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奥津 賢一*; 山下 琢磨*; 木野 康志*; 宮下 湖南*; 安田 和弘*; 岡 壽崇; 岡田 信二*; 佐藤 元泰*
JJAP Conference Proceedings (Internet), 9, p.011003_1 - 011003_7, 2023/00
ミュオン触媒核融合において、負ミュオンは水素同位体の核融合の触媒として働くことが知られている。本研究では、ミュオン触媒核融合サイクルにおける重水素・三重水素・ミュオンの共鳴状態(dt)をルンゲクッタ法による逐次計算により分析した。その結果、dt
の生成が核融合反応を促進させることがわかった。
光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; et al.
KEK Proceedings 2022-2, p.120 - 125, 2022/11
ESR線量計測法による低線量被ばくの評価においては、生体試料由来の試料の不均一さや低S/N比試料によるESR測定の不確実さなどのために炭酸ラジカル強度のばらつきが大きいことが問題となっており、これらの原因によってESR線量計測法の検出下限値の改善が困難であった。そこで本研究では、ESR測定時の石英管や試料の磁場中での設置方向など、あるいはS/N比向上のための繰り返し測定の回数などが、得られたESRスペクトルの多成分解析にどのように影響を及ぼすかを調べ、再現性の高い測定・評価方法を検討した。
石川 諒椰*; 鈴木 正敏*; 木野 康志*; 遠藤 暁*; 中島 裕夫*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 清水 良央*; 鈴木 敏彦*; 篠田 壽*; et al.
KEK Proceedings 2022-2, p.61 - 66, 2022/11
福島県の野生ニホンザルの肝臓・膀胱・大腿筋を用いて、低線量放射線による生物影響の要因と考えられる酸化ストレスとその防御機構である抗酸化活性のバランスを調べた。その結果、福島第一原子力発電所事故に起因する非常に低い線量率の放射線被ばくによって、事故から7年から10年が経過しても放射線に対する生物の応答反応が外部被ばく・内部被ばくに共通して持続すること、その変動傾向は臓器によって異なるものの、いずれも酸化ストレスと抗酸化機構が関連して変動する可能性が示唆された。
岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; 小坂 健*; 佐々木 啓一*; et al.
Journal of Radiation Research (Internet), 63(4), p.609 - 614, 2022/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Biology)日本人小児の乳歯のESR線量計測法の検出可能線量を調べたところ115mGyと見積もられた。また、エナメル質と象牙質の比重の違いを用いた重液分離法によるエナメル質抽出を実施したところ、従来のドリルで削り出す方法とほぼ同等の純度のエナメル質が得られただけでなく、従来法が適用できなかった動物の歯のエナメル質抽出にも有効な抽出法であることがわかった。
光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; et al.
KEK Proceedings 2021-2, p.91 - 96, 2021/12
歯のエナメル質中に放射線によって生成した炭酸ラジカルを指標にして、原爆の被ばく者やチェルノブイリ原子力発電所事故の被ばく者の線量推定に使用されてきたESR線量推定法を、野生ニホンザルに適用することを試みている。ニホンザルのエナメル質のESRを可能にするための分析前処理法を検討し、福島県で捕獲した野生ニホンザルの線量推定を行うとともに、ESR信号の解析方法などについて議論した。
奥津 賢一*; 山下 琢磨*; 木野 康志*; 中島 良太*; 宮下 湖南*; 安田 和弘*; 岡田 信二*; 佐藤 元泰*; 岡 壽崇; 河村 成肇*; et al.
