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本岡 隆文; 石川 明義; 沼田 正美; 遠藤 慎也; 糸永 文雄; 木内 清; 木崎 實
JAEA-Research 2007-031, 20 Pages, 2007/03
硝酸溶液中のステンレス鋼の腐食に及ぼすネプツニウムイオンの影響を腐食試験により評価した。9規定硝酸溶液にネプツニウムイオンを含有する試験液を用いて、SUS304L鋼の試験材を浸漬及び伝熱条件で腐食試験を実施した。その結果、ネプツニウムイオンによりステンレス鋼の腐食が促進されることを見いだした。この知見は、再処理プロセスにおける材料の検討に資されると期待される。
遠藤 慎也; 宇佐美 浩二; 仲田 祐仁; 福田 拓司*; 小野澤 淳; 原田 晃男; 木崎 實; 菊池 博之
HPR-366, Vol.1 (CD-ROM), 10 Pages, 2007/03
近年、高燃焼度燃料を使用した出力急昇試験において、被覆管の軸方向に脆性割れが観察されている。この脆性割れは、高燃焼度化に伴う被覆管の水素吸収に起因した機械的特性の劣化と考えられているが、引張試験やバースト試験等の従来からの照射後試験技術では、その抵抗性を評価することは不可能である。燃料被覆管の脆性割れに対する抵抗性評価技術は、高燃焼度化燃料の健全性評価のうえで極めて重要であり、新たな照射後試験技術としての確立が急務となっている。脆性材料の壊れ抵抗性評価は、破壊靱性試験によってのみ可能であるが、規格化された既存の破壊靱性試験標準試験法は、燃料被覆管のような薄肉で細径の管状材料には適用できない。このため、原子燃料工業によって開発されたNCT試験法の照射後試験への適用が提案された。本会議では、原子燃料工業とホット試験室との共同研究で開発したNCT試験法による燃料被覆管の破壊靱性試験のための照射後試験技術として使用済燃料被覆管からのサンプル加工技術,試験片組立技術,疲労予き裂導入技術,被覆管破壊靭性試験等の遠隔操作技術とを適用した照射後試験での有効性について概要を報告する。
山口 徹治; 中山 真一; 長尾 誠也*; 木崎 實
Radiochimica Acta, 95(2), p.115 - 125, 2007/02
被引用回数:7 パーセンタイル:48.35(Chemistry, Inorganic & Nuclear)砂混合ベントナイト圧縮体中におけるネプツニウム,プルトニウム,トリチウム水,Cs,I
の拡散を透過法で調べた。Npの実験はNpがNp
(CO
)
(OH)
として安定な炭酸イオン共存系で行った。Puの実験はPuがフルボ酸錯体として安定なフルボ酸共存系で実施した。これらの実験はアルゴン雰囲気(
10
atm)において行った。HTO, Cs
, I
, Np
(CO
)
(OH)
の有効拡散係数はそれぞれ、(1.81
0.03)
10
, (1.8
0.8)
10
, (5.1
0.8)
10
及び(9.0
4.1)
10
m
s
であった。Deとバルク水中における拡散係数との比はNp
(CO
)
(OH)
, HTO及びCs
については約0.1であり、これは細孔拡散モデルと整合している。拡散によるPuの移行は、HTO, Cs
, I
及びNp
(CO
)
(OH)
に比べてはるかに小さく、これはPuがコロイドの形態で存在し、砂混合ベントナイト圧縮体内の狭隘な間隙内ではコロイド形態のPuは移動できないためと考えられる。
西 剛史; 高野 公秀; 伊藤 昭憲; 赤堀 光雄; 湊 和生; 木崎 實
Journal of Nuclear Materials, 355(1-3), p.114 - 118, 2006/09
被引用回数:20 パーセンタイル:79.78(Materials Science, Multidisciplinary)窒化アメリシウム(AmN)の熱拡散率をレーザフラッシュ法により373から1473Kの範囲で測定した。アメリシウム二酸化物(AmO)から炭素熱還元によりAmNを調整し、これを粉砕した後、円板状に400MPaで加圧成形し、窒素・4%水素気流中1823Kで、10時間加熱してAmN焼結体を得た。AmNの熱拡散率は、温度の上昇とともに3.4
10
2.8
10
m
