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中川 仁*; 稲福 正史*; 草場 信*; 山口 博康*; 森下 敏和*; 森田 竜平*; 西村 実*; Hoeman, S.*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; et al.
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 72, 2008/03
アポミクシス四倍体ギニアグラス( Jacq.)と二倍体有性ソルガム( (L.) Moench.)野種子に線及び炭素イオンビームを照射し、突然変異体取得のための最適線量を決定するために、照射当代の発芽率,生存率並びに稔性を調べた。ギニアグラス(品種名ナツユタカ)の線での50%致死線量は600から800Gy、炭素イオンビームでの50%致死線量は40から50Gyであると見積もられた。また、炭素イオンビームでの50%不稔線量は50から60Gyであった。ソルガム(品種名Zhengzu及びDurra)の線での50%致死線量は350から500Gy、炭素イオンビームでの50%致死線量は30から60Gyであると見積もられた。これらのデータは、アポミクシス遺伝子の影響解析のためのギニアグラス変異体作出及びバイオ燃料生産のためのソルガム変異体の作出に有用な知見を提供する。
森田 竜平*; 森下 敏和*; 中川 仁*; 西村 実*; 山口 博康*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; 田中 淳
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 78, 2007/02
イオンビームは新しい変異原としてさまざまな植物で利用されている。しかし、イオンビームで誘発される変異については、シロイヌナズナ以外の植物では情報が乏しい。本研究では、イネでイオンビーム照射により誘発される突然変異を明らかにし、線と比較する目的で、イネのwaxy突然変異体をスクリーニングし、突然変異の解析を行った。炭素イオンビームと線を照射したイネ品種「日本晴」と「ひとめぼれ」について、玄米の外観とヨウ化カリウム染色を指標にして、waxy突然変異体を取得した。取得した突然変異体の変異の種類について、DNA配列解読とPCR増幅法で解析した結果、シロイヌナズナで報告されているような、炭素イオンビーム照射による点様突然変異とrearrangementがイネでも生じていることが明らかになった。
西村 実*; 森田 竜平*; 山口 博康*; 長谷 純宏
no journal, ,
イオンビームが新しい突然変異原として期待されているが、イネ等の主要作物において実用的な形質に関する突然変異率について、線のような従来からの突然変異原との比較を大規模に実施した報告は未だにない。今回、イネを材料にして、イオンビームと線の突然変異系統M2世代において胚乳突然変異率を調査した結果とともにイオンビーム照射で得られた胚乳蛋白質組成変異体について報告する。イオンビーム及び線の総線量の違いによる胚乳の突然変異率に大きな差が認められないことから、各変異原の総線量をこみにして評価した。突然変異率に関して品種間差は明瞭ではないと考えられた。変異原別の突然変異率は、He100線C220C320の順番となった。ひとめぼれのイオンビーム照射突然変異系統から26kDaグロブリンと16kDaプロラミンが減少するタイプと、グルテリン,26kDaグロブリン,16及び13kDaプロラミンが減少し、57kDaグルテリン前駆体がやや増加するタイプの2系統の変異体を見いだしたが、これらはいずれもすでに報告されているものであった。以上のように、イオンビーム照射により誘発される胚乳突然変異体はその出現率やスペクトラムにおいて線に比べてあまり差がないことが明らかになった。
森田 竜平*; 森下 敏和*; 中川 仁*; 西村 実*; 山口 博康*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; 田中 淳
no journal, ,
イオンビームは新しい変異原としてさまざまな植物で利用されている。しかし、イオンビームで誘発される変異については、シロイヌナズナ以外の植物では情報が乏しい。本研究では、イネでイオンビーム照射により誘発される突然変異を明らかにし、線と比較する目的で、イネのwaxy突然変異体をスクリーニングし、突然変異の解析を行った。炭素イオンビームと線を照射したイネ品種「日本晴」と「ひとめぼれ」について、玄米の外観とヨウ化カリウム染色により、waxy突然変異体を得た。その結果、シロイヌナズナでは、炭素イオンビーム照射により点様突然変異とRearrangementの両方が生じることが報告されているが、イネでも同様の突然変異が生じることが明らかになった。
中川 仁*; 稲福 正史*; 草場 信*; 山口 博康*; 森下 敏和*; 森田 竜平*; 西村 実*; Hoeman, S.*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; et al.