Fusion Engineering and Design, 170, p.112712_1 - 112712_4, 2021/09
被引用回数:1 パーセンタイル:30.57(Nuclear Science & Technology)水素同位体を利用したミュオン触媒核融合(CF)では、核融合によって2.2
sの寿命を持つミュオンが再放出され、それが次の標的と新たな核融合を引き起こす。我々は、水素・重水素混合固体から放出されたミュオンを収集して輸送する同軸輸送管を新たに開発し、輸送のための加速電圧などについて検討したので報告する。
山下 琢磨*; 奥津 賢一*; 木野 康志*; 中島 良太*; 宮下 湖南*; 安田 和弘*; 岡田 信二*; 佐藤 元泰*; 岡 壽崇; 河村 成肇*; et al.
Fusion Engineering and Design, 169, p.112580_1 - 112580_5, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:53.86(Nuclear Science & Technology)重水素・三重水素混合固体標的に負ミュオン()を入射し、ミュオン触媒核融合反応(
CF)の時間発展をルンゲクッタ法によって計算した。核融合によって生成する中性子の強度や、固体標的から真空中に放出されるミュオン量を最大化する三重水素含有率を明らかにした。
小荒井 一真; 松枝 誠; 青木 譲; 柳澤 華代*; 寺島 元基; 藤原 健壮; 木野 康志*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 鈴木 敏彦*; et al.
Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 36(8), p.1678 - 1682, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:44.59(Chemistry, Analytical)ウシの硬組織用のSr分析法をICP-MS用いて開発した。0.1gの硬組織に対して、従来の放射能測定法より低い検出下限値で、11時間での分析を可能とした。そのため、ICP-MS法は微小な骨や歯試料を対象とした迅速かつ有効な分析手法となり得る。
奥村 拓馬*; 東 俊行*; Bennet, D. A.*; Caradonna, P.*; Chiu, I. H.*; Doriese, W. B.*; Durkin, M. S.*; Fowler, J. W.*; Gard, J. D.*; 橋本 直; et al.
Physical Review Letters, 127(5), p.053001_1 - 053001_7, 2021/07
被引用回数:3 パーセンタイル:45.66(Physics, Multidisciplinary)超伝導遷移エッジ型センサーマイクロカロリメーターを用いて、鉄のミュー原子から放出される電子X線を観測した。FWHMでの5.2eVのエネルギー分解能により、電子特性
および
X線の非対称の広いプロファイルを約6keVの超衛星線
線とともに観察することができた。このスペクトルは、電子のサイドフィードを伴う、負ミュオンと
殻電子による核電荷の時間依存スクリーニングを反映している。シミュレーションによると、このデータは電子
殻および
殻の正孔生成と、ミュオンカスケードプロセス中のそれらの時間発展を明確に示している。
高橋 温*; 千葉 美麗*; 棚原 朗*; 相田 潤*; 清水 良央*; 鈴木 敏彦*; 村上 忍*; 小荒井 一真; 小野 拓実*; 岡 壽崇; et al.
Scientific Reports (Internet), 11(1), p.10355_1 - 10355_11, 2021/05
被引用回数:4 パーセンタイル:50.96(Multidisciplinary Sciences)The Fukushima-Daiichi Nuclear Power Plant (FNPP) accident released substantial amounts of radionuclides into the environment. We collected 4,957 deciduous teeth, from children living in Fukushima and reference prefectures. Radioactivity was detected in most of the teeth examined and was attributed to the presence of natural radionuclides, including K and daughter nuclides in
U and
Th series. Additionally, artificial radionuclides,
Sr and
Cs, were detected in the teeth obtained from children from Fukushima and the reference prefectures. However, these radionuclides were not believed to have originated from the FNPP accident. Because the teeth examined in the present study were formed before the FNPP accident occurred, the aforementioned findings may serve as important control data for future studies regarding the radioactivity of teeth formed after the FNPP accident.
小松 一樹*; 岩崎 亜美*; 村田 康輔*; 山城 秀昭*; Goh, V. S. T.*; 中山 亮*; 藤嶋 洋平*; 小野 拓実*; 木野 康志*; 清水 良央*; et al.
