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論文

Magnetic phase diagram of helimagnetic Ba(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$ (0 $$leq$$ x $$leq$$ 0.2) hexagonal ferrite

丸山 建一*; 田中 誠也*; 鬼柳 亮嗣; 中尾 朗子*; 森山 健太郎*; 石川 喜久*; 天児 寧*; 飯山 拓*; 二村 竜祐*; 内海 重宣*; et al.

Journal of Alloys and Compounds, 892, p.162125_1 - 162125_8, 2022/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:10.43(Chemistry, Physical)

Hexagonal ferrite Ba(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$ is an important magnetic oxide material in both science and engineering because it exhibits helimagnetism around room temperature (300 K). In this study, the magnetic phase diagram of Ba(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$ consisting of ferri-, heli-, antiferro-, and paramagnetic phases has been completed through magnetization and neutron diffraction measurements. The magnetic phase transition temperature to paramagnetism decreases with the increase in x, and the temperature at which the magnetization reaches a maximum, which corresponds to the magnetic phase transition from heli- to ferrimagnetism, is determined for low x crystals. The temperatures at which helimagnetism appears are precisely determined by observing the magnetic satellite reflection peaks in neutron diffraction at various temperatures, which characterize helimagnetism. Based on these results, the magnetic phase diagram of the Ba(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$ system is constructed in the T-x plane. Helimagnetism appears at x $$>$$ 0.06, and magnetism with antiferromagnetic components appears as the extension phase of helimagnetism at x $$>$$ 0.19 through the coexistence region. The turn angle $$phi_{0}$$ of the helix for each x crystal is calculated from the relationship, $$phi_{0} = 2pidelta$$, where $$delta$$ is the incommensurability. The turn angle $$phi_{0}$$ decreases with the increase in temperature for the same x crystal, and increases with the increase in x at the same temperature. Furthermore, it is found that there are clear thresholds at which $$phi_{0}$$ cannot take values between 0$$^{circ}$$ < $$phi_{0}$$ < 90$$^{circ}$$ and 170$$^{circ}$$ < $$phi_{0}$$ < 180$$^{circ}$$.

論文

Flux growth and magnetic properties of helimagnetic hexagonal ferrite Ba(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$ single crystals

内海 重宣*; 田中 誠也*; 丸山 建一*; 天児 寧*; 鬼柳 亮嗣; 中尾 朗子*; 森山 健太郎*; 石川 喜久*; 他9名*

ACS Omega (Internet), 5(38), p.24890 - 24897, 2020/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:20.06(Chemistry, Multidisciplinary)

六方晶フェライトBa(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$の磁気構造を解明し、さらなる応用開発を進めるためには、大型の高品質な単結晶を育成することが重要な第一歩である。本研究では、Na$$_{2}$$O-Fe$$_{2}$$O$$_{3}$$フラックスを使用した自発結晶化法によって、さまざまなSc濃度$$x$$のBa(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$単結晶の育成に成功した。得られた結晶は、高品質の単相Ba(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$であることがX線回折と元素分析により確認され、$$x$$ = 0.128結晶の77Kの磁化測定では、ヘリマグネティックな挙動を示すことがわかった。$$x$$=0.128結晶の中性子回折測定の結果、211K以下で磁気衛星反射が確認され、Ba(Fe$$_{1-x}$$Sc$$_{x}$$)$$_{12}$$O$$_{19}$$がヘリ磁性物質であることが確認された。

論文

Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 3; Neutron devices and computational and sample environments

坂佐井 馨; 佐藤 節夫*; 瀬谷 智洋*; 中村 龍也; 藤 健太郎; 山岸 秀志*; 曽山 和彦; 山崎 大; 丸山 龍治; 奥 隆之; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(2), p.10_1 - 10_35, 2017/09

J-PARC物質・生命科学実験施設では、中性子検出器、スーパーミラーや$$^{3}$$Heスピンフィルターなどの光学機器、及びチョッパー等の中性子デバイスが開発され、据え付けられている。また、計算環境として機器制御、データ取得、データ解析、及びデータベースの4つのコンポーネントが整備されている。また、物質・生命科学実験施設では実験に使用される様々な試料環境が利用可能である。本論文では、これらの現状について報告する。

