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田川 明広; 藤木 一成; 小島 史男*
International Journal of Applied Electromagnetics and Mechanics, 33(1-2), p.639 - 647, 2010/12
被引用回数:2 パーセンタイル:19.46(Engineering, Electrical & Electronic)本研究は、電磁超音波探触子(EMAT)を用いたオンライン配管モニタリング用の欠陥検出センサの研究である。これまでの研究では、欠陥検出には、接触媒質が不要だが機械的走査が必要であった。本研究では、2つのセパレートコイルを使うことで、機械走査なく欠陥検出可能としたものである。
田川 明広; 小島 史男*
保全学, 9(1), p.45 - 50, 2010/04
本研究の目的は、2つ以上の物理量(配管表面温度,配管肉厚,配管内部流体温度)を1つの電磁超音波探触子(EMAT)を用いて測定することができる、ハイブリッドセンサの研究である。本測定方法は、それぞれの測定結果により補正し合えるため、測定精度が向上する。配管表面温度は、EMATコイルの温度変化による直流抵抗値を測定することによって測定できる。その結果、決定係数0.99以上の精度で再現できることを確認した。配管肉厚については、パルスエコー法とパルエスエコー共振法の2種類の測定方法により、10mm, 200Cでも測定できることを確認した。水温は、対向配置したEMAT間の超音波到達時間を測定することで音速を求め、音速から水温を求めることができた。
田川 明広; 小島 史男*
保全学, 9(1), p.45 - 50, 2010/04
本研究の目的は、1つの電磁超音波探触子を用いて、2つ以上の物理量(配管表面温度,配管板厚及び内部流体温度)を測定できる、ハイブリッドセンサを開発することである。同一測定点による測定結果を用いて、補正することで、測定精度を改善できる。配管表面温度は、EMATコイルを使用することで温度に依存するコイルの直流抵抗を測定することで測定できる。試験の結果、決定係数が0.99以上の精度再現することを確認した。配管板厚は、温度200Cでパルスエコー方法とパルスエコー共鳴法を使用することによって10mmの配管の板厚を測定することを確認した。水温は、送信波の相関係数を求めることで、超音波到達時間を計測し、音速から水温測定可能であることを確認した。
田川 明広; 藤木 一成; 小島 史男*
Proceedings of 14th International Symposium on Applied Electromagnetics and Mechanics (ISEM 2009), p.207 - 208, 2009/09
本研究は、電磁超音波探触子(EMAT)を用いたオンライン配管モニタリング用の欠陥検出センサの研究である。これまでの研究では、欠陥検出には、接触媒質が不要だが機械的走査が必要であった。本研究では、2つのセパレートコイルを使うことで、機械走査なく欠陥検出可能としたものである。
桐田 史生; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 橋村 宏彦; 中西 龍二; 小嶋 慶大
no journal, ,
2011年3月11日に発生した平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震とその余震により、原子力機構が所有する免震建物において数多くの強震動記録が得られた。これらの地震記録に対して、筆者らが開発した適応回帰型カルマンフィルタを適用し、地震時における免震建物の固有振動数の変動を把握するとともに、本震及び余震前後の弱震動記録を用いて固有振動数の変化に関する考察を行った。その結果、免震部材の特性について、本震及び余震における経時変化を評価することができ、さらに本震及び余震前後での弱震動記録による固有振動数の評価結果から、本震及び余震による免震部材の特性変化について把握することができた。
中西 龍二; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 橋村 宏彦; 桐田 史生; 小嶋 慶大
no journal, ,
本報(その1)に引き続き、平成23年東北地方太平洋沖地震において得られた大地震時の地震観測記録を用いて、上下方向の観測記録の分析及び地震観測シミュレーションを行い、大振幅時の免震構造物の上下動応答特性について検討を行った。上下方向の変位時刻歴の比較において、ロッキングの影響とも考えられる傾向を示しており、今後の分析・検討課題ではあるが、貴重なデータが得られた。また、免震構造物の上下方向減衰定数を検討した結果、免震層に約1020%程度とすれば、観測記録と整合する結果となり、これまで実施している中小地震観測記録による検討結果とおおむね整合的であった。
橋村 宏彦; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 中西 龍二; 桐田 史生; 小嶋 慶大
no journal, ,
免震構造物の上下動地震応答特性に関して、これまで中小地震観測結果の分析・解析を中心に検討を進めてきたが、平成23年東北地方太平洋沖地震により大地震時の地震観測記録が得られたので、大地震時の免震構造物の応答特性を把握するため、シミュレーション解析を実施し、免震構造物の地震応答特性の検討を行った。(その1)では、対象建物及び地震観測システムの概要を述べるとともに水平方向の観測記録の報告を行い、水平方向において、解析結果は観測結果の傾向をよく表現できており、設計時の諸元は適切であることを確認した。
桐田 史生; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 橋村 宏彦; 中西 龍二; 小嶋 慶大
no journal, ,