Reproduction in Domestic Animals, 56(3), p.484 - 497, 2021/03
被引用回数:8 パーセンタイル:93.7(Agriculture, Dairy & Animal Science)福島第一原子力発電所事故後、野生アライグマは長期的な低線量率被ばくを受けた。捕獲したオスの野生アライグマの精巣の形態的特徴と、凍結保存精子の体外受精能力を調べたところ、長期的・低線量率被ばくはアライグマの生殖特性および機能に悪影響を及ぼしていないことがわかった。
岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 光安 優典*; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; 小坂 健*; et al.
Radiation Measurements, 134, p.106315_1 - 106315_4, 2020/06
被引用回数:4 パーセンタイル:33.86(Nuclear Science & Technology)ニホンザルのエナメル質中に誘起された炭酸ラジカルと吸収線量の関係(検量線)を電子スピン共鳴(ESR)法で調べた。ニホンザルのエナメル質のESR測定で検出できる線量の下限(検出限界)は33.5mGyであり、ヒトのエナメル質の検出限界と同等であった。作成した検量線を用いて、福島県で捕獲した7頭の野生ニホンザルの線量を評価したところ、45mGyから300mGyの被ばくをしていることがわかった。
小島 有志; 花田 磨砂也; 田中 豊*; 河合 視己人*; 秋野 昇; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 薄井 勝富; 佐々木 駿一; et al.
Nuclear Fusion, 51(8), p.083049_1 - 083049_8, 2011/08
被引用回数:47 パーセンタイル:88.36(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60NNBIの負イオン源は今まで耐電圧性能が低く、入射パワーが制限されていることが大きな問題であった。そこで、負イオン源内の真空絶縁距離を調整し、単段の要求性能を超える各段200kVを保持することに成功した。この結果を踏まえて負イオン源を改良し、従来よりも短いコンディショニング時間で500kVの印加に成功し、設計値である490kVを加速電源の限界である40秒間絶縁破壊することなく保持することにも成功した。そして、1/5のビーム引き出し領域からビーム加速試験を実施し、従来410keVが最高であったビームエネルギーを最高507keVまで上昇させることに成功した。また、486keVのビームでの負イオン電流値は18m離れたカロリーメーターで2.8A(84A/m)が得られた。通常、過度のギャップ長延長はビーム光学の劣化を引き起こすが、今回のギャップ長ではビーム光学の大きな劣化がないことを計算及び実験で確認した。これらの結果はJT-60SAやITERのNBIにおける耐電圧設計に大きく貢献するものである。
小島 有志; 花田 磨砂也; 田中 豊*; 河合 視己人*; 秋野 昇; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 薄井 勝富; 佐々木 駿一; et al.
Proceedings of 23rd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/03
JT-60N-NBIの負イオン源は今まで耐電圧性能が低く、入射パワーが制限されているのが問題であった。そこで、加速電極の間隔を拡げて、負イオン源内の最短の真空絶縁距離である支持枠角部の電界集中を低減した結果、単段の要求性能を超える200kVを保持することに成功し、設計指標となっていた大型の負イオン源では小型電極よりも6から7倍程度長い真空絶縁距離が必要であることが明らかになった。その理由として電極の面積が100倍異なることだけでなく、1080個もある電極孔や支持枠等の局所電界の電界分布が影響していることが小型電極の実験結果から予測される。そして、1/5のビーム引き出し領域からビーム加速試験を実施した結果、従来420keVが最高であったビームエネルギーを最高507keVまで上昇させることに成功した。ギャップ長を増加させたことによりビーム光学が劣化して電極熱負荷が増大することが懸念されたが、今回のギャップ長の範囲ではビーム光学の劣化がないことを確認した。これらの結果はJT-60SAやITERのNBIにおける耐電圧設計に大きく貢献するものである。