論文

IROHA2: Standard instrument control software framework in MLF, J-PARC

中谷 健; 稲村 泰弘; 伊藤 崇芳*; 森山 健太郎*

Proceedings of 11th New Opportunities for Better User Group Software (NOBUGS 2016) (Internet), p.76 - 79, 2016/10

J-PARC・MLFの共用ビームラインでは利用者が多種多様な実験を行い、巨大なデータが創出されている。これらの実験の効率的な実施には、ユーザーフレンドリーかつ自動測定可能な制御ソフトウェアが必要である。我々はこの目的のためにMLF標準装置制御ソフトウェアフレームワークIROHA2を開発した。IROHA2は4つのコアソフトウェアコンポーネント(デバイス制御、装置管理、シーケンス管理、統合制御)から成り、それぞれがWebユーザーインターフェースを備えている。発表ではIROHA2を用いた次世代マルチプラットフォーム実験制御環境についての報告を行う。また、J-PARC施設外からのMLFへのアクセス環境実現のためのIROHA2とMLFの各種システム(試料管理、機器管理、実験データベース、実験ステータス、統合認証)との連携機能についても発表を行う。

論文

ITER用ポート内重量物ハンドリング装置の開発

伊勢 英夫*; 伊崎 誠*; 大石 晴夫*; 森 清治*; 阿向 賢太郎*; 森山 尚*; 加賀谷 博昭*; 小林 正巳*; 田口 浩*; 柴沼 清

FAPIG, (159), p.10 - 14, 2001/11

国際熱核融合実験炉(ITER)のブランケット等の炉内構造機器を保守する際、水平ポート部に設置された約40tonの遮蔽プラグ等(以下、プラグ)を事前に取り扱う必要がある。その際、遠隔装置による片持ち取扱いが設計条件となる。本稿では実機装置の設計,縮小(1/2.5)モデル製作及び試験結果について報告する。設計では、プラグの最終位置決め精度($$pm$$1mm)を満足できるよう、走行,把持フックの独立昇降,フック取付アームチルトの4自由度のほか,トロイダル方向の相対位置ずれ($$pm$$5mm)に対処可能なように受動的コンプライアンス機構を備えた装置とした。縮小モデル制御システムの設計でき、遠隔操作部PCのOSにRT-Linuxを採用してリアルタイムプロセスが実行可能とした。縮小モデルを用いた理想状態($$pm$$1mm以下の位置ずれ量)での基本試験では、再現性の良いプラグ着脱手順,各軸座標,荷重条件等が明確となり、本装置の機構により片持ち方式による実機プラグの取扱いが可能である見通しを得た。

口頭

Update of the computing environment in MLF, J-PARC

中谷 健; 森山 健太郎; 稲村 泰弘; 伊藤 崇芳*; 鈴木 次郎*; 大友 季哉*

no journal, , 

J-PARC/MLFには計20台の中性子・ミュオン実験装置が現在稼働中である。これらの装置を使って多くの実験者が多種多様の実験を行い、巨大なデータを生み出している。MLF計算環境はこれらの実験において非常に重要な役割を担っている。ここ2年間、われわれは外部アクセス,自動測定,過渡現象測定,データ収集,データ解析について開発を進めてきた。外部アクセス開発では、Webによる実験状況の監視とデータベースによる遠隔データ解析・可視化環境を構築した。自動測定開発においては、Experiment Schedulerを用いた自動測定機能、その測定条件と取得データの自動データベース化を行い、効率的なデータ解析を可能にした。過渡現象測定開発では汎用信号イベントデータ化ボードを導入し、測定条件を動的に変化させつつ測定可能なシステムを構築した。データ収集ソフトウェア開発では64bit化を行い、データ解析ソフトウェアについては入出力を10倍以上高速化した。

