検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 227 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

発表言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Solvent extraction of tin in nitric acids; Evaluation of multiple extractants

伊藤 健吾*; 高橋 真*; 加藤 千図*; 福谷 哲*; 松村 達郎; 藤井 俊行*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 334, p.2467 - 2475, 2025/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)

本研究では、スズ、特に高レベル廃液に含まれるSn-126について、6種類の抽出剤による硝酸溶液からの溶媒抽出挙動について評価した。試験を行った抽出剤のうちHAAは高い効率を示したが、現状では工業的な応用に十分なデータは得られていない。塩酸を硝酸に加えた軽では、TBPとTEDTAにおいて、スズの分配比が1以上となった。しかしながら、工業的な応用に向けた実用的な課題と言う観点では、特に0.0008Mと言った低いスズ濃度におけるHAAによる抽出は、スズの回収についてより効果的である可能性がある。

論文

Solvent extraction behaviors of rhodium and palladium in nitric acid solutions using amide extractants

伊藤 健吾*; 守田 美咲*; 荒木 優太*; 加藤 千図*; 福谷 哲*; 松村 達郎; 藤井 俊行*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 32(1), p.53 - 62, 2025/00

高レベル廃液中のロジウム(Rh)とパラジウム(Pd)は主要な核分裂生成物である。本研究では、これらの白金族元素(PGEs)の新規な抽出剤HONTA及びADAAMによる溶媒抽出挙動を理解することを目的とした。これらの抽出剤はPdに親和性を示し、その分配係数は1を有意に超えPd分離に対する有効性を示している。これに対して、Rhの分配係数は、一貫して10$$^{-1}$$を下回っており、硝酸からの抽出効率が低いことを示している。しかし、硝酸カルシウム水和物を用いた塩析効果により、HONTAによるRhの分配係数約570を達成した。HONTAによる白金族元素の逆抽出の困難さを克服するため、HEDTA及びチオ尿素を用いた実験を行った。高濃度硝酸($$>$$2M)におけるHEDTAによる逆抽出では約90%のPdが抽出されていたが、硝酸系におけるチオ尿素による逆抽出では、抽出されていたRhは約40%であり塩酸系では最大62.7%であった。

論文

Solvent extraction of selenium in nitric acid; Evaluation of multiple extractants and proposal of a novel separation process

伊藤 健吾*; 川上 貴大*; 加藤 千図*; 福谷 哲*; 松村 達郎; 藤井 俊行*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 333(10), p.5183 - 5189, 2024/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:62.55(Chemistry, Analytical)

高レベル廃液からのウラン、プルトニウム、マイナーアクチノイド及び希土類元素の分離プロセスで使用される複数の抽出剤を用いて、硝酸溶液からのSe(VI)の溶媒抽出挙動を調べた。すべての抽出剤が分配比$$<$$1であったことから、プロセス中においてSeは残留水溶液中に残存することが明らかとなった。一方、希硝酸($$<$$ 2M HNO$$_{3}$$)、有機相としてオクタノール、濃硝酸(8M HNO$$_{3}$$)中において、抽出剤o-フェニレンジアミンではSeの分配比は1以上であった。濃硝酸(8M HNO$$_{3}$$)で逆抽出したところ、Seの新しい単一分離プロセスと回収の可能性が示唆された。

論文

Flexible waste management system for the future application of MA P&T technology to the current high-level liquid waste

深澤 哲生*; 鈴木 晶大*; 遠藤 洋一*; 稲垣 八穂広*; 有馬 立身*; 室屋 裕佐*; 遠藤 慶太*; 渡邉 大輔*; 松村 達郎; 石井 克典; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 61(3), p.307 - 317, 2024/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:27.70(Nuclear Science & Technology)

