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下村 浩一郎*; 幸田 章宏*; Pant, A. D.*; 砂川 光*; 藤森 寛*; 梅垣 いづみ*; 中村 惇平*; 藤原 理賀; 反保 元伸*; 河村 成肇*; et al.
Interactions (Internet), 245(1), p.31_1 - 31_6, 2024/12
J-PARC Muon Facility: MUSE (Muon Science Establishment) is responsible for the inter-university user program and the operation, maintenance, and construction of the muon beamlines, namely D-line, S-line, U-line, and H-line, along with the muon source at J-PARC Materials and Life Science Facility (MLF). In this paper, recent developments are briefly presented.
二宮 和彦*; 久保 謙哉*; 稲垣 誠*; 吉田 剛*; 竹下 聡史*; 反保 元伸*; 下村 浩一郎*; 河村 成肇*; Strasser, P.*; 三宅 康博*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 333(7), p.3445 - 3450, 2024/07
被引用回数:1 パーセンタイル:68.64(Chemistry, Analytical)A novel nondestructive light element analysis method for bulk materials using muon beams was demonstrated. This method is based on the lifetime measurement of muons in a material and performed by measuring muon-decay electrons and identifying elements using the atomic number based on muon lifetimes. Muon irradiation on pure iron and two steel samples with known carbon contents was conducted to prepare a calibration curve for the quantitative analysis. We also performed a muon lifetime measurement for a Japanese sword and successfully determined its carbon content as 0.51 wt% using the calibration curve, without sample destruction.
二宮 和彦*; 久保 謙哉*; 稲垣 誠*; 吉田 剛*; Chiu, I.-H.; 工藤 拓人*; 浅利 駿介*; 千徳 佐和子*; 竹下 聡史*; 下村 浩一郎*; et al.
Scientific Reports (Internet), 14, p.1797_1 - 1797_8, 2024/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Multidisciplinary Sciences)鋼の特性を決める上で重要な鋼中のC量は、鋼の生産技術に大きく左右される。このため、ミュオンを使って鋼のC含有量を非破壊で測定する新しい方法を提案する。この方法は、生産中の鋼の品質管理だけでなく、貴重な鋼製考古学的遺物の分析にも使えるかもしれない。負の電荷を持つミュオンは原子系を形成し、最終的には核に吸収されるか電子に崩壊する。ミュオンの寿命は、Fe原子かC原子に捕らわれるかによってかなり違い、ミュオン停止位置での元素含有量をミュオン寿命測定で特定できる。C/Feのミュオン捕獲確率とCの元素含有量の関係は直線的で、ミュオン寿命測定で鋼のC含有量を定量的に決められる。さらに、ミュオンの入射エネルギーを調整して、0.5mm厚の3種類の鋼板からなる積層サンプルの各層でミュオンを停止させ、0.20-1.03wt%の範囲でC含有量を深さ選択的に、サンプルを壊さずに決定することに成功した。
北村 遼; 河村 成肇; 柴田 崇統*
Proceedings of 14th International Particle Accelerator Conference (IPAC 23) (Internet), p.1432 - 1433, 2023/05
ミュオニウムは正のミュオンと電子の結合状態である。ミュオニウムは専用のレーザーでイオン化することにより超低速ミュオンビームを生成できる。一つの提案として、高密度な電子をミュオニウムのイオン化レーザーの代替として使用することが考えられる。電子を用いたミュオニウムのイオン化について、予備的な研究を報告する。
下村 浩一郎*; 幸田 章宏*; Pant, A. D.*; 名取 寛顕*; 藤森 寛*; 梅垣 いづみ*; 中村 惇平*; 反保 元伸*; 河村 成肇*; 手島 菜月*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 2462, p.012033_1 - 012033_5, 2023/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)At J-PARC MUSE, since the SR2017 conference and up to FY2022, there have been several new developments at the facility, including the completion of a new experimental area S2 at the surface muon beamline S-line and the first muon beam extraction to the H1 area in the H-line, mainly to carry out high-statistics fundamental physics experiments. Several new studies are also underway, such as applying negative muon non-destructive elemental analysis to the analysis of samples returned from the asteroid Ryugu in the D2 area of the D-line. This paper reports on the latest status of MUSE.
