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論文

Unraveling anomalous isotope effect on hydrogen diffusivities in fcc metals from first principles including nuclear quantum effects

君塚 肇*; 尾方 成信*; 志賀 基之

Physical Review B, 100(2), p.024104_1 - 024104_9, 2019/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

結晶中の水素同位体の振る舞いは材料物理学における基本的なテーマである。広い温度範囲にわたる同位体拡散挙動は重要な知見だが、まだ完全な調査には至っていない。本研究では、電子と原子核の両方を量子力学的に扱った最先端の第一原理計算を行い、面心立方Pd金属中の水素同位体拡散係数の温度依存性を調べたところ、逆S型形状のアレニウスプロットを示すことがわかった。この異常な振る舞いは、温度・質量依存性の異なる核量子効果が競合することに起因する。その結果、80-400Kの限られた温度範囲で、三重水素($$^3$$H)が軽水素($$^1$$H)よりも速く拡散するという特性につながる。このメカニズムは、高温および低温での実験でそれぞれ観察されている正・逆同位体効果間がクロスオーバーを示す理論的根拠となることがわかった。

論文

Mechanism of fast lattice diffusion of hydrogen in palladium; Interplay of quantum fluctuations and lattice strain

君塚 肇*; 尾方 成信*; 志賀 基之

Physical Review B, 97(1), p.014102_1 - 014102_11, 2018/01

AA2017-0587.pdf:0.9MB

 被引用回数:2 パーセンタイル:54.93(Materials Science, Multidisciplinary)

パラジウム(Pd)中の水素(H)の高い拡散性のメカニズムを理解するため、有限歪み下における電子と核の両方の量子性を考慮した第一原理シミュレーションに基づいて、面心立方晶PdにおけるHの格子間拡散プロセスを研究した。その結果、八面体サイトの核量子効果のために、温度の低下とともに水素移動の活性化障壁が大幅に増加することが明らかになった。しかしながら、拡大した格子歪みのもとでは、四面体サイトがより安定化し、核量子効果はあまり顕著にならなかった。これは、歪みが増加するにつれて、拡散機構が量子的拡散から古典的拡散へ徐々に変化することを意味する。

論文

Quantum-thermal crossover of hydrogen and tritium diffusion in $$alpha$$-iron

吉川 武宏*; 高柳 敏幸*; 君塚 肇*; 志賀 基之

Journal of Physical Chemistry C, 116(43), p.23113 - 23119, 2012/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:64.64(Chemistry, Physical)

炉鋼材等の構造材料中を拡散する水素やその他の軽元素の挙動を知ることは、経年変化を評価するうえで重要な基礎的知見となり、計算機シミュレーションによる研究進展が期待されている。本発表では、分子シミュレーション法により、プロトンとトリチウムの$$alpha$$鉄における拡散係数を100-1000Kの温度範囲で計算した成果を報告する。原子間相互作用にはEAMポテンシャルを利用し、近似的な量子動力学法であるセントロイド分子動力学法及びリングポリマー分子動力学法を用いて、量子トンネル効果を適切に考慮した。また、拡散経路について、経路積分分子動力学法に基づいた量子的遷移状態理論による解析を行った。プロトン拡散は500K、トリチウム拡散は300Kを境に熱的拡散から量子拡散へのクロスオーバーが見られた。トリチウムの拡散速度やそのメカニズムについては実験データが少ないため、このような分子シミュレーションによる予測は有効であると考えられる。

論文

Dynamical thermal conductivity of argon crystal

蕪木 英雄; Li, J.*; Yip, S.*; 君塚 肇*

Journal of Applied Physics, 102(4), p.043514_1 - 043514_6, 2007/08

 被引用回数:40 パーセンタイル:16.65(Physics, Applied)