将来実用化されるMA分離変換技術を現在のHLLWに適用するため、柔軟な廃棄物管理システム(FWM)の開発を進めている。このFWMシステムは、MA分離変換技術が実現するまでの間、高レベル廃棄物(HLW)を顆粒体として貯蔵するシステムである。模擬HLLWからのロータリーキルンによる顆粒体製造と、現在のHLW貯蔵施設でのHLW顆粒体の一時貯蔵(約50年)のための基礎実験と予備的熱分析により、その主要プロセスの実現可能性をそれぞれ基本的に確認した。顆粒体製造実験では、ロータリーキルンによって比較的大きな粒子を製造できることが明らかになった。熱分析の結果、小さい直径のキャニスターを用いて、HLWよりも高い貯蔵密度で安全に貯蔵できることが示された。また、潜在的な放射性毒性及び処分場面積についてFWMシステムの有効性を評価し、FWMはこれらの要因を低減することができ、現行の再処理工場で発生するHLWの処分において大きなメリットがあることが示された。日本では軽水炉の燃料が長期間保管され、再処理工場の運転開始が間近とされているため、FWMシステムは高レベル放射性廃棄物処分の環境負荷低減に有効なシステムと考えられる。

論文

Extraction properties of trivalent rare earth ions from nitric acid using a triamide-amine extractant

内野 聖子*; 成田 弘一*; 北 圭介*; 鈴木 英哉*; 松村 達郎; 長縄 弘親*; 坂口 幸一*; 大渡 啓介*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 30(1), p.39 - 46, 2023/00

トリアミドアミン, tris(N,N-di-2-ethylhexyl-ethylamide)amine (DEHTAA)による硝酸水溶液からの3価希土類イオン(RE$$^{3+}$$)の抽出について検討した。抽出メカニズムは、硝酸水溶液からのRE$$^{3+}$$の抽出挙動、原子番号と抽出割合(E%)の関係によって評価した。DEHTAA分子は、硝酸濃度1.0Mと平衡となった有機相においてDEHTAA-HNO$$_{3}$$錯体、硝酸濃度6.0Mと平衡となった有機相においてはDEHTAA(HNO$$_{3}$$)$$_{2}$$錯体を主として形成した。このことにより、軽RE$$^{3+}$$のE%の硝酸濃度依存性は、$$sim$$0.5Mにおいて最小、$$sim$$2M HNO$$_{3}$$において最大となるユニークな特性を示す。RE$$^{3+}$$の分配比のスロープアナリシスの結果は、硝酸濃度1.0Mでは主なRE$$^{3+}$$錯体はRE(NO$$_{3}$$)$$_{3}$$DEHTAA(DEHTAA HNO$$_{3}$$)であることが示唆された。硝酸濃度1.0Mでは、E%はLa$$^{3+}$$からLu$$^{3+}$$に向かって減少したが、硝酸濃度0.25MではLa$$^{3+}$$からNd$$^{3+}$$に向かって増加、硝酸濃度6.0MではLa$$^{3+}$$からSm$$^{3+}$$に向かって増加した。

論文

MA分離抽出剤の放射線分解メカニズムの研究

樋川 智洋; 熊谷 友多; 山下 真一*; 伴 康俊; 松村 達郎

UTNL-R-0502 (インターネット), 2 Pages, 2022/04

東京大学大学院工学系研究科が有するライナック研究施設を利用して2020年度に得られた成果をまとめたものである。マイナーアクチノイドの分離プロセスで利用が見込まれるヘキサオクチルニトリロトリアセトアミド抽出剤(HONTA)について、ドデカン中における放射線分解過程をパルスラジオリシスにより調べた。ナノ秒時間領域において、HONTAが分解に至る反応中間体であるHONTAのラジカルカチオンと三重項励起状態が観測された。また電子捕捉剤を添加すると、ラジカルカチオンからと三重項励起状態への移行が鈍化し、さらに3重項励起状態の失活が抑制される結果が得られた。