/sの範囲内で緩やかに減少した。測定した熱拡散率,密度から熱伝導率を評価するに際し、AmNの比熱容量の文献値が存在しないため、PuNの比熱容量の文献値を用いて熱伝導率を試験的に評価した。AmNの熱伝導率は、温度の上昇とともにわずかに増加する傾向を示した。また、理論密度のAmNの熱伝導率はUN, NpN及びPuNの値よりも小さいのに対し、UO
及び(U
Pu
)O
よりも大きいことが明らかとなった。
宇賀地 弘和; 中野 純一; 根本 義之; 近藤 啓悦; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 塚田 隆; 木崎 實; 近江 正男; 清水 道雄
JAEA-Conf 2006-003, p.253 - 265, 2006/05
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)はステンレス材料が軽水炉において長時間使用される場合の重要な問題とされている。ホットラボでの実験においては、一般的にIASCCはあるしきい照射量を超えて高速中性子照射を受けた材料で見受けられる。一方、最近では日本の軽水炉プラントにおいて、炉心シュラウドや再循環系配管などの構造材料の応力腐食割れ(SCC)が数多く報告されている。SCCの原因究明のためには、BWRプラントより採取された材料に対してホットラボでの照射後試験が実施されてきた。SCCは、照射や熱時効によって劣化する材料に対して、応力や水化学的環境が重畳して起こる現象であるため、SCCの研究にはさまざまな照射後試験技術が要求される。本論文は、SCC研究のために現在実施しているき裂進展試験,定荷重試験,低ひずみ速度引張試験中のその場観察,電界放射型透過電子顕微鏡,収束イオンビーム加工技術,3次元アトムプローブ,原子間力顕微鏡を用いた金属組織観察などの照射後試験技術について記述したものである。
木内 清; 井岡 郁夫; 田邉 誠*; 南条 吉保*; 小河 浩晃; 石島 暖大; 塚谷 一郎; 落合 孝正; 木崎 實; 加藤 佳明; et al.
JAEA-Research 2006-023, 173 Pages, 2006/03
本報告は、将来の核燃料サイクル技術として、BWRでのMOX燃料の有効利用,経済性向上と廃棄物の低減を同時に達成するための100GWd/t級の超高燃焼度BWR用の高性能燃料被覆管材質の研究フェーズ2として、平成1317年度の5年間に実施した共同研究の成果である。本研究のフェーズ2では、フェーズ1で選定した超高純度UHPとSAR加工熱処理の仕様を持つ25Cr-35Ni-0.2Ti系改良ステンレス鋼製の被覆管と、Nb-Mo系合金製の耐PCIライナを用いた燃料要素の実用製造技術として、被覆管の製管工程,ライナの動的拡散接合技術及び端栓のレーザ溶接法等を開発した。それらの実環境適用性の基礎評価では、加速器TIARAや研究炉JRR-3を利用した照射試験等を行い、現行BWR炉心用の低炭素ステンレス鋼の重要課題である応力腐食割れに対する抵抗性を含む耐照射性を確認するとともに、長期耐久性にかかわるクリープや疲労の特性データを取得した。併せて、候補材の100GWd/t級の燃料被覆管としての成立性に関して、燃料安全性の観点からBWR燃料ふるまいコードを用いた数値解析を行い、燃料設計や基礎工学試験に必要な基盤データベースを整備した。
木崎 實
原子力百科事典ATOMICA(インターネット), 4 Pages, 2006/00
廃棄物安全試験施設(WASTEF)は、使用済軽水炉燃料等の再処理で発生する高レベル放射性廃棄物固化体の長期貯蔵とその後の地層処分に関する安全性評価のための実験施設として、我が国における高レベル放射性廃棄物の処理・処分技術の確立に寄与する目的で、昭和57年12月から運転を開始し、以後、平成8年度の主要プログラム終了まで、16年間に渡って人工バリアによる廃棄物閉じ込め性能とその耐久性に関する各種の安全性研究に活用された。その後、ガラス固化体試験にかかわる実験設備,試験装置の解体・撤去を目的とした終了措置と利用の拡張を並行して進めつつ、平成10年度から新たなタイプのホット試験施設として再スタートし、いわゆる、照射後試験に限定することなく、所内の研究分野全般を視野に入れた利用拡張を図って、ホット試験の広範な利用分野を確保し、計画的に試験設備・装置の整備を進めて、特徴ある施設運転を展開してきた。ここでは、WASTEF施設の概要と利用の変遷,過去から現在に至る研究利用の成果、さらには、今後の展望について概要を紹介する。
