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報告書

受動的安全炉JPSRにおける冷却材均圧注入系の熱水力挙動に関する実験的検討

佐藤 隆; 渡辺 博典; 新谷 文将; 中嶋 勝利; 岩村 公道; 村尾 良夫

JAERI-Research 98-006, 77 Pages, 1998/02

JAERI-Research-98-006.pdf:3.27MB

概念設計研究を進めてきた受動的安全炉JPSRで採用を検討してきた受動的冷却材注入系としての冷却材均圧注入系の熱水力特性を把握するために実施した冷却材均圧注入実験の計測データを収録すると共に実験結果をまとめたものである。本実験に先立って実施した予備試験についてもまとめた。実験の結果、均圧管内の冷却材サブクール度が大きくなると注入遅れの生じること、CMT内を小さな領域に分割することにより水面下に形成される高温層の拡散を抑制できること、冷却材喪失流量と作動開始までの時間の関係は線形ではなく均圧管内の気液対向流により影響を受けること、差圧作動弁を用いた場合注入は断続的になることが分かった。尚、今回試作した差圧作動弁は想定通りの作動特性が得られなかったが、この改善のための提案も行った。

論文

Evaluation on driving force of natural circulation in downcomer for passive residual heat removal system in JAERI passive safety reactor JPSR

国井 克彦; 岩村 公道; 村尾 良夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 34(1), p.21 - 29, 1997/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:14.48(Nuclear Science & Technology)

原研型受動的安全炉(JPSR)における受動的余熱除去系の自然循環駆動力は、炉心及び上部プレナムでの高温冷却水とダウンカマ内の低温冷却水の間の密度差で与えられる。本研究では、以下の可能性を調べることを目的とした。1)ダウンカマ内にバッフルを取付け熱流動分布の均一化を促進させる、2)余熱除去に十分な自然循環駆動力の確保、3)受動的余熱除去系の性能評価に適用されるダウンカマ内三次元熱流動の一点近似すなわち完全混合流れとする仮定の妥当性。このため、STREAMコードを用いた三次元熱流動数値解析を実施し、以下の結論を得た。(1)バッフルによる熱流動分布均一化の効果はほとんど認められない、(2)流動が多次元的でも自然循環冷却に必要な駆動力は確保できる、(3)定常時だけでなく初期過渡時にも、ダウンカマ内流動を一点近似流れとする仮定は、受動的余熱除去システムの循環駆動力の評価に適用できる。

論文

Advantage of modified JAERI passive safety reactor (JPSR-II)

村尾 良夫; 落合 政昭

Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 2, p.1075 - 1085, 1997/00

運転・保守技術者の原子炉安全性に与える依存性を減らす為、原研において簡素化受動的安全炉概念(JPSR)を開発した。本概念においては、一次系に接続された系統と放射性物質を含む系統は全て、格納容器に格納された。本概念を専門家に評価してもらったところ、大きな技術的長所とともに、いくつかの経済的短所が指摘された。この短所を減らすため、概念の改良を行い、JPSR-II概念を開発した。この改良により、圧力容器の小型化、原子炉停止失敗の可能性の排除、受動的安全系、補機系の機器類の個数と容量の減少を達成した。本報告は、JPSR-II概念について述べるとともに、その長所について議論する。

論文

混相流工学の発展と本学会の役割

村尾 良夫

混相流, 11(3), p.203 - 204, 1997/00

混相流工学の発展における問題点の指摘と、その解決のための日本混相流学会の役割について述べる。混相流のように、現象が複雑であり、微視的に定式化されていないが、実用的には、広く使われているもので、現象把握の不確実さをいかに克服して安全に使うかが重要である。現象の研究から実用までのプロセスを概観し、その過程に含まれる「人間の判断」はどのようなものかを指摘する。人間の判断の誤りを減らすためには、多数の専門家が関与するのが有効であることから、専門家集団としての学会の役割を論ずる。

論文

Application of simplified condensation model to PWR LBLOCA transient analysis with TRAC-PF1 code

秋本 肇; 村尾 良夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 33(4), p.290 - 297, 1996/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:32.75(Nuclear Science & Technology)