報告書

MA回収プロセスにおける物質移動係数評価試験; 単一液滴法を用いた評価

坂本 淳志; 木部 智*; 川野邊 一則*; 藤咲 和彦*; 佐野 雄一; 竹内 正行; 鈴木 英哉*; 津幡 靖宏; 伴 康俊; 松村 達郎

JAEA-Research 2021-003, 30 Pages, 2021/06

JAEA-Research-2021-003.pdf:1.81MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)では、使用済核燃料溶解液中からマイナーアクチノイド(以下、「MA」という)を回収するプロセスの一つとして、SELECTプロセスの適用が検討されている。SELECTプロセスでは従来から用いられてきたリン(P)系の抽出剤ではなく、炭素(C),水素(H),酸素(O),窒素(N)といった非リン系のみで構成される新たな抽出剤を開発し、その適用検討を進めているところである。その中でMA・ランタノイド(以下、「Ln」という)を一括回収するための抽出剤として$$N,N,N',N'$$-tetradodecyldiglycolamide(テトラドデシルジグリコールアミド(以下、「TDdDGA」という))、MA/Lnを相互分離するための抽出剤として$$N,N,N',N',N",N"$$-hexaoctylnitrilotriacetamide(ヘキサオクチルNTAアミド(以下、「HONTA」という))、Am/Cmを相互分離するための抽出剤としてAlkyl diamide amine(アルキルジアミドアミン(ADAAM))を用いたフローシートの構築を進めている。本試験では、SELECTプロセスにおいてラフィネート中からMA及びLnを回収するためのTDdDGA及びHONTAを対象に、フローシートを構築する上で必要となる物質移動係数の取得を単一液滴法により進めた。単一液滴法により物質移動係数を評価するに当たっては、あらかじめ装置の形状変更等の改良を重ねた上で試験的な評価を実施し、既報値と同様な物質移動係数値が得られることを確認した。また、取得したTDdDGAの物質移動係数を用いることで、これまでにmixer-settlers(ミキサセトラ(MS))やcentrifugal contactors(遠心抽出器(CC))を用いて実施してきた連続多段試験結果の妥当性についても評価することがdできた。さらに、HONTAに関しても評価を行い、10$$^{-6}$$m/s以下の低い物質移動係数を有することが明らかとなった。

論文

Radiation-induced effects on the extraction properties of hexa-$$n$$-octylnitrilo-triacetamide (HONTA) complexes of americium and europium

樋川 智洋; Peterman, D. R.*; Meeker, D. S.*; Grimes, T. S.*; Zalupski, P. R.*; Mezyk, S. P.*; Cook, A. R.*; 山下 真一*; 熊谷 友多; 松村 達郎; et al.

Physical Chemistry Chemical Physics, 23(2), p.1343 - 1351, 2021/01

 被引用回数:21 パーセンタイル:83.10(Chemistry, Physical)

An(III)/Ln(III)分離用抽出剤であるヘキサニトリロトリアセトアミド(HONTA)の、SELECT (Solvent Extraction from Liquid waste using Extractants of CHON-type for Transmutation)プロセス条件下における放射線影響を、米国INLが有する溶媒テストループを用いて調べた。HPLC-ESI-MS/MS分析の結果、放射線照射により、HONTAが線量に対して指数関数的に減衰し、ジオクチルアミンをはじめとする多様な分解物が生じることがわかった。またHONTAの減衰及び分解物の生成により、アメリシウム及びユーロピウムの抽出及び逆抽出挙動が低下する結果が得られた。パルスラジオリシス実験からは、このHONTAの減衰は、溶媒であるドデカンのラジカルカチオンとの反応(${it k}$(HONTA + R$$^{.+}$$) = (7.61 $$pm$$ 0.82) $$times$$ 10$$^{9}$$ M$$^{-1}$$ s$$^{-1}$$)によることがわかった。一方、アメリシウムやユーロピウムとの錯形成により、反応速度定数は増加した。この反応速度の増加は、錯形成によって異なる経路の分解反応が生じた可能性を示唆している。最後にナノ秒の時間分解測定からHONTAの直接効果,間接効果共に100ns以下の短い寿命を持つHONTAラジカルカチオンとマイクロ秒以上の長い寿命を持つHONTA励起三重項状態が生じることを明らかにした。これらの活性種はHONTAの分解における重要な前駆体となると考えられる。

