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論文

Evaluation of thermal strain induced in components of Nb$$_{3}$$Sn strand during cooling

諏訪 友音*; 辺見 努*; 齊藤 徹*; 高橋 良和*; 小泉 徳潔*; Luzin, V.*; 鈴木 裕士; Harjo, S.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 28(3), p.6001104_1 - 6001104_4, 2018/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:7.67(Engineering, Electrical & Electronic)

Nb$$_{3}$$Sn strands, whose properties are very sensitive to stress/strain, are utilized for ITER cable-in-conduit conductor (CICC) of the central solenoids. The Nb$$_{3}$$Sn strands experience temperature range of $$sim$$1000 K from the temperature of the heat treatment with the initiation of the Nb$$_{3}$$Sn reaction to the operation temperature of $$sim$$4 K. Due to this large temperature range, large thermal strain is induced in the Nb$$_{3}$$Sn filaments due to the differences between the coefficients of thermal expansion and Young's moduli of the components of the strand. Therefore, it is considered that initial performance of the CICC is influenced by the thermal strain on the Nb$$_{3}$$Sn, and it is important to evaluate the strain state of the Nb$$_{3}$$Sn strand at low temperature. In this study, the thermal strain of the components of free Nb$$_{3}$$Sn strand was measured by neutron diffraction and stress/strain state was assessed from room temperature to low temperature. As the results of diffraction measurements, it was found that 0.111 % and 0.209 % compressive strain were generated in Nb$$_{3}$$Sn filaments at 300 and 10 K, respectively.

論文

Evaluation of bending strain in Nb$$_{3}$$Sn strands of CIC conductor using neutron diffraction

辺見 努*; Harjo, S.; 梶谷 秀樹*; 諏訪 友音*; 齊藤 徹*; 相澤 一也; 長村 光造*; 小泉 徳潔*

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 27(4), p.4200905_1 - 4200905_5, 2017/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:7.98(Engineering, Electrical & Electronic)

The superconducting property of Nb$$_{3}$$Sn strands is very sensitive to strain. The transverse electromagnetic loading has been considered as a major origin of the degradation of Nb$$_{3}$$Sn cable-in-conduit conductors (CICCs) due to the local bending. Since the bending pitch is around 5 mm due to contacting of strands compacted by the electromagnetic transverse loading, there is a possibility of a large bending strain with small deflection of strands. The bending strain of the strands cannot be evaluated from only the small deflection obtained visually. Measuring bending strain of Nb$$_{3}$$Sn strand in CICCs is important for evaluating the conductor performance. Neutrons, which have a large penetration depth, are a powerful tool to evaluate the internal strain of Nb$$_{3}$$Sn in the CICC. This paper shows that the bending strain in Nb$$_{3}$$Sn strands of CICCs can be determined by the neutron diffraction profile nondestructively and quantitatively.

