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石澤 明宏*; 井戸村 泰宏; 今寺 賢志*; 糟谷 直宏*; 菅野 龍太郎*; 佐竹 真介*; 龍野 智哉*; 仲田 資季*; 沼波 政倫*; 前山 伸也*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 92(3), p.157 - 210, 2016/03
幅広いアプローチ協定に基づいて国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の計算機シミュレーションセンター(CSC)に設置された高性能計算機システムHeliosは、2012年1月に運用を開始し、日欧の磁気核融合シミュレーション研究に供用され、高い利用率の実績を示すとともに、炉心プラズマ物理から炉材料・炉工学にわたる広い分野で多くの研究成果に貢献している。本プロジェクトレビューの目的は、国内の大学や研究機関においてHeliosを利用して進められているシミュレーション研究プロジェクトとその成果を一望するとともに、今後予想される研究の進展を紹介することである。はじめにIFERC-CSCの概要を示した後、各研究プロジェクト毎にその目的、用いられる計算手法、これまでの研究成果、そして今後必要とされる計算を紹介する。
若狭 有光*; 福山 淳*; 村上 定義*; 三木 真幸*; 横山 雅之*; 佐藤 雅彦*; 登田 慎一郎*; 舟場 久芳*; 田中 謙治*; 居田 克巳*; et al.
Proceedings of 23rd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/03
An integrated transport simulation code for helical plasmas, TASK3D, is developed and applied to LHD plasmas. Neoclassical transport in helical plasmas is evaluated by the neutral-network-based neoclassical transport database, DGN/LHD. Five anomalous transport models are included and the estimated temperature profiles with experiments are compared. We also take into account the differential equation for the radial electric field into TASK3D. The obtained electron and ion thermal diffusivities with the Alcator, Bohm, and gyro-Bohm models indicate anomalous thermal transport dominates for electrons, while neoclassical thermal transport plays a crucial role for ions. TASK/TX, solving surface-averaged multi-fluid equations, is also applied to the LHD plasma to examine the time evolution of
and plasma rotation. The transition between the electron and ion roots, and the radial structure of
has been demonstrated self-consistently.
田中 謙治*; 川端 一男*; 徳沢 季彦*; 秋山 毅志*; 横山 雅之*; 庄司 主*; Michael, C. A.*; Vyacheslavov, L. N.*; 村上 定義*; 若狭 有光*; et al.
Fusion Science and Technology, 58(1), p.70 - 90, 2010/07
被引用回数:26 パーセンタイル:83.89(Nuclear Science & Technology)LHDプラズマにおける粒子輸送特性を調べた。密度摂動実験から拡散係数と対流速度を導出し、それらのパラメータ依存性を調べるため磁場配位と衝突周波数をスキャンした。磁場配位の効果を調べるためには、磁気軸をR=3.5mから3.9mまで変化させた。磁気軸を変化させることにより、新古典輸送が大きく違ってくるために、その効果を広範囲で調べることが可能である。電子温度依存性と1/
領域とプラトー領域を分けるヘリカル捕捉周波数で規格化した衝突周波数(
)依存性について、中性粒子ビーム入射のパワースキャンを行った。その結果、新古典輸送の寄与が大きい場合はホローな密度分布、寄与が小さいときはピークした分布になることを明らかにした。大きな新古典輸送の寄与は、同じ電子温度では外側シフト配位で見られ、同じ磁気軸では高い電子温度、低い
で観測された。しかしながら、R
=3.5mでは、異なる傾向が観測されており、高い電子温度の時にピークした密度分布が得られた。