論文

Re-evaluation of radiation-energy transfer to an extraction solvent in a minor-actinide-separation process based on consideration of radiation permeability

樋川 智洋; 津幡 靖宏; 甲斐 健師; 古田 琢哉; 熊谷 友多; 松村 達郎

Solvent Extraction and Ion Exchange, 39(1), p.74 - 89, 2021/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:7.60(Chemistry, Multidisciplinary)

マイナーアクチノイド分離プロセスの放射線に対する成立性を評価するうえで、抽出溶媒の吸収線量の予測は不可欠である。本論文では、溶媒抽出時に現れるエマルションなどの構造を考慮した吸収線量評価手法を提案する。モンテカルロ法に基づいた放射線輸送コードであるPHITSを活用し、高レベル放射性廃液からのマイナーアクチノイド一括回収するプロセスを対象として、抽出溶媒への放射線エネルギー付与シミュレーションを行った。シミュレーションの結果、アルファ線によるエネルギー付与量はエマルション構造に、ベータ線及びガンマ線については抽出に用いる装置サイズに依存することを示した。さらにこれまでの線量評価では評価されてこなかった透過力の高いガンマ線によるエネルギー付与がマイナーアクチノイドの大量処理を考えるうえで重要になることを示唆した。

論文

MA分離抽出剤の放射線分解メカニズムの研究

樋川 智洋; 村山 琳*; 熊谷 友多; 山下 真一*; 鈴木 英哉; 伴 康俊; 松村 達郎

UTNL-R-0501, p.24 - 25, 2020/12

東京大学大学院工学系研究科が有するライナック研究施設を利用して平成31年度に得られた成果をまとめたものである。マイナーアクチノイド(MA)の分離プロセスで利用が見込まれるジグリコールアミド抽出剤について、ドデカン及びオクタノール溶液中における放射線分解過程をパルスラジオリシスにより調べた。その結果、アルコールを添加することにより、ジグリコールアミド抽出剤の放射線分解過程は、これまで考えられてきたラジカルカチオンを経由するドデカン単一溶媒中での分解過程とは異なることが示唆された。

論文

電気化学的手法を用いた高レベル放射性廃棄物からの長寿命核分裂生成物の分離回収技術

金村 祥平*; 高橋 優也*; 大森 孝*; 野平 俊之*; 坂村 義治*; 松村 達郎

電気化学, 88(3), p.289 - 290, 2020/09

原子力発電所で発生する使用済燃料を再処理すると、高レベル廃液,ガラス固化体等の高レベル放射性廃棄物が発生する。高レベル廃棄物には、白金族元素,レアアース等のレアメタルが含まれる。これらレアメタルの一部は、Pd-107, Cs-135, Se-79, Zr-93といった半減期が数十万年以上の長寿命核分裂生成物(LLFP)であるため、現在は化学的、物理的に地層処分環境では長期間安定なガラス固化体として処分することとなっている。しかし、高レベル廃棄物からのレアメタル回収や、核変換処理による安定核種または短寿命核種への変換が実現すれば、原子力発電の長年の課題であった高レベル廃棄物の大幅な低減と、廃棄物の再資源化が実現できる。ImPACTプログラムにおいて、少量の試薬添加で元素の分離操作が実現でき、二次廃棄物量を低減可能な電気化学プロセスに着目し、電気化学的手法を用いた高レベル廃棄物からのLLFP分離回収プロセスを開発した。この成果が認められ、電気化学会技術賞(棚橋賞)を受賞した。電気化学会の依頼により、学会誌への解説記事を掲載する。本稿では、開発した手法について簡潔に解説した。