論文

波状曲げ変形を受けたNb$$_{3}$$Sn素線の臨界電流特性評価手法の開発

梶谷 秀樹; 石山 敦士*; 我妻 洸*; 村上 陽之; 辺見 努; 小泉 徳潔

低温工学, 50(12), p.608 - 615, 2015/12

ITER TFコイルに用いられるケーブルインコンジット(CIC)導体には、Nb$$_{3}$$Sn超伝導線が用いられている。CIC導体内部のNb$$_{3}$$Sn超伝導線は、電磁力によって、波状の曲げ変形を受けることで、その超伝導性能が劣化する。導体性能を正確に評価するためには、この劣化量を正確に把握しておく必要がある。波状の曲げ変形を受けた時の素線の超伝導性能評価手法は、既に開発されているが、このような既存の手法は、膨大な計算時間を必要とするものであるため、導体内数百本分のNb$$_{3}$$Sn超伝導線に同時に適用することは、計算時間やメモリ容量の観点から、不可能である。そのため、このようなNb$$_{3}$$Sn超伝導線の波状曲げ変形に対して、計算時間を大幅に短縮することのできる新たな評価手法を確立する必要があった。そこで、われわれは、超伝導線内のフィラメント間で電流が転流しないことを仮定した高抵抗モデル(HTRM)と呼ばれる評価手法の概念を波状曲げ変形に導入することによって、定量的かつ高速に波状曲げ変形特性を評価することのできる手法を開発した。開発した手法を用いて計算したNb$$_{3}$$Sn超伝導線の波状曲げ変形特性は、試験結果のそれと比較的よく一致し、本手法の妥当性を確認することができた。この結果は、Nb$$_{3}$$Sn超伝導線の波状曲げ変形特性を高速に評価できるようになったことによって、導体内数百本のNb$$_{3}$$Sn超伝導線に対しても適用できることを示す。以上より、導体性能の定量的な評価が可能となった。

論文

Accuracy of prediction method of cryogenic tensile strength for austenitic stainless steels in ITER toroidal field coil structure

櫻井 武尊; 井口 将秀; 中平 昌隆; 斎藤 徹*; 森本 将明*; 稲垣 隆*; Hong, Y.-S.*; 松井 邦浩; 辺見 努; 梶谷 秀樹; et al.

Physics Procedia, 67, p.536 - 542, 2015/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:73.39

原子力機構はこれまで、極低温で使用されるITER超伝導コイルに適用するオーステナイト系ステンレス鋼の合理的な品質管理手法の開発確立を目的に、室温で測定された引張強さと、炭素と窒素の含有量の関数として二次曲線を用いた4Kでの引張強度予測手法を開発してきた。核融合発電の技術的成立の実証を目指して建設が進んでいるITERでは、超伝導コイルが使用される。超伝導コイルシステムの一つであるTFコイルの容器構造物には巨大な電磁力に耐えるため、構造材料として高マンガンステンレス鋼JJ1及び高窒素添加型316LNが使用される。原子力機構はITER TFコイル構造物の調達責任を負っており、2012年から実機構造材料調達を開始し、矩形材,丸棒材,異形鍛造材などの製造を進めている。原子力機構は、構造材料の高マンガンステンレス鋼JJ1及び高窒素添加型316LNの機械特性を多数取得しており、本研究ではこれらの試験データを用いて、原子力機構が開発してきた4K強度予測手法の実機TFコイル構造物用材料に対する予測精度について評価を実施したので報告する。

論文

Behavior of Nb$$_{3}$$Sn cable assembled with conduit for ITER central solenoid

名原 啓博; 諏訪 友音; 高橋 良和; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 櫻井 武尊; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.4200305_1 - 4200305_5, 2015/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Engineering, Electrical & Electronic)

JAEA procures all superconductors for central solenoid (CS) in the ITER project. The cable is inserted into a conduit and compacted with it. During the insertion, the number of the rotation at the point ($$N_{p}$$) of the TF cable increased linearly to 50 against the inserted cable length ($$l_{i}$$). At first, $$N_{p}$$ of the CS cable also increased linearly by $$l_{i}$$ of 150 m. However, the increasing rate declined and the $$N_{p}$$ became constant to 30 at 600 m. During the compaction, the number of the rotation at the tail ($$N_{t}$$) of the CS cable increased linearly to 69 against the compacted cable length ($$l_{c}$$). It is important to measure not only $$N_{p}$$ but also $$N_{t}$$ because the rotation affects the twist pitch of the cable ($$l_{p}$$). After manufacturing the CS conductor, an X-ray transmission imaging made clear the $$l_{p}$$ along the whole length of the conductor for the first time. The $$l_{p}$$ peaked at the point; thus, a conductor sample should be taken there to investigate the effect of the $$l_{p}$$ elongation on the conductor performance.