口頭

MLF装置制御ソフトウェアフレームワークIROHA2の現状2017

中谷 健; 稲村 泰弘; 森山 健太郎*

no journal, , 

装置制御ソフトウェアフレームワークIROHA2はJ-PARC, MLFの共用ビームラインのいくつかに導入され、実運用されている。IROHA2ではデバイス制御, 装置管理, シーケンス管理, 統合制御といったサーバーが連携して実験機能を提供しており、各サーバーはWebブラウザ上で操作可能である。IROHA2は2016年からの開発により、(1)デバイス制御サーバーの実時間データ処理インターフェース、(2)シーケンス管理サーバーの自動測定スクリプトWebインターフェース改良、(3)実験ステータスのインターネットからの監視、を実装しようとしている。(1)により、DAQミドルウェアが採用するのと同じ分散メッセージングミドルウェアを用いて、ファイルを介さずにリアルタイムにデータを処理することが可能になる。(2)では、従来装置制御のみであったシーケンス管理サーバーによる自動測定について制御と解析を組み合わせた自動実験を可能にする。(3)では、統合制御サーバーが生成する実験ステータスについて、MLF統合認証システムによる権限管理下でインターネットからのアクセスを可能にする。本発表では、これらの新しい機能の実装状況と今後の展開について示す。

口頭

MLF experiment database

中谷 健; 稲村 泰弘; 大友 季哉*; 森山 健太郎

no journal, , 

J-PARC/MLFの中性子実験装置は大面積かつ高解像度の検出器システムと多種多様な試料環境デバイスを装備している。年間のべ約1万人と予想されるユーザーがMLFに持ち込む試料は実験装置が備える試料環境デバイスやユーザーが持ち込む試料環境デバイスによりさまざまな測定条件下で大強度パルス中性子を照射され測定される。この測定により巨大なデータが短時間に生成される。測定されたデータはオンサイトやユーザーの所属機関で多次元データ解析を施される。こういった多数のユーザー,多数のデータを取り扱うには柔軟性の高いデータ管理システムが必須である。本発表ではデータ管理システムのプロトタイプ、特に遠隔地からのアクセス及びデータバックアップの開発状況について詳細に述べる。

口頭

TOF単結晶中性子回折計SENJUの最新状況

大原 高志; 鬼柳 亮嗣; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 茂吉 武人*; 森山 健太郎*

no journal, , 

J-PARC MLFのBL18に設置されたTOF-Laue型の単結晶中性子回折計SENJUは、主に低温や磁場といった極端環境下において1mm$$^{3}$$未満という小型単結晶の高効率な回折測定を目的とした装置である。SENJUでは2012年の供用開始以降、多くの一般課題を実施するとともに、より多様な試料環境下でより効率的な回折測定を実現するための試料環境の高度化を進めてきた。特に近年新たに利用可能となった試料環境機器としては、1500K以上での回折測定を可能とするニオブ高温炉や500Kまででの測定が可能な簡易型ヒーター、低温条件下で試料へ白色光を照射できるライトガイド付きパルス管冷凍機があり、加えて各種高圧試料セルについてもコミッショニングを進めている。更には、これら試料環境機器によって散乱される中性子によるバックグラウンドを低減するための振動コリメータについて、開発を進めている。本発表ではこれらの試料環境デバイスについての最新状況を示すとともに、実際に得られる構造解析例として、SENJUを用いた研究例についても紹介する。

口頭

MLF共通試料環境機器のIROHA2デバイスモジュール

中谷 健; 高橋 竜太*; 森山 健太郎*

no journal, , 

J-PARC・MLFでは装置制御ソフトウェアフレームワークIROHA2を用いて実験制御を行っている。平成28年度、MLFの実験装置で共通に利用されている7TマグネットおよびNb高温炉をIROHA2で制御可能にする開発を行った。MLF共通試料環境機器の一つである7Tマグネットは超伝導電磁石を用いて試料に強磁場を印可する機器である。7Tマグネットは電磁石に電流を印可する電源、マグネットを冷却する冷凍機、試料を冷却する温度制御器、ヘリウムの液面を監視する液面計および試料回転機構から構成されている。Nb高温炉は試料を電熱により加熱する機器である。Nb高温炉の監視はプログラマブルロジックコントローラーおよびレコーダーからステータス情報を読み出すことにより行う。我々は、これらの機器をIROHA2デバイス制御サーバーにより制御可能にするデバイスモジュールの開発を行った。本開発により、IROHA2を使用している実験装置では、7TマグネットおよびNb高温炉を実験装置制御系に簡便に組み込み、データ収集システムと連動した測定を実施することが可能になった。

