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本田 充紀; 金田 結依; 村口 正和*; 早川 虹雪*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 後藤 琢也*
AIP Advances (Internet), 14(5), p.055034_1 - 055034_6, 2024/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nanoscience & Nanotechnology)本研究は、希少かつ有毒な物質から得られる従来の熱電材料に代わるものとして、福島風化黒雲母(WB)を利用することを検討したものである。WBは粉砕、分級、溶融塩処理による熱処理を経て650Cから850
Cの範囲で半導体に類似した導電性を示す結晶を生成した。WBと得られた結晶の電気伝導度とゼーベック係数を評価した結果、高温熱電応用への可能性が示された。その結果、WBは無次元特性値(ZT)0.015を達成し、650
Cを超える熱電材料としての可能性を示した。
若生 峻信*; 早川 虹雪*; 松村 博志*; 村口 正和*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 本田 充紀
no journal, ,
熱電変換材料の物性計測において、測定端子との接触による伝熱が測定結果に与える影響を伝熱シミュレーションを用いて検討した結果を報告する。熱電変換技術ではIoT向けの小型電源などとの親和性から素子の小型化や薄膜化の検討が進められているが、これらを実現するためには微小な材料の熱電物性を正確に測定する必要があり測定系全体で結果を評価することが不可欠であることに着目して検討した結果を報告する。
早川 虹雪*; 松村 博志*; 若生 峻信*; 村口 正和*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 本田 充紀
no journal, ,
溶融塩電解により処理した土壌粘土鉱物からの新規熱電材料の創出を目指し、その基礎物性の評価を進めている。本研究では熱電性能指数を求める上で必須な、土壌粘土鉱物の熱伝導率の測定を行った結果を報告する。
本田 充紀; 金田 結依; 村口 正和*; 早川 虹雪*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 後藤 琢也*; 矢板 毅
no journal, ,
2011年に発生した福島第一原子力発電所(1F)事故から12年が経過し、福島県内で発生した汚染土壌は除去土壌として管理されている。除去土壌からCsを除去する技術開発の過程で得た複数の結晶鉱物の機能性に着目し熱電変換材料としての可能性を検討している。本研究では、結晶鉱物についての熱電特性評価(電気伝導率,熱拡散率,ゼーベック係数)について報告する。
本田 充紀; 金田 結依; 早川 虹雪*; 村口 正和*; 飯野 千秋*; 小田 将人*; 石井 宏幸*; 後藤 琢也*; 矢板 毅
no journal, ,
本研究では、WBおよび溶融塩法の各条件を系統的に変えてできた多結晶鉱物に対し種々の熱電変換特性を調べるために、熱電3物性特性評価(OZMA-1-S1)を同一試料により実施した。マクロおよびミクロな構造は、種々のX線分析と第一原理計算により同定した。WBの電気伝導特性について、黒雲母系は通常室温では電気的絶縁体として知られているが、粉砕,分級,溶融塩処理後に焼結した結果、650-850Cの温度領域において1.49E-04 [
V/K]オーダーの値を示し半導体程度の電気伝導特性であることが分かった。また同温度領域のゼーベック係数測定では、-2.0E+05 [
V/K]と高い値を観測した。得られた結果から無次元性能指数
を算出すると、
=0.29が得られた。溶融塩処理した多結晶鉱物についての熱電特性評価結果については、同温度領域の電気伝導特性評価ではWBよりも高い電気伝導特性を得た。これらの結果から、WBを利用することで、650
C以上の高温領域では有用な熱電変換特性を示すことを示唆された。
小野 達貴*; 早川 虹雪*; 小田 将人*; 石井 宏幸*; 本田 充紀; 村口 正和*
no journal, ,
一方向定常熱流比較法を用いた熱伝導率の測定における各界面の接触熱抵抗を要素に分解し、実測を行うことで抽出した。これにより、試験ロッド間の接触抵抗による測定結果の誤差を補正するため指針を得た。今後は、接触熱抵抗を補正した、測定システムの精度向上をさらに進めていく。
谷間 慎*; 中村 颯斗*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 本田 充紀; 村口 正和*
no journal, ,
熱回路網法を用いて、熱電発電モジュールの動作時の内部温度分布を、熱源との接触抵抗およびモジュール内部の接触熱抵抗を取り込んでモデル化した。接触熱抵抗の値を変えて、熱電素子の上下の温度差を評価することで、発電モジュール内の実際の起電力を簡易に見積もることを示した。これらの結果は、様々な条件で設置される実際の熱電発電モジュールの発電量を評価する方法を確立することにつながる。今後は、さらに現実に近い状況を想定したモデル化を行い、高効率な熱電モジュールの設計に活かして行く予定である。