加圧水型原子炉の大破断冷却材装置事故のシステム解析において、凝縮モデルの問題のためTRAC-PF1コードは非現実的な減圧を予測し多大な計算時間を必要とする。コールドレグに生成される凝縮二相流に対する計算を安定化するために、コールドレグ部の凝縮量総量を蒸気発生器側から流入する蒸気流量以下に制限する簡易凝縮モデルを開発した。円筒炉心試験、上部プレナム試験及びLOFT試験データを用い性能評価結果から、簡易凝縮モデルは計算を安定化し計算時間を短くすること、また、凝縮速度の過大評価による非現実的な減圧がなくなることで加圧水型原子炉の大破断冷却材喪失事故のシステム解析の予測精度を改善することが検証できた。

論文

Application of PSA methodology to design improvement of JAERI passive safety reactor (JPSR)

岩村 公道; 新谷 文将; 村尾 良夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 33(4), p.316 - 326, 1996/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:14.44(Nuclear Science & Technology)

確率論的安全評価(PSA)の手法を原研型受動的安全炉JPSRの設計改良の妥当性評価に適用した。起因事象としては、大破断LOCA、中破断LOCA、小破断LOCA、SGTR、主蒸気管破断、外部電源喪失、主給水喪失及びその他過渡事象の8事象を選定し、安全システム機能喪失確率はフォールトツリー解析により求めた。その結果、炉心損傷頻度は旧設計よりも大幅に改善され、現行PWR以下となった。これは発生頻度の高いNon-LOCA事象に起因する炉心損傷頻度が、加圧器水位上昇により作動するNon-LOCA用余熱除去系の追加により、3桁以上低下したためである。LOCA事象に起因する炉心損傷頻度は旧設計と同程度であり、炉心補給水系統の削減によっても安全性は損なわれないことが確認できた。感度解析の結果、機能喪失確率及び共通原因故障の不確定性を考慮しても十分な安定余裕が確保できることが分かった。

論文

Safety analyses of a passive safety light water reactor JPSR

新谷 文将; 岩村 公道; 吉田 啓之; 国井 克彦; 奥村 啓介; 村尾 良夫

10th Pacific Basin Nuclear Conf. (10-PBNC), 1, p.299 - 305, 1996/00

原研では安全性の向上、運転・保守の人的負担の軽減を目指し、受動的安全炉JPSRの概念検討を実施している。本報では、JPSRで採用している受動的熱除去系の設計の妥当性を評価するために実施した除熱喪失事故と小破断冷却材喪失事故の解析結果についてのものである。除熱喪失事故については、Non-LOCA用として設置した上部RHRと格納容器冷却系が連成して作動することにより、炉心発生熱を大気へ放熱し、長期冷却が確保できることが示された。小破断LOCAでは、下部RHRの作動により一次系の減圧が促進され、早期の蓄圧注入系の作動に導くことにより、炉心冷却を確保できることが示された。

論文

Safety features of JAERI passive safety reactor (JPSR)

村尾 良夫

Proc. of 11th KAIF/KNS Annual Conf., 0, p.587 - 596, 1996/00

原研では、人に優しい将来型軽水炉として、運転保守を容易にし安全性を向上させた原研型受動的安全炉JPSRの概念検討を進めてきた。JPSRでは、減速材密度反応度係数を負の大なる値にすることにより、貫流型蒸気発生器の給水量制御により生ずる除熱量の変化によって冷却材温度が変化し、炉心出力が追従する。この炉心出力の炉物理固有除熱追従性を得るために、ケミカルシムを廃止し、多数の圧力容器内蔵型制御棒駆動機構を採用している。工学的安全設備は、受動的作動原理を採用しており、原子炉一次系に付加した崩壊熱除去熱交換器からの熱を大型水プールに伝え、その水プールを自然循環ループにより格納容器外に伝え、空気冷却器で大気に放熱している。冷却材喪失時には、崩壊熱除去熱交換器により冷却材を冷却減圧させ、蓄圧注入タンク、大型水プールの水を一次系に注入する。このJPSRの安全上の特徴を述べる。

論文

Transient analysis for design of primary coolant pump adopted to JAERI passive safety reactor JPSR