口頭

Recent advances of a single crystal neutron diffractometer SENJU at J-PARC

大原 高志; 鬼柳 亮嗣; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 茂吉 武人*; 森山 健太郎*; 花島 隆泰*; 黒田 哲也*

no journal, , 

Single-crystal neutron diffraction is one of the most fundamental and powerful techniques to determine the arrangement of light elements and magnetic moments in crystalline materials with high accuracy and reliability. We constructed a TOF-Laue single crystal neutron diffractometer, SENJU, at the BL18 of MLF/J-PARC, for precise crystal and magnetic structure analyses. In this presentation, we will show some recent scientific achievements and instrument advances of SENJU.

口頭

MLF先進計算環境整備2018

中谷 健; 稲村 泰弘; 伊藤 崇芳*; 岡崎 伸生*; 森山 健太郎*; 笠井 聡*; 瀬谷 智洋*; 安 芳次*; 大下 英敏*; 大友 季哉*

no journal, , 

J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)では、MLFで 開発した新測定法により生み出されるデータを高速・最大限に活用するためのMLF先進計算環境を整備中である。今年度の整備ではMLFの各ビームラインのデータ収集システム(DAQシステム)により取得される実験データのJ-PARC研究棟サーバー室ストレージ(共通ストレージ)への高速転送・記録を実現する。本整備の主要項目は以下の3点である。(1)ビームラインネットワーク: 各ビームラインキャビンへ10Gbps光ファイバーを敷設し、末端に専用ネットワークスイッチを配置、DAQシステムと共通ストレージを高速に接続する。(2)ファイル共有システム: 専用装置を導入し、共通ストレージに対して高速でかつ並行ファイルアクセスを実現する。これにより、各ビームラインの計算機は、ローカルディスクと同等に共通ストレージを取り扱うことが可能となる。(3)監視システム: 機器の通信状況をリアルタイムに可視化し、ビームライン毎の通信独立性と情報セキュリティ監視を行う。また、障害時の警告等を保存及び表示する仕組みを備える。本発表では整備の詳細と2019年度以降の展開予定について報告する。

口頭

MLF先進計算環境設備の実験装置データ収集システムへの導入

中谷 健; 稲村 泰弘; 森山 健太郎*

no journal, , 

J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)では、最先端量子ビーム測定手法と数理科学の融合による中性子マテリアルズインフォマティクスの実現のためMLF先進計算環境(MLF-ACE)を整備中である。R1-2年度においてMLF-ACEとMLF実験ホールのいくつかの装置のデータ収集システムを接続し、データ収集システムが取得したデータをリアルタイムにMLF-ACEストレージに保存可能にするシステムを構築した。MLFのデータ収集システムは基本的には標準化されているが、データ共有は各実験装置の状況に合わせたシステムが構築されている。MLF-ACEとの接続においてはその状況に合わせたネットワーク構成、DAQコンポーネント配置を検討し、システムを構築を行った。

口頭

中性子単結晶構造解析装置SENJUにおける微小試料測定に向けた多結晶同時測定

鬼柳 亮嗣; 大原 高志; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 石川 喜久*; 森山 健太郎*

no journal, , 

J-PARC/MLFのBL18に設置されているTOF-Laue型中性子単結晶構造解析装置SENJUは、無機物質や小型の分子性結晶の結晶構造解析や磁性体の磁気構造解析などを主なターゲットとした装置であり、これまで多くのユーザー実験を行うとともに、装置の高度化を進めてきた。中性子単結晶構造解析を行うにあたり大きな問題の1つが試料サイズである。これまでにSENJUで測定した最も小さな試料は約$$phi$$0.1mmの試料であり、従来の試料サイズよりは大幅に小さくなっているものの、より小さな試料の測定が望まれる。ビーム強度の大幅な増大は難しいなか、限られた時間で有意義なデータを測定するために、効率的な測定や解析手法による工夫が求められている。本研究では、より効率的な測定を実現するため、複数の単結晶試料の同時測定(多結晶測定)について検討を行なった。テストケースとしてRubyやTriglycine sulfateを用いた多結晶測定を行い、最大で10個の多結晶データにおいても10個の結晶方位(UB行列)を決定することができ、強度データの抜き出しも行うことができた。本発表では、実データによる解析に加え、simulationも含めた検討の詳細を報告する。

