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論文

Application of high-energy-resolution X-ray absorption spectroscopy at the U L$$_{3}$$-edge to assess the U(V) electronic structure in FeUO$$_{4}$$

蓬田 匠; 秋山 大輔*; 大内 和希; 熊谷 友多; 東 晃太朗*; 北辻 章浩; 桐島 陽*; 河村 直己*; 高橋 嘉夫*

Inorganic Chemistry, 61(50), p.20206 - 20210, 2022/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:47.50(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

近年、U(VI)が(IV)に還元される時の中間体や、長期安定性をもつU(V)化合物の特異的な物性に関する研究が注目されている。しかし、U(V)の電子状態を詳細に分析した例は少ない。本研究では、U(V)の化合物のFeUO$$_{4}$$中のU(V)の電子状態を高エネルギー分解能蛍光検出(HERFD)-X線吸収端微細構造分光法(XANES)によって調べた。X線発光分光器を用いて取得したFeUO$$_{4}$$中のUのL$$_{3}$$端HERFD-XANESスペクトルから、従来のXANESスペクトルにはないピーク分裂をはじめて観測することができた。理論計算によるXANESスペクトルのシミュレーションの結果、このピーク分裂が良く再現でき、6d軌道の分裂によるものであることが明らかになった。この発見により、環境中で従来検出が困難であったU(V)の検出が容易になると期待され、環境科学をはじめとした幅広い分野での応用が期待される。

論文

Sm valence determination of Sm-based intermetallics using $$^{149}$$Sm M$"{o}$ssbauer and Sm L$$_{rm III}$$-edge X-ray absorption spectroscopies

筒井 智嗣; 東中 隆二*; 中村 頼人*; 藤原 孝将*; 中村 仁*; 小林 義男*; 伊藤 孝; 依田 芳卓*; 加藤 和男*; 新田 清文*; et al.

Hyperfine Interactions, 242(1), p.32_1 - 32_10, 2021/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:81.31(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

$$^{149}$$Sm synchrotron-radiation-based M$"{o}$ssbauer spectroscopy was performed in Sm-based intermetallics having a cubic crystal structure, Sm$$_{3}Tr_{4}$$Ge$$_{13}$$, SmB$$_{6}$$, SmBe$$_{13}$$, and Sm$$Tr_{2}$$Al$$_{20}$$ ($$Tr$$ = transition metals). In spite of the difference of the local structure around the Sm sites, the observed M$"{o}$ssbauer spectra consist of a single line at 300 K. On the other hand, Sm L$$_{rm III}$$-edge X-ray absorption spectra consist of two components, suggesting Sm$$^{2+}$$ and Sm$$^{3+}$$ states. Difference of the number of the spectral components between the M$"{o}$ssbauer spectroscopy and X-ray absorption spectroscopy is caused by the difference of the time window in the scattering process of these measurements. Correlation between the isomer shifts in the M$"{o}$ssbauer spectroscopy and average Sm valence states estimated from the X-ray absorption spectroscopy exhibits a linear correlation.

論文

Highly-sensitive analysis of fluorescence XANES at Europium (Eu) L$$_{rm III}$$-edge for the determination of oxidation state for trace amount of Eu in natural samples by bragg-type crystal analyzer system

小長谷 莉未*; 河村 直己*; 山口 瑛子; 高橋 嘉夫*

Chemistry Letters, 50(8), p.1570 - 1572, 2021/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:17.72(Chemistry, Multidisciplinary)

アクチノイド元素のアナログ元素としても使用される希土類元素(REE)のうち、ユウロピウム(Eu)だけは+2価をとりえるため特異的な挙動を示すことが知られているが、天然試料中でのEuの化学状態評価は難しく、詳細なメカニズムの解明は行われていない。本研究では、天然試料中のEuの化学状態を高分解能X線吸収微細構造(XANES)法により解明したことを報告する。なお、問題解決に当たっては、ブラッグ式結晶アナライザを用いることで内殻電子寿命に起因するピークのブロード化を抑制し、他元素の干渉影響等を除いたことが糸口となった。得られた知見は、希土類元素やアクチノイド元素の環境動態解明に資する。