田中 豊; 池田 佳隆; 花田 磨砂也; 小林 薫; 鎌田 正輝; 木崎 雅志; 秋野 昇; 山納 康*; 小林 信一*; Grisham, L. R.*
IEEE Transactions on Plasma Science, 37(8), p.1495 - 1498, 2009/08
被引用回数:1 パーセンタイル:4.44(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60負イオン源の耐電圧は、FRP絶縁体の真空沿面放電により制限されていることが示唆されており、耐電圧改善には真空沿面放電の理解が必要である。真空沿面放電では、電子エネルギーが重要なパラメータであるものの、計測が困難なために、電子のエネルギーはほとんど実測されていなかった。そこで、本研究では、FRP沿面から放射された制動放射X線のエネルギー分布を測定し、それから電子のエネルギーを評価し、電子の挙動を明らかにした。FRP沿面からのX線のエネルギースペクトルを、3か所の視線において計測し、電極間放電のスペクトルと比較した。アノード付近のX線スペクトルは、電極間の場合と似ており、単一エネルギー電子によるものであることが判明した。カソード付近のX線スペクトルは、アノード付近と比べ、ピーク位置が低エネルギー側にシフトしていた。これは、カソード近傍における低エネルギー電子の生成を示すものである。
小林 薫; 花田 磨砂也; 秋野 昇; 佐々木 駿一; 池田 佳隆; 高橋 昌宏*; 山納 康*; 小林 信一*; Grisham, L. R.*
IEEE Transactions on Dielectrics and Electrical Insulation, 16(3), p.871 - 875, 2009/06
被引用回数:1 パーセンタイル:12.28(Engineering, Electrical & Electronic)JT-60U負イオン源の耐電圧研究の一環として、3段静電加速器(500kV, 22A)の絶縁破壊位置について実験的に検討した。この加速器の特徴は、大型加速電極(面積: 0.28m)と大型FRP絶縁体(直径: 1.8m)を用いている点にある。各加速段に高電圧を印加して耐電圧を調べた。その結果、すべての加速段で130kVの耐電圧であり、各加速段で耐電圧特性に有意な差は見られなかった。そこで、絶縁破壊位置が加速電極かFRP絶縁体のどちらであるかを絞り込むために、加速器から加速電極を取り外してFRP絶縁体のみにして高電圧を印加した。FRP絶縁体の耐電圧は、すべての加速段で設計値である170kVに到達した。これらの結果より、加速器の絶縁破壊は、大型加速電極のギャップ間でおもに発生していることが明らかになった。さらに、非均一電場や多段加速電極が耐電圧に及ぼす影響についても検討した。
池田 佳隆; 花田 磨砂也; 鎌田 正輝; 小林 薫; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 海老沢 昇; 井上 多加志; 本田 敦; 河合 視己人; et al.
IEEE Transactions on Plasma Science, 36(4), p.1519 - 1529, 2008/08
被引用回数:10 パーセンタイル:39.52(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SA用負イオンNBI加熱装置(N-NBI)は、加速エネルギー500keV, 10MW, 100秒入射の性能が求められている。JT-60SA用N-NBIの実現には、3つの課題解決が必要である。1つはイオン源の耐電圧の改善である。最近のイオン源の耐電圧試験から、大型加速管ではその電極面積の大型化に伴い長時間のコンディショニングと電界強度の設計裕度が必要であることが明らかとなった。2つ目は、電極及びビームラインの熱負荷の低減である。最近の研究によりビーム同士の空間電荷効果でビーム軌道が曲げられ電極に衝突し、熱負荷を増加していることが明らかとなった。これは空間電荷効果を考慮した3次元ビーム軌道計算に基づき電極構造を補正することで改善できる。3つ目は、100秒間の安定な負イオン生成である。このため負イオン生成に不可欠なプラズマ電極の温度制御方式を提案した。これらのR&Dを行い、JT-60SA用N-NBIのイオン源は2015年から改造を予定している。
藤田 朝雄; 谷口 直樹; 松井 裕哉; 棚井 憲治; 西村 繭果; 小林 保之; 平本 正行; 前川 恵輔; 澤田 淳; 牧野 仁史; et al.