早川 虹雪; 馬酔木 ゆめの*; 村口 正和*; 小島 洋一郎*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 本田 充紀
no journal, ,
高温領域での新規熱電材料として土壌粘土鉱物が期待されているが、その熱電発現メカニズムは未解明である。我々は土壌粘土鉱物の一つである風化黒雲母(WB)に着目をして、そのメカニズム解明に取り組んでいる。WBはSi, Fe, Al, Mg, Kなどの元素で構成される。高温環境下ではWBの構造が変化することが赤外吸収分光法によるその場観察により分かっている。しかし詳しい構造の同定には至っていない。そこで本研究では、WBが熱電物性を発現する高温環境下で放射光XAFS分析を可能にする手法の開発に取り組み、室温から873Kまでのデータを取得することに成功した。
馬酔木 ゆめの*; 早川 虹雪*; 村口 正和*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 本田 充紀
no journal, ,
新規の熱電材料として天然鉱物が期待されており、その中でも我々は層状のケイ酸塩鉱物の一種である風化黒雲母(WB)に注目している。WBは四面体シートと八面体シートが層になって重なりその間に層間がある。層間にはK等が含まれるが、層間物質の吸着量や種類が構造に及ぼす影響は未解明である。これまでにCsがWBの層間にインターカレーションできることは知られていたが、層間への吸着量については十分な検討がなされていなかった。本研究では、Cs
をWBへインターカレーションしたときのCs吸着量と構造の関係について検討し0.9%、1.7%、3.8%、4.8%のCs吸着量が得られた。またその際のXRD分析では吸着量の増加に伴い層間距離が9.84
、9.91
、9.90
、9.92
と広がっていくことが明らかになった。
本田 充紀; 早川 虹雪*; 馬酔木 ゆめの*; 村口 正和*; 藪田 莉名*; 小田 将人*; 石井 宏幸*
no journal, ,
本研究では、熱電材料を簡便かつ環境にやさしいプロセスによって合成した。粘土鉱物とKCl-CaCl塩の混合物を700
Cで2時間溶融塩反応した後、水洗および乾燥を行った。得られた材料はさらに900
Cで5時間焼成され、最終的な熱電相が形成される。蛍光X線分析による組成分析の結果、主にSi、Fe、Al、Mgを含むことが明らかとなった。X線回折分析により、結晶相としてWB、ワダライト、オージャイト、輝石、ダイオプサイドが確認された。熱電特性評価として、電気伝導率、ゼーベック係数、および熱伝導率を測定した。高温(600
C以上)において、本材料は1
10
to 8
10
S/cmの電気伝導率、0.1
0.150V/Kのゼーベック係数、および0.3
0.5W/mKの熱伝導率を示した(熱拡散率、比熱、密度に基づいて算出)。これらの熱電材料は、特に工業プロセスや発電所などにおける廃熱回収などの高温環境での使用に適しており、大きな温度勾配下での動作が可能であること、ならびに粘土ベースの資源から低コストで製造できることから、大規模な熱電デバイスへの応用が期待される。このような性能とスケーラビリティの組み合わせにより、持続可能なエネルギー変換技術の産業規模での実現に貢献する可能性を秘めている。
本田 充紀; 金田 結依; 村口 正和*; 早川 虹雪*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 後藤 琢也*; 矢板 毅
no journal, ,
2011年に発生した震災,原子力発電所事故から10年が経過し、福島県内で発生した汚染土壌は除去土壌として中間貯蔵施設等で管理されている。我々は除去土壌からセシウムを除去する技術開発の中でセシウム除去後の結晶鉱物の機能性に着眼し熱電材料としての可能性を探索している。今回、土壌を溶融塩電解して得られた結晶鉱物に対する熱電物性評価(電気伝導率,熱拡散率,ゼーベック係数)および構造解析を実施したので報告する。
本田 充紀; 金田 結依; 村口 正和*; 早川 虹雪*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 後藤 琢也*
no journal, ,
本研究は、従来希少かつ有毒な元素から作られてきた熱電材料に代わる代替材料として、風化黒雲母(WB)の利用に焦点を当てたものである。WBを粉砕・分級した後、溶融塩法で熱処理することで、650度から850度の温度範囲においてSi半導体と同程度の伝導率を持つ結晶を得た。本研究では、高温域の伝導率、ゼーベック係数および熱拡散測定結果と比熱、比重から算出した熱伝導率から無次元評価指数ZTを算出した結果について報告する。
早川 虹雪*; 馬酔木 ゆめの*; 村口 正和*; 小島 洋一郎*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 本田 充紀
no journal, ,