論文

X-ray absorption spectroscopy in the heavy Fermion compound $$alpha$$-YbAlB$$_4$$ at high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 84(11), p.114715_1 - 114715_4, 2015/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:33.77(Physics, Multidisciplinary)

$$alpha$$-YbAlB$$_4$$ shows strong valence fluctuation as well as heavy fermion behavior at low temperatures. It has been theoretically suggested that the quantum criticality owing to the valence fluctuation found in Yb ions plays an important role in the peculiar properties of this material. In this work, we measured the X-ray absorption spectra (XAS) and X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) at the L3 edge of Yb ions in high magnetic fields of up to 40 T. It is found that the XAS are almost independent of the magnetic field at 2 K, which proves that there is no significant valence change in this field range. The XMCD spectrum exhibits a distinct negative peak at the low-energy side of the L3 edge as well as the main positive peak near the white line. The negative XMCD peak is attributed to the quadrupole transition between the 2p and 4f states, and gives us microscopic information on the 4f state. This finding supports the recent theoretical proposal that $$|J_Z=pm5/2rangle$$ is the ground state of the localized Yb magnetic moment, where $$J_Z$$ is the z-component of the total angular momentum of Yb$$^{3+}$$.

論文

Thermal expansion of a Au-Al-Yb intermediate valence quasicrystal

綿貫 徹; 柏本 史郎*; 石政 勉*; 町田 晃彦; 山本 真*; 田中 幸範*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 渡辺 真仁*

Solid State Communications, 211, p.19 - 22, 2015/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:30.94(Physics, Condensed Matter)

Au-Al-Yb中間価数準結晶の熱膨張をX線回折によって調べた結果、50K以下でゼロ膨張を示すことが明らかとなった。Au-Al-Tm準結晶との比較によって、中間価数状態であるYbの効果を抽出することができ、その結果、温度を下げるにつれてYbが2価に向かって価数が変化することによる負の熱膨張成分が、通常の格子系の正の熱膨張を打ち消していることが明らかとなった。

論文

Synchrotron X-ray spectroscopy study on the valence state and magnetization in $$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$) at low temperatures and high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 592(1), p.012020_1 - 012020_6, 2015/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:42.32(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

価数転移に伴う量子臨界現象が理論的に提案され、希土類金属間化合物における価数揺動現象が注目を集めている。最近、$$beta$$-YbAlB$$_4$$がチューニングなしで量子臨界を示すことと強い混合原子価状態にあることが見出された。この研究では我々は$$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$)について磁化曲線とX線吸収を測定した。この物質は、局所的には$$beta$$-YbAlB$$_4$$と同一構造をもつ多形である。磁化測定とX線測定はそれぞれ55Tと40Tまで行った。Yb価数のわずかな上昇が磁化曲線が傾きの変化を示す磁場で観測された。

論文

X-ray absorption spectroscopy and novel electronic properties in heavy fermion compounds YbT$$_{2}$$Zn$$_{20}$$ (T: Rh and Ir)

本多 史憲*; 広瀬 雄介*; 三宅 厚志*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 筒井 智嗣*; 綿貫 徹; 渡辺 真仁*; 竹内 徹也*; 摂待 力生*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 592(1), p.012021_1 - 012021_5, 2015/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:70.96(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

重い電子系化合物YbT$$_{2}$$Zn$$_{20}$$(T: Rh and Ir)について、X線吸収分光法によりYb価数観察を行った。いずれの化合物でもYb価数は温度依存性を示し、約100K以下で冷却とともにYb価数が減少する変化が見られた。これは、同型化合物であるYbCo$$_{2}$$Zn$$_{20}$$において温度依存性が見られないこととは対照的な結果である。

論文

純鉄の$$alpha$$-$$varepsilon$$構造相転移のEXAFSによる精密構造解析

石松 直樹*; 佐田 祐介*; 圓山 裕*; 綿貫 徹; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; 入舩 徹男*; 角谷 均*

放射光, 28(1), p.3 - 11, 2015/01

純鉄の圧力誘起$$alpha$$-$$varepsilon$$構造相転移における局所構造変化を、静水圧的高圧下におけるEXAFS測定によって精密解析した。マルテンサイト変態で生じるシェアー型とシャッフル型の原子変位を分離してそれぞれ決定することに成功し、相転移のトリガーがシェアー変形であることを支持する結果を得た。

論文

Temperature and magnetic field dependent Yb valence in YbRh$$_2$$Si$$_2$$ observed by X-ray absorption spectroscopy

中井 裕人*; 海老原 孝雄*; 筒井 智嗣*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 中村 俊幸*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 82(12), p.124712_1 - 124712_5, 2013/12

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.91(Physics, Multidisciplinary)