論文

完全オーステナイト系ステンレス鋼のレーザ溶接技術開発

高野 克敏; 小泉 徳潔; 芹澤 久*; 坪田 秀峰*; 牧野 吉延*

溶接学会論文集(インターネット), 33(2), p.126 - 132, 2015/06

TFコイル巻線部で使用するラジアル・プレート(RP)は、高さ13m, 幅9m, 厚さ10cmのステンレス鋼製の大型構造物であるにも拘らず、高精度な製作公差が要求されている。また、TFコイルの製作では、ITER計画における製作工程を満足するために、3週間毎に1枚のRPを製作する必要があり、RPの製作は、効率的手法を採用する必要がある。そこで、RPの製作では、組立時の溶接変形を十分に小さく抑える必要があること、及び溶接時間の短縮を図る必要があることから、レーザ溶接を採用することとした。ただし、RPに使用する材料は、機械特性の要求から、高窒素を含有した完全オーステナイト・ステンレス鋼を用いるため、溶接による割れ感受性が高く、欠陥の無い健全な溶接品質を確保するためには、高度なレーザ溶接技術の開発が必要となる。そこで、著者らは、RPへのレーザ溶接の適用を目指し、完全オーステナイト・ステンレス鋼におけるレーザ溶接の試作試験を実施した。その結果、溶接ヘッドの傾斜角を最適化することにより、溶接割れに対し有効であることが分かった。また、RPに使用する材料の化学成分を最適化することにより、溶接割れの感受性を低減できた。これらの結果により、RPへのレーザ溶接の適用性を実証し、高効率な製作方法を確立することができた。

論文

Welding joint design of ITER toroidal field coil structure under cryogenic environment

井口 将秀; 櫻井 武尊; 中平 昌隆; 小泉 徳潔; 中嶋 秀夫

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 6 Pages, 2015/05

原子力機構は、ITER TFコイル構造物の製作にあたり、周辺機器を支持する付属物とコイル容器との接続に、部分溶け込み溶接の適用を提案している。これは、付属物が複雑形状を呈しており、溶接作業性が極めて悪いことに起因する。部分溶け込みは、非溶け込み部を有することから、その先端は極めて高い応力集中が生じ、ITER供用中にき裂進展に至る可能性がある。そのため、設計段階から疲労き裂進展挙動について把握する必要があるが、有限要素法等の数値計算では、実際の溶接部のき裂進展挙動を正確に模擬することは現状極めて困難であり、過度に保守的な設計係数を適用する必要がある。一方、部分溶け込み溶接部を模擬した実規模疲労試験体を用いて、き裂進展挙動を測定する方法も考えられるが、極低温(4.2K)という環境下で、100mm近い板厚の試験体の疲労試験を実施できる設備は、現状存在せず、新たな試験設備の建設は、費用及び時間の面から現実的ではない。そこで原子力機構は、実機形状の部分溶け込み溶接継手を有する部分溶け込み溶接継手試験体を製作し、非溶け込み部先端を残したCT試験片を採取し、4.2Kでのき裂進展挙動を把握する試験を実施した。CT試験片は汎用的に疲労き裂進展試験に供されるものであり、既存の試験設備で試験可能である。これらのCT試験片を使用した疲労き裂進展試験から、き裂進展挙動を明らかにするとともに、き裂進展を計算するために必要な物理係数を取得し、保守的な設計係数を用いることなく、TFコイル構造物を設計できる見通しを得た。

論文

日本におけるITER超伝導コイルの開発

小泉 徳潔; 布谷 嘉彦

FSST News, (143), p.6 - 10, 2014/10

未踏科学技術協会超伝導科学技術研究会の依頼により、日本におけるITER超伝導マグネットの開発、製作の進捗について解説する。日本では、導体製作に関しては、担当する33本のTF導体の製作を完了し、CS導体の製作に着手した。CS導体の開発では、繰り返し通電による性能劣化が観測されたが、素線の座屈曲げが原因であることを解明し、撚線の撚ピッチを短くすることで問題を解決し、実機製作を開始させた。また、TFコイルの調達では、(1)$$pm$$0.01%の高精度の巻線技術の開発、(2)$$pm$$0.02%の高精度での熱処理による導体の伸縮量の予測技術、(3)高精度ラジアル・プレート製作技術の開発等を通して、TFコイル巻線製作上の技術課題を解決するとともに、実機巻線製作用治具の検証試験も進め、実機TFコイル巻線の製作に目途を立てた。これらの成果をもとに、実機TFコイルの製作に着手している。