諫山 明彦; 榊原 悟*; 古川 勝*; 松永 剛; 山崎 耕造*; 渡邊 清政*; 井戸村 泰宏; 坂本 宜照; 田中 謙治*; 田村 直樹*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 86(6), p.374 - 377, 2010/06
この会合報告は、2010年春に開催された国際トカマク物理活動(ITPA)の会合報告を取りまとめたものである。取りまとめたトピカルグループは"MHD安定性", "輸送と閉じ込め物理", "統合運転シナリオ", "ペデスタル物理"及び"高エネルギー粒子物理"の計5グループである。報告内容は、各トピカルグループの国内委員により、各会合で発表されたITER実現に向けた物理課題の解析結果や装置間比較実験報告、また次回会合までに行うべき課題などについてである。
長壁 正樹*; 篠原 孝司; 東井 和夫*; 藤堂 泰*; 濱松 清隆; 村上 定義*; 山本 聡*; 井戸村 泰宏; 坂本 宜照; 田中 謙治*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 85(12), p.839 - 842, 2009/12
この会合報告は、2009年秋に開催された国際トカマク物理活動(ITPA)の会合報告を取りまとめたものである。取りまとめたトピカルグループは"高エネルギー粒子物理", "輸送と閉じこめ物理", "ペデスタル物理", "MHD安定性", "計測"、及び"統合運転シナリオ"の計6グループである。報告内容は、各トピカルグループの国内委員により、各会合で発表されたITER実現に向けた物理課題の解析結果や装置間比較実験結果報告、また次回会合までに行うべき課題などについてである。
福山 淳*; 前川 孝*; 濱松 清隆; 村上 定義*
プラズマ・核融合学会誌, 85(6), p.339 - 350, 2009/06
EC周波数帯の電磁波による加熱及び電流駆動の基礎となる波動の伝播特性,線形モード変換,相対論的な波と粒子の共鳴,電流駆動等の物理機構を解説する。次に、これらの理論を実験解析に用いるための数値解析手法として、波動の伝播解析手段である光線追跡法,ビーム追跡法等の原理を説明する。また、軌道平均されたフォッカープランク方程式を用いたトカマクでの電流駆動解析手法や、それを新古典テアリングモードの磁気島制御に適用した例を紹介する。最後に、ヘリカル系におけるEC波電流駆動と電位制御を解析するために、モンテカルロ法による速度分布関数解析の結果も示す。
井戸村 泰宏; 吉田 麻衣子; 矢木 雅敏*; 田中 謙治*; 林 伸彦; 坂本 宜照; 田村 直樹*; 大山 直幸; 浦野 創; 相羽 信行; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 84(12), p.952 - 955, 2008/12
2008年の秋季に、ITPAに関する6つの会合(「輸送と閉込め物理」,「周辺及びペデスタル物理」,「MHD安定性」,「統合運転シナリオ」,「高エネルギー粒子物理」,「スクレイプオフ層及びダイバータ物理」)が開催された。前回までのグループが再編成されグループ名も改称されるとともに、新議長,新副議長が就任し、各国の委員も更新された。各会合の詳細と次回会合の予定(開催日程,場所)等を報告する。
田中 謙治*; 竹永 秀信; 村岡 克紀*; Michael, C.*; Vyacheslavov, L. N.*; 横山 雅之*; 山田 弘司*; 大山 直幸; 浦野 創; 鎌田 裕; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
トロイダルプラズマにおける密度分布を決定するパラメータを明らかにするために、LHDヘリカルプラズマとJT-60Uトカマクプラズマの比較研究を行った。両装置において異なる密度分布の衝突周波数依存性が観測された。LHDプラズマでは、衝突周波数が減少するにしたがって磁気軸位置R=3.6mでは密度分布のピーキング度が減少し、R
=3.5mではわずかに増加した。一方、JT-60Uでは衝突周波数が減少するにしたがって密度分布のピーキング度は増加した。LHDプラズマでのR
の違いによる衝突周波数依存性の違いは、乱流輸送の寄与の違いであると考えられる。R
=3.5mのLHDプラズマでは、大きな乱流輸送がトカマクと同様な衝突周波数依存性を作り出している。両装置のコア領域において、密度分布が違う場合に揺動の変化が観測されている。JT-60Uでは、密度分布がピーキングした場合に径方向の相関が強くなることが観測された。このことから、粒子拡散と内向き対流速度が増大していることが示唆される。R
=3.6mのLHDプラズマでは、揺動レベルの増加がホローな密度分布を持つ高パワー加熱時に観測され、拡散の増加を示唆している。ピークした密度分布からホローな密度分布への変化は、新古典輸送の寄与増大による対流速度の内向きから外向きへの変化により引き起こされている。以上の結果よりLHDプラズマの密度分布の衝突周波数依存性は、新古典輸送と乱流輸送の両方によるものであることを明らかにした。
田中 謙治*; Michael, C.*; Vyacheslavov, L. N.*; 横山 雅之*; 村上 定義*; 若狹 有光*; 竹永 秀信; 村岡 克紀*; 川端 一男*; 徳沢 季彦*; et al.
