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論文

Magnetocaloric effect of Sr-substituted BaFeO$$_{3}$$ in the liquid nitrogen and natural gas temperature regions

吉井 賢資; 林 直顕*; 水牧 仁一朗*; 高野 幹夫*

AIP Advances (Internet), 7(4), p.045117_1 - 045117_6, 2017/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:81.55(Nanoscience & Nanotechnology)

本研究では、川崎市の明治大学生田キャンパスにおいて、土壌を深さ30cmまでコアサンプラーを用いて採取し、逐次抽出法を適用することで、放射性セシウムの深度別存在形態分析を行った。土壌試料は、生田キャンパス内の人の手が加えられていない6地点で、植生を考慮し採取した。表層土壌を一地点につき、深度別形態分析用の土壌を採取するポイントを中心に、30cm四方の4点(深さ5cm)でスコップを用いて採取した。また、生田キャンパスの北東で、コアサンプラーを用いて、深さ30cm分の土壌を採取した。採取したコア土壌は、5cmごとに分割し、ねじ口U-8式容器に充填した。放射性セシウム濃度は深度別に、2.5Bq kg$$^{-1}$$ (0-5cm)、22.3Bq kg$$^{-1}$$ (5-10cm)、3.4Bq kg$$^{-1}$$ (10-15cm)、0.3Bq kg$$^{-1}$$ (15-20cm)、0.8Bq kg$$^{-1}$$ (20-25cm)、1.0Bq kg$$^{-1}$$ (25-30cm)であった。川崎市で採取した土壌中の放射性セシウムは、表層から土壌の深さ方向に浸透していることが示唆される。

論文

Intermetallic charge transfer in MTiO$$_{3}$$ (M = Mn, Fe, Co, and Ni) by Ti2p edge resonant inelastic X-ray scattering

安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 205, p.106 - 110, 2015/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:58.16(Spectroscopy)

MTiO$$_{3}$$(M=Mn, Co, FE, Ni)についてTi2p発光測定を行った。FeTiO$$_{3}$$では弾性散乱ピークから2.5eVおよび4.5eVおよびに構造がみられたが他では4.5eVだけだった。これについてモデル計算を行い起源がTi-Mの電荷移動であることを解明したので報告する。

論文

X-ray absorption spectroscopy in the heavy Fermion compound $$alpha$$-YbAlB$$_4$$ at high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 84(11), p.114715_1 - 114715_4, 2015/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:85.31(Physics, Multidisciplinary)

$$alpha$$-YbAlB$$_4$$ shows strong valence fluctuation as well as heavy fermion behavior at low temperatures. It has been theoretically suggested that the quantum criticality owing to the valence fluctuation found in Yb ions plays an important role in the peculiar properties of this material. In this work, we measured the X-ray absorption spectra (XAS) and X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) at the L3 edge of Yb ions in high magnetic fields of up to 40 T. It is found that the XAS are almost independent of the magnetic field at 2 K, which proves that there is no significant valence change in this field range. The XMCD spectrum exhibits a distinct negative peak at the low-energy side of the L3 edge as well as the main positive peak near the white line. The negative XMCD peak is attributed to the quadrupole transition between the 2p and 4f states, and gives us microscopic information on the 4f state. This finding supports the recent theoretical proposal that $$|J_Z=pm5/2rangle$$ is the ground state of the localized Yb magnetic moment, where $$J_Z$$ is the z-component of the total angular momentum of Yb$$^{3+}$$.

論文

Melting of Pb charge glass and simultaneous Pb-Cr charge transfer in PbCrO$$_{3}$$ as the origin of volume collapse

Yu, R.*; 北條 元*; 綿貫 徹; 水牧 仁一朗*; 溝川 貴司*; 岡 研吾*; Kim, H.*; 町田 晃彦; 榊 浩司*; 中村 優美子*; et al.

