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佐甲 博之; 杉村 仁志; Ahn, J. K.*; Han, Y.*; 長谷川 勝一; Hwang, S. H.*; 市川 裕大; 今井 憲一; 木内 隆太*; 小沢 恭一郎; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 763, p.65 - 81, 2014/11
被引用回数:5 パーセンタイル:37.68(Instruments & Instrumentation)J-PARCのHダイバリオン探索実験のためGEMとゲーティンググリッドを使用したTPC試験器を開発した。性能評価のため、実験室試験とビーム試験を、Ar-CHとAr-CFにて行った。検出効率は510 cps/cmまでのビームレートにおいて98%、310 cps/cmのレートにおいて90%であった。ドリフト長5-20cmにおける水平位置分解能測定値0.19-0.49mmに基づき、本実験の磁場1Tにおける位置分解能は0.3mm以下と見積った。ゲインが1.610の時、イオンバックフローの割合は5%と測定され、さらにGEMの電圧調整により3%まで抑えられた。ビームレート510cps/cmにおいてゲート使用時のバックフロー2.710scmによる位置歪みは0.2mm以下になった。一方、ゲート開の場合のバックフロー1.310scmに対応する位置歪みは2mmであった。本実験における位置歪みは要求値の1mmよりも小さい0.30.2mmと評価された。本実験における荷電粒子のエネルギーロスより平均30倍高い環境下で本実験と同程度の期間、GEMを連続動作させることができた。
佐甲 博之; Ahn, J. K.*; Baek, K. H.*; Bassalleck, B.*; Fujioka, H.*; Guo, L.*; 長谷川 勝一; Hicks, K.*; Honda, R.*; Hwang, S. H.*; et al.
Journal of Instrumentation (Internet), 9(4), p.C04009_1 - C04009_10, 2014/04
被引用回数:3 パーセンタイル:15.82(Instruments & Instrumentation)(,)反応によるHダイバリオン探索実験(J-PARC E42)のためのTPCの開発を行っている。TPCにおいてHが2個のと2個のに崩壊する事象を測定する。TPCのドリフト体積は50cm直径、55cmドリフト長を持つ8角柱構造をしておりAr-CHガスを使用する。増幅部には3層のGEMを使用する。荷電粒子の運動量測定のためTPCにはドリフト電場と平行に鉛直方向の1Tの双極磁場を超伝導ヘルムホルツ型磁石によりかける。H崩壊のアクセプタンスを最大にするためダイアモンド標的がTPC内部の筒状の穴に設置される。さらに、超高レートのビームをTPCに直接照射するため陽イオンフィードバックを極力抑制必要がある。このためTPCにGEMとgating gridを採用した。
杉村 仁志; 今井 憲一; 佐甲 博之; 佐藤 進; 木内 隆太; 市川 裕大; Hwang, S. H.*; 長谷川 勝一; 谷田 聖; J-PARC E10 Collaboration*
Physics Letters B, 729, p.39 - 44, 2014/02
被引用回数:31 パーセンタイル:86.55(Astronomy & Astrophysics)J-PARCにおいて大強度中間子ビームを用いた中性子過剰ハイパー核Hを探索する実験を行った。/sの強度の中間子ビームを利用し、累積照射量として2.1に達した。質量欠損分布を利用して、ハイパー核の質量スペクトルを確認したところ、と粒子の準自由生成過程のスペクトルが確認された。一方、ハイパー核が生成されたことを示すシグナルを確認することはできず、上限値として1.2nb/srを与えた。
今井 憲一; 市川 裕大; 長谷川 勝一; 佐甲 博之; 佐藤 進; 木内 隆太*; 細見 健二; 杉村 仁志; 他36名*
Few-Body Systems, 54(7-10), p.1191 - 1194, 2013/08
被引用回数:11 パーセンタイル:58.10(Physics, Multidisciplinary)反応を用いてJ-PARCのK1.8ビームラインで束縛状態の探索を行っている(J-PARC E27実験)。この実験では、エネルギー分解能約2MeV/cの制度で、束縛状態の束縛エネルギー及び崩壊幅をミッシングマス分光により求められる。また、準自由過程のハイペロン生成のバックグラウンドを除去するために、飛程検出器を用いての崩壊から生じる2つの陽子の検出も同時に行った。2012年6月に本実験のデータ収集を行い、初めて反応のミッシングマススペクトルを取得することに成功した。
杉村 仁志; 今井 憲一; 佐甲 博之; 佐藤 進; 足立 智*; 谷田 聖*; 木内 隆太*; Joo, C. W.*
AIP Conference Proceedings 1388, p.602 - 604, 2011/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Astronomy & Astrophysics)J-PARCハドロン実験施設における(K-,K+)反応を用いたグザイ原子測定実験において、粒子飛跡検出器用にシリコンストリップ検出器を開発した。シリコンストリップ検出器は80mピッチのストリップ構造となっているため、位置分解能は23mと非常に良い。この検出器を用いて、J-PARCハドロン実験施設K1.8ビームラインにおいてテスト実験を行った。その結果時間分解能は3sと非常に良い分解能を達成した。本会議ではこれらの性能評価を発表する。
佐甲 博之; 今井 憲一; 佐藤 進; 長谷川 勝一; Hwang, S. H.*; 杉村 仁志; 市川 裕大; 谷田 聖; 木内 隆太*; Ahn, J. K.*; et al.