グリーン-久保の線形応答理論に基づいた平衡分子動力学法を用いて希ガス結晶アルゴンの熱伝導率を計算した。原子間相互作用の計算には、カットオフ距離を十分に長く取ったレナード・ジョーンズポテンシャルを用いた。この方法により、固体から液体までの熱伝導率の絶対値を予測するとともに、熱流束の相関関数の時間依存性から熱伝導の動的過程について考察した。その結果、低温において相関関数が2つの緩和過程から構成されていることを示すとともに、短時間の緩和が局所的な単一粒子運動、長時間の緩和が原子の集団運動であるフォノンに対応していることを示した。温度が上昇するに従い長時間の相関は短時間の相関に比較して速く減少することを見いだし、これが固体において位相にコヒーレントなフォノン輸送から位相にインコヒーレントな原子間エネルギーへの遷移に対応していることを示した。

論文

First-principles calculation on screw dislocation core properties in BCC molybdenum

清水 大志; 尾方 成信*; 君塚 肇*; 叶野 琢磨; Li, J.*; 蕪木 英雄

Journal of the Earth Simulator, 7, p.17 - 21, 2007/06

Predicting atomistic properties of a dislocation is a first step toward an understanding of plastic behavior of materials, in particular BCC metals. The core structure and Peierls stress of a screw dislocation in BCC metals have been studied over the years using the first-principles and empirical methods, however, their conclusions vary due to the inefficiency of the methods. We have executed first-principles calculations based on the density functional method, employing the most accurate 1$$times$$1$$times$$20 k-point samplings, to determine the core structure and Peierls stress of the $$a_0$$/2[111] screw dislocation of molybdenum. We have concluded that the core has a 6-fold structure, and determined the Peierls stress of 1.8 GPa for the simple shear strain along the (($bar{1}$)10) $$<$$111$$>$$ direction.

論文

Molecular dynamics study on the formation of stacking fault tetrahedra and unfaulting of Frank loops in FCC metals

門吉 朋子; 蕪木 英雄; 清水 大志; 君塚 肇*; 實川 資朗; Li, J.*

Acta Materialia, 55(9), p.3073 - 3080, 2007/05

 被引用回数:35 パーセンタイル:12.72(Materials Science, Multidisciplinary)

分子動力学法により、FCC金属中の積層欠陥正四面体が、不等辺六角形転位ループから形成されることを確かめた。また、格子間原子型のフランクループ及び原子空孔型のフランクループが、外部せん断応力や温度によって完全転位ループに遷移する過程を詳細に解析し、完全転位化に温度が重要な役割を果たしていることを明らかにした。

論文

並列分子動力学ステンシルの開発

清水 大志; 君塚 肇*; 蕪木 英雄; 荒川 忠一*

計算工学講演会論文集, 7(1), p.163 - 166, 2002/05

分子動力学法は現実の物質系をミクロなレベルからシミュレーションする手法であり、ニュートンの運動方程式を直接決定論的に数値積分することにより、系の静的な特性とともに動的な特性を求めることができる。分子動力学法シミュレーションにおいて最も計算時間を要する部分は一般的に原子間の相互作用の計算であり、大規模なシミュレーションを行なうには相互作用のカットオフにより計算コストを減らす高速化手法を用いることが必要である。また、今日では計算の高速化や大容量のメモリを確保するのに並列計算が有効である。われわれは、並列化やカットオフによる高速化などのシミュレーション手法を記述するプログラムの機能単位を切り分け、これらを再構成することにより並列分子動力学ステンシルを開発した。並列分子動力学ステンシルを利用すると、並列化手法及びカットオフによる高速化手法について意識することなくプログラミングを行なうことが可能である。本論文では、並列分子動力学ステンシルの設計及び性能について報告する。

論文

並列分子動力学ステンシルの開発

清水 大志; 君塚 肇*; 蕪木 英雄; 荒川 忠一*

日本計算工学会論文集, 4, p.225 - 230, 2002/04

分子動力学法(MD)シミュレーションにおいて最も計算時間を要する部分は一般的に原子間の相互作用の計算である。各原子に作用する力を単純なアルゴリズムで計算するとペアを検索するコストが対象とする系の原子数の2乗に比例することから、短距離力の系について大規模なシミュレーションを行なう際は、粒子間に作用する力にカットオフを設定して計算コストを減らすカットオフ手法を用いることが必須となっている。また、計算の高速化や大容量のメモリを確保するのに並列計算が有効である。われわれは並列化などのシミュレーション手法の記述と系の性質の記述が分離した、見通しの良いプログラムを作成する枠組みとして並列分子動力学ステンシルを開発した。並列分子動力学ステンシルは、原子間相互作用を計算するプログラムを対象となる系の性質(モデル)の記述のみとなることを実現している。

