでペイント入射範囲の拡幅を実現し、その結果、入射中の荷電変換フォイル上での散乱現象に起因したビーム損失を大幅低減させることに成功した。2015年10月以降に行った一連のビーム調整により、1MW運転時のビーム損失は、十分に許容範囲内といえるレベルにまで低減された。本発表では、ビーム増強過程で実際に我々が直面したビーム損失の発生機構やその低減に向けた取り組みなどを中心に、RCSビームコミッショニングの進捗状況を報告する。

論文

Secondary sodium fire measures in JSFR

近澤 佳隆; 加藤 篤史*; 山本 智彦; 久保 重信; 大野 修司; 岩崎 幹典*; 原 裕之*; 島川 佳郎*; 坂場 弘*

Nuclear Technology, 196(1), p.61 - 73, 2016/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

JSFR(Japan Sodium-cooled Reactor)は高い信頼性確保を目指し、設計の初期の段階から完全2重管を採用しナトリウム漏えいに対策している。ここでは、2次ナトリウム火災対策設備候補としてナトリウムドレン、窒素ガス注入、圧力放出弁、キャッチパン、漏えいナトリウム移送設備を比較評価した。また、仮想的に2次主冷却系において2重バウンダリから漏えいがあり、ナトリウムが原子炉建屋の鋼板コンクリート上に漏えいして燃焼した場合を仮定して対策設備の効果を解析により評価した。

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