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論文

Negligible hydrogen solubility in FeS under high-pressure and high-temperature conditions; Implications for hydrogen storage in planetary cores

高野 将大*; 鍵 裕之*; 森 悠一郎*; 小林 大輝*; 青木 勝敏*; 高橋 嘉夫*; 伊地知 雄太*; 柿澤 翔*; 辻野 典秀*; 肥後 祐司*; et al.

ACS Earth and Space Chemistry (Internet), 10(4), p.1047 - 1061, 2026/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:81.81(Chemistry, Multidisciplinary)

鉄一硫化物(FeS)は惑星物質中の主要な硫化物相であり、惑星内部における水素の潜在的な貯蔵相と考えられてきた。しかし、高圧高温条件下でのFeSへの水素溶解度については議論が続いている。本研究では、NiAs型構造のFeS相(FeS V)における水素の取り込み量を、放射光X線吸収分光、X線・中性子その場回折実験、および第一原理計算により再検討した。その結果、水素飽和条件で観測される体積膨張は、Fe$$^{3+}$$からFe$$^{2+}$$への還元およびFe欠損Fe$$_{1-delta}$$Sの$$delta$$値の減少によって説明でき、水素が格子に取り込まれている証拠は見られなかった。中性子回折解析でも、水素を含まない構造モデルが最も良い適合を示し、さらに第一原理計算でもFeS水素化物構造はエネルギー的に不安定であることが示された。これらの結果から、FeS格子中に取り込まれる水素量の上限は30GPaまでで約200ppm程度と推定される。したがって、コア形成初期には水素はFeSではなく金属鉄へ優先的に分配されると考えられる。

報告書

東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に関する放射線管理の基準の根拠及び課題について

山田 克典; 藤井 克年; 神田 浩志; 東 大輔; 小林 稔明; 中川 雅博; 深見 智代; 吉田 圭佑; 上野 有美; 中嶌 純也; et al.

JAEA-Review 2013-033, 51 Pages, 2013/12

JAEA-Review-2013-033.pdf:2.73MB

平成23年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故以降、放射線防護・放射線管理にかかわるさまざまな基準が策定された。インターネット等を通じて、これらの基準を調査した結果、下記13項目があげられた。(1)ヨウ素剤の服用基準値、(2)避難住民等に対するスクリーニングレベル、(3)避難区域、屋内退避等、(4)食品規制値(暫定規制値、基準値)、(5)放射線業務従事者の緊急時被ばく限度、(6)水浴場開設の判断基準、(7)学校・校庭の利用の判断基準、(8)作付基準、(9)飼料の暫定許容値、(10)堆肥の暫定許容値、(11)船舶、コンテナ等の除染基準、(12)廃棄物の取扱、処分等、(13)除染作業にかかわる基準。これらの基準の根拠を調査・整理し、今後の放射線防護、放射線管理の課題を検討した。

報告書

$$^{139}$$La(p,n)$$^{139}$$Ce反応による$$^{139}$$Ceの製造

石岡 典子; 出雲 三四六; 橋本 和幸; 小林 勝利; 松岡 弘充; 関根 俊明

JAERI-Tech 2001-095, 23 Pages, 2002/01

JAERI-Tech-2001-095.pdf:1.1MB

$$^{139}$$Ceは半減期T$$_{1/2}$$=137.2dayでEC崩壊して165.9keVの$$gamma$$線を放出し、Ge検出器の計数効率校正用に利用される。本研究では、$$^{139}$$La(p,n)$$^{139}$$Ce反応によって$$^{139}$$Ceを製造するために必要なターゲットの調整法ならびに$$^{139}$$Ceとランタンとの化学分離法を検討した。その結果、金属ランタン及び酸化ランタン粉末は、$$^{139}$$Ceを製造するためのターゲットとして用いられることを確認した。ランタンターゲットと生成した$$^{139}$$Ceの分離については溶媒抽出法とイオン交換法を比較した。

論文

Experimental radioimmunotherapy with $$^{186}$$Re-MAG3-A7 anti-colorectal cancer monoclonal antibody; Comparison with $$^{131}$$I-counterpart