重い電子化合物であるYbRh$$_2$$Si$$_2$$のYb価数の温度磁場依存性をX線吸収分光で観測した。測定からは、何れも突然の変化なしに、Yb価数が2Kから200Kの範囲で温度の下降に伴い減少することと、0Tから33Tの範囲で磁場の増加に伴い増加することが明かになった。Ybの価数は、磁場と温度に依存して、2.92から2.96の範囲であった。価数が2Kでは0Tで2.92で33Tで2.93である点で、YbRh$$_2$$Si$$_2$$は価数揺動状態にあることがわかり、高磁場でも整数価数に届かない。これらの結果はYbの価数が整数価数の3+に非常に近く、降温に伴い減少し、磁場の印加に伴い3+に近づくというこれまでの知識を支持するものである。

論文

Synchrotron X-ray spectroscopy study on the valence state in $$alpha$$- and $$beta$$-TbAlB$$_4$$ at low temperature and high magnetic fields

松田 康弘*; 中村 俊幸*; 久我 健太郎*; 中辻 知*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*

Journal of the Korean Physical Society, 62(12), p.1778 - 1781, 2013/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:55.16(Physics, Multidisciplinary)

$$alpha$$-および$$beta$$-YbAlB$$_4$$中のYbイオンの価数をX線吸収および発光分光で2Kから280Kの温度範囲で測定した。価数は温度とともに3価に向かってゆっくり増加し、価数揺動の特性温度は約290Kと分かった。40Kで32Tまでの磁場を印可しYbの価数のわずかな増加($$sim$$0.002)も観測した。

論文

High-magnetic-field X-ray absorption and magnetic circular dichroism spectroscopy in the mixed-valent compound YbAgCu$$_4$$

中村 俊幸*; 松田 康弘*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 81(11), p.114702_1 - 114702_11, 2012/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:56.91(Physics, Multidisciplinary)

価数揺動系であるYbAgCu$$_4$$のX線吸収分光と円二色性の測定を35Tまで行い、得られた価数のH-T相図と磁化を比較することから、メタ磁性転移の起源が価数転移であることを明らかにした。円二色性はYb$$^{3+}$$でのみ観測され、Yb$$^{2+}$$では観測されなかった、一方で、四重極遷移に伴う円二色性スペクトルを観測し、理論計算からこれを明らかにした。

論文

Valence fluctuation in YbAgCu$$_4$$ at high Magnetic fields

松田 康弘*; 中村 俊幸*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 81(1), p.015002_1 - 015002_2, 2012/01

 被引用回数:11 パーセンタイル:56.91(Physics, Multidisciplinary)

YbAgCu$$_4$$の磁場誘起価数変化を35Tまでのパルス高磁場下で放射光X線吸収分光法から観測した。4.8KでのYbAgCu$$_4$$のYbの価数はメタ磁性転移で大きく増加することがわかった。55Tでの飽和価数は2.97と予想される。この値は、35Tでの$$Delta M/Delta v$$から評価した。また、この値は同様な化合物であるYbInCu$$_4$$の高温や高磁場でのYbの値とも一致する。この実験からは、理論から予測された通り、YbAgCu$$_4$$のメタ磁性転移は価数転移に由来するものであると結論する。

論文

Orbital magnetism in Cd$$_2$$Os$$_2$$O$$_7$$ studied by X-ray magnetic circular dichroism

松田 康弘*; Her, J.-L.*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 鈴木 基寛*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; 金道 浩一*; 山浦 淳一*; 廣井 善二*

Physical Review B, 84(17), p.174431_1 - 174431_5, 2011/11

 被引用回数:25 パーセンタイル:68.81(Materials Science, Multidisciplinary)

Osの$$L_{2,3}$$吸収端でのX線磁気円二色性(XMCD)を227Kで金属絶縁体転移を示すCd$$_2$$Os$$_2$$O$$_7$$の反強磁性相で調べた。総和則に従えば、10Tと37TでのXMCDは、軌道磁気モーメントとスピン磁気モーメントの比として$$m_{rm L}/m_{rm S}=0.16pm0.02$$を与え、また、$$m_{rm L}$$$$m_{rm S}$$は平行であることを示した($$m_{rm L}parallel m_{rm S}$$)。これらの現象は異常であり、まず、予測されるOs$$^{5+}$$(5$$d^3$$)の立方結晶場中の基底状態は軌道一重項であり、次にHundの第三ルールからは$$m_{rm L}$$$$m_{rm S}$$は反平行であるべきである。スピン軌道相互作用が観測された軌道磁性を説明するためには重要であると考えるのが最もらしい。

論文

Colossal negative thermal expansion in BiNiO$$_{3}$$ induced by intermetallic charge transfer

東 正樹*; Chen, W.*; 関 隼人*; Czapski, M.*; Olga, S.*; 岡 研吾*; 水牧 仁一朗*; 綿貫 徹; 石松 直樹*; 河村 直己*; et al.