遠藤 慎也; 宇佐美 浩二; 仲田 祐仁; 福田 拓司*; 沼田 正美; 木崎 實; 西野 泰治
Proceedings of 2005 JAEA-KAERI Joint Seminar on Advanced Irradiation and PIE Technologies, p.S2_7_1 - S2_7_11, 2005/11
近年、高燃焼度燃料を使用した出力急昇試験において、被覆管の軸方向に脆性割れが観察されている。この脆性割れは、高燃焼度化に伴う被覆管の水素吸収に起因した機械的特性の劣化と考えられているが、引張試験やバースト試験等の従来からの照射後試験技術では、その抵抗性を評価することは不可能である。燃料被覆管の脆性割れに対する抵抗性評価技術は、高燃焼度化燃料の健全性評価のうえで極めて重要であり、新たな照射後試験技術としての確立が急務となっている。脆性材料の壊れ抵抗性評価は、破壊靱性試験によってのみ可能である。しかしながら、規格化された既存の破壊靱性試験標準試験法は、平面歪状態を満足する形状の試験片に対するものであり、燃料被覆管のような薄肉で細径の管状材料には適用できない。このため、原子燃料工業によってコールド試験用に開発されたNCT試験法の照射後試験への適用が提案された。本セミナーでは、原子燃料工業とホット試験室との共同研究で開発した、NCT試験法による燃料被覆管の破壊靱性試験のための照射後試験技術、すなわち、使用済み燃料被覆管からのサンプル加工技術,試験片組立技術,疲労予き裂導入技術,NCT破壊靭性試験等の遠隔操作技術とを適用した照射後試験での有効性について概要を報告する。
西 剛史; 高野 公秀; 伊藤 昭憲; 赤堀 光雄; 湊 和生; 木崎 實
JAERI-Tech 2005-051, 13 Pages, 2005/09
マイナーアクチノイド(MA)化合物の熱拡散率を測定するための装置を整備した。不活性雰囲気のグローブボックス内に、レーザフラッシュ法熱拡散率測定装置を設置することにより、崩壊核種のMA化合物の熱拡散率測定を可能にした。また、試料の形状に最適化した試料ホルダーを用いることにより、40mg程度の微小試料の測定を可能にした。さらに、この装置の性能を確認するため、タンタル,ニッケル及びセリウム酸化物の測定を行った。その結果、本装置で得た熱拡散率の値は、文献値及び汎用の熱拡散率測定装置により測定した値とほぼ一致し、微小なMA化合物の熱拡散率測定に本装置が有用であることを確認した。
高野 公秀; 伊藤 昭憲; 赤堀 光雄; 小川 徹; 沼田 正美; 木崎 實
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.842 - 845, 2002/11
(Cm,
Pu)混合酸化物及び窒化物固溶体の
線自己損傷による格子の膨張をX線解析により測定した。元の酸化物は
Cmの
崩壊により、(Cm
,Pu
)O
の組成を持っていた。これを643K及び1073Kで加熱した後、格子定数の時間変化を観察したところ、約5日で変化は収束した。格子定数の膨張率はともに2.6
10
であったが、格子定数の初期値はそれぞれ0.5394,0.5388nmであった。炭素熱還元法により酸化物から窒化物固溶体を調製し、同様に格子定数変化を観察した結果、初期の格子定数は0.4945nmで、膨張率は3.5
10
であり、酸化物に比べて大きい膨張率であった。
木崎 實; 本田 順一; 宇佐美 浩二; 大内 朝男*; 大枝 悦郎; 松本 征一郎
JAERI-Tech 2000-087, 50 Pages, 2001/02
東海ホットラボでは、四半世紀以上にわたって高温工学試験研究炉用燃料・材料の研究開発のための照射後試験を実施してきており、被覆粒子燃料,アロイ800H,圧力容器鋼材等の開発や選定、安全審査・設計工事認可対応に有用なデータを提供してきた。本報は、HTGRからスタートして最終的にHTTRに至る開発に伴って実施してきた材料関連照射後試験の技術的変遷と試験成果をまとめたもので、高温引張試験,クリープ試験,シャルピー衝撃試験,弾塑性破壊靱性(J)試験,動的破壊靱性(K
)試験,スモールパンチ試験,電気化学的腐食試験等について開発整備してきた試験装置,遠隔操作技術,評価技術,及び,耐熱・耐圧材料の高温照射脆化の特徴,さらには、これら材料の研究開発やホットラボ技術の進展への寄与等を概説する。
齋藤 順市; 酒井 陽之; 實川 資朗; 海野 明; 近江 正男; 木崎 實