絹谷 清剛*; 横山 邦彦*; 小林 勝利; 本石 章司; 小野間 克行; 渡辺 直人*; 秀毛 範至*; 分校 久志*; 道岸 隆敏*; 利波 紀久*

Annals of Nuclear Medicine, 15(3), p.199 - 202, 2001/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:32.59(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)

均一な腫瘍内放射線分布を仮定したモデル解析によりそれぞれの$$beta$$線核種の至適治療腫瘍サイズが示されている。本研究では、$$^{186}$$Reと$$^{131}$$I標識大腸癌抗体による放射免疫療法の効果を比較することにある。均一な組織内分布を仮定した線量計算に基づき算出した腫瘍線量を同一とした場合は、$$^{186}$$Re標識抗体の効果は、$$^{131}$$I標識抗体と同程度か若干劣るものであった。全身線量を同一とした場合は、$$^{186}$$Re標識抗体の効果が明らかに優れていた。この投与量における毒性に差は見られなかった。以上の結果は、腫瘍内線量分布が現実には不均一であるため、$$^{186}$$Reの$$beta$$線飛程が長いがゆえに腫瘍外に漏出した割合が大きいためであると考えられる。しかし、同一の毒性でより大きな腫瘍線量が得られるため$$^{186}$$Re標識抗体がより優れているものと考えられる。

論文

Methylxanthine sensitization of human colon cancer cells to $$^{186}$$Re-labeled monoclonal antibody

絹谷 清剛*; 横山 邦彦*; 久藤 美保*; 笠原 善仁*; 小林 勝利; 本石 章司; 小野間 克行; 分校 久志*; 道岸 隆敏*; 利波 紀久*

Journal of Nuclear Medicine, 42(4), p.596 - 600, 2001/04

正常p53遺伝子の欠けた腫瘍細胞は、電離放射線照射によるDNA障害を受けると細胞周期のG2期において停止し、その障害を修復することにより、放射線耐性を示す。methylxanthine誘導体がG2停止を阻害し、放射線増感効果を示すことが知られているものの、放射性アイソトープによる低線量率$$beta$$線照射に対する影響に関する情報は乏しいのが現状である。本研究の目的は、$$beta$$線照射に対するmethylxanthine誘導体の効果を観察し、内照射療法への応用の可否を検討することにある。LS180ヒト大腸癌細胞を、$$^{186}$$Re-MAG3あるいは$$^{186}$$Re-MAG3標識大腸癌A7抗体(0~25$$mu$$Ci/ml)により、pentoxifyllineあるいはCaffeineの存在下に照射し、細胞生存曲線を得て、methylxanthine誘導体による効果比を算出した。対照として、高線量率X線照(0~4Gy,1.4Gy/min)における効果比と比較した結果、$$^{186}$$Reの$$beta$$線の殺細胞効果が大きい可能性がある。

報告書

イメージングプレートによるJRR-2一次冷却系重水用アルミニウム配管中のトリチウム量の測定

本石 章司; 小林 勝利; 佐伯 秀也*

JAERI-Tech 2000-070, 34 Pages, 2000/12

JAERI-Tech-2000-070.pdf:5.19MB

JRR-2の廃止措置にあたり、一次冷却系重水の循環系統であった配管及び機器類に付着及び浸透しているトリチウム量の評価が重要となっている。アイソトープ開発室では、イメージングプレートを使用してAl配管中のトリチウム量と浸透深さを求める実験を行った。Al配管のトリチウム汚染面を除く部分にアクリル塗料を塗布し、1.5%(1.21M)フッ化水素酸溶液で汚染面の酸化被膜を一定時間(3分)溶解しイメージングプレートで測定した。その結果、トリチウムは深度方向に25$$mu$$mまで浸透していることを確認した。また、その90%は7$$mu$$m以内に分布していることを確認した。

論文

Production of $$^{186,188}$$Re and recovery of tungsten from spent $$^{188}$$W/$$^{188}$$Re generator