Nature Communications (Internet), 2, p.347_1 - 347_5, 2011/06

 被引用回数:377 パーセンタイル:99.12(Multidisciplinary Sciences)

ペロブスカイト化合物Bi$$_{0.95}$$La$$_{0.05}$$NiO$$_{3}$$が、室温から120度の温度域で、温度上昇1度あたり100万分の82(-82$$times$$10$$^{-6}$$/度)という、マンガン窒化物を基本とする既存材料の3倍以上の負の線熱膨張係数を持つことを発見した。母物質のニッケル酸ビスマス(BiNiO$$_{3}$$)は、ビスマス(Bi)の半分が3価、残りの半分が5価という、特異な酸化状態を持っている。この物質を加圧すると、ニッケル(Ni)の電子が一つ5価のビスマスに移り、ニッケルの価数が2価から3価に変化し、酸素をより強く引きつけるようになることがわかった。この際、ペロブスカイト構造の骨格をつくるニッケル-酸素の結合が縮むため、圧力の効果以上の体積収縮が起こる。さらに、ビスマスを一部ランタン(La)で置換すると、Bi$$^{5+}$$が不安定になり、昇温によって同様の変化を起こせることもわかった。この際にも、ニッケル-酸素結合の収縮に伴って、120度の温度範囲に渡り、約3%の体積収縮が起こる。この変化は徐々に起こるので、広い温度範囲に渡って連続的に長さが収縮する、負の熱膨張につながっている。

論文

Effect of hydrogenation on the electronic state of metallic La hydrides probed by X-ray absorption sectroscopy at the La $$L$$-edges

石松 直樹*; 笹田 良平*; 圓山 裕*; 市川 貴之*; 宮岡 裕樹*; 木村 通*; 坪田 雅己*; 小島 由継*; 圓谷 貴夫*; 小口 多美夫*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 190, p.012070_1 - 012070_4, 2009/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:78.66(Physics, Condensed Matter)

金属ランタン水素化物LaH$$_x$$のランタン$$L$$吸収端のXANES測定を実施し、水素化に伴うランタン$$5d$$$$6p$$の電子状態変化を調べた。水素量の増加によって、$$x$$$$>$$2でランタン$$L_{2,3}$$吸収端のホワイトラインの強度の増加が観測された。これは八面体サイトに水素が侵入したことによってランタン5$$d$$のホールが増加したことに起因すると考えられる。一方で、ランタン$$L_1$$吸収端の肩構造は水素量が0から2へ増加すると消失する。これは四面体サイトに侵入した水素によって$$p$$-$$d$$混成が弱められたためであると考えられる。

論文

XMCD spectroscopy on valence fluctuating and heavy fermion compounds in very high magnetic fields up to 40 T

松田 康弘*; Her, J. L.*; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; Ouyang, Z. W.*; 岡田 郷子*; 野尻 浩之*; 光田 暁弘*; 和田 裕文*; 吉村 一良*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 190, p.012019_1 - 012019_6, 2009/11

 被引用回数:7 パーセンタイル:84.76(Physics, Condensed Matter)

$$L$$-edge X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) and X-ray absorption spectra (XAS) in several rare-earth elements have been studied in pulsed high magnetic fields up to 40 T. XMCD spectrum of Eu in EuNi$$_2$$(Si$$_{0.18}$$Ge$$_{0.82}$$)$$_2$$ shows a characteristic two peak structure, reflecting the valence fluctuation. However, in YbInCu$$_4$$, it is found that the XMCD spectrum of Yb shows only a single peak. In contrast to XMCD, two absorption bands in XAS are observed in both compounds. The intensity ratio between the two absorption bands changes significantly with increasing magnetic field in these materials, suggesting the field-induced valence change. The high magnetic field XMCD and XAS measurements have also been conducted in an antiferromagnetic heavy fermion compound CeRh$$_2$$Si$$_2$$. The Ce valence is found to be nearly trivalent and insensitive to magnetic field. The XMCD at Ce $$L$$$$_{2}$$-edge increases rapidly around 26 T corresponding to the metamagnetic transition.