Plasma and Fusion Research (Internet), 3, p.S1069_1 - S1069_7, 2008/08
LHDでの密度分布の測定結果と密度変調実験で評価した粒子輸送係数について報告する。磁気軸位置,トロイダル磁場,加熱パワーを変えたデータセットを用いることにより、さまざまな新古典輸送レベルに対して解析を行った。新古典輸送が極小化された配位(磁気軸位置3.5m,トロイダル磁場2.8T)では、ピークした密度分布が観測された。このとき、ピーキング係数は衝突周波数の減少に対して緩やかに増加しており、この傾向はJT-60Uでの測定結果と同様である。そのほかの条件では、ピーキング度は衝突周波数の減少とともに低減した。新古典輸送の寄与が大きい場合は、ホローな密度分布が観測されている。新古典輸送理論と実験で評価した粒子輸送係数の比較から、極小化の条件は両者で異なることを明らかにした。このことは、新古典輸送の極小化が、乱流輸送の極小化と異なることを示唆している。ホローな密度分布とピークした密度分布では、乱流揺動の空間分布が異なっていることが観測された。この乱流揺動は、イオン温度勾配モードが不安定な領域で存在している。
本島 修*; 山田 弘司*; 小森 彰夫*; 大藪 修義*; 武藤 敬*; 金子 修*; 川端 一男*; 三戸 利行*; 居田 克巳*; 今川 信作*; et al.
Nuclear Fusion, 47(10), p.S668 - S676, 2007/10
被引用回数:35 パーセンタイル:73.34(Physics, Fluids & Plasmas)大型ヘリカル装置(LHD)では、加熱パワーの増大及び粒子の排気/供給能力の向上に加え、革新的な運転シナリオの発見により、無電流ヘリオトロンプラズマの性能を改善することに成功した。その結果、特に、高密度,長時間運転,高ベータに関して運転領域を拡大することに成功した。LHDにおける多様な研究の結果、無電流ヘリオトロンプラズマの特長が明らかになった。特に、ローカルアイランドダイバータによる排気とペレット入射によるプラズマ中心部への粒子供給を組合せることにより内部拡散障壁(IDB)を形成し、510
m
という超高密度のプラズマが得られた。4.5%の体積平均ベータ値や、54分間の放電時間(総入力エネルギー: 1.6GJ、平均入力パワー: 490kW)を達成することにも成功した。本論文では、IDB, 高ベータプラズマ, 長時間運転に関する最近2年間の成果を概括する。
本島 修*; 山田 弘司*; 小森 彰夫*; 大藪 修義*; 金子 修*; 川端 一男*; 三戸 利行*; 武藤 敬*; 居田 克巳*; 今川 信作*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 12 Pages, 2007/03
大型ヘリカル装置(LHD)では、加熱パワーの増大及び粒子の排気/供給能力の向上と併せ、無電流ヘリオトロンプラズマの革新的な運転シナリオの開発を行った。その結果、高密度,長時間運転,高ベータに関して運転領域を拡大することに成功した。LHDにおける多様な研究の結果、無電流ヘリオトロンプラズマの特長が明らかになった。特に、ローカルアイランドダイバータによる排気とペレット入射によるプラズマ中心部への粒子供給を組合せることにより内部拡散障壁(IDB)を形成し、m
という超高密度のプラズマが得られた。この結果は魅力的な超高密度核融合炉へ道を開くものである。また、4.5%の体積平均ベータ値や、54分間(総入力エネルギー: 1.6GJ,平均パワー: 490kW)の放電維持時間を得ることにも成功した。本論文では、IDB,高ベータプラズマ,長時間運転に関する最近2年間の成果を概括する。
磯部 光孝*; 東井 和夫*; 松下 啓行*; 後藤 和幸*; 鈴木 千尋*; 永岡 賢一*; 中島 徳嘉*; 山本 聡*; 村上 定義*; 清水 昭博*; et al.