小林 勝利; 本石 章司; 照沼 久寿男; Rauf, A. A.*; 橋本 和幸

Radiochemistry, 42(6), p.551 - 554, 2000/12

がんの診断・治療用に注目されている$$^{186}$$Re,$$^{188}$$Reの供給のため製造技術を開発した。最初に、$$^{186}$$W(p,n)$$^{186}$$Re反応による製造法を述べるとともに、主として原子炉による$$^{186}$$Re,$$^{188}$$Reの製造工程(照射、化学分離・精製、放射能測定)、装置及び製品仕様などについて報告する。いずれも安定濃縮同位体である$$^{185}$$Re及び$$^{186}$$WO$$_{3}$$を照射し、化学分離・精製後の過レニウム酸水溶液及び$$^{188}$$W/$$^{188}$$Reジェネレータとして調製した。高価な$$^{186}$$WO$$_{3}$$の再利用と廃棄物の放射能低減のため、$$^{186}$$Re及び$$^{187}$$Wをトレーサに用いた模擬ジェネレータを試作し、アルミナカラムからAlを溶離しないでWのみを脱離する条件を検討した。NH$$_{4}$$OH及びNaOHを溶離剤とし、それぞれ90%または99%以上のWを回収しWO$$_{3}$$として調製後、放射化分析法で純度を確かめた。使用済の$$^{188}$$W/$$^{188}$$Reジェネレータについて本法を適用し、ターゲットとして再利用できるこが明らかとなった。

論文

Thermal neutron cross section and resonance integral of the reaction of $$^{135}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{136}$$Cs; Fundamental data for the transmutation of nuclear waste

初川 雄一; 篠原 伸夫; 畑 健太郎; 小林 勝利; 本石 章司; 棚瀬 正和; 加藤 敏郎*; 中村 詔司*; 原田 秀郎*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(3), p.455 - 458, 1999/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:75.00(Chemistry, Analytical)

放射性廃棄物の管理の一つの方法として原子炉や加速器による中性子を用いた核変換による消滅処理がある。しかしそのために必要な核データの信頼性は高くない。本研究ではこれら放射性核種の中性子吸収断面積と共鳴積分を東海研究所JRR-3Mを用いて測定した。今回の実験では230万年の半減期を有する$$^{135}$$Csの断面積測定を行った。$$^{135}$$Csは高純度試料の入手が困難なため$$^{137}$$Cs試料中の$$^{135}$$Csを利用した。あらかじめ質量分析法により$$^{135}$$Cs/$$^{137}$$Cs比を求めておいた試料を原子炉により中性子照射を行い$$^{135}$$Cs(n,$$gamma$$)反応により生成した$$^{136}$$Csを$$gamma$$線分光法により測定し、この反応断面積を求めた。カドミカプセルを用いた照射により共鳴積分も同時に求めた。中性子吸収断面積は既存の2つのデータのうちBaergらの値と一致したが、共鳴積分はBaergらの値の約2/3程の小さな値が得られた。

論文

ガドリニウム造影剤の体内残留を高感度で検出

小林 勝利; 羽鳥 晶子*

Isotope News, p.12 - 14, 1998/02

ガドリニウム(Gd)造影剤は、磁気共鳴断層撮影(MRI)用に開発された薬剤で一般に広く使われている。最近、厚生省の緊急安全性情報で、まれにショックやアレルギー反応などの副作用を起こすことが発表されている。従来は、放射性$$^{153}$$Gdなどで標識した造影剤を動物に投与して求めるので施設の管理や取り扱いなどに難点があるが、方法は、非放射性のGd(濃縮率30%)造影剤をラットに投与し、一定期間飼育後に血液や尿、臓器、全身切片などを採取して原子炉で照射する。生成した$$^{153}$$Gdの放射能を高純度ゲルマニウム検出器で定量し、さらにイメージングプレート・オートラジオグラフィシステム(BAS)で放射線画像としてとらえ、体内の残留分布を求める。試料調製が容易で、普通の実験室で扱えるとともに、動物試験と臨床試験における体内吸収、排泄の動態などの情報から種々の知見を得ることが可能となった。