no journal, ,
Hダイバリオンは安定な6-quark状態として予言されさまざまな探索が行われてきたが発見には至っていない。KEK-PS E224, E522実験は不変質量の閾値付近に不十分な統計ながらピークを観測した。一方最新の格子QCD計算はHはの浅い束縛状態か共鳴状態であると予測する。われわれは(,)反応により高エネルギー加速器研究機構の実験より二桁高い統計量と、高質量分解能にてHダイバリオンを探索するJ-PARC E42実験を提案した。
佐藤 進; 佐甲 博之; 今井 憲一; 杉村 仁志; 足立 智; 木内 隆太*; 谷田 聖*; 三輪 浩司*; 小沢 恭一郎*
no journal, ,
J-PARCハドロンホールにおける中間子ビームを用いて、(1405)やpp共鳴の観測実験を行う場合、生成される複数の荷電粒子を捉えることにより、事象の再構成を行うことが望ましい。また、中間子ビームを用いて、生成されたの散乱長等を測定する場合にも、複数の荷電粒子の飛跡検出が必要となる。一方で、例えば中間子を用いて、粒子を生成するとその反跳運動量は500MeV/c程度の高い値になる。これらの粒子がビーム軸方向に放出された場合には、磁場をビームに垂直に印加して運動量を測定することが、効率的であると推測される。これに伴い、磁場に平行に電場を印可し電離電子をドリフトさせる、標的内蔵型の3次元飛跡検出器TPCを開発することを試みている。現在、その3次元飛跡検出器TPCの試験器が完成し、性能試験を行っている。現状について報告する。
佐藤 進; 佐甲 博之; 長谷川 勝一; 杉村 仁志; 市川 裕大; 小沢 恭一郎; 木内 隆太*; Hwang, S. H.*; 今井 憲一
no journal, ,
GEM基板を電子増幅部に用いたTPC飛跡検出器を開発しているが、GEM基板にゲート機能を合わせて持つような動作手法を開発している。今回は、エッチングを用いた穴形成をしたGEM基板の作成を試みた。既存のTPCの試作機(ワイヤーを用いたゲート機能を持っている)の形状に合わせるにより、試験が行いやすい形状にした。又、幾つかの穴形状が試験できるように、エッチングの方法を工夫した。透過度を向上するため、できるだけ薄い薄膜を用いて製作した。
佐甲 博之; 今井 憲一; 佐藤 進; 杉村 仁志; 市川 裕大; 長谷川 勝一; 白鳥 昂太郎; 木内 隆太*; 本多 良太郎
no journal, ,
最新の格子QCD計算はHダイバリオンに対応するバリオン間ポテンシャルが短距離において引力になり、Hは弱い束縛状態か共鳴状態であると予想する。一方KEK-E224, E522実験は(,)反応で不変質量分布の閾値付近にピークを観測しHの存在可能性を示したが発見には至っていない。そこでわれわれはJ-PARCにおいて HzのKビームを用いて統計と質量分解能を向上したH探索実験(P-42)を提案した。この実験では高レートGEM-TPCを中心とした双極子磁場スペクトロメータによってHの崩壊で生成した2個の陽子と2個のを再構成する。
今井 憲一; 木内 隆太*
no journal, ,
これまでJ-PARCで供給される大強度中間子ビームの計測が可能な飛跡検出器としてシリコンストリップ検出器(SSD)の開発を行ってきた。検出器単体としての性能評価について以前報告したが(日本原子力学会2010年春の年会、21aBS浅野)、そこからの進展としてFPGA段階でのデータサプレッションによる読み出しの高速化を行い、今回2011年11月にRCNPで行われたビーム実験で導入することができた。本講演ではSSDの性能評価のまとめ及び高速化についての報告を行う。
佐甲 博之; 今井 憲一; 佐藤 進; 長谷川 勝一; Hwang, S. H.*; 杉村 仁志; 市川 裕大; 谷田 聖; 木内 隆太*
no journal, ,
J-PARC E42実験は(,)反応によりHダイバリオンの探索を行う実験であり、大立体角TPC, Helmholz双曲磁石, スペクトロメータ(Kurama)から構成される。2013年4月にTPC試験器をハドロンホールFM電磁石中に置き、紫外光レーザを照射して磁場中での性能を評価した。さらに実機と同サイズのパッドパターン、GEMを持つTPC2号機を開発している。本講演では試験機の試験結果と2号機の開発状況について報告する。