論文

Effects of high-pressure annealing on critical current density in 122 type iron pnictide wires

Pyon, S.*; 土屋 雄司*; 井上 啓*; 小泉 徳潔; 梶谷 秀樹; 為ヶ井 強*

Physica C, 504, p.69 - 72, 2014/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:19.63(Physics, Applied)

鉄系超伝導体は、高い上部臨界磁場と小さい異方性などの超伝導線材応用に関して有利な特性を有する。一方、超伝導粒同志の結合が弱い等の課題もある。そこで、600$$^{circ}$$C、4時間の熱間等方加圧(HIP)法を用いて、結晶粒の結合を改善した。これにより、臨界電流密度を約6倍に増大させることに成功した。

論文

Manufacturing technology and material properties of high nitrogen austenitic stainless steel forgings for ITER TF coil cases

押川 巧*; 船越 義彦*; 今岡 宏志*; 吉川 耕平*; 真有 康孝*; 井口 将秀; 櫻井 武尊; 中平 昌隆; 小泉 徳潔; 中嶋 秀夫

Proceedings of 19th International Forgemasters Meeting (IFM 2014), p.254 - 259, 2014/09

ITERは核融合発電を検証するために建設が進められている実験炉である。日本が調達責任を有しているトロイダル磁場コイル(TFC)は、高さ約17m、幅約9mのD型形状の溶接鋼構造体であり、重要なITER構成部品の一つである。ITERの運転温度である4Kにおいて、TFCの超伝導部に生じる電磁力を支えるためにTFC容器は強化型オーステナイト系ステンレス鋼を使用する。また、高剛性を実現するために600mmを超える板厚を有し、かつ複雑な三次元形状を呈している部材もある。鍛造後の機械加工量を最小化するために、最終形状に極力近づけた仕上げ形状に鍛造する必要がある。しかし、このような鍛造プロセスを適用して極厚複雑形状部材を製造した実績はないため、二種類の極厚複雑形状材料の実規模試作を行い、自由鍛造による製造プロセスの検証、超音波探傷試験,冶金試験,常温及び4Kでの機械特性試験を実施した。その結果、自由鍛造プロセスを用いた鍛造によって最終形状に近い鍛造仕上げ形状を実現できること、及びこれらの材料がITER要求値を上回る材料特性を有していることを確認した。

論文

原子力(技術トピックス編); ITERトロイダル磁場(TF)コイルの開発

辺見 努; 梶谷 秀樹; 高野 克敏; 松井 邦浩; 小泉 徳潔

溶接学会誌, 83(6), p.497 - 502, 2014/09

原子力機構は、ITER計画における日本の国内機関として、9個のトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当している。TFコイルでは、絶縁材の機械的,電気的信頼性向上のため、導体絶縁に他のターンの電磁力が重畳されないように、ラジアル・プレート(RP)構造を採用している。また、超伝導生成熱処理後に0.1%以上の曲げ歪を超伝導導体に加えることができないため、D型形状に巻線した後、熱処理し、RP溝に導体を挿入する。RP溝と導体のギャップから、導体をRPに挿入するためには、導体長として0.02%(1ターン約34mに対して7mm)で巻線形状を管理する必要がある。そこで、(1)RP組立時のRP溝長の調整、(2)高精度巻線技術の確立、及び(3)熱処理前後の導体収縮量の評価の3本柱を技術開発のターゲットに定め、この技術課題に立ち向かうこととし、その結果、許容できる導体長の裕度の範囲で巻線形状を管理できることを示し、導体をRP溝に挿入可能であることを確認した。これより、TFコイル製作の技術課題のうち、最も困難な課題の一つが解決された。