竹内 佑甫*; 東城 順治*; Yamanaka, T.*; 中沢 雄河*; 飯沼 裕美*; 近藤 恭弘; 北村 遼; 森下 卓俊; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.562 - 564, 2022/10
J-PARCにおけるミューオンg-2/EDM実験のためのミューオンリニアックを開発中である。ミューオンリニアックは核磁気共鳴型電磁石を用いた小型ストレージリングに212MeVのミューオンビームを供給する。メッシュと円筒電極で構成される初段加速の後、ミューオンは4種類の高周波加速構造で加速される。ミューオンリニアックの設計を総合的に評価するために、General Particle Trackerコードを用いた全体シミュレーションを行った。さらに、加速器部品の様々な誤差を考慮したエラースタディーも行った。この論文ではこの全体シミュレーションの結果を述べる。
近藤 恭弘; 北村 遼; 不破 康裕; 森下 卓俊; 守屋 克洋; 高柳 智弘; 大谷 将士*; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 深尾 祥紀*; et al.
Proceedings of 31st International Linear Accelerator Conference (LINAC 2022) (Internet), p.636 - 641, 2022/09
J-PARCにおいて、現代の素粒子物理学で最も重要な課題の一つである、ミューオン異常磁気モーメント、電気双極子モーメントを精密測定する実験のためのミューオンリニアック計画が進行中である。J-PARCミューオン施設からのミューオンはいったん室温まで冷却され、212MeVまで加速される。横エミッタンスは1.5mm mradであり、運動量分散は1%である。高速で規格化した粒子の速度で0.01から0.94におよぶ広い範囲で効率よく加速するため、4種類の加速構造が用いられる。計画は建設段階に移行しつつあり、初段の高周波四重極リニアックによるミューオン再加速はすでに2017年に実証済である。次段の交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアックのプロトタイプによる大電力試験が完了し、ディスクアンドワッシャ型結合セルリニアックの第一モジュールの製作が進行中である。さらに円盤装荷型加速管の設計もほぼ終了した。本論文ではこれらミューオンリニアックの最近の進捗について述べる。
竹内 佑甫*; 東城 順治*; 中沢 雄河*; 近藤 恭弘; 北村 遼; 森下 卓俊; Cicek, E.*; 恵郷 博文*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; et al.
Proceedings of 13th International Particle Accelerator Conference (IPAC 22) (Internet), p.1534 - 1537, 2022/06
ミューオンg-2/EDM実験がJ-PARCで計画されており、そのための線形加速器を開発中である。ディスクアンドワッシャ型加速空洞が中エネルギー部に使用され、ミューオンが加速周波数1.296GHzで高速の0.3から0.7まで加速される。試験セルの加工、ロー付けによる接合を行った結果、ワッシャの位置ずれがあったので治具類の改良を行うこととした。また、低電力測定も行い、予想される電磁場分布が得られた。本論文ではこれらの結果について報告する。
奥津 賢一*; 山下 琢磨*; 木野 康志*; 中島 良太*; 宮下 湖南*; 安田 和弘*; 岡田 信二*; 佐藤 元泰*; 岡 壽崇; 河村 成肇*; et al.
Fusion Engineering and Design, 170, p.112712_1 - 112712_4, 2021/09
被引用回数:3 パーセンタイル:33.11(Nuclear Science & Technology)水素同位体を利用したミュオン触媒核融合(CF)では、核融合によって2.2
sの寿命を持つミュオンが再放出され、それが次の標的と新たな核融合を引き起こす。我々は、水素・重水素混合固体から放出されたミュオンを収集して輸送する同軸輸送管を新たに開発し、輸送のための加速電圧などについて検討したので報告する。
山下 琢磨*; 奥津 賢一*; 木野 康志*; 中島 良太*; 宮下 湖南*; 安田 和弘*; 岡田 信二*; 佐藤 元泰*; 岡 壽崇; 河村 成肇*; et al.
Fusion Engineering and Design, 169, p.112580_1 - 112580_5, 2021/08
被引用回数:3 パーセンタイル:33.11(Nuclear Science & Technology)重水素・三重水素混合固体標的に負ミュオン()を入射し、ミュオン触媒核融合反応(
CF)の時間発展をルンゲクッタ法によって計算した。核融合によって生成する中性子の強度や、固体標的から真空中に放出されるミュオン量を最大化する三重水素含有率を明らかにした。
奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I.-H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 31(5), p.2101704_1 - 2101704_4, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:14.97(Engineering, Electrical & Electronic)超伝導転移端センサー(TES)マイクロ熱量計は、優れたエネルギー分解能と高い効率を持った、加速器施設での実験に理想的なX線検出器である。高強度パルス荷電粒子ビームを用いたTES検出器の性能を研究するために、日本の陽子加速器研究施設(J-PARC)でパルスミュオンビームを用いてX線スペクトルを測定した。X線エネルギーの実質的な時間的シフトがパルスミュオンビームの到着時間と相関していることを発見した。これは、最初のパルスビームからのエネルギー粒子の入射によるパルスパイルアップによって合理的に説明された。
西村 昇一郎*; 鳥居 寛之*; 深尾 祥紀*; 伊藤 孝; 岩崎 雅彦*; 神田 聡太郎*; 川越 清以*; Kawall, D.*; 河村 成肇*; 黒澤 宣之*; et al.