KAERI-NEMAC/TR-32/95, 0, p.210 - 219, 1995/00
核融合炉材料の研究開発においては、核融合炉における中性子環境条件を近似できる加速器型中性子源による材料の照射試験が提案されているが、この照射体積は極めて小さい。従って、微小試験片を用いて材料の機械的特性を調べる試験技術の開発が不可欠となる。また、この微小試験片試験技術の開発は、実用炉構造材等の微小領域から採取した試料の機械的特性を評価する上でも重要となる。この微小試験片試験技術及び関連する各種試験装置等の開発においては、現在、遠隔操作型自動スモールパンチ(SP)試験装置が開発され、ホットセル内に設置されている。この装置によるコールド試験片を用いたSP試験が実施された良好なデータが得られている。また、微小試験加工用の放電加工装置及び微小試験片取扱システム(マイクロマニプレータ)の開発が現在進められている。
鈴木 雅秀; 鬼沢 邦雄; 木崎 實
JAERI-Research 94-015, 74 Pages, 1994/09
不純物元素の銅含有量の少ないA533B鋼について、照射脆化特性に関し、JMTRを用い照射速度ならびに照射温度依存性の観点から調べ、以下のことが判明した。中性子束が10から10
n/cm
(E
1MeV)の範囲では、照射速度効果は余り大きくない。照射温度の低下に伴い、照射による遷移温度の上昇量、降伏応力の増加量は共に大きくなり、その割合はそれぞれ、1
C/
Cおよび0.8MPa/
Cとなる。この他、低銅圧力容器鋼材の脆化に及ぼす影響因子について議論した。
近藤 達男; 菱沼 章道; 野田 健治; 衛藤 基邦; 辻 宏和; 中島 甫; 木内 清; 大野 英雄; 小川 徹; 大道 英樹; et al.
原子力工業, 39(8), p.1 - 80, 1993/08
来世紀に向けた新しい原子力システムには、材料はその実現の鍵の一つと考えている。本論文は原研の材料研究のうち、基盤技術研究のカテゴリーの活動成果及び今後の方向をまとめたものである。I.原子力材料基盤強化のための材料研究。II.新型原子炉材料研究の最前線(1)核融合,(2)高温ガス炉。III.原子力プラント材料耐久性挙動の予測とデータベース。IV.新しい素材設計と物質探索。V.エネルギービームを利用した機能性材料の開発。VI.原子力システム環境対応耐久性新素材の開発。VII.新しい材料照射試験施設と材料試験技術開発。(1)照射試験施設,(2)材料試験技術開発
實川 資朗; 木崎 實; 海野 明; 芝 清之; 菱沼 章道
Small Specimen Test Techniques; ASTM STP 1204, p.289 - 307, 1993/00
被引用回数:15 パーセンタイル:98.62円環状ノッチ付きパンチ試験、スモールパンチ試験、微小引張試験等をホットセル中で行なうための試験装置を開発している。加えてホットセル中で微小試験片を取り扱うためのマイクロマニピュレーター及び微小引張試験片等を製作するための放電加工材の製作も行っている。さらに、各試験法の適用範囲を評価するための試行も行った。スモールパンチ試験から得られる特性値と引張試験結果との相関は、あまり明瞭でなかった。円環状ノッチ付きパンチ試験で得られる脆性延性遷移温度はスモールパンチ試験の結果よりも高く標準シャルピー試験の結果に近かったが、材料依存性には相違も見られた。この違いは、試験片の寸法効果によるものと考えられる。
塚田 隆; 芝 清之; G.E.C.Bell*; 中島 甫; 木崎 實; 近江 正男; 須藤 健次; 後藤 一郎
JAERI-M 92-081, 27 Pages, 1992/06
原子炉の炉心で中性子照射を受けたステンレス鋼等の構造材料が、水中において応力腐食割れ(SCC)感受性を持つようになる照射腐食割れ(IASCC)の現象を研究することを目的として、照射材の高温水中腐食割れ試験を無人で長時間連続して行える装置を開発した。本装置により、原子炉照射した試験片を用いて高温高圧水中において低歪速度法(SSRT)試験を行い、そのSCC挙動を調べることができる。本装置は、ホットセル内に設置したSSRT試験装置本体及びそこへ高温高圧水を供給するループ方式の高温高圧水精製循環装置より構成される。本装置の設計にあたっては、高温水中SSRT試験に必要な事項のほか照射材を取り扱うに必要な事項に配慮した。照射材を用いた予備試験として、米国オークリッジ研究所の研究炉(ORR)で、8dpaまでスペクトル調整照射された試験片(SUS316鋼)の照射腐食割れ試験を実施し、IASCCの発生及び装置を十分な信頼性を確認した。