no journal, ,
熱帯イネ科作物・牧草類の生殖様式は多様であり、これらが複雑に関係した多くの種が存在する。このため、特に栄養繁殖やアポミクシス種に関しては突然変異育種が試みられた。ギニアグラスはアポミクシス熱帯牧草種であり、二倍体系統を染色体倍加した四倍体有性生殖中間母本「熱研1号(農1号)」が育成され、四倍体アポミクシス系統との交配技術が確立された。交配によるアポミクシスの連鎖解析が行われたが、その領域はクラスター状でかなり大きいことが示唆され、放射線照射による関連遺伝子領域の破壊による解析が期待されている。一方、ソルガムは熱帯アフリカで栽培化され、アフリカ全域,インド,中国や日本に広がった、稲,麦,トウモロコシ,大麦に次ぐ五大穀物の一つである。我が国ではおもに南九州において飼料用として広く栽培されており、現在、バイオマス作物として新たな育種が期待されている。ここでは、この両種を用いて行った線照射と炭素イオンビーム照射による生存率等の照射当代に現れた差について報告する。
森田 竜平*; 山口 博康*; 横田 裕一郎; 長谷 純宏; 西村 実*
no journal, ,
イオンビームは新しい変異原としてさまざまな植物に利用されているが、誘発される突然変異については、シロイヌナズナ以外の植物では情報が乏しい。そこで、イネにおいて3個体のwx突然変異体を選抜し突然変異の解析を行った。突然変異体AのゲノムDNAを鋳型にWx遺伝子領域でPCRを行ったところ、すべての部位で増幅が見られたことから、点様突然変異が生じていると考えられた。シークエンスの結果、第12エキソンに4bpの塩基欠失が生じていた。突然変異体Bではすべての部位の増幅が見られなかったため、大きい塩基欠失が生じていると予想された。遺伝子の上流及び下流の増幅を試みた結果、約41.6kbの塩基欠失が生じており、遺伝子の第1イントロンから後半部分を失っていることが明らかになった。突然変異体Cでは4つの部位で増幅が見られ、残り1つの部位では増幅が見られなかった。そこで、増幅しなかった部位をシークエンスした結果、逆位が生じていることが明らかになった。シロイヌナズナでは、炭素イオンビーム照射により点様突然変異と構造変化の両方が生じることが報告されているが、イネでも同様の突然変異が生じることが明らかとなった。
西村 実*; 森田 竜平*; 草場 信*; 山口 博康*; 長谷 純宏
no journal, ,
イネの種子蛋白質突然変異体をSDS-PAGEによってM2種子でスクリーニングする場合、突然変異体の出現率は非常に低く、多大な労力が必要である。今回、玄米の外観に関して一次スクリーニングを行い、それらの中から種子蛋白質組成に関して2次スクリーニングを行うことによって種子蛋白質突然変異体を効率的に獲得できることを明らかにした。線又は炭素イオンビームを照射したイネのM2世代において粉質変異を示した287系統のうち68系統(線31系統,イオンビーム37系統)について蛋白質組成に変異が認められた。多くは26kDaのグロブリンと16kDaのプロラミンが同時に減少するタイプ、26kDaのグロブリンと16kDaのプロラミンが同時に減少し、さらにグルテリンの酸性サブユニットの減少を伴うタイプ、57kDaのグルテリンの前駆体が増加するタイプの3種類であった。今後これらの変異形質が安定的に後代に伝わるか否か、致死性等の劣悪変異を伴っていないか等について確認を行う必要があるが、種子蛋白質組成の変異体のスクリーニングに非常に有効な選抜方法になり得ると考えられる。
神山 基紀*; 出口 亮平*; 森岡 徹*; 松元 達也*; 守田 幸路*; 松場 賢一; 神山 健司; 鈴木 徹
no journal, ,
高速炉の炉心損傷事故時における炉心外への燃料デブリの流出・堆積挙動を明らかにするために基礎的な実験を実施し、特性の異なる粒子を混合した模擬デブリの水中での落下・堆積挙動及び粒子ベッドの形成特性について検討した。