Journal of the American Chemical Society, 137(39), p.12719 - 12728, 2015/10

 被引用回数:15 パーセンタイル:45.43(Chemistry, Multidisciplinary)

立方晶ペロブスカイトPbCrO$$_{3}$$が常温常圧において、鉛の価数に関する電荷ガラス状態であり、その結果、鉛の位置にランダムネスのある構造をとっていることを明らかにした。鉛の価数は2価と4価に価数分離しており、鉛の位置は、A-site中心からのシフトが3倍周期の縦波型変調を持つ2つの副格子で表される短距離秩序を持つことを明らかにした。加圧すると鉛-クロム間の電荷移動が生じ、それにより電荷ガラスが解消され、絶縁体-金属相転移が起こることも明らかにした。この圧力誘起の電荷ガラス融解が、PbCrO$$_{3}$$で知られていた大きな体積収縮を伴った立方晶-立方晶の同型構造相転移の起源であることが分かった。

論文

Elemental substitution effects in multiferroic ${it R}$Fe$$_{2}$$O$$_{4}$$ (${it R}$: rare earths)

吉井 賢資; 船江 岳史*; 水牧 仁一朗*; 江尻 宏紀*; 池田 直*; 齋藤 寛之; 松村 大樹

Physica Status Solidi (C), 12(6), p.841 - 844, 2015/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:100

マルチフェロイック${it R}$Fe$$_{2}$$O$$_{4}$$ ($$R$$: Y, Ho-Lu, In)の元素置換効果について調べた。これまでほとんど報告例のない、非磁性のGa$$^{3+}$$を鉄サイトに置換した場合は、磁気転移温度$$T_{rm N}$$が減少した。これは過去、${it R}$FeCoO$$_{4}$$などでも示した通り、鉄サイト間の磁気相互作用が弱まったためである。Ga$$^{3+}$$置換した場合、室温の誘電率は母物質とほぼ変わらない1000-10000程度であった。また、誘電損失が減少することも判明した。この理由については現在不明であるが、損失の減少はエネルギー利用効率の上昇を示しており、応用に有利である。また$$R$$サイトの置換も行い、Dy$$^{3+}$$のような大きな$$R^{3+}$$を10%程置換できることが、放射光吸収分光により判明した。なお、置換試料では$$T_{rm N}$$が5-10K上昇した。この現象の起源についても現状では不明であるが、室温でマルチフェロイック状態を実現する一つの方向性を示しており、興味深い結果である。

論文

Electronic structure of BaFeO$$_{3}$$ studied by X-ray spectroscopy

水牧 仁一朗*; 藤井 将*; 吉井 賢資; 林 直顕*; 斎藤 高志*; 島川 祐一*; 魚住 孝幸*; 高野 幹夫*

Physica Status Solidi (C), 12(6), p.818 - 821, 2015/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:7.01

新規強磁性体BaFeO$$_{3}$$の電子状態を、放射光による高エネルギー光電子分光とX線吸収分光により調べた。実験データおよび理論計算から、この物質は負の電荷移動エネルギーを持つ系であることを示した。すなわち、酸素2p電子のエネルギーが鉄3d軌道のエネルギーより高いため、酸素2p電子が鉄3d軌道を埋めやすい性質を持っている。通常の遷移金属酸化物では、酸素2p軌道のエネルギーは遷移金属3d軌道のそれより低いため、このようなことは起こらない。すなわち、BaFeO$$_{3}$$は、通常の酸化物とは異なる性質を持つ。この性質の起源として、鉄3d軌道のクーロン反発力と、鉄3dと酸素2p軌道の強い混成であることを提案した。

論文

Thermal expansion of a Au-Al-Yb intermediate valence quasicrystal

綿貫 徹; 柏本 史郎*; 石政 勉*; 町田 晃彦; 山本 真*; 田中 幸範*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 渡辺 真仁*

Solid State Communications, 211, p.19 - 22, 2015/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:79.82(Physics, Condensed Matter)

Au-Al-Yb中間価数準結晶の熱膨張をX線回折によって調べた結果、50K以下でゼロ膨張を示すことが明らかとなった。Au-Al-Tm準結晶との比較によって、中間価数状態であるYbの効果を抽出することができ、その結果、温度を下げるにつれてYbが2価に向かって価数が変化することによる負の熱膨張成分が、通常の格子系の正の熱膨張を打ち消していることが明らかとなった。

論文

Synchrotron X-ray spectroscopy study on the valence state and magnetization in $$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$) at low temperatures and high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 592(1), p.012020_1 - 012020_6, 2015/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:50.19