論文

ベクトル計算機における固体MD計算の高速化

板倉 憲一; 横川 三津夫; 清水 大志; 君塚 肇*; 蕪木 英雄

情報処理学会研究報告2001-HPC-88, p.67 - 72, 2001/10

地球シミュレータは、640の計算ノードを持ち理論ピーク性能は40Tflop/sである。プロセッサノードはピーク性能8Gflop/sのベクトルプロセッサ8個,16GBの共有メモリから構成される。本研究では地球シミュレータの計算ノードによる固体分子動力学法の計算プログラムのベクトル化と並列化を行い性能評価を行った。分子動力学法では、カットオフ半径内の粒子が互いに影響を与え、その粒子ペアを行列を用いて表現することができる。ベクトル化に際して、この行列表現にcompressed row formとjagged diagonalformを考える。jagged diagonal formはベクトル長がcompressedrow formよりも長くできるので、ベクトル化により適している。しかし、標準的な粒子対の情報からjagged diagonal formに変換するには時間がかかるため、全体の性能はより簡単なcompressedrow fromよりも低下した。compressed row formでは8CPUでの並列化により2.4から2.7倍のスピードアップとなった。

論文

並列数値計算ライブラリ「PARCEL」; 構造解析計算による性能評価

山田 進; 清水 大志; 今井 隆太*; 君塚 肇*; 加治 芳行; 蕪木 英雄

計算工学講演会論文集, 6(1), p.233 - 236, 2001/05

日本原子力研究所では科学技術計算に比較的多くあらわれる基本的な数値計算である連立一次方程式の反復法,固有値問題,フーリエ変換,擬似乱数生成の各ルーチンについて、メッセージパッシングを用いた並列計算ルーチンを開発している。この並列計算ルーチン群は並列数値計算ライブラリPARCEL(Parallel Computing Elements)として公開されており、実際に数多くの国内外の大学等の研究機関で利用されている。本研究では、PARCELの連立一次方程式の反復解法を用いてベクトル並列計算機上で構造解析を行い、その結果からデータの格納法や前処理等についての並列性能を評価した。

論文

Parrallel molecular dynamics simulation on elastic properties of solid argon

清水 大志; 君塚 肇*; 蕪木 英雄; Li, J.*; Yip, S.*

Proceedings of 4th International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications (SNA 2000) (CD-ROM), 10 Pages, 2000/09

並列分子動力学(MD)について、さまざまな並列化手法やカットオフを用いた計算の効率化手法を組み合わせたシミュレーションをプログラムするのは簡単ではない。われわれは大規模な並列MDシミュレーションのためのプログラムの基本パターンである「並列分子動力学ステンシル」を開発した。本ステンシルは並列化手法や効率化手法を分離し、プログラム作成者がシミュレーション自体に専念できるように設計されている。プログラムの全体はC言語とMPIを用いるが、各MPI関数の呼び出しはプログラム作成者から隠蔽されている。本論文では並列MDステンシルを用い15~75Kの固体アルゴン(結晶状態及びアモルファス状態)に関して500~1,000,000原子を用いたシミュレーションを行い、その弾性について研究した。

論文

Mechanism for negative poisson ratios over the $$alpha$$-$$beta$$ transition of cristobalite, SiO$$_{2}$$; A Molecular-dynamics study

君塚 肇*; 蕪木 英雄; 木暮 嘉明*

Physical Review Letters, 84(24), p.5548 - 5551, 2000/06

 被引用回数:90 パーセンタイル:7.87(Physics, Multidisciplinary)

特異な弾性的性質を示すことで知られる$$alpha$$及び$$beta$$クリストバライトについて、300~1800Kの温度範囲に渡る断熱弾性スティフネス定数を、平衡分子動力学法によりゆらぎの式を用いて求めた。クリストバライトはこの幅広い温度領域において負のポアソン比を示すが、$$alpha$$相と$$beta$$相ではその機構は異なる。さらに立方結晶である$$beta$$相においては、コーシーの関係に反して弾性定数C$$_{44}$$がC$$_{12}$$よりもむしろC$$_{11}$$と極めて近い値を示すことが確認された。このことは[100]方向に伝播する弾性波の縦波、横波の速度が一致するという特筆すべき性質を表す。