新谷 文将; 村尾 良夫; 岩村 公道

Journal of Nuclear Science and Technology, 32(10), p.1039 - 1046, 1995/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:49.59(Nuclear Science & Technology)

受動的安全炉JPSRの設計研究の一環として、同炉に設置するキャンドポンプの慣性モーメントを決定するために、DNB発生の観点から最も厳しい冷却材流量喪失事故をRETRANコードを用いて解析した。解析の結果、DNB発生限界を密度反応度係数とポンプ慣性モーメントにより関係づけることができ、これより、現在の設計のJPSRでは、慣性モーメントを既存PWRの8%に相当する250kg・m$$^{2}$$に設定することにより原子炉スクラムなしでもDNBの発生を回避できることがわかった。また、この条件は内蔵型フライホイールにより実現可能であること、及びJPSRの特徴のひとつである炉心の固有の性質によりスクラム不作動時にはDNBを回避できることがわかった。

論文

A Concept of passive safety pressurized water reactor system with inherent matching nature of core heat generation and heat removal

村尾 良夫; 新谷 文将; 岩村 公道; 奥村 啓介

Journal of Nuclear Science and Technology, 32(9), p.855 - 867, 1995/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:43.25(Nuclear Science & Technology)

運転及び保守に要するマンパワー及び安全性に及ぼす人的過程の影響を低減することは、軽水炉の安全性向上に重要である。この目的のために、受動的安全炉JPSRの概念を創出した。冷却材密度反応度係数が大きく、燃料温度係数(ドップラ効果)が小さい炉心と貫流型蒸気発生器により固有的炉心発熱・除熱整合性を導入した。この性質は、ケミカルシムの削除、内蔵型制御棒駆動機構及び低線出力密度により得られる。プルトニウムの生成及び付加によりこの性質が改善されることがわかった。システムの簡素化のために大型加圧器、キャンドポンプ、受動的余熱除去系、受動的冷却材注入系を採用し、化学体積制御系から体積及びボロン濃度制御機能を削除した。非常用ディーゼル及び安全系の補助冷却系を削除した。このようにして、簡素化した受動的安全炉を実現した。

論文

Possibility of a pressurized water reactor concept with highly inherent heat removel following capability

新谷 文将; 村尾 良夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 32(4), p.339 - 350, 1995/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:36.78(Nuclear Science & Technology)

加圧器逃し弁の作動なしに負荷追従運転ができる高い負荷追従性を持った原子炉概念の実現性と必要な条件を知るために、RETRANコードを用いて、既存の2ループPWRにおける過渡解析を実施した。計算の結果、高い負荷追従性を持った原子炉は、冷却材密度反応度係数を大きくするためにケミカルシムを除去すること、体系の圧縮性を大きくするために加圧器体積を大きくすること及び炉心の線出力密度を低下させることにより実現できることが分った。更に、何ら制御系の作動なしに50%の負荷変動に追従できる原子炉は、加圧器体積を既存2ループPWRの1.5倍にする、反応度係数をケミカルシムのない状態に設定することにより実現できることを示した。また、定格出力の120%に達する過冷却事象に対しても安全であることを示した。

論文

Applicability of REFLA/TRAC code to a small-break LOCA of PWR

大貫 晃; 秋本 肇; 村尾 良夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 32(3), p.245 - 256, 1995/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:17.54(Nuclear Science & Technology)

二流体モデルに基づく最適評価コードの一つであるREFLA/TRACコードのPWR小破断LOCA(SBLOCA)解析に対する予測性能を評価した。主な評価課題は、低圧低流量条件で検証されたREFLA/TRACコードが高圧低流量条件でSBLOCAに対し、適用できるか否かを調べることであった。評価計算はROSA-IV LSTF試験SB-CL-05(コールドレグ5%破断試験)を対象に行った。評価した結果、REFLA/TRACコードはオリジナルのTRAC-PF1コードと同等以上の予測精度で小破断LOCA解析に適用できる事を確認した。特に炉心内の水力モデルは高圧条件下であっても高い適用性を有する。炉心露出のタイミングを精度よく予測するためには、適切な臨界流モデルを使うと共に、二相流下でのポンプでの圧力損失を精度良く予測する必要がある。