報告書

電着法を用いたマイナーアクチノイド線源の製作

中村 聡志; 木村 崇弘; 伴 康俊; 津幡 靖宏; 松村 達郎

JAEA-Technology 2020-009, 22 Pages, 2020/08

JAEA-Technology-2020-009.pdf:2.92MB

分離変換技術開発ディビジョンでは、マイナーアクチノイド(MA)核データの検証に資する核分裂反応率について、核分裂計数管を用いた測定を検討している。そのため、核分裂計数管用のMA線源の作製, 定量及び不確かさの評価を行った。電着法を採用して、$$^{237}$$Np, $$^{241}$$Am, $$^{243}$$Am及び$$^{244}$$Cmの4核種について電着量が異なるMA線源を7種類作製した。さらに、同位体希釈法を用いて放射能を定量した$$^{244}$$Cm線源元液から$$^{244}$$Cm作業標準線源を作製し、これを用いて算出した計数効率を適用して各MA線源の放射能を定量した。その結果、作製したMA線源の放射能として、$$^{237}$$Np線源は1461Bq, 2179Bq及び2938Bq、$$^{241}$$Am線源は1.428MBq、$$^{243}$$Am線源は370.5kBq及び89.57kBq並びに$$^{244}$$Cm線源は2.327MBqを得ると共に、不確かさを0.35%(1$$sigma$$)と評価した。本報告書では、MA線源の作製及び定量方法並びに不確かさ評価の過程についてまとめる。

論文

Effects of diluents on the separation of minor actinides from lanthanides with tetradodecyl-1,10-phenanthroline-2,9-diamide from nitric acid medium

筒井 菜緒; 伴 康俊; 鈴木 英哉*; 中瀬 正彦*; 伊藤 紗弓*; 稲葉 優介*; 松村 達郎; 竹下 健二*

Analytical Sciences, 36(2), p.241 - 246, 2020/02

 被引用回数:30 パーセンタイル:83.88(Chemistry, Analytical)

ランタノイドからのアクチノイドの効果的な分離について調べるため、新規抽出剤テトラドデシル-1,10-フェナントロリン-2,9-ジアミド(TDdPTDA)と3-ニトロベンゾトリフルオリド(F-3),ニトロベンゼン, ${it n}$-ドデカンなど様々な希釈剤並びにAm, Cm及びLnを用いて単段のバッチ試験を行った。抽出速度は実際の抽出フローシートを実行するにあたり十分な速さであった。分配比対TDdPTDA濃度及び分配比対硝酸濃度のグラフの傾きは、F-3系及びニトロベンゼン系では似ていたが、${it n}$-ドデカン系とは異なっていた。これらの違いは希釈剤の特徴によるものである。この研究ではTDdPTDAが高い${it D}$ $$_{Am}$$及び${it D}$ $$_{Cm}$$を示し、AmのLnに対する分離係数(${it SF}$)は分離するのに十分な値であることを明らかにした。

論文

Sorption properties of aluminum hexacyanoferrate for platinum group elements

三島 理愛; 稲葉 優介*; 立岡 壮太郎*; 針貝 美樹*; 渡邊 真太*; 尾上 順*; 中瀬 正彦*; 松村 達郎; 竹下 健二*

Chemistry Letters, 49(1), p.83 - 86, 2020/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:24.64(Chemistry, Multidisciplinary)