論文

並列分子動力学ステンシル; シミュレーションプログラムと並列化プログラムの分離

清水 大志; 君塚 肇*; 蕪木 英雄

計算工学講演会論文集, p.361 - 364, 2000/05

大規模数値シミュレーションの分野において並列計算は必須の手法となっているが、並列計算機ではプロセッサ間のデータ転送の記述等、逐次計算機では見られなかったプログラム作成の難しさがある。物質、材料、生体などの分野において需要の高い大規模分子動力学法の並列化においてはシミュレーションの計算手法と並列化の手法が密接にかかわるように書かれ、非常に複雑になってしまうことが多い。並列分子動力学ステンシルは、これらを分離することで、見通しの良いシミュレーションプログラムを作成する枠組みを提供するものである。また、この枠組みに沿ってプログラミングを行う際に利用可能な部品をライブラリとして用意した。

論文

並列数値計算ライブラリ「PARCEL」; 科学技術計算プログラムの並列化

山田 進; 清水 大志; 小林 謙一*; 君塚 肇*; 岸田 則生*; 蕪木 英雄

計算工学講演会論文集, p.369 - 372, 2000/05

日本原子力研究所で開発した並列数値計算ライブラリ「PARCEL」を紹介する。このライブラリは係数行列が疎行列であるような連立一次方程式の反復解法、実対称及びエルミート行列の固有値の計算、模擬一様乱数の生成ルーチン及び高速フーリエ変換のルーチンから構成されている。また、PARCELの各ルーチンはFORTRAN77及びMPIを用いて記述されており、さまざまな計算機上で利用できる特長を持っている。さらに、演算の分割や通信と計算のオーバーラップなどの工夫により優れたスケーラビリティを持つようにプログラムされている。そこで、このルーチンのスケーラビリティを調べるため、実際に並列計算機を用いて実行した結果、優れたスケーラビリティを持つことが確認できた。

論文

Molecular dynamics analysis of negative poisson ratios over the $$alpha$$-$$beta$$ transition in cristobalite, SiO$$_{2}$$

君塚 肇*; 蕪木 英雄; 清水 大志; 木暮 嘉明*

Progress of Theoretical Physics Supplement, (138), p.229 - 233, 2000/04

二酸化ケイ素(SiO$$_{2}$$)の代表的な多形の一つであるクリストバライトは、ポアソン比が負を示す(縦方向に圧縮すると横方向に縮み縦方向に引っ張ると横方向に伸長する)という特異な弾性的性質を持つことで知られている。しかしその温度依存性に関する情報はわれわれが知る限り皆無である。そこでわれわれは相転移領域を含んだ300-1800Kの温度領域の断熱弾性定数を平衡分子動力学法によりゆらぎの式を用いて求めた。その結果、クリストバライトは上記の温度範囲全体でポアソン比は負を示し、また低温($$alpha$$)相と高温($$beta$$)相の間ではその機構は異なることが判明した。