論文

軽水炉の発展と今後の課題

村尾 良夫

原子力工業, 41(1), p.31 - 35, 1995/00

軽水炉の近未来での問題点と、その克服のための課題を述べた。軽水炉は、ウランからのエネルギ発生の絶対量の大きさでは、実績としてかなうものがなく、軽水炉技術の社会基盤は十分に整備されている。その社会基盤を脅かす可能性のある要因としては、立地難、コスト上昇による推進意欲の低下、経年劣化の影響、発展途上国での事故の影響、技術者の確保、ウラン資源の高騰とプルトニウムの蓄積がある。それに対処するには、現行軽水炉の自動化等の改良、炉心設計の改良、プルトニウム炉心、苛酷事故対策、受動的安全設備の採用、システム全体の大幅変更による簡素化と運転保守性、安全性、経済性の向上が必要であることを述べた。

論文

原研型受動的安全炉(JPSR)

村尾 良夫

日本原子力学会誌, 37(9), p.784 - 787, 1995/00

将来、原子力エネルギーを発展途上国を含む多くの国で安全に利用するためには、現行のものより格段に、運転・保守が容易であり、かつ、安全性、経済性に優れた原子炉が要求されるようになると予想される。そのため、安全設備のみならず、原子炉概念そのものを見直す必要がある。JPSRは、真水を減速材とする軽水炉が有する高い固有出力抑制能力を活かすとともに、受動的に作動する安全設備を採用することにより、ほぼ完全な受動的安全性を実現している。これによって、安全性の大幅な向上を図るとともに、簡素化されたシステムを実現させている。この概念について説明し、作動原理とシステム概念を明らかにしている。

論文

Assessment of REFLA/TRAC code for system behavior during reflood phase in a PWR LOCA with CCTF data

秋本 肇; 大貫 晃; 村尾 良夫

Proc. of the 2nd Int. Conf. on Multiphase Flow 95-Kyoto, 0, p.P2_37 - P2_44, 1995/00

REFLA/TRACコードは軽水炉の想定事故時の熱水力学的挙動解析のために原研で開発を進めている最適予測コードである。円筒炉心試験データを用いて、PWR冷却材喪失事故再冠水期のシステム挙動に対する同コードの予測性能を評価した。その結果、REFLA/TRACコードにより、最高被覆管温度、炉心冷却挙動、炉心内蓄水挙動、1次系ループにおける圧力損失、蒸気発生器における熱伝達等の主要な物理現象を正しく予測できること、並びに、系圧力・炉心出力・LPCI流量及び被覆管初期温度のパラメータ効果を正しく再現できることを検証できた。REFLA/TRACコードによりPWR冷却材喪失事故再冠水期のシステム挙動を精度よく予測できる。

論文

Analysis for thermal fluid dynamics in downcomer of JAERI passive safety reactor (JPSR)

国井 克彦; 岩村 公道; 村尾 良夫

Proceedings of 3rd JSME/ASME Joint International Conference on Nuclear Engineering, Vol.2, p.1017 - 1022, 1995/00

原研型受動的安全炉JPSRの余熱除去は、ダウンカマ内を流れる自然循環流動により行われる。ダウンカマが三次元環状流炉であることを考慮してその余熱除去時のダウンカマ内の熱流動及び循環駆動力(密度差)を評価するために、三次元熱流動数値解析を実施した。その結果、(1)ダウンカマ内の流動は三次元的であり多次元性を示すが温度分布はほぼ均一になること、(2)設定したいずれのダウンカマ流入流量の場合にも定常時には十分な自然循環駆動力が確保できると予測されること、(3)その駆動力の時間増加の程度は、設定したどの流入流量の場合においても、時間積算流入冷却水量を用いて表すことができ、流入流量変動への依存性は小さいこと、(4)ダウンカマの流入口に取付けたバッフルによる流動を均一化するのは困難なこと、がわかった。

論文

Thermal fluid flow analysis in downcomer of JAERI passive safety light water reactor (JPSR)

