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論文

Recent advances in modeling and simulation of the exposure and response of tungsten to fusion energy conditions

Marian, J.*; Becquart, C. S.*; Domain, C.*; Dudarev, S. L.*; Gilbert, M. R.*; Kurtz, R. J.*; Mason, D. R.*; Nordlund, K.*; Sand, A. E.*; Snead, L. L.*; et al.

Nuclear Fusion, 57(9), p.092008_1 - 092008_26, 2017/06

 被引用回数:115 パーセンタイル:99.22(Physics, Fluids & Plasmas)

ITER後に計画されているDEMO炉の構造材料は、これまでにないような照射、熱条件にさらされる。このような極限環境を実験的に模擬することはできないが、計算科学的な方法によって材料挙動を研究し実験的方法を補足することができる。高温や照射に対するすぐれた耐性から、タングステンは第一壁やダイバータ等のプラズマ対向面の材料として最善の候補とされている。このレビューではプラズマ対向材および高速中性子に照射されるバルク材としてのタングステンの最近の計算科学によるモデリングの成果についてまとめた。特に、計算科学的な方法によるいくつかの顕著な発見に重点を置き、残された将来の課題を指摘した。

論文

High spin structure and intruder configurations in $$^{31}$$P

Ionescu-Bujor, M.*; Iordachescu, A.*; Napoli, D. R.*; Lenzi, S. M.*; M$u{a}$rginean, N.*; 大塚 孝治*; 宇都野 穣; Ribas-Arino, J.*; Axiotis, M.*; Bazzacco, D.*; et al.

Physical Review C, 73(2), p.024310_1 - 024310_12, 2006/02

 被引用回数:26 パーセンタイル:80.10(Physics, Nuclear)

イタリア・レニャーロ国立研究所のタンデム加速器を用いて、$$^{31}$$Pの高スピン準位を$$^{24}$$Mg($$^{16}$$O,2$$alpha p$$)反応によって測定した。この実験から、正パリティ状態については17$$^+$$/2まで、負パリティ状態については15$$^-$$/2までのイラスト状態及び何本かの非イラスト状態を同定した。観測されたそれぞれの状態からの脱励起$$gamma$$線の寿命から、$$E2$$, $$M1$$, $$E1$$遷移確率を導出した。この実験により、$$sd$$殻領域における殻模型の再現性を侵入者配位まで拡大してテストすることが可能になった。原子力機構でなされたモンテカルロ殻模型計算の結果を今回の実験値と比べたところ、正パリティ状態のみならず、負パリティ状態の位置とほとんどすべての電磁遷移確率を正しく再現できることがわかった。この一致から、モンテカルロ殻模型に代表される大規模殻模型計算がこれまで多くの研究がなされてきた低励起状態のみならず、イラスト線近傍の高励起状態においてもよく予言されることが示された。

論文

Wideband low-output-impedance RF system for the second harmonic cavity in the ISIS synchrotron

入江 吉郎; Dooling, J.*; Horan, D.*; Kustom, R.*; Middendorf, M.*; Pile, G.*; Bayley, D.*; Cross, G.*; Gardner, I.*; Glover, M.*; et al.

Proceedings of 10th European Particle Accelerator Conference (EPAC 2006) (CD-ROM), p.321 - 323, 2006/00

広帯域で低出力インピーダンス第2高調波空洞が日米英の3か国協力により開発された。低出力インピーダンスの特性は、陽極からグリッド電極へのフィードバックループにより実現される。30オーム以下の出力インピーダンスをもつこのシステムは、周波数2.7$$sim$$6.2メガヘルツ,繰返し周波数50ヘルツの条件で大電力試験を行い、安定した高電圧発生(加速間隙あたり12キロボルト)に成功した。英国ラザフォード研究所のISISシンクロトロンにこの装置を適用した場合、精度良いビーム平坦化が可能となり空間電荷力が緩和される。その結果、大強度陽子シンクロトロンにおけるビーム損失の低減に大いに役立つことが期待される。

論文

High spin structure of $$^{34}$$S and the proton-neutron coupling of intruder states

Mason, P.*; M$u{a}$rginean, N.*; Lenzi, S. M.*; Ionescu-Bujor, M.*; Della Vedova, F.*; Napoli, D. R.*; 大塚 孝治*; 宇都野 穣; Nowacki, F.*; Axiotis, M.*; et al.

Physical Review C, 71(1), p.014316_1 - 014316_8, 2005/01

 被引用回数:25 パーセンタイル:80.79(Physics, Nuclear)

Legnaro国立研究所のタンデム加速器で$$^{34}$$Sの高スピン状態を初めて観測し、その結果を原研らのグループによるモンテカルロ殻模型計算と比較した。実験では、$$^{34}$$Sの高スピン状態を$$^{24}$$Mg($$^{16}$$O,$$alpha 2p$$)反応によって生成し、脱励起$$gamma$$線を観測することによって$$^{34}$$Sの準位を組み上げた。その結果、$$10^+$$までの正パリティ状態及び$$8^-$$までの負パリティ状態のイラスト状態に加え、幾つかの非イラスト状態を見つけた。さらに、DSAM法により幾つかの遷移の$$B(E2)$$, $$B(M1)$$を得た。実験結果を殻模型計算と比較したところ、$$5^+$$までの(正パリティ)イラスト状態は$$sd$$殻配位空間内で計算した殻模型計算とよく一致するが、それよりも高いスピンのイラスト状態はN=20の殻ギャップを超えた励起が必要であることがわかった。さらに詳しく調べると、$$6^+$$, $$8^+$$については中性子が2個励起する配位が主であるのに対し、他のスピンでは陽子の励起も重要であることも明らかになった。モンテカルロ殻模型計算はこのような特質を全体としてはよく再現する一方、陽子・中性子励起する状態については実験よりも高い励起エネルギーとなった。この実験及び計算結果は、陽子・中性子間相互作用が多体構造に及ぼす影響について大きな知見を与えている。

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