口頭

第一原理手法によるBCC転位芯の解析; 地球シミュレータを用いた精密計算

清水 大志; 尾方 成信*; 君塚 肇*; 叶野 琢磨; 蕪木 英雄

no journal, , 

金属の塑性及び水素脆化等の環境に依存する応力腐食割れ等の原因を探るためには、金属結晶中に存在する欠陥の一つである転位の構造,移動するのに必要な力(パイエルス応力)を決定することが要求される。弾性体理論等のマクロな理論では、転位周囲のひずみ場等はよく記述できるが、水素等他の不純物と転位の相互作用で決定的な役割を果たす転位芯の部分は記述することができない。一方、分子動力学法により転位芯の性質を記述することが可能であるが、経験ポテンシャルの妥当性が十分でなく、そこで決定されるエネルギーの精度も低い。そのため原子間の力を現象論的なパラメータを入れずに計算できる第一原理手法による転位構造の決定が最も望まれている。しかし、第一原理計算においては、取り扱える粒子数が少なく、またk空間の点を十分とった計算が困難なため、決定的な結果が出ていないというのが現状である。われわれは、BCC金属であるモリブデン(Mo)中のらせん転位の芯の構造及びパイエルス応力を過去最大の粒子数及びk空間の点の数を用いた第一原理計算により決定した。転位芯については、計算手法により3回と6回対称と2つの構造が提案されていたが、精度の高い計算で6回対称構造であると結論づけることができた。また、パイエルス応力の値でも計算手法により2GPaから4GPaの間で混乱があったが、今回の高精度計算で1.8GPaと今までの計算で最も低い値であると決定できた。過去最大の第一原理計算では、粒子数100個,k空間の点数1$$times$$1$$times$$8であったが、今回は粒子数231個,k空間の点数1$$times$$1$$times$$20(一部2$$times$$2$$times$$40)を使用した計算により、収束性を十分に確かめて矛盾なく値を決定することができた。

口頭

Dynamical properties of lattice thermal conduction

蕪木 英雄; Li, J.*; Yip, S.*; 君塚 肇*

no journal, , 

グリーン・久保公式を用いて平衡分子動力学法によりレナード・ジョーンズ(アルゴン)系の熱伝導率を導出し、熱流束の相関関数を解析することによる熱伝導の動的特性を明らかにした。この結果は、従来のパイエルスによるフォノンボルツマンの手法では取り扱えないものである。低温において相関関数は2つの緩和過程から構成されており、われわれは短時間の緩和を局所的な単一粒子運動によるもの、長時間の緩和を原子の集団運動によるものと解釈した。この短時間の緩和は、2つの極限状態である液体状態と調和系を考えることによりよく特徴づけられることを示した。最終的に、単一粒子拡散運動は、高温状態における液体状態の原子運動とあまり違わないこと、また、低温では調和近似極限におけるランダムな運動に近づくことを示した。

口頭

Dynamical behavior of heat conduction in solid argon

蕪木 英雄; Li, J.*; Sidney, Y.*; 君塚 肇*

no journal, , 

固体から液体アルゴンにおける熱伝導機構を、グリーン-久保公式と分子動力学法を用いて調べた。アルゴン結晶の熱伝導率の温度依存性はレナード・ジョーンズポテンシャルで予測でき、それは実験結果ともよく一致していることがわかったが、熱伝導の動的性質や現象論的方法による熱伝導計算との関係についてはよくわかっていない。動的性質を調べるためには熱流束の自己相関関数からフーリエ変換によりパワースペクトルを導出することが必要であるが、われわれが今まで行ってきた計算は粒子数,計算時間が足りないため全スペクトル領域についての知見は得られなかった。そのため、粒子数4000個,計算ステップ数10$$^{8}$$の大規模シミュレーションを実施した。これにより、低周波でのランダムな振動,中間周波数,低温における共鳴現象,高周波数の単一粒子運動等を捉えることに成功した。

口頭

Molecular dynamics simulation of phonon transport in the Green-Kubo formalism of thermal conductivity

蕪木 英雄; Li, J.*; Yip, S.*; 君塚 肇*

no journal, , 

固体の熱伝導率の計算は、従来格子振動フォノンに基づきフォノン間の非線形相互作用を摂動の形で取り入れたモデルにより行われてきた。一方、グリーン-久保の定式化に基づき分子動力学法を用いて熱伝導率を予測する方が、計算が大規模になる困難はあるが原理的にはより厳密な方法である。これまでこれら2つの方法の関係は指摘されてきたが、実際の計算に基づいた比較はなされてこなかった。そこで、固体アルゴンをもとにして、グリーン-久保の定式化における熱流束の相関関数を数値シミュレーションによりその正確な形を導出するとともに、アルゴン原子間ポテンシャルを調和近似したポテンシャルを用いて、グリーン-久保定式化において調和近似したフォノンの熱伝導がどのようになるかの数値シミュレーションを実施した。その結果、実際のポテンシャルでは相関関数が減衰するのに対して、調和近似ポテンシャルでは初期の非常に速い緩和を除き、ほぼ相関がなくなり一定になることを確認した。

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