論文

Optimization of heat treatment of Japanese Nb$$_3$$Sn conductors for toroidal field coils in ITER

名原 啓博; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 諏訪 友音; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.6000605_1 - 6000605_5, 2014/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:39.64(Engineering, Electrical & Electronic)

ITERトロイダル磁場コイル用Nb$$_3$$Sn超伝導導体は、超伝導物質であるNb$$_3$$Snを生成するための熱処理を必要とし、その熱処理パターンによって導体性能が変わり得る。そこで、従来の熱処理パターンで得られていた導体性能に比べ、熱処理パターンの最適化による導体性能の向上を試みた。まず、導体を構成する超伝導素線を対象とし、臨界電流,ヒステリシス損失,残留抵抗比に関して、最適な熱処理パターンを見いだした。次に、その最適な熱処理パターンを短尺の導体サンプルに適用し、実規模導体試験装置を用いて導体性能の試験を行った。その結果、繰返し負荷に対する分流開始温度の低下度合いは、従来の熱処理パターンに比べて小さく抑えることができた。また、交流損失は従来の熱処理パターンとほぼ同じ値を維持することができた。本試験で用いた導体サンプルは、ITERの調達取り決め(PA)における量産段階の導体から切り出したものであり、ともにPAの合格基準を満足することができた。

論文

Investigation of strand bending in the He-inlet during reaction heat treatment for ITER TF Coils

辺見 努; 松井 邦浩; 梶谷 秀樹; 奥野 清; 小泉 徳潔; 石見 明洋; 勝山 幸三

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.4802704_1 - 4802704_4, 2014/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:9.47(Engineering, Electrical & Electronic)

原子力機構はITER計画において9個のトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当する。TFコイルの巻線はNb$$_{3}$$Sn超伝導導体、ジョイント部及び冷媒入口部等から構成される。冷媒入口部近傍の超伝導導体は7Tの磁場中で68kAの電流容量が求められ、高い超伝導性能が要求され、Nb$$_{3}$$Sn素線の曲げ等による劣化を避ける必要がある。冷媒入口部では、超伝導体を生成するための熱処理において、ステンレス鋼製のジャケットとNb$$_{3}$$Sn撚線の熱膨張率の違いにより、圧縮方向の熱残留歪が生じる。また、ヘリウムを導入するために撚線とジャケットとの間に隙間が生じるが、熱残留圧縮歪により、この隙間においてNb$$_{3}$$Sn素線が座屈して曲げが生じ、超伝導性能が劣化する可能性がある。そこで、Nb$$_{3}$$Sn素線に曲げが生じた場合に変化する熱処理中の冷媒入口部の伸び及び熱処理後のジャケットの熱残留歪を測定し、素線の曲げの発生状況を調査した。加えて、原子力機構(大洗)の照射燃料集合体試験施設(FMF)に設置された高解像度X線CTを用いた非破壊検査による詳細な素線の曲げ観察を実施した。以上をまとめて、冷媒入口部近傍のNb$$_{3}$$Sn素線の曲げの発生状況を調査した結果について報告する。

論文

Progress of manufacturing trials for the ITER toroidal field coil structures

井口 将秀; 森本 将明; 千田 豊*; 辺見 努; 中嶋 秀夫; 中平 昌隆; 小泉 徳潔; 山本 暁男*; 三宅 孝司*; 澤 直樹*

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.3801004_1 - 3801004_4, 2014/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:35.78(Engineering, Electrical & Electronic)