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(以下、「本震」という。)とその余震により、原子力機構が所有する免震建物において、その固有振動数が大きく変動し、特に本震の後、固有振動数が地震前に比べて低下していることを確認した。本論文では、本震後、約1年間の地震観測記録を用いて、免震建物の固有振動数の長期的な評価を行った。その結果、対象建物においては本震以降、数多くの中小地震を経験しているが、免震装置の振動特性への影響はほとんど見られないことを把握することができた。
橋村 宏彦; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 中西 龍二; 桐田 史生; 小嶋 慶大
no journal, ,
平成23年東北地方太平洋沖地震を経験した免震建物の鉛ダンパーについて、基本性能(降伏荷重,水平剛性)及び残存性能を確認するために「基本性能評価試験」及び「エネルギー吸収量評価試験」を行った。また、水平剛性の振動数依存性を把握するために「振動数依存性評価試験」を実施した。本報では鉛ダンパーの試験概要及び振動数依存性評価試験の結果について整理し、振動数依存性評価試験の結果から、鉛ダンパーの水平剛性に関して振動数依存性があること、特に加力直後の水平剛性には明瞭な振動数依存性があることを確認した。さらに、設計用の水平剛性に比べて瞬間的に3倍から4倍程度の値になっていることを確認した。
桐田 史生; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 橋村 宏彦; 中西 龍二; 小嶋 慶大
no journal, ,
平成23年東北地方太平洋沖地震を経験した免震建物の鉛ダンパーについて、基本性能(降伏荷重,水平剛性)及び残存性能を確認するために「基本性能評価試験」及び「エネルギー吸収量評価試験」を行った。また、水平剛性の振動数依存性を把握するために「振動数依存性評価試験」を実施した。本報では鉛ダンパーの基本性能評価試験及びエネルギー吸収量評価試験の結果について整理し、3.11地震を経験した鉛ダンパーに関して、降伏荷重については建設時に比べて特に変わりないが、水平剛性については13%程度低下している可能性がある。また、エネルギー吸収量については新規鉛ダンパーとほぼ同等の性能を持っていることを確認した。また、切欠きの有無による鉛ダンパーの性能においては、降伏荷重については切欠きの程度によって低下しているが、水平剛性については大きな変化は見られない。エネルギー吸収量については切欠きの程度によって大きく変化したことから、クラックの程度だけでなく、クラックの入り方で性能が大きく変わる可能性があることを確認した。
小嶋 慶大; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 橋村 宏彦; 中西 龍二; 桐田 史生
no journal, ,
平成23年東北地方太平洋沖地震後の点検において、機構が所有する茨城県那珂郡東海村に建設された免震建物の基礎免震層に設置されている鉛ダンパーに微細な表面亀裂を確認した。表面亀裂は微細であるため、鉛ダンパーは継続使用可能と考えられるが、疲労損傷を定量的に把握するための研究は少ない。本報では、鋼構造物の疲労寿命の定量的な評価に使用される累積疲労損傷比を使用し、竣工(2003年1月)から2013年2月までの約10年間における本建物の鉛ダンパーのD値の総和を推定し、継続使用性の定量的な評価を試みた。評価の結果、以下の知見を得た。(1)3.11地震による亀裂のD値が1を超過し、本建物の鉛ダンパーに亀裂が発生する結果となり、3.11地震後の点検結果と整合した。(2)約10年間における破断のD値の総和は、保守性を見込み推定して0.087となり、本建物の鉛ダンパーは破断に対し十分な残存性能があると推定された。(3)破断のD値の総和の約75%は3.11地震によるものであり、中小地震の割合は小さい。
中西 龍二; 瓜生 満; 山崎 敏彦; 橋村 宏彦; 桐田 史生; 小嶋 慶大
no journal, ,
内部に重要機器を有する免震構造物の場合、設備の耐震性を評価するため、短周期の解析精度を向上させることが重要である。本報では、前報(その1,その2)で実施した鉛ダンパーの振動数依存試験等の結果を踏まえ、短周期の解析精度に影響を及ぼすと思われる鉛ダンパーの剛性についてパラメータスタディを実施し、免震構造物の短周期成分への影響検討を実施した。検討の結果、「設計モデルによる免震層の初期剛性は、長周期に着目して設定されているため、短周期成分は観測記録と合いにくく、解析結果が小さめの傾向にあること」、「短周期成分の解析精度を向上させるためには、鉛ダンパーの初期剛性を一般的な設計値より3倍から4倍程度大きく見込んだ方が良く、バイリニアの初期剛性を高めに設定することで短周期成分の解析と観測記録の整合性が向上すること」を確認した。
瓜生 満; 桐田 史生; 山崎 敏彦; 橋村 宏彦; 中西 龍二; 小嶋 慶大
no journal, ,
平成23年の東北地方太平洋沖地震を経験した茨城県東海村に建設された免震建物については、既報において3.11地震前後の振動特性の変動について報告を行った。本報では、その変動の原因を鉛ダンパーの剛性変動によるものと考え、影響評価を行った。検討の結果、以下のことが把握した。(1)3.11地震を経験した本建物の固有振動数は微小振幅領域で1割程度小さくなっている。(2)その主要な原因は、鉛ダンパーの既存品と新規品の基本性能試験の結果からわかるように、鉛ダンパーの水平剛性低下に起因するものと推定される。(3)鉛ダンパーの水平剛性低下の原因は、大振幅の繰り返し加力による材料の塑性化及び金属粒子の並び替えによるものと推定される。
山崎 敏彦; 中西 龍二; 桐田 史生; 小嶋 慶大; 高橋 黎
no journal, ,
原子力機構大洗研究所情報センターの積層ゴム別置き試験体の30年間の経年変化を報告するとともに、建物の地震観測記録から算出した1次固有振動数を用いて建物に実際に用いられている積層ゴムの経年変化を分析・考察した。別置き試験体の剛性評価結果から、積層ゴムの剛性は経年により初期値に対して30年で約1割程度増加しており、既往の研究(太田他)における予測式と概ね対応した増加傾向を示していることを確認した。また、地震観測の分析結果からは、3.11地震により1次固有振動数に減少が見られたものの、その後の約10年間(20112022)では大きな変化がないことを確認した。