価数転移に伴う量子臨界現象が理論的に提案され、希土類金属間化合物における価数揺動現象が注目を集めている。最近、$$beta$$-YbAlB$$_4$$がチューニングなしで量子臨界を示すことと強い混合原子価状態にあることが見出された。この研究では我々は$$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$)について磁化曲線とX線吸収を測定した。この物質は、局所的には$$beta$$-YbAlB$$_4$$と同一構造をもつ多形である。磁化測定とX線測定はそれぞれ55Tと40Tまで行った。Yb価数のわずかな上昇が磁化曲線が傾きの変化を示す磁場で観測された。

論文

X-ray absorption spectroscopy and novel electronic properties in heavy fermion compounds YbT$$_{2}$$Zn$$_{20}$$ (T: Rh and Ir)

本多 史憲*; 広瀬 雄介*; 三宅 厚志*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 筒井 智嗣*; 綿貫 徹; 渡辺 真仁*; 竹内 徹也*; 摂待 力生*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 592(1), p.012021_1 - 012021_5, 2015/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:50.19

重い電子系化合物YbT$$_{2}$$Zn$$_{20}$$(T: Rh and Ir)について、X線吸収分光法によりYb価数観察を行った。いずれの化合物でもYb価数は温度依存性を示し、約100K以下で冷却とともにYb価数が減少する変化が見られた。これは、同型化合物であるYbCo$$_{2}$$Zn$$_{20}$$において温度依存性が見られないこととは対照的な結果である。

論文

Suppression of temperature hysteresis in negative thermal expansion compound BiNi$$_{1-x}$$Fe$$_{x}$$O$$_{3}$$ and zero-thermal expansion composite

奈部谷 光一郎*; 村松 裕也*; 岡 研吾*; 中野 紀穂*; 北條 元*; 水牧 仁一朗*; 安居院 あかね; 肥後 祐司*; 林 直顕*; 高野 幹夫*; et al.

Applied Physics Letters, 106(6), p.061912_1 - 061912_5, 2015/02

 被引用回数:42 パーセンタイル:10.2(Physics, Applied)

ほとんどの物質は温度が上昇すると、熱膨張によって長さや体積が増大する。光通信や半導体製造などの精密な位置決めが要求される局面では、このわずかな熱膨張が問題になる。そこで、昇温に伴って収縮する「負の熱膨張」を持つ物質によって、構造材の熱膨張を補償することが行われている。本研究において、室温付近で既存材料の2倍以上の大きさの「負の熱膨張」を示す酸化物材料を発見した。添加元素の量を変化させることで負の熱膨張が現れる温度域を制御できるほか、これまでの材料の問題点だった温度履歴が抑制されている。

論文

純鉄の$$alpha$$-$$varepsilon$$構造相転移のEXAFSによる精密構造解析

石松 直樹*; 佐田 祐介*; 圓山 裕*; 綿貫 徹; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; 入舩 徹男*; 角谷 均*

放射光, 28(1), p.3 - 11, 2015/01

純鉄の圧力誘起$$alpha$$-$$varepsilon$$構造相転移における局所構造変化を、静水圧的高圧下におけるEXAFS測定によって精密解析した。マルテンサイト変態で生じるシェアー型とシャッフル型の原子変位を分離してそれぞれ決定することに成功し、相転移のトリガーがシェアー変形であることを支持する結果を得た。

論文

Temperature and polarization dependence of Fe L$$_{3}$$-edge X-ray absorption spectra of LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 黒田 朋子*; 川合 真大*; 永田 知子*; 池田 直*; 魚住 孝幸*

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 197, p.13 - 16, 2014/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:67.12(Spectroscopy)

LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$は電荷秩序相でFe$$^{2+}$$, Fe$$^{3+}$$が三角格子上で秩序配列する。これまでにFe2p端発光測定からスペクトルがFe$$^{2+}$$, Fe$$^{3+}$$の単純な重ね合わせでは説明できないことを報告した。電子状態を調べるために、LuFe$$_{2}$$O$$_{4}$$及びLuをYbに、置換したYbMgFeO$$_{4}$$のFe2p端吸収測定を行い、スペクトルを比較検討した。

論文

Temperature and magnetic field dependent Yb valence in YbRh$$_2$$Si$$_2$$ observed by X-ray absorption spectroscopy

中井 裕人*; 海老原 孝雄*; 筒井 智嗣*; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 中村 俊幸*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 82(12), p.124712_1 - 124712_5, 2013/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:46.86(Physics, Multidisciplinary)