Physical Review A, 104(2), p.L020801_1 - L020801_6, 2021/08
被引用回数:18 パーセンタイル:81.10(Optics)As a method to determine the resonance frequency, Rabi-oscillation spectroscopy has been developed. In contrast to conventional spectroscopy which draws the resonance curve, Rabi-oscillation spectroscopy fits the time evolution of the Rabi oscillation. By selecting the optimized frequency, it is shown that the precision is twice as good as conventional spectroscopy with a frequency sweep. Furthermore, the data under different conditions can be treated in a unified manner, allowing more efficient measurements for systems consisting of a limited number of short-lived particles produced by accelerators such as muons. We have developed a fitting function that takes into account the spatial distribution of muonium and the spatial distribution of the microwave intensity to apply this method to ground-state muonium hyperfine structure measurements at zero field. It was applied to the actual measurement data, and the resonance frequencies were determined under various conditions. The result of our analysis gives = 4 463 301.61
0.71 kHz.
奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I. H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.
Physical Review Letters, 127(5), p.053001_1 - 053001_7, 2021/07
被引用回数:16 パーセンタイル:77.67(Physics, Multidisciplinary)超伝導遷移エッジ型センサーマイクロカロリメーターを用いて、鉄のミュー原子から放出される電子X線を観測した。FWHMでの5.2eVのエネルギー分解能により、電子特性
および
X線の非対称の広いプロファイルを約6keVの超衛星線
線とともに観察することができた。このスペクトルは、電子のサイドフィードを伴う、負ミュオンと
殻電子による核電荷の時間依存スクリーニングを反映している。シミュレーションによると、このデータは電子
殻および
殻の正孔生成と、ミュオンカスケードプロセス中のそれらの時間発展を明確に示している。
北村 遼; Bae, S.*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 飯沼 裕美*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; Kim, B.*; 近藤 恭弘; 三部 勉*; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 24(3), p.033403_1 - 033403_9, 2021/03
被引用回数:2 パーセンタイル:26.38(Physics, Nuclear)低エネルギーミューオン源としてアルミニウム薄膜標的を用いた負ミューオニウムイオン(Mu)源を開発した。Mu
イオン源の性能評価のためMu-イオンを生成する実験を行った。Mu
イオンの測定強度は入射ミューオン強度
/sに対して
Mu
/sであった。アルミニウム標的上での入射ミューオンに対するMu
イオンの比である生成効率は
であった。このMu
イオン源はミューオン加速器の開発を促し、比較的簡便な装置による低エネルギーミューオン源の実用性を実証した。
須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; 北村 遼; et al.
Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 23(2), p.022804_1 - 022804_7, 2020/02
被引用回数:2 パーセンタイル:21.19(Physics, Nuclear)低エネルギー、低インテンシティーミューオンビームのビーム進行方向のバンチ幅を測定するための破壊的モニターを開発した。このバンチ幅モニター(BWM)は、1つずつのミューオンを高い分解能で測定するためにマイクロチャンネルプレートを用いている。それに加え、タイミングウオークを抑制するために、コンスタントフラクションディスクリミネータ回路を用いている。時間分解能は精密パルスレーザーを用いて65psと測定された。この分解能は、J-PARC E34実験で要求される性能を満たしている。我々は、このBWMを用いて、高周波四重極リニアックによって加速された負ミューオニウムイオンのバンチ幅を測定した。バンチ幅5411nsと測定することに成功した。