口頭

SENJUにおけるAutoencoderを用いたデータ自動選別

鬼柳 亮嗣; 大原 高志; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 石川 喜久*; 森山 健太郎*

no journal, , 

SENJUはJ-PARC MLFに設置してある中性子単結晶構造解析装置であり、白色の中性子と広い立体角をカバーする41台の検出器により、逆空間を非常に効率よく測定することができる。そのため、非常に多くの反射を測定し構造解析を行うことができる。構造解析を精度良く行うには、できるだけ多くの良質なデータを入力する必要があり、不良データは破棄する必要がある。しかし、SENJUで測定されるデータは大量であるため、全てのデータを一つひとつ手作業でチェックし選別するのは難しい。これまで、データチェックを自動で行うための方法として、「教師あり学習」や「Autoencoder」を用いた方法などの検討を行っている。今回は、Autoencoderを用いた方法に改良を加えたので報告する。Autoencoderを用いた方法では、Autoencoderを用いて再構築した反射プロファイルの再現性によりデータの良し悪しを判断する。「再現性」の指標として、これまではユークリッド距離のみを用いていたが、コサイン類似度も同時に採用することとした。2次元の尺度空間でデータを選別できるようになったため、より精度良くデータの選別を行うことが可能となった。

口頭

J-PARC MLFの単結晶中性子回折計SENJUの最新状況

大原 高志; 鬼柳 亮嗣; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 石川 喜久*; 森山 健太郎*; 田村 格良; 金子 耕士

no journal, , 

J-PARC MLFのBL18に設置されているTOF単結晶中性子回折計SENJUは、低温,高温,高圧,高磁場といった様々な特殊環境下における物質の結晶構造解析,磁気構造解析や、体積が1.0$$sim$$0.1mm$$^{3}$$という従来の単結晶中性子回折に比べて小さな単結晶試料を用いた測定を可能とした、幅広い学術領域をカバーする汎用性の高い装置である。我々はSENJUにおいてより幅広い実験をより効率的かつ安定して実現すると同時に、最先端の学術研究に対応し続けるため、SENJUの高度化を継続的に行っている。本発表ではSENJUにおける近年のハードウェア,ソフトウェアのアップグレードを示すとともに、最近の学術的成果を紹介する。

口頭

MLFの装置制御ソフトウェアフレームワークIROHA2の現状

中谷 健; 稲村 泰弘; 森山 健太郎

no journal, , 

J-PARC, MLFの標準実験装置制御ソフトウェアフレームワーク(IROHA2)は、機器の個別制御および監視を行うデバイス制御サーバー、装置構成や測定の管理および認証を行う装置管理サーバー、自動測定を行うシーケンス管理サーバー、装置全体を統括し状態監視を行う統合制御サーバー、といった機能ごとに分かれた複数のソフトウェアコンポーネントから構成されている。今年度IROHA2をいくつかの装置に導入し、実際の装置での運用を開始している。装置への導入にあたって新しいデバイス制御モジュールの開発も進み、現在50種類近いデバイスへの対応を実現しようとしている。また、平成27年度は高度化の一環としてユーザーインターフェースの改良や外部システム(MLF統合認証システム、MLF連携データベース)との情報連携も開始される予定である。本報告ではIROHA2の現状と高度化の状況について示す。