論文

Synthesis of $$^{188}$$Re-MDP complex using carrier-free $$^{188}$$Re

橋本 和幸; S.Bagiawati*; 出雲 三四六; 小林 勝利

Applied Radiation and Isotopes, 47(2), p.195 - 199, 1996/00

 被引用回数:23 パーセンタイル:84.87(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

放射性レニウム($$^{186}$$Re、$$^{188}$$Re)は、その核的性質から診断と治療が同時にできる核種として注目されている。また、$$^{99m}$$Tc-methylene diphosphonate($$^{99m}$$Tc-MDP)は、骨疾患の診断に有効な放射性医薬品として幅広く用いられている。本研究では、$$^{188}$$W/$$^{188}$$Reジェネレータから得られる無担体の$$^{188}$$Reを用いて、Re-MDP標識化合物の合成条件の検討を行った。還元剤としては、塩化スズを用いた。Re-MDPの収率に影響を及ぼす種々の要因(塩化スズの濃度、反応時間、酸化防止剤、温度、pH、イオン強度および担体)について調べた。さらに得られたRe-MDP錯体のpH変化に対する安定性についても検討を加えた。

論文

Tantalum-183: Cyclotron production of a neutron-rich biomedical tracer

重田 典子; Lambrecht, R. M.*; 松岡 弘充; 長 明彦; 小泉 光生; 小林 勝利; 出雲 三四六; 橋本 和幸; 関根 俊明

Applied Radiation and Isotopes, 47(2), p.171 - 174, 1996/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:38.33(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

我々は、$$^{186}$$WO$$_{3}$$濃縮同位体(99.7%)の厚いターゲットに、13.6MeVの陽子ビームを照射し、$$^{186}$$W(p,$$alpha$$)$$^{183}$$Ta核反応によるNo-Carrier-Added $$^{183}$$Taを製造した。陽子及び重陽子核反応を利用して$$^{183}$$Taを生成させるために、アリスコードを用いて、照射条件を理論的に決定した。さらに、植物(かやつり草)中での$$^{183}$$Ta種の移動を、ラジオルミノグラフィー法を採用したバイオイメージングアナライザーによって、測定した。その結果、$$^{183}$$Taは、放射性タンタルの医薬品における研究開発や生態毒性研究のためのトレーサーとして有効であることがわかった。

論文

Production method of no-carrier-added $$^{186}$$Re

重田 典子; 松岡 弘充; 長 明彦; 小泉 光生; 出雲 三四六; 小林 勝利; 橋本 和幸; 関根 俊明; Lambrecht, R. M.*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 205(1), p.85 - 92, 1996/00

 被引用回数:50 パーセンタイル:95.32(Chemistry, Analytical)

レニウムは、周期律表のマンガン族に位置する元素で、テクネチウムと同様な挙動を生体内で示すと考えられている。その中でも$$^{186}$$Reは、高エネルギー$$beta$$線を放出し(最大エネルギー;1.07MeV)、半減期3.8日と放射免疫治療に適した特性を持っている。これまでの$$^{186}$$Reの製造に関する報告では、原子炉を利用した$$^{185}$$Re(n,$$gamma$$)反応による方法が用いられている。そこで、我々は、放射免疫治療に必要である高い比放射能で$$^{186}$$Reを得るために、原研高崎AVFサイクロトロンを用いて、$$^{186}$$W(p,n)反応から生成する$$^{186}$$Reの製造技術の開発を行った。また、この反応による$$^{186}$$Reの反応断面積の測定もあわせて行ったので報告する。

論文

Measurement of the thermal neutron cross section of the $$^{90}$$Sr(n,$$gamma$$)$$^{91}$$Sr reaction

原田 秀郎*; 関根 俊明; 初川 雄一; 重田 典子; 小林 勝利; 大槻 勤*; 加藤 敏郎*

Journal of Nuclear Science and Technology, 31(3), p.173 - 179, 1994/03

 被引用回数:25 パーセンタイル:86.47(Nuclear Science & Technology)