TFコイル構造物は高さ16.5m、幅9mのD型形状の超伝導巻線部を格納するサブアッセンブリから成り、サブアッセンブリはベーシックセグメントを溶接で接合し製作する。TFコイル構造物製作前段階の試作試験では、実機ベーシックセグメントと同形状の試験体を、強拘束溶接治具による溶接変形制御方法を適用した片側狭開先溶接により試作し、本溶接制御手法によるTFコイル構造物の製作に目途を立てた。しかし、TFコイル構造物は最終寸法公差2mm以下という厳しい公差が要求されており、溶接後に機械加工が必須となる。このため、より合理的な製造のためには、より少ない溶接変形でTFコイル構造物を製作し、機械加工量を低減することが重要である。そこで、これまで適用されてこなかった両側狭開先を適用したバランス溶接による溶接変形制御方法の確立を目的とし、実規模ベーシックセグメント試作により、その溶接制御方法について検討を行った。本試作結果から、両側狭開先溶接を適用することで、ベーシックセグメント製作における溶接変形を低減でき、合理的にTFコイル構造物を製作できる見通しを得た。本発表では以上の結果について報告する。

論文

Fabrication of super electromagnetic coil support using HIP diffusion bonding

高橋 正和*; 増尾 大慈*; 高野 克敏; 小泉 徳潔

Proceedings of 11th International Conference on Hot Isostatic Pressing (HIP 2014), 4 Pages, 2014/06

TFコイル構造物は高さ16.5m,幅9mの大型構造物であるが、数mmの高精度な製作公差で製作する必要がある。また、大型構造物の製作方法は、無垢材のオーステナイト・ステンレス鋼から機械加工による削り出しによって製作する方法が採用されているが、本方法は材料の歩留まりが悪く、長時間の機械加工時間を要することから非合理的である。このため、原子力機構では、高精度で合理的な製作方法を開発するため、熱間等方加圧(HIP)による拡散接合を用いた大型構造物の製作技術開発を進めている。技術開発の結果、材料歩留りを約50%、加工時間を約40%合理化できるとともに、高精度な寸法公差を達成し、HIPによる大型構造物の製作が有効であることを示した。

論文

Comparison of $$J$$c characteristics in PIT wires based on BaFe$$_{2}$$As$$_{2}$$ with different substitutions

為ヶ井 強*; Pyon, S.*; Ding, Q. P.*; 井上 啓*; 小林 啓紀*; 土屋 雄司*; Sun, Y.*; 梶谷 秀樹; 小泉 徳潔

Journal of Physics; Conference Series, 507(2), p.022041_1 - 022041_4, 2014/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:76.75

鉄系超伝導体において、化合物の臨界電流密度($$J$$c)への影響を調査した。この中で、(Ba,K)Fe$$_{2}$$As,P2及びBa(Fe,Co)$$_{2}$$As$$_{2}$$が、比較的高いJcを示すことが分かった。さらに、これらの線に、120MPa, 600$$^{circ}$$Cの等方圧加熱接合(HIP)処理を施すことで、さらに$$J$$cを向上でき、最大で32,000A/cm$$^{2}$$(4.2K)と、従来の$$J$$cに比べて一桁以上高いJcを得ることができた。