口頭

J-PARC MLF実験制御ソフトウェアフレームワークIROHA2の現状2023

長谷美 宏幸; 稲村 泰弘; 森山 健太郎*

no journal, , 

IROHA2はJ-PARC MLFに設置された中性子実験装置の制御や自動測定を行うためのMLF標準装置制御ソフトウェアフレームワークである。IROHA2は、機器制御を実施するデバイス制御サーバーおよび機器構成や実験装置での測定を管理する装置管理サーバー、自動測定を可能にするシーケンス管理サーバー、実験装置の測定状態やデバイスステータスを統合的に管理する統合制御サーバーから構成される。IROHA2はWebユーザーインターフェイスを有しており、装置スタッフやユーザーはWebブラウザから各サーバーを操作することが可能である。2022年度から2023年度にかけての改善・改良点として、Python3のマイナーバージョンのアップデートおよび非推奨機能の置き換えがある。これまでIROHA2はPython3.6に対応していたが、Python3.6は2021年12月をもってEOLとなった。したがって、これをPython3.9に対応するようにコードの書き換えを実施し、同時に将来的に廃止される非推奨機能の置き換えを実施した。また、新たに追加された機能として、統合制御サーバーにおいてDAQコンポーネントの情報を一覧で表示するパネルを追加した。これにより、統合制御サーバーが配信する静的HTMLにDAQコンポーネントの情報を追加することができるようになり、それらをJLAN外部から監視することが可能になった。現在実施している主な高度化項目としては、測定のリトライ機能の強化がある。DAQミドルウェアで一時的な問題が発生して測定のBegin/Endに失敗する場合があるためIROHA2には測定のリトライ機能があるが、より確実にリトライが成功するようにこの機能を強化している。また、その他にはWeb UIの改良により、操作性の向上や情報の見やすさの向上を図っている。今後は現在開発している実験課題及び持ち込み試料の情報を管理する試料管理システムとの連携機能を追加する予定である。また、装置スタッフなどからの要望を取り入れた新規機能の追加や機能改善、セキュリティ面でのアップデートやバグ修正などを継続的に実施していく。また、現在進めているIROHA2の後継システムについての概要も紹介する予定である。

口頭

Data management and access for neutron scattering experiments in J-PARC/MLF

森山 健太郎; 中谷 健

no journal, , 

J-PARC/MLFは大強度中性子ビームを供給する実験施設であり、多様な研究目的に対応するために複数の中性子実験装置が稼働している。これらの実験装置には大面積検出器システムや様々な試料環境装置が備えられ、多様な条件下での測定が大強度ビームによって短時間のうちに大量に実施さるため、生成されるデータ総量は年間でペタバイトオーダーに達する見込みである。したがって大量の実験データを適切に管理し、効率的なデータ利用の機会を研究者に提供することを目的として、我々はMLF実験データベースと呼ばれる統合的なデータ管理システムの開発を進めている。本システムでは、実験メタデータのような半構造的でフレキシブルなデータに適した商用のXMLデータベース管理システムを利用している。測定Rawデータのカタログ化をリアルタイムで実施し、実験メタデータや実験課題、試料やユーザー等の情報との関連付けを行うことが可能である。また、測定Rawデータのストレージへの転送やバックアップ、アーカイブなどを行い一元的な管理が可能である。システムが提供するWebポータルを通して実験データの閲覧、検索やダウンロードと定型的なデータ解析処理が可能である。

口頭

外部アクセスのためのIROHAアップグレードとMLF実験データベース開発

中谷 健; 稲村 泰弘; 森山 健太郎; 大友 季哉*; 伊藤 崇芳*

no journal, , 

J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)は2008年から中性子利用実験を開始しほぼ5年になる。MLFのデータ集積・制御を司るソフトウェアフレームワーク(IROHA)は各装置間で共通的に使用されることを念頭に開発され、MLF稼働当初から利用されてきた。しかしながら、利用開始から5年が経過し、実際の利用形態を考慮した改良の必要性が生じてきた。また、2年後にはMLFのビームパワーが1MWに増強される予定であり、より一層効率的な実験のニーズが高まると予想される。よって、我々は平成25年度大幅なIROHAのアップグレードを実施することとした。合わせて、1MWの利用実験においては、利用者はこれまで以上に多種多様な測定条件の下で大量の中性子散乱データを取得することが予想される。現在我々はこのようなデータを効率的に管理することができるデータベースシステム(MLF実験データベース)を開発中である。このMLF実験データベースは将来外部アクセスのフロントエンドになることが予定されている。

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