放射性廃棄物核種の消滅処理研究に必要な基礎的データとして$$^{90}$$Sr(n,$$gamma$$)$$^{91}$$Sr反応の熱中性子断面積を測定した。約2MBqの$$^{90}$$Srターゲットを原子炉中性子で10分間照射した。中性子束モニターとしCo/Al合金とAu/Al合金を使用し、中性子束とWestcottの熱外中性子指標を決定した。照射済みターゲットのSrはイオン交換法により他の核種から分離し、$$^{91}$$Sr放射能はGe検出器で測定した。ターゲットには、照射前に一定量の$$^{85}$$Srが混合してあり、$$^{85}$$Srからの$$gamma$$線を測定することにより、化学的精製後の$$^{90}$$Sr原子数を決定した。この結果、$$^{90}$$Sr(n,$$gamma$$)$$^{91}$$Sr反応の実効断面積を得た。更に、この反応の共鳴積分をCd比法で測定した。共鳴積分の上限値として0.16bが得られたので、熱中性子断面積(2200m/s中性子の断面積)を0.0153$$^{+0.0013-0.0042}$$bと結論した。

論文

A New radioisotope-production research facility utilizing ion beams from AVF cyclotron

関根 俊明; 出雲 三四六; 松岡 弘充; 小林 勝利; 重田 典子; 長 明彦; 小泉 光生; 本石 章司; 橋本 和幸; 初川 雄一; et al.

Proc. of the 5th Int. Workshop on Targetry and Target Chemistry, 0, p.347 - 352, 1994/00

高崎研イオン照射研究施設TIARAのAVFサイクロトロンのイオンビームを用いるラジオアイソトープ製造研究施設の設備と研究内容について発表する。施設は照射室、ホットラボ、測定室、化学実験室からなり、これらに照射装置、固体ターゲット搬送装置、化学分離セル、標識化合物合成セル、フード等を備えている。照射装置は一本のビームラインで固体・液体・気体の照射を可能にする点でユニークである。これらを用いてこれまでに$$^{139}$$Ce製造技術の開発、$$^{186}$$W(p,n)$$^{186}$$Re反応励起関数測定を行った。

論文

Measurement of thermal neutron cross section and resonance integral of the reaction $$^{137}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{138}$$Cs

関根 俊明; 初川 雄一; 小林 勝利; 原田 秀郎*; 渡辺 尚*; 加藤 敏郎*

Journal of Nuclear Science and Technology, 30(11), p.1099 - 1106, 1993/11

 被引用回数:30 パーセンタイル:90.98(Nuclear Science & Technology)

放射性廃棄物核種の消滅処理研究に必要な基礎的データとして、$$^{137}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{138}$$Cs反応の熱中性子断面積と共鳴積分をCd比法を元にして測定した。約0.4MBqの$$^{137}$$Csを可動のCd遮蔽体を備えた気送管を用いることにより、スペクトルの大きく異なる中性子照射を行った。中性子束とその中の熱外中性子の割合をモニターするためにスペクトル依存性の異なる複数の放射化検出器を同時に照射した。照射後、$$^{137}$$Cs試料を化学的に精製してから高純度Ge検出器で$$gamma$$線スペクトルを測定し$$^{138}$$Csの収率を求めた。中性子スペクトルの差による$$^{138}$$Cs収率の変化と中性子束に関する測定結果から$$^{137}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{138}$$Cs反応の熱中性子断面積(2200m・s$$^{-1}$$中性子)0.25$$pm$$0.02bと共鳴積分0.36$$pm$$0.07bを得た。この結果は我々が以前に報告した原子炉中性子に対する実効断面積値と矛盾しない。本研究の結果、評価値は共鳴積分を過大に見積もっていることが明らかになった。

論文

Measurement of the thermal neutron cross section and resonance integral of the reaction $$^{137}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{138}$$Cs

関根 俊明; 初川 雄一; 小林 勝利; 原田 秀郎*; 渡辺 尚*; 加藤 敏郎*

Proc. of the Nuclear Data for Science and Technology, p.57 - 58, 1992/00

放射性廃棄物核種の消滅処理研究に必要な基礎的データとして、$$^{137}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{138}$$Cs反応の断面積を測定した。0.4MBqの$$^{137}$$Csターゲツトを4$$times$$10$$^{13}$$n/cm$$^{2}$$/secの熱中性子束で10分間照射し、化学的に精製してから、相対効率90%のGe検出器で$$gamma$$線スペクトルを測定した。$$^{137}$$Csと$$^{138}$$Csの$$gamma$$線強度比から得られた熱中性子断面積はStupegiaの報告値の2倍であった。そこで、更に詳しいデータを得るためにJRR-4気送管に設置されたCd遮蔽筒を用いてCd比測定実験を行った。その結果、熱中性子(2200m/sec中性子)断面積0.25$$pm$$0.02b、共鳴積分0.36$$pm$$0.07bを得た。この結果は、Stupegiaと我々の結果のくい違いは中性子スペクトルの差によるものでないことを示した。以上の結果は$$^{138}$$Cs異性体の生成を無視して得たものであるが、Huizengaらのモデルによって核異性体生成比を計算し、これによる誤差を評価した。