溶融塩処理を用いた技術の応用としてWBから機能性材料を創製する研究を推進している。溶融塩処理によりWB層間へSrの吸着が可能であることを実験的に明らかにした。しかし、先行研究ではCsが吸着したWBに対してSr吸着を検討したが、Cs吸着とSr吸着の相関についてはまだ明らかになっていない。そこで本研究では、Cs吸着の有無によるSr吸着量とその構造について、XRF, XRD及びXAFSを用いて検討した。その結果、WB中にCsの有無により、Sr吸着依存性が異なる可能性を示した。
本田 充紀; 早川 虹雪*; 馬酔木 ゆめの*; 村口 正和*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*
no journal, ,
本研究は、セラミック湿度センサー材料の新たな創製方法として、風化黒雲母(WB)および溶融塩法を駆使して選択的な結晶合成法の開発を実施した内容である。WBを溶融塩法で熱処理することで、湿度センサー材料の母体となる和田石結晶を得た。本研究では、溶融塩法の混合塩および単塩による比較を行い、和田石結晶が高純度で合成される条件について報告する。
早川 虹雪*; 馬酔木 ゆめの*; 村口 正和*; 小島 洋一郎*; 小田 将人*; 藪田 莉名*; 石井 宏幸*; 本田 充紀
no journal, ,
低炭素社会実現に向け、排熱有効活用技術として熱電発電技術が注目される中、我々は新規熱電材料として期待される土壌粘土鉱物の一つである風化黒雲母(WB)に着目し、溶融塩法を用いた各種結晶鉱物の合成を行ってきた。その結果、溶融塩法を適用することで、WBの層構造を保持したままアルカリイオンが層間に吸着する場合(インターカレーション)と、層構造が破壊・再構成され新たな結晶鉱物が形成される2つの過程を明らかにし、WBを利用した熱電材料創製に成功した。本研究では、溶融塩にSrClを用いたSrインターカレーションが構造と熱電物性に与える影響を検討した。WB質量に対し3種類のSrCl
添加量(1倍、5倍、10倍)で試料を作製し、XRF、XRD、XAFSで分析を実施した。XRFによる組成分析の結果、Sr吸着量は添加量に応じ12.7%(1倍)、16.5%(5倍)、23.4%(10倍)と増加傾向を示した。また、WBのSr局所構造を明らかにするため、室温、300
C、500
C、700
C、冷却後室温の5条件でXAFS測定を実施した。得られた動径構造関数において第一配位(P1)Sr-O、第二配位(P2)Sr-Siが確認され、P1ピークは温度上昇に伴い増加傾向を示すことを明らかにした。
馬酔木 ゆめの*; 小田 将人*; 藪田 莉名*; 石井 宏幸*; 本田 充紀; 早川 虹雪*; 村口 正和*
no journal, ,
With attention focused on the development of new thermoelectric materials, we have focused on weathered biotite (WB), a type of layered silicate mineral that is expected to become an environmentally friendly material. WB consists of laminated tetrahedral and octahedral sheets, and the interlayer contains K, Cs and other substances. However, the influence of the amount and type of interlayer material adsorbed on the structure and physical properties remains unresolved. Changes in the crystal structure due to Cs adsorption may affect the electrical and thermal properties during the synthesis of various crystalline minerals by the molten salt method. In this study, four samples with different amounts of CsCl as molten salt were prepared for WB and analyzed using XRF, XRD and XAFS. The XRF analysis showed that the Cs adsorption was 0.95%, 1.61%, 3.83% and 5.07%. XRD analysis showed that the interlayer distance varied from 10.09 AA to 10.13 AA with increasing adsorption. In order to clarify the effect of Cs adsorption on the bonding state around the Si closest to the interlayer, XAFS analysis of the Si K-edge of the WB samples with different amounts of adsorption is also reported.