使用済燃料の再処理で生じる高レベル放射性廃液を最終処分するにあたり質の良いガラス固化体に成型するためには、白金族元素(PGM)を分離することが重要である。新たな収着材としてフェロシアン化アルミニウム(AlHCF)を合成し、濃硝酸中におけるPGM収着挙動を調べた。その結果、硝酸によりAlHCFが顕著な溶出をすることがわかった。同様にPGMであるRhの単成分溶液においてもAlHCFが溶出しRh収着が確認されなかった。しかしPd単成分溶液においてはPd収着が確認でき、AlHCFは大きく溶出せず構造が安定化した。そこでPdとRhが共在する二成分系溶液での収着試験を行ったところPd収着によりAlHCFの構造が保たれRhは収着された。また、Pd収着量とAlとFeの溶出量について、AlとFeの溶出比はAlHCF中の元素比と一致しなかったがその理由としてFeの再収着が考えられ新しい構造の形成が示唆された。AlHCFによるPGMの収着メカニズムは、単純なイオン交換だけでなく酸化還元反応と収着速度論も重要な法則である。この収着と溶出の挙動を理解することがAlHCFのPGM収着性能向上に役立つ。

論文

高レベル放射性廃液からの元素分離回収技術「SELECTプロセス」の開発とその展望

松村 達郎

機能材料, 40(1), p.60 - 71, 2020/01

原子力発電所の使用済燃料の長期放射性毒性は、原子力利用における本質的課題である。一つの解決法として、長半減期核種を分離し、短半減期あるいは安定核種に核変換する「分離変換技術」の開発を進めている。重要な開発要素の一つである高レベル廃液からマイナーアクチノイド(MA)を分離する溶媒抽出プロセスである「SELECTプロセス」を開発した。この研究開発では、SELECTプロセスを実現するために必要となる新しい抽出剤を開発し、分離プロセスの構成を検討して実高レベル廃液を用いた技術実証を行った。本稿では、これらの背景と開発の現状、各国の状況などを概説した。

論文

機能性ポリマーの相転移現象に基づく無廃棄物型レアメタルリサイクル技術

塚原 剛彦*; 佐賀 要*; 鈴木 英哉*; 松村 達郎

クリーンテクノロジー, 29(12), p.4 - 7, 2019/12

レアメタルは不可欠な資源として重要であり、安定した供給が課題となっている。そのため、リサイクル技術の開発が進められている。しかし、既存の方法はコストや廃棄物、火災爆発の危険性などの問題があり、飛躍的な展開は望めないことから、これまでの分離概念にとらわれない開発が求められている。温度応答性ポリマーポリ-N-イソプロピルアクリルアミド(PolyNIPAAm)と疎水性抽出剤を応用し、温度変化のみで水溶液中で金属錯体を内包したポリマーゲルの生成と再溶解を可逆的に制御が可能であることを見出し、これをレアメタルの分離回収へ適用することを検討した。この相転移現象を利用した水系抽出法は、有機溶媒や固体吸着材を一切用いず、煩雑な固液分離も行うことなく、適切な抽出剤を投入して38$$^{circ}$$C程度に暖めるだけで、廃液中から金属イオンを直接回収することが可能である。本稿で紹介した希土類イオンのみならず、白金族元素やアクチノイド元素(ウラン, アメリシウム, キュリウム等)の分離回収にも成功している。抽出から逆抽出までの全工程が水系で完結し、繰り返し利用も可能であるため、環境負荷低減に資する新しい分離法として期待される。

論文

Minor actinides separation by ${it N,N,N',N',N'',N''}$-hexaoctyl nitrilotriacetamide (HONTA) using mixer-settler extractors in a hot cell

伴 康俊; 鈴木 英哉*; 宝徳 忍; 筒井 菜緒; 津幡 靖宏; 松村 達郎

Solvent Extraction and Ion Exchange, 37(7), p.489 - 499, 2019/11

 被引用回数:24 パーセンタイル:63.28(Chemistry, Multidisciplinary)