Nuclear Fusion, 46(10), p.S918 - S925, 2006/10
被引用回数:31 パーセンタイル:69.16(Physics, Fluids & Plasmas)将来の核融合炉におけるアルファ粒子等の高速イオンによるMHD不安定性の励起とそれに伴うアルファ粒子の異常損失の危惧から、近年、高速粒子モード(EPM)やTAEモードといったMHD不安定性と高速イオンとの相互作用、並びにその結果生ずる高速イオン輸送・損失に関する研究が重要視されるようになってきている。核融合科学研究所のCompact Helical System(CHS)では、シンチレータを利用した高速イオンプローブ,高速中性粒子分析器、並びに多チャンネルHalpha光計測システム等を駆使して上記を研究対象とした実験を進めている。最近の研究から、中性粒子ビーム(NB)加熱プラズマにおいて発生するバースト的EPMモード(m/n=3/2)により、入射エネルギー近傍のエネルギーを持つ高速イオンのみが大半径方向外側へ排出されていることがわかった。磁場揺動レベルが最大に達した頃に高速イオンの排出が始まり、磁場揺動の周波数は、排出が始まると同時にダウンシフトを示す。高速イオン排出が収まるのとほぼ同時に磁場揺動も収まり、これらの観測結果は、このモードは入射エネルギー近傍の高速ビームイオンによりいわば共鳴的に励起されていることを示唆している。また、TAEモードについては、2機のNBを低密度プラズマに接線co-入射した場合に、顕著な高速イオンの排出が確認された。
居田 克巳*; 藤田 隆明; 福田 武司*; 坂本 宜照; 井手 俊介; 東井 和夫*; 稲垣 滋*; 下妻 隆*; 久保 伸*; 出射 浩*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(5A), p.A45 - A50, 2004/05
被引用回数:19 パーセンタイル:52.03(Physics, Fluids & Plasmas)LHDプラズマとJT-60Uプラズマでは低密度プラズマにECHの追加熱を行うと、中心電子温度が上昇し電子系の内部輸送障壁が形成され、電子温度勾配が大きくなる。プラズマの主半径を温度勾配のスケール長で割った値(R/LTe)が電子温度勾配モデルから想定される一つの指標として用いられている。密度で規格化したECHのパワーによってこのR/LTeがどのように変化するかを調べた。LHDプラズマでは、あるパワーにてR/LTeが急激に増大し、内部輸送障壁形成に必要なECHパワーのしきい値の存在を示しているのに対し、JT-60Uのプラズマでははっきりしたしきい値が観測されなかった。この違いは輸送障壁形成機構の違いを示していると考えられる。一方、輸送障壁形成時の電子温度分布にも、LHDプラズマとJT-60Uプラズマで差が観測されている。JT-60Uプラズマでは輸送障壁が形成されるにつれて、プラズマの中心部の温度に平坦化が見られるが、LHDプラズマでは平坦化が観測されていない。これは回転変換分布(q分布)の違いが原因と考えられる。
岡本 正雄*; 濱松 清隆; 村上 定義*; 中島 徳嘉*
プラズマ・核融合学会誌, 77(6), p.536 - 546, 2001/06
核融合プラズマに対して、著者たちがモンテカルロ法を用いて行ってきた粒子シミュレーションの研究結果と問題点を紹介する。プラズマ中に発生した高エネルギー粒子の減速過程及びその過程におけるプラズマ加熱について述べ、また、これらの過程における高エネルギー粒子の衝突性輸送について考える。第3.1節ではモンテカルロ・シミュレーションの概要・歴史を紹介する(岡本担当)。第3.2節ではトカマクの場合(濱松担当)、第3.3節ではヘリカル系の場合(村上担当)を考える。さらに第3.4節では、新古典輸送を論じる(中島担当)。本章では、著者たちが最近行ってきたモンテカルロ・シミュレーションによる研究結果を中心に概観する。
田中 謙治*; 竹永 秀信; 村岡 克紀*; Michael, C.*; Vyacheslavov, L. N.*; 横山 雅之*; 山田 弘司*; 村上 定義*; 若狹 有光*; 川端 一男*; et al.