塚田 隆; 芝 清之; 近江 正男; 木崎 實; 松島 秀夫; 中島 甫
Proc. of the 3rd Asian Symp. on Research Reactor, 8 Pages, 1991/00
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、原子炉炉心構造材料(ステンレス鋼等)にとって共通の環境劣化効果である。それは、中性子/線照射と化学環境の共働効果である。IASCCは近年、軽水炉炉心構造物及び将来の核融合炉のプラズマ対向機器の寿命又は機能を制限する因子として注目されている。本報では、IASCC研究のために原研ホットラボに設置した、低歪速度引張試験(SSRT)装置及び電気化学的腐食試験装置について、その概要を報告する。SSRT試験装置では、照射済み試験片及びセル内装置の安全かつ確実な取り扱いのため、オートクレーブの簡便な締め付け機構の開発等を行った。この装置を用いて高温高圧水中におけるIASCCの発生を確認した。また、電気化学測定は照射材の遠隔腐食試験に適した方法と考えられ、これをホットセル内で行う装置の開発を行った。この装置により照射材のEPR(電気化学的再活性化)試験を実施した。
星屋 泰二; 高田 文樹; 木崎 實; 田昭 治*; 須藤 健次; 坂倉 敦; 市橋 芳徳
JAERI-M 89-205, 68 Pages, 1989/12
相変態材料に関する照射後物性データは、相変態挙動研究に必要な遠隔操作型温度可変式物性測定装置が開発されていないため殆ど報告されていない。このため形状記憶合金特有の形状特性と密接に関連する照射後変態特性変化を解明する目的で、温度可変式の遠隔操作型電気抵抗測定装置を初めて開発した。更にその装置を用いた形状記憶合金の照射後等時焼鈍実験及び等温焼鈍実験(照射後試験)を実施した。その結果、本装置に用いた単純試料駆動方式による温度制御方法はガンマ線感受性の高い半導体や温度センサーを使用しないため操作性及び信頼性の点からも遠隔操作型物性測定装置に最適であり、他の遠隔操作型装置への応用も可能であることが判明した。遠隔操作型電気抵抗測定装置は照射後の物性測定を行ううえで簡便な実験手段であり、構造敏感(structure sensitive)であるため中性子照射感受性の高い相変態材料の研究に有用である。
鈴木 元衛; 木崎 實; 高田 文樹
JAERI-M 88-217, 60 Pages, 1988/11
未照射および照射済のジルカロイ-2管を用いてヨウ素SCC試験を行った。試料管内部にヨウ素を封入し、アルゴンガスにより内圧を加え、直接通電によって350Cに加熱し、破損するまで保持した。内圧負荷モードについては、一定圧力の単調負荷および時間的に変化する変動負荷2種類で試験した。内圧の負荷モード、強度、および予め管内面に付けた傷の有無等の試験条件の組合わせに対する破損挙動を比較した。
西 剛史; 高野 公秀; 伊藤 昭憲; 赤堀 光雄; 湊 和生; 木崎 實
no journal, ,
酸化物燃料の高燃焼度化やプルサーマルの推進により、燃料中のTRU元素の生成量は増加する。これらの酸化物燃料の特性変化を定量的に評価するためには、TRU酸化物の熱膨張,比熱,熱伝導率等の基本的な熱物性を取得していくことが重要であると考える。そこで、TRU酸化物の一つであるAm酸化物の焼結体を調製し、レーザフラッシュ法により熱拡散率を測定した。Am酸化物の熱拡散率は、温度の上昇とともに減少し、1173Kと1273Kの間で熱拡散率の不連続な減少が観察された。この不連続な減少は相変態による影響と推察される。測定後の試料のO/Am比は1.73であった。一方、AmOとAm
O
の比熱の推測値を用いて熱伝導率を算出し、Schulzの式を用いて理論密度におけるAm酸化物の熱伝導率を評価した。理論密度におけるAm酸化物の熱伝導率の評価値は1473Kまでの温度領域において、温度とともに減少する傾向を示し、UO
及び(U
Pu
)O
の値よりも小さい値であることがわかった。したがって、燃料中のAmの増加は、燃料の熱伝導率を低下させる方向に作用することが本結果により明らかとなった。