国井 克彦; 岩村 公道; 村尾 良夫

Prog. Nucl. Energy, 29(SUPPL), p.405 - 412, 1995/00

受動的余熱除去系の予備設計では、ダウンカマ全域に流入冷水が到り、所要の自然循環駆動力が確保されることになっている。ダウンカマは鉛直方向及び円周方向に長い環状流路であるため、特に循環駆動力が強制循環流動の場合のように大きくない自然循環流動の場合には、ダウンカマ内で熱流動分布が生じ易く所要の循環駆動力及び循環流動が確保できない可能性が考えられる。本研究では、ダウンカマの全域に流入冷水を到らせる流下熱流動均一化法(バッフル板を使用)について、循環駆動力及び熱流動分布を評価することにより解析検討した。その結果、設定した流入量条件のもとで、ダウンカマの流入口付近に熱流動均一化用バッフルを取り付けることにより、自然循環駆動力は増加しないが、ダウンカマ内の流況を大きな偏流が発生しないように制御可能なことがわかった。

論文

Concept of passive safety light water reactor system (JPSR)

村尾 良夫; 新谷 文将; 岩村 公道

The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Enginering (ICONE), Vol. 2, 0, p.723 - 728, 1995/00

運転保守の容易化と安全性の向上を目ざした受動的安全炉概念JPSRが原研で開発された。システムは極めて簡素化されている。これは、原子炉の除熱が物理的に原子炉の発熱とバランスするようになっており、なおかつ、その間の冷却材の体積変化も小さくなっているためである。そのため、制御系、化学体積制御系が大幅に簡素化できた。構造的には、貫流型蒸気発生器、キャンドポンプ、圧力容器内蔵型制御棒駆動機構の採用、ほう酸濃度制御(ケミカルシム)の削除により実現した。新方式の受動的安全設備とMS-600に採用された蓄圧注入タンクを採用することにり、冷却材喪失事故に対しては、少数の弁の開放により、その他の事故に対しては、完全に受動的に原子炉の安全性を確保することを解析的に確認した。

論文

Conceptual design of the JAERI passive safety reactor and its thermal-hydraulic characteristics

村尾 良夫; 新谷 文将; 岩村 公道; 奥村 啓介

Transactions of the American Nuclear Society, 71, p.527 - 529, 1995/00

原研では、原子炉の運転保守のために質の高いマンパワーをできるだけ必要としない受動的安全炉概念JPSRの開発を進めている。本論文では、受動的余熱除去系の改良、均圧型受動的冷却材注入系のための炉心補給水タンクの機能についての解析、主冷却材循環ポンプとしてのキャンドポンプの慣性の決定のための解析、並びに、均圧型受動的冷却材注入系の現象論的理解のための実験について述べる。受動的余熱除去系は、一次系の余熱を一時大容量の水プールに蓄え、小容量の放熱系で除熱する方式とした。また、このプールを圧力抑制、格納容器空気冷却、常用系の冷熱源として供用する設計とした。また、大破断冷却材喪失時の炉心補給水タンクの機能、並びに、ポンプの慣性を十分小さくできることの確認を行うとともに、炉心補給水タンク周りの現象を明らかにした。

論文

Assessment of predictive capability of REFLA/TRAC code for peak clad temperature during reflood in LBLOCA of PWR with small scale test, SCTF and CCTF data

秋本 肇; 大貫 晃; 村尾 良夫

Validation of Systems Transients Analysis Codes (FED-Vol. 223), 0, 8 Pages, 1995/00

REFLA/TRACコードは、軽水炉の仮想事故時の熱水力挙動の最適予測のために原研で開発を進めている解析コードである。本報告は、加圧水型原子炉の大破断冷却材喪失事故再冠水時の熱水力挙動を対象として、REFLA/TRACコードの予測性能を評価した結果をまとめたものである。小型再冠水試験、平板炉心試験及び円筒炉心試験の試験データを用いて系統的な評価計算を行った。計算結果と試験結果を比較し、スケール効果、被覆管材質、集合体形状、系圧力・炉心圧力・冠水速度等のパラメータ効果を妥当に再現でき、加圧水型原子炉の安全評価上最も重要なパラメータである被覆管最高温度を$$pm$$50Kの誤差範囲で予測できることを確認した。一連の評価により、REFLA/TRACコードは加圧水型原子炉の再冠水時熱水力挙動を精度よく予測できることを検証できた。

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