論文

Radionuclide metrology for the quality assurance of radioisotope products

源河 次雄; 竹内 紀男; 岩本 清吉; 小林 勝利

Proc. of the 3rd Asian Symp. on Research Reactor, p.365 - 374, 1991/00

現在、原研では、約40種類のラジオアイソトープをJRR-2,3,4及びJMTRを使用して製造し、頒布している。これらの工程管理又は品質管理のために、いろいろな放射能測定法及び測定器を開発してきたのでそのいくつかについて紹介する。種々の形状の試料を24ヶまで装着できる全自動ガンマ線スペクトル解析装置を設計製作した。またガンマ線スペクトル解析関連の国際比較にも積極的に参加し、トレーサビリティの確立と測定技術水準の向上に努めた。ベータ線放射ラジオアイソトープの放射能測定のためには、微少熱量計を設計製作し、純ベータ核種のみならず、軟X、$$gamma$$線の測定法にも適用し、好成績をおさめることができた。その他、二次標準器としての高安定高気圧型電離箱や、複雑な崩壊形式をもつガンマ放射体を精度よく測定するための高効率ガンマ線検出装置等を開発した。

論文

Measurement of thermal neutron cross section of $$^{137}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{138}$$Cs reaction

原田 秀郎*; 渡辺 尚*; 関根 俊明; 初川 雄一; 小林 勝利; 加藤 敏郎*

Journal of Nuclear Science and Technology, 27(6), p.577 - 580, 1990/06

放射性廃棄物核種として問題になる$$^{137}$$Csの熱中性子捕獲反応断面積を測定した。0.1MBqの$$^{137}$$Cs試料(CsCl)をCo/Al中性子束モニターと共にJRR-4のT-パイプで10分間照射した。照射後、ゼオライトを用いてセシウムを精製し、$$gamma$$線スペクトルを測定した。これから$$^{137}$$Cs放射能に対する$$^{138}$$Cs生成量を求め、中性子束の結果と合わせて、$$^{137}$$Cs(n,$$gamma$$)$$^{138}$$Cs反応の熱中性子断面積として0.250$$pm$$0.013bを得た。この値は従来の報告値より2.3倍大きい。

論文

放射能測定用双子型伝導微少熱量計

源河 次雄; 小林 勝利; 竹内 紀男; 石川 勇; 保泉 澄

Radioisotopes, 37(3), p.155 - 158, 1988/00

主として純$$beta$$放射体測定用として、保守管理が容易で高感度高安定な熱量計を開発した。試料セルは、0.5mm厚のアルミニューム製で、内寸が46.5mm$$times$$54.0mmの大きさを持ち、左右対称に2個セットされている。 各セルには化合物半導体の感熱素子が3個宛取りつけられ、試料からの熱は、これらを通ってアルミニウ恒温体に流れる。本装置により約3.7GBq(100mCi)のトリチウム水を測定し液体シンチレーション計数法と比較し5%以内での一致をみた。

口頭

ガラス溶融炉の炉内計測技術の開発,2

中崎 和寿; 高谷 暁和; 加藤 淳也; 小林 正宏; 松村 忠幸; 新妻 孝一; 藤原 孝治

no journal, , 

ガラス固化技術開発施設(TVF)では、ガラス溶融炉の炉内構造物の形状及び侵食量を遠隔操作で計測する炉内計測技術の開発を行っている。本報告では、開発した形状計測装置を用いて取得したデータを3次元的に可視化するデータ処理方法について述べるとともに、高線量のホット環境下にあるTVFガラス溶融炉に適用し、電極表面の侵食量分布を評価した結果について報告する。

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