JAEA-Research 2007-045, 140 Pages, 2007/03
本報告書では、堆積岩で塩水系地下水を対象とした幌延深地層研究計画において段階的に得られる地質環境条件を一つの適用例として、第1段階である地上からの調査で得られた情報をもとに処分場の設計技術や性能評価技術それぞれの適用性について論じるとともに、必要に応じて実施した技術の改良や代替技術の開発状況を取りまとめた。処分技術の信頼性向上では、最新の知見を踏まえ第2次取りまとめにおいて示された処分場全体設計フローの更新や人工バリアなどの設計手法の詳細化、並びに設計における地質環境条件の一般的な留意点や設計入力データ項目について整理を行った。また、これらを踏まえ、幌延の地質環境条件を一例とした場合の施設設計,人工バリア設計及び閉鎖設計を通じて第2次取りまとめで採用された設計手法が適用可能であることがわかった。安全評価手法の高度化については、第2次取りまとめにおいて示された安全評価手法を実際の地質環境に適用するために必要な具体的な作業をフローとして構築した。これに基づき、幌延の地質環境条件を一例として物質移行解析を行い、これらの検討を通じて第2次取りまとめの手法を堆積岩地域に適用した場合の調査から解析・評価に至る一連の方法論及び、その過程で得られるノウハウや知見,調査や解析上の留意点を整理した。
吉川 潔*; 井上 信幸*; 山嵜 鉄夫*; 牧野 圭輔*; 山本 靖*; 督 壽之*; 増田 開*; 紀井 俊輝*; 大西 正視*; 堀池 寛*; et al.
JAERI-Tech 2002-020, 63 Pages, 2002/03
球状静電閉じこめ型核融合中性子源(IECF; Inertial-Electrostatic Confinement Fusion)の高度化には、理論で予測されている中空陰極中心に収束するイオンビームが作る空間電位部分の生成機構を実験的に確かめることが重要である。そのため今日まで殆どすべての実験的研究の目的は理論が予測する電位2重井戸分布の存在を証明することにあったが、いずれも間接的な傍証を得たに過ぎず決定的な証拠は得られなかった。本研究では、近年研究の進展が著しいレーザ誘起蛍光法によるシュタルク効果を用いた局所電界分布の直接計測を行い、電位2重井戸分布の存在を初めて明らかにするとともに、30年来の論争に終止符を打つことができた。さらに、理論が予測する低圧力下での大電流イオンビームによる核融合反応率が電流のおおよそ3乗に比例することを検証する予備的研究として、電圧・電流・ガス圧力が独立には変えられないグロー放電によるイオンビーム生成を打破するため、3重グリッドシステムを導入し、グロー放電より低圧力下で放電が持続できることを確かめた。さらに、電位分布との強い相関があり核融合反応断面積を決定する加速イオンのエネルギー分布をドップラーシフト分光法により測定し、現実験条件の下でイオンの最大エネルギーが印加電圧上昇に比例して大きくなることが明らかになり、今後の大電圧化による核融合反応断面積向上の可能性を示した。
野村 靖; 崎野 孝夫*; Nikolaevna, S. O.*
JAERI-Research 2000-034, 95 Pages, 2000/07
溶液燃料を扱う再処理施設等における万一の臨界事故発生においては、第1出力ピークの発生を把えて、警報発報により従事者の速やかな待避を促して事故による被ばくを最小限に抑える必要がある。本報告では、臨界警報装置の設計・設置に役立てるため、事故時に予測される第1出力ピークの大きさ、及び放出エネルギーを簡易に評価できるモデルを開発したので、その内容を述べる。また、フランスで公開されたCRAC過渡臨界実験データをもとに、過渡臨界解析コードTRACEを用いたシミュレーション結果により、簡易評価モデルの妥当性を検証したので、その結果について述べる。