論文

熱間等方加圧(HIP)拡散接合法による核融合炉超電導コイル用ラジアル・プレートの製作技術開発

高野 克敏; 小泉 徳潔; 増尾 大慈*; 夏目 吉久*

溶接学会論文集(インターネット), 32(1), p.8 - 14, 2014/03

TFコイルの巻線部で使用するラジアル・プレート(RP)は、完全オーステナイト・ステンレス鋼で製作された高さ13m, 幅9m, 厚さ10cmの大型構造物であるにも拘わらず、数mmの高精度な製作公差が求められるとともに、4Kにおいて高強度な機械特性を満足する必要がある。また、TFコイルの製作はITER計画における製作工程を満足するため数週間に1枚のRPを製作する必要があり、RPの製作は効率的手法を採用する必要がある。このため、原子力機構は、RPの製作方法として、厚肉のステンレス鋼板から、機械加工でRPを10分割した部分セグメントを製作して、これらを溶接して組み立てる製作手法を主案としている。一方、本方法で製作するRPセグメントは、材料の歩留まり、機械加工の観点から無駄が多く、合理的な製作手法を開発することが求められている。そこで、原子力機構では、熱間等方加圧(HIP)による拡散接合法を用いたRPセグメントの製作技術の開発を進めてきた。開発の結果、従来の製作方法と比べて材料が約半分に、機械加工の切削量が約1/3に低減できるとともに、高精度な製作精度を達成した。また、要求値を満足する機械特性を得ることができ、技術的に有効な製作手法であることを示すことができた。

論文

Residual strains in ITER conductors by neutron diffraction

Harjo, S.; 辺見 努; 阿部 淳; Gong, W.; 布谷 嘉彦; 相澤 一也; 伊藤 崇芳*; 小泉 徳潔; 町屋 修太郎*; 長村 光造*

Materials Science Forum, 777, p.84 - 91, 2014/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:72.87

Measurements of internal strains in the superconducting phase in two cable-in-conduit conductors (CICC) for ITER were performed using an engineering materials diffractometer TAKUMI of J-PARC. From strain measurements in a CICC for the toroidal field magnet after a performance test of cyclic current, in 100 mm long cut bars, a peak broadening and a large relaxation on residual thermal strain were observed in Nb$$_{3}$$Sn phase at a portion received a high magnetic field (high field zone). Internal strain measurements were also conducted in a CICC for the central solenoidal magnets after the similar performance test, in the full-size shape as used in the performance test (3.6 m long) and in 100 mm long cut bars. From results of the measurements the performances degradations of the ITER conductors were clarified.

論文

Evaluation of inter-laminar shear strength of GFRP composed of bonded glass/polyimide tapes and cyanate-ester/epoxy blended resin for ITER TF coils

辺見 努; 西村 新*; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; 西嶋 茂宏*; 四竃 樹男*

AIP Conference Proceedings 1574, p.154 - 161, 2014/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:92.73

原子力機構はITERトロイダル磁場(TF)コイル9個の製作を担当している。ITER TFコイルの絶縁システムは導体絶縁、ダブルパンケーキ(DP)絶縁及び対地絶縁の三層構造となっており、それぞれ、樹脂を真空含浸した多層のガラス・ポリイミド・テープから構成される。ITER TFコイルは20年間の運転中に10$$^{22}$$個/m$$^{2}$$の高速中性子に曝されるため、$$gamma$$線及び中性子線を合わせて10MGyの照射に耐える耐放射線性が要求される。ITER TFコイルに要求される耐放射線性を有する絶縁材として、シアネート・エステルとエポキシ樹脂の混合樹脂及びガラス・ポリイミド接着テープを用いた絶縁材を開発した。開発した絶縁材の耐放射線性を評価するため、原子炉で照射した絶縁材試験片の層間せん断強度を測定し、ITER TFコイルに適用可能な耐放射線性を有することを検証した。

論文

Progress of ITER and JT-60SA magnet development in Japan

小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 吉田 清; Barabaschi, P.*

Physics Procedia, 58, p.232 - 235, 2014/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0

日本におけるITER及びJT-60SA用超伝導マグネットの調達の進捗について、学会の要請により、招待講演として発表する。ITER用マグネットの開発では、実規模ダミー・ダブル・パンケーキ(DP)の試巻線を完了し、絶縁材施工後の導体を2.5ターン巻線のトランスファーに成功している。また、実規模ダミーDP用のラジアル・プレート・セグメントの機械加工を完了した。JT-60SA用マグネットでは、EF4コイルの製作を完了し、EF5, EF6コイルの製作を進めている。日本におけるこれらの調達の進展は、核融合炉の今後の研究の進展に大きく貢献するものである。

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