重い電子化合物であるYbRh$$_2$$Si$$_2$$のYb価数の温度磁場依存性をX線吸収分光で観測した。測定からは、何れも突然の変化なしに、Yb価数が2Kから200Kの範囲で温度の下降に伴い減少することと、0Tから33Tの範囲で磁場の増加に伴い増加することが明かになった。Ybの価数は、磁場と温度に依存して、2.92から2.96の範囲であった。価数が2Kでは0Tで2.92で33Tで2.93である点で、YbRh$$_2$$Si$$_2$$は価数揺動状態にあることがわかり、高磁場でも整数価数に届かない。これらの結果はYbの価数が整数価数の3+に非常に近く、降温に伴い減少し、磁場の印加に伴い3+に近づくというこれまでの知識を支持するものである。

論文

Magnetocaloric effect of field-induced ferromagnet BaFeO$$_{3}$$

水牧 仁一朗*; 吉井 賢資; 林 直顕*; 齊藤 高志*; 島川 祐一*; 高野 幹夫*

Journal of Applied Physics, 114(7), p.073901_1 - 073901_6, 2013/08

 被引用回数:16 パーセンタイル:35.36(Physics, Applied)

磁場誘起強磁性を示す新規ペロブスカイト鉄酸化物BaFeO$$_{3}$$の磁気熱量効果を調べた。この物質は、酸化物には珍しいFe$$^{4+}$$という高い価数の鉄イオンを含む。この系の基底状態は反強磁性であるが、0.3T以上の磁場により鉄スピンが強磁性転移を示す。キュリー温度は111Kである。磁気熱量効果測定から、磁化が温度及び磁場変化の両方において、ほぼ可逆的な変化をすることを見いだした。すなわちヒステリシスがないため、熱損失のない効率的な冷却が可能な物質である。放射光磁気円二色性測定から、この性質は、Fe$$^{4+}$$イオンが実際はFe$$^{3+}$$L(Lは酸素ホール)の状態となっており、この状態の磁気異方性が少ないことに起因する。冷却におけるエントロピー変化と冷却能力は、キュリー点近傍で5.8Jkg$$^{-1}$$K$$^{-1}$$及び172Jkg$$^{-1}$$と比較的大きかった。BaFeO$$_{3}$$は希土類を含まず、熱媒体となる水に耐性があることから、新しい磁気熱量物質として提案できる。

論文

Synchrotron X-ray spectroscopy study on the valence state in $$alpha$$- and $$beta$$-TbAlB$$_4$$ at low temperature and high magnetic fields

松田 康弘*; 中村 俊幸*; 久我 健太郎*; 中辻 知*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*

Journal of the Korean Physical Society, 62(12), p.1778 - 1781, 2013/06

 被引用回数:8 パーセンタイル:43.55(Physics, Multidisciplinary)

$$alpha$$-および$$beta$$-YbAlB$$_4$$中のYbイオンの価数をX線吸収および発光分光で2Kから280Kの温度範囲で測定した。価数は温度とともに3価に向かってゆっくり増加し、価数揺動の特性温度は約290Kと分かった。40Kで32Tまでの磁場を印可しYbの価数のわずかな増加($$sim$$0.002)も観測した。

論文

Magnetic properties of single crystalline YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

吉井 賢資; 水牧 仁一朗*; 松本 圭右*; 森 茂生*; 遠藤 成輝; 齋藤 寛之; 松村 大樹; 神戸 高志*; 池田 直*

Journal of Physics; Conference Series, 428, p.012032_1 - 012032_5, 2013/04

 被引用回数:12 パーセンタイル:2.24

マルチフェロイック物質YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$の単結晶試料について、その磁性を調べた。磁気転移温度は250Kと過去の報告値に近かった。また、c軸方向の磁化のほうが、ab軸方向のそれよりも10倍以上大きく、この物質の異方性が観測された。ab面内の磁化については、10K以下で、磁場中冷却した磁化が負となる現象が見られた。これは、磁化が外部磁場と逆向きに向いていることを示し、エネルギー的に不安定な特異現象である。Ybモーメントの磁化がFeのそれと逆に向いており、それが低温で増強されるためと考えた。磁気熱量効果の測定からは、エントロピー変化のピーク値は1Jkg$$^{-1}$$K$$^{-1}$$とあまり大きくないものの、ピーク幅100K程度の広い温度範囲で見られており、磁気冷凍に有利な性質であることがわかった。これは、この物質系特有の三角格子上の磁気フラストレーションに起因するものと考えられる。