大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 的場 史朗*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 長谷川 和男; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012067_1 - 012067_6, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:78.02(Physics, Particles & Fields)負ミューオニウムはそのユニークな性質から様々な科学の分野で応用される可能性がある。1980年代に真空中で初めて生成されて以来、仕事関数の低い物質を用いて負ミューオニウム生成効率を高めることが議論されてきた。アルミナセメントの構成物質であるC12A7は良く知られた絶縁体であるが、電子をドープすることで導体として振舞うことが近年発見された。このC12A7エレクトライドは2.9eVという比較的低い仕事関数を持ち、負イオン生成効率を示すと期待されている。本論文では、従来用いていたアルミニウム、C12A7エレクトライド、さらにステンレスターゲット用いた負ミューオニウムイオン生成効率の比較について述べる。測定された生成率は10/sであり、現状セットアップではエレクトライドにおいても大きな生成率向上は確認されず、表面状態をより注意深く整える必要であることが推定される。また、生成された負ミューオニウムの平均エネルギーに材質依存はなく、0.2
0.1keVであった。
中沢 雄河*; 飯沼 裕美*; 岩田 佳之*; 岩下 芳久*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 山崎 高幸*; 吉田 光宏*; 北村 遼; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012054_1 - 012054_7, 2019/12
被引用回数:7 パーセンタイル:94.55(Physics, Particles & Fields)J-PARC E34実験用の交差櫛形Hモードドリフトチューブリニアック(IH-DTL)を開発している。このIH-DTLはミューオンを0.34MeVから4.5MeVまで加速周波数324MHzで加速する。さらに、交換収束法を用いるため、横方向の収束が電場のみでなされ、磁場収束に比べて収束力が弱い。そのため、入射マッチングが重要になる。そのためプロトタイプを製作し、ビーム特性を検証する計画である。この論文では、IH-DTLプロトタイプのためのチューナーやカップラーの開発、特に低電力測定結果について述べる。
中沢 雄河*; Bae, S.*; Choi, H.*; Choi, S.*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 河村 成肇*; 北村 遼; Kim, B.*; Ko, H. S.*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 937, p.164 - 167, 2019/09
被引用回数:3 パーセンタイル:28.69(Instruments & Instrumentation)再加速された熱ミューオンビームを用いたミューオンの異常磁気モーメント及び電気双極子モーメント精密測定実験用のミューオンリニアックを開発中である。このリニアックのためのUV光駆動の負水素イオン源を開発した。ミューオン加速実験の前にこのイオン源を用いたビームラインの調整を行った。加速ミューオンの分別に必要な偏向電磁石の磁場強度を負水素ビームを用いて確認することができた。このイオン源はミューオンビームラインのコミッショニングに広く用いることができる。
四塚 麻衣*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 北村 遼; 近藤 恭弘; 齊藤 直人; 下村 浩一郎*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.814 - 817, 2019/07
ミューオンの異常磁気能率(g-2)は新物理の兆候が期待されている物理量であり、実験値と標準理論の予測値の間には現在3以上の乖離が確認されている。J-PARC E34実験では独自の手法による精密測定を目指しており、主要な系統誤差を削減するために低エミッタンスビームを使用する。これは、熱エネルギーまで冷却したミューオンを、速度に応じた複数段階の線形加速器を用い212MeVまで再加速することによって生成する。実験の要求から加速中のエミッタンス成長を抑える必要があるため設計値実現には異なる加速器間でのビームマッチングが重要であり、実際のビームプロファイル測定に基づいて行われる必要がある。時間方向の測定に使用するモニターには、加速位相の1%である30
40psに相当する精度が要求されている。また、イオン源開発初期のビーム強度が低い段階でも使用可能でなければならないため、ミューオン1つに対して感度を持つ必要がある。この2つの要求を満たすため、高い感度を持つマイクロチャンネルプレートと、波高依存性の削減により高時間分解能の達成が可能であるCFD回路を用いたモニターの開発を行った。また、性能評価のためにテストベンチの構築を行い、ピコ秒パルスレーザーをMCP表面に照射した際に起こる光電効果によって生成した光電子を用い、時間分解能65psの評価値を得た。本発表では、テストベンチによるモニターの性能評価結果を報告する。
安田 浩昌*; 飯沼 裕美*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 北村 遼; 近藤 恭弘; 齊藤 直人; 須江 祐貴*; 中沢 雄河*; 的場 史朗*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.371 - 375, 2019/07
基礎的な物理量の一つであるミューオンの異常磁気モーメント(g-2)は理論的および実験的にも高精度に求められることから、理論を検証するためにも重要な物理量である。ブルックヘブン国立研究所で行われた先行実験により、標準模型による計算値と実験による測定値との間に3以上の乖離があることがわかった。これは、標準模型を超えた物理を示唆しており、より高精度な測定により検証する必要がある。J-PARC muon g-2/EDM実験では、低エミッタンスなミューオンビームを用いることで、先行実験における主要な系統誤差要因を抑制することができる。一方で、高強度なミューオンビームを利用するため、検出器などによる時間応答性の系統誤差が発生する。本研究では、加速低速部でのスピン反転を行うことで可能なスピン反転解析法により、時間応答性由来の系統誤差抑制を目指す。現在、スピン反転装置の候補としてWien-filter型を検討しており、概念設計を行い、現状のシミュレーションではx方向及びy方向のエミッタンス増大がそれぞれ64%と56%であるが、さらなる電場の改良により46%と2%まで抑えられる可能性があることを見出した。本講演ではミューオンスピン反転装置の設計・開発状況について報告する。