ホットセル内のミキサセトラ抽出器に${it N,N,N',N',N'',N''}$-ヘキサオクチルニトリロトリアセトアミド(HONTA)を適用し、マイナーアクチノイド(MA: Am及びCm)の分離を目的とした連続向流試験を実施した。高レベル廃液から回収したMA及び希土類(RE)を含有した0.08M(mol/dm$$^{3}$$)の硝酸をフィード液に使用して14時間の抽出試験を行った。${it n}$-ドデカンで0.05Mに希釈したHONTAはMAを抽出し、94.9%のAm及び78.9%のCmをMAフラクションに回収した。一方、Y, La及びEuはHONTAにほとんど抽出されず、99.9%のY、99.9%のLa及び96.7%のEuがREフラクションに移行した。Ndは一部がHONTAに抽出され、REフラクションへのNdの移行率は83.5%であった。計算コードを用いて求めた抽出器各段のMA及びREの濃度は実験値とほぼ一致した。この計算コードを用いた試算を行い、分離条件の最適化することでMAのMAフラクションへの移行率及びREのREフラクションへの移行率が$$geq$$99%となる結果を得た。

論文

Zr separation from high-level liquid waste with a novel hydroxyacetoamide type extractant

森田 圭介; 鈴木 英哉; 松村 達郎; 高橋 優也*; 大森 孝*; 金子 昌章*; 浅野 和仁*

Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference / Light Water Reactor Fuel Performance Conference (Global/Top Fuel 2019) (USB Flash Drive), p.464 - 468, 2019/09

高レベル放射性廃液(HLLW)には種々の長半減期核種が含まれており、地層処分における環境影響を低減させる観点からマイナーアクチノイドと長寿命核分裂生成物(LLFP)を分離し核変換することが望ましい。原子力機構と東芝はHLLWからLLFPであるSe, Zr, Pd及びCsの分離法を開発した。我々は新規ヒドロキシアセトアミド型抽出剤${it N,N}$-ジドデシル-2-ヒドロキシアセトアミド(HAA)を用いたHLLWからのZrの抽出挙動について詳細に検討を行った。HAA抽出系はZrに高い選択性を示し、抽出序列はZr $$>$$ Mo $$>$$ Pd $$>$$ Ag $$approx$$ Sb $$>$$ Sn $$>$$ Lns $$>$$ Feであることを確認した。また、抽出化学種をZr(HAA)$$_{3}$$(NO$$_{3}$$)$$_{4}$$(HNO$$_{3}$$)$$_{x}$$と同定し、ミキサセトラを用いた連続向流抽出によって模擬HLLWからZrとMoが定量的に抽出可能であることを実証した。

論文

Mechanism of palladium(II) adsorption from nitric acid solutions by a styrene-divinylbenzene copolymer functionalized with $$N,N,N$$-trimethylglycine

鈴木 智也*; 成田 弘一*; 尾形 剛志*; 鈴木 英哉; 松村 達郎; 小林 徹; 塩飽 秀啓; 矢板 毅

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 26(1), p.11 - 19, 2019/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:11.66(Chemistry, Multidisciplinary)

$$N,N,N$$-トリメチルグリシン官能基を持つスチレンジビニルベンゼンポリマー(AMP03)を用いて、硝酸溶液からの2価のパラジウムイオン(Pd(II))の吸着試験を実施した。さらに、FT-IR、及びEXAFSによって、官能基のPd(II)に対する吸着のメカニズムを明らかにした。

論文

Direct temperature-swing extraction of rare-earth elements from acidic solution using the hydrophobic interactions of poly($$N$$-isopropylacrylamide) with diglycolamide-typed ligands

佐賀 要*; 鈴木 英哉; 松村 達郎; 塚原 剛彦*

Analytical Sciences, 35(4), p.461 - 464, 2019/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:13.94(Chemistry, Analytical)

ポリ-$$N$$-イソプロピルアクリルアミド(PNIPAAm)を用いた相転移ゲル化抽出法は、廃棄物の極めて少ない新規抽出プロセスの実現を可能にする。PNIPAAmと疎水性ジグリコールアミド抽出剤を共に用いたゲル化抽出によって、硝酸溶液中から全希土類元素を一段階で完全に抽出することに成功した。

227 件中 1件目~20件目を表示