論文

Element and orbital-specific observation of two-step magnetic transition in NpNiGa$$_5$$; X-ray magnetic circular dichroism study

岡根 哲夫; 大河内 拓雄*; 稲見 俊哉; 竹田 幸治; 藤森 伸一; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; 筒井 智嗣*; 山上 浩志; 藤森 淳; et al.

Physical Review B, 80(10), p.104419_1 - 104419_7, 2009/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:28.67(Materials Science, Multidisciplinary)

X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) experiments were performed at the Np $$M_{4,5}$$ and the Ga $$K$$ absorption edges of NpNiGa$$_5$$ to investigate the temperature-dependent changes of magnetic properties of Np 5$$f$$ and Ga 4$$p$$ electron states. By the sum-rule analysis of the Np $$M_{4,5}$$ XMCD data, the orbital magnetic moment $$mu_{mathrm{L}}$$ and the spin magnetic moment $$mu_{mathrm{S}}$$ were estimated for the Np 5$$f^3$$ and 5$$f^4$$ electronic configurations, and their comparison with the previous magnetization and neutron scattering experiments suggests that the 5$$f^4$$ configuration is more likely than the 5$$f^3$$ configuration in NpNiGa$$_5$$. It was found that $$|mu_{mathrm{L}}/mu_{mathrm{S}}|$$ tends to increase from the high-temperature low-moment ordered state to the low-temperature high-moment ordered state.

論文

X-ray magnetic circular dichroism of a valence fluctuating state in Eu at high magnetic fields

松田 康弘*; Ouyang, Z. W.*; 野尻 浩之*; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; 鈴木 基寛*; 河村 直己*; 光田 暁弘*; 和田 裕文*

Physical Review Letters, 103(4), p.046402_1 - 046402_4, 2009/07

 被引用回数:54 パーセンタイル:86.99(Physics, Multidisciplinary)

価数揺動を示す二つの物質(EuNi$$_2$$(Si$$_{0.18}$$Ge$$_{0.82}$$)$$_2$$とEuNi$$_2$$P$$_2$$)についてEuのL吸収端でX線磁気円二色性(XMCD)を40Tの高磁場まで測定した。磁気的な2価のEuからの主要なXMCDに加え、非磁性の3価のEuからの明瞭なXMCDが観測された。この結果はどちらの価数の5d電子は磁気的に偏極していることを示している。また、それぞれの価数での5d電子の偏極度の比は物質依存であることも示された。XMCDの起源に対する可能な説明と偏極度の比の物質依存性についての説明を伝導電子とf電子の混成の点から議論する。

論文

The H-Invitational Database (H-InvDB); A Comprehensive annotation resource for human genes and transcripts

山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.

Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01

 被引用回数:52 パーセンタイル:71.24(Biochemistry & Molecular Biology)

ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。

論文

Magnetic and dielectric behavior of the ruthenium double perovskite oxides $$R$$$$_{2}$$$$M$$RuO$$_{6}$$ ($$R$$=La, Pr and Nd, $$M$$=Mg, Co, Ni and Zn)

吉井 賢資; 池田 直*; 森 茂生*; 米田 安宏; 水牧 仁一朗*; 谷田 肇*; 河村 直己*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 32(1), p.51 - 54, 2007/03

ルテニウムを含むダブルペロブスカイト酸化物$$R$$$$_{2}$$$$M$$RuO$$_{6}$$ ($$R$$=La, Pr, Nd, $$M$$=Co, Ni, Zn, Mg)の磁性と誘電性について調べた。粉末X線構造解析から、結晶構造は$$M$$イオンとRuイオンが結晶額的に整列する構造を取っていることがわかった。磁化測定からは、$$M$$がCoとNiイオンのときのみ、20-30Kに反強磁性転移が起こるが、これは磁性$$M$$イオンとRuイオンの磁気相互作用によるものである。$$M$$イオンがMgイオン及びZnイオンの非磁性の場合には、磁気転移は起こらなかった。誘電率測定からは、$$M$$イオンがCo及びNiの場合のみ、5000程度の大きな誘電率が観測された。結晶構造及び磁化測定の結果から、この誘電率は、磁性あるいは電子移動による短距離の誘電領域が形成されたことによると考えられる。$$M$$=Niに対する放射光を使った吸収分光から、Ruイオンは4+、Niイオンは2+に近い状態で、過去の論文に提案されているようなバンド形成による電荷状態のずれは観測されなかった。

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