論文

Oxygen hole state in A-site ordered perovskite ACu$$_3$$Ru$$_4$$O$$_{12}$$ (A = Na, Ca, and La) probed by resonant X-ray emission spectroscopy

水牧 仁一朗*; 溝川 貴司*; 安居院 あかね; 田中 壮太郎*; 高津 浩*; 米澤 慎吾*; 前野 悦輝*

Journal of the Physical Society of Japan, 82(2), p.024709_1 - 024709_6, 2013/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:50.8(Physics, Multidisciplinary)

Aサイト秩序型ペロブスカイト導電性酸化物ACu$$_3$$Ru$$_4$$O$$_{12}$$(A=Na, Ca, La)は特にA=Ca系で、比熱・磁化率・光電子分光スペクトルが奇妙な温度依存性を示すことが明らかになった。本研究では、Aサイトの価数を系統的に変化させたACu$$_{3}$$Ru$$_{4}$$O$$_{12}$$(A=Na, Ca, La)遷移金属の3$$d$$, 4$$d$$電子状態を観測するのに有効な手段である軟X線吸収分光(XAS)及び共鳴X線発光分光(XES)を行った。Cu-L吸収端のXASスペクトルにはCu$$^{3+}$$や電荷移動サテライトに対応すると思われるピーク構造が観測された。O-K吸収端では、XAS及びXESスペクトルに顕著なAサイト依存性が見られた。詳細な解析には今後クラスター計算やバンド計算などの理論計算との比較しAサイト価数の系統変化を議論した。

論文

High-magnetic-field X-ray absorption and magnetic circular dichroism spectroscopy in the mixed-valent compound YbAgCu$$_4$$

中村 俊幸*; 松田 康弘*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 81(11), p.114702_1 - 114702_11, 2012/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:37.58(Physics, Multidisciplinary)

価数揺動系であるYbAgCu$$_4$$のX線吸収分光と円二色性の測定を35Tまで行い、得られた価数のH-T相図と磁化を比較することから、メタ磁性転移の起源が価数転移であることを明らかにした。円二色性はYb$$^{3+}$$でのみ観測され、Yb$$^{2+}$$では観測されなかった、一方で、四重極遷移に伴う円二色性スペクトルを観測し、理論計算からこれを明らかにした。

論文

Valence fluctuation in YbAgCu$$_4$$ at high Magnetic fields

松田 康弘*; 中村 俊幸*; Her, J.-L.*; 金道 浩一*; 道村 真司*; 稲見 俊哉; 水牧 仁一朗*; 河村 直己*; 鈴木 基寛*; Chen, B.*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 81(1), p.015002_1 - 015002_2, 2012/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:39.9(Physics, Multidisciplinary)

YbAgCu$$_4$$の磁場誘起価数変化を35Tまでのパルス高磁場下で放射光X線吸収分光法から観測した。4.8KでのYbAgCu$$_4$$のYbの価数はメタ磁性転移で大きく増加することがわかった。55Tでの飽和価数は2.97と予想される。この値は、35Tでの$$Delta M/Delta v$$から評価した。また、この値は同様な化合物であるYbInCu$$_4$$の高温や高磁場でのYbの値とも一致する。この実験からは、理論から予測された通り、YbAgCu$$_4$$のメタ磁性転移は価数転移に由来するものであると結論する。

論文

Intermetallic charge transfer and band gap of MTiO$$_{3}$$ (M = Mn, Fe, Co, and Ni) studied by O 1$$s$$-edge X-ray emission spectroscopy

安居院 あかね; 水牧 仁一朗*

Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 184(8-10), p.463 - 467, 2011/11

 被引用回数:26 パーセンタイル:15.68(Spectroscopy)

イルメナトファミリーとして知られるMTiO$$_{3}$$(M=Co, Fe, Mn, Ni)についてO1s吸収端軟X線発光スペクトルを測定した。Mイオンの変化に対応したスペクトル形状の変化が観測された。この変化の様子をM3dとO2pの混成の強さの違いと合わせて議論する。また、バンドギャプを見積もったので合わせて報告する。

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