津内口 剛志*; 早川 虹雪*; 今井 健人*; 本田 充紀; 小田 将人*; 石井 宏幸*; 村口 正和*
no journal, ,
多結晶材料の熱伝導率評価において、微視的な物性が多結晶材料全体の熱伝導特性に与える影響を評価するため、多結晶材料のモデル化に熱回路網法を組み合わせた解析方法を提案してきた。これまでの検討では、2次元モデルでの評価を行い、結晶粒径と熱伝導率の関係が非線形になることを示している。本報告では、厚さ方向の熱経路を考慮した熱伝導率を評価することを目的とし、モデルを3次元に拡張し、評価を行った結果を報告する。
谷間 慎*; 中村 颯斗*; 小田 将人*; 飯野 千秋*; 石井 宏幸*; 本田 充紀; 村口 正和*
no journal, ,
層状ケイ酸塩鉱物の1種である風化黒雲母(WB)は、安全性が高く、地殻に多く含まれている。そのため、豊富でかつ安価な材料であり、我々はこれを利用した環境調和型の熱電材料創製に関する研究開発を進めている。WBはSi、Oから構成される四面体シートと、Fe、Mg、Al、Oから構成される八面体シートが層になって重なり、その間に層間が存在する。層間にはKやCs等が含まれる。これまでにCsがWBの層間にインターカレーションできることは知られていたが、層間へのCs吸着量変化に伴う電気的特性の変化については未解明である。本研究では、Cs吸着量の変化に伴うWBの導電率の変化について検討を行った結果について報告する。
津内口 剛志*; 村口 正和*; 早川 虹雪*; 今井 健人*; 本田 充紀; 小田 将人*; 石井 宏幸*
no journal, ,
未利用熱の有効活用技術として熱電材料開発が進められている。我々は環境調和型の新規熱電材料として、土壌粘土鉱物に着目して高温領域で熱電性能を発揮する可能性を示している。粘土鉱物ベースの熱電素子は、焼結した多結晶材料によって構成され、その基礎物性の評価を進めている。熱電材料の性能を評価するためには、材料のゼーベック係数、電気伝導率に加え、熱伝導率を評価することが不可欠である。特に、多結晶材料の熱伝導率の評価においては、結晶粒や結晶粒界の微視的な物性が、巨視的な素子全体の熱伝導特性とどのように関係しているのか明らかにすることが大きな課題の一つとなっている。この課題に対し、本研究では実験的に得られている粒径の異なる試料の構造を、正方格子上の占有・非占有の割合を結晶粒・結晶粒界に見立て、モンテカルロ法を用いてモデル化した。また、占有確率(粒径)の異なる多結晶材料モデに対し、微視的な熱伝導特性が多結晶材料の熱伝導過程に及ぼす影響を、熱回路網法を用いて評価した。さらに、熱源と熱浴を境界条件として設定し、これを解くことで温度分布を求めた。得られた温度分布から試料全体の熱伝導率を抽出した結果、占有確率の増大に対し非線形に熱伝導率が増大する結果が得られた。
藪田 莉名*; 小田 将人*; 村口 正和*; 石井 宏幸*; 早川 虹雪*; 本田 充紀
no journal, ,
近年、熱電材料は産業廃熱の有効利用により注目されており、粘土鉱物の一種である風化黒雲母(WB)も高温下で熱電特性を示すことが報告されている。しかし、その電気および熱伝導のメカニズムは未解明である。本研究では、WBの電気特性に注目し、その伝導機構の解明を目的とする。WBは層状構造を持つため、層内の電子伝導または層間のイオン伝導が考えられる。密度汎関数理論に基づく第一原理計算を用い、WBの単純化モデルを作成し、CsおよびKの層間吸着を仮定して構造最適化を行った。最安定構造の決定後、原子の拡散に伴うエネルギー障壁をNEB法で評価した結果、CsおよびKの拡散ポテンシャル障壁は約2.5eVと高く、安定構造ではイオン伝導が困難であることが示された。一方で、この障壁は層間距離に強く依存し、特定条件下ではイオン伝導の可能性があることが分かった。