no journal, ,
トロイダルプラズマにおける電子密度分布決定機構を解明するために、JT-60UトカマクプラズマとLHDヘリカルプラズマでの密度分布の比較を行った。輸送理論の観点から両者の明確な違いは、低衝突周波数領域における新古典輸送の違いである。ヘリカルプラズマでは、ヘリカルリップルが存在するため低衝突周波数領域で新古典輸送がトカマクプラズマに比べ増大する。JT-60Uでは衝突周波数の減少にしたがって密度分布がピーキングした。LHDでは実効的なヘリカルリップルが小さい磁気軸3.5mにおいては、衝突周波数の減少とともに密度分布が緩やかにピーキングし、トカマクと同様な傾向を示した。一方、実効的なヘリカルリップルが大きい磁気軸が3.6mより大きい場合には、衝突周波数の減少に伴って密度分布がホローになることが観測された。LHDの磁気軸位置3.5mと3.6mでは乱流揺動の空間構造に違いがあり、3.5mでは電子反磁性方向、3.6mではイオン反磁性方向に進行する揺動が観測されている。新古典輸送の違いとともに、揺動の違いが密度分布の違いに関与している可能性がある。また、LHDプラズマにおいて、電子温度増加によるコア領域密度吐き出し時に周辺部から揺動が変化し、遅れてコア部の揺動が変化することが観測された。
田中 謙治*; 竹永 秀信; 村岡 克紀*; 浦野 創; Michael, C.*; Vyacheslavov, L. N.*; 横山 雅之*; 山岸 統*; 村上 定義*; 若狹 有光*; et al.
no journal, ,
トロイダル装置における粒子輸送の総合的な理解を目的に、LHDとJT-60Uの密度分布の比較研究について報告する。JT-60Uをはじめとする大型トカマク装置では密度分布は常にピーキングしており、それは微視的な乱流による外向きの拡散と内向きの対流のバランスとして解釈可能である。また、衝突周波数が減少するに従い密度分布のピーキングは強くなる。一方、LHDでは放電条件により密度分布はピーキングしたものからホローなものまで大きく変化する。ホローな密度分布では外向きの新古典輸送による対流と内向きの微視的乱流による異常拡散のバランスで説明できる。新古典輸送が小さくなる磁気リップルの小さい磁場配位では密度分布はピーキングする傾向があり、衝突周波数に対する依存性もトカマクの依存に近づく。これらの結果は磁気リップルの大きさと微視的乱流が密度分布の形成機構の主要な要因の一つであることを示唆している。
田中 謙治*; 竹永 秀信; 村岡 克紀*; Michael, C.*; Vyacheslavov, L. N.*; Mishchenko, A.*; 横山 雅之*; 山田 弘司*; 大山 直幸; 浦野 創; et al.
no journal, ,
トロイダルプラズマにおける密度分布と乱流輸送の関係を明らかにするために、LHDヘリカルプラズマとJT-60Uトカマクプラズマの比較研究を行った。両装置において異なる密度分布の衝突周波数依存性が観測された。LHDプラズマでは、衝突周波数が減少するにしたがって磁気軸位置Rax=3.6mでは密度分布のピーキング度が減少した。一方、JT-60Uでは衝突周波数が減少するにしたがって密度分布のピーキング度が増加した。LHDプラズマでは、揺動レベルの増加がホローな密度分布を持つ高パワー加熱時に観測され、拡散の増加を示唆している。JT-60Uでは、密度分布がピーキングした場合に径方向の相関が強くなることが観測された。このことから、粒子拡散と内向き対流速度が増大していることが示唆される。また、湾曲ピンチの効果を両装置で調べた結果、磁気シアの違いからJT-60Uではピークした分布、LHDではホローな分布が得られた。しかしながら、その効果は小さく実験結果を説明するには至っていない。