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富永 大輝*; 中川 洋; 佐原 雅恵*; 小田 隆*; 井上 倫太郎*; 杉山 正明*
Life (Internet), 12(5), p.675_1 - 675_9, 2022/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Biology)中性子背面散散乱装置測定用のタンパク質水溶液試料に適した試料セルのバックグラウンド散乱を評価した。その結果、DOを用いてベーマイトをコーティングしたアルミニウム製サンプルセルの散乱強度は、通常の水(HO)をコーティングしたサンプルセルの散乱強度よりも低いことが判明した。また、個体重量の差が小さいセルへの細心の注意と、分光器の中性子ビーム位置に対するサンプルセルの位置再現性により、DO緩衝液とサンプル容器の散乱プロファイルを正確に差し引くことができた。その結果、希薄なタンパク質溶液からタンパク質のダイナミクスに関する高品質な情報を抽出することができた。
中川 洋; 齋尾 智英*; 長尾 道弘*; 井上 倫太郎*; 杉山 正明*; 味戸 聡志; 富永 大輝*; 川北 至信
Biophysical Journal, 120(16), p.3341 - 3354, 2021/08
被引用回数:4 パーセンタイル:37.39(Biophysics)マルチドメインタンパク質は、溶液中で様々な構造を持つことができる。他の分子との相互作用により、そのうちの1つの構造が安定化し、ドメインダイナミクスが変化することが知られている。マルチドメインタンパク質の溶液中での構造を解明するためには、小角散乱法を用いることができる。中性子スピンエコー法は、ナノ秒・ナノメートルスケールでのドメインダイナミクスを解析するための有望な技術であるが、まだ開発途上である。本研究では、非干渉性散乱を用いて中性子スピンエコー法のデータから拡散運動や流体力学的相互作用の寄与を定量的に除去し、マルチドメインタンパク質MurDの3つの機能状態のドメインダイナミクスの違いを明らかにした。3つの状態間の違いは、2つのドメインモードによって説明できた。
井上 倫太郎*; 小田 隆*; 中川 洋; 富永 大輝*; 齋尾 智英*; 川北 至信; 清水 将裕*; 奥田 綾*; 守島 健*; 佐藤 信浩*; et al.
Scientific Reports (Internet), 10, p.21678_1 - 21678_10, 2020/12
被引用回数:3 パーセンタイル:12.97(Multidisciplinary Sciences)非干渉性中性子準弾性散乱(iQENS)は、タンパク質の内部ダイナミクスを調べるための魅力的な手法である。しかし、中性子ビームのフラックスが低いことや、iQENSプロファイルから内部ダイナミクスを抽出するための解析手法がないことが、生理的条件下(溶液中)での研究の障害となっていた。近年の中性子分光器の開発により、iQENSプロファイルから内部ダイナミクス,並進拡散,回転拡散を切り離すことが可能となった。本研究では、球状性蛋白質(GDP)と天然変性蛋白質(IDP)の溶液中での内部ダイナミクスを調べた。その結果、IDPの平均緩和時間はGDPよりも大きいことが分かった。IDPの内部ダイナミクスを詳細に解析した結果、IDPのmobileなH原子の割合はGDPよりもはるかに高いことが明らかになった。興味深いことに、mobileな水素原子の割合は、溶媒に曝された表面の水素原子の割合と密接に関連していることがわかった。iQENS研究では、タンパク質の分子構造に応じて、溶媒にさらされたアミノ酸残基が内部ダイナミクスを支配していることが示された。
沼田 将明; 小倉 雄一*; 中川 陽介; 井上 尚子
第41回日本核物質管理学会年次大会会議論文集(インターネット), 3 Pages, 2020/11
JAEA/ISCNでは核不拡散・保障措置及び核セキュリティトレーニングにおいてバーチャル・リアリティ(VR)システムを活用している。現行の投影用ワークステーションのOSはWindows 7であり2019年度から2年間かけてWindows 10へ更新するが、複雑なシステムをトレーニングや視察への影響を最小限に抑えつつ更新する必要がある。これを踏まえて立案した更新計画及びその1年目の成果について報告する。
杉山 正明*; 井上 倫太郎*; 中川 洋; 齋尾 智英*
波紋, 30(1), p.16 - 25, 2020/02
中性子は生体高分子の構造とダイナミクスを解析するためのプローブである。この総説では中性子がどのように活用されてきたかをまとめる。そして、溶液散乱により、統合構造生物学の最近のトレンドにどのように効果的に活用すべきかを議論する。
杉山 正明*; 中川 洋; 井上 倫太郎*; 川北 至信
JAEA-Review 2017-024, 40 Pages, 2017/12
現在、我が国ではJ-PARC・JRR-3等の高強度高品質の中性子源が整備され中性子線を用いた生命科学研究の推進が強く望まれている。そこで、我が国中性子生物学の発展に寄与することを目指して2017年3月22日23日国際Workshop「Neutron biology for next generation」がJ-PARCワークショップとして開催された。このWorkshopには日本国内の中性子分光器の装置研究者及び中性子散乱を精力的に利用している国内外の生命科学者が集まり、上記テーマについて装置・実験手法、最新の研究成果及びその動向について多方面より議論した。本レポートはオーガナイザーによるWorkshopの報告である。
片岡 隆浩*; 迫田 晃弘*; 吉本 雅章*; 中川 慎也*; 豊田 晃章*; 西山 祐一*; 大和 恵子*; 石森 有; 川辺 睦*; 花元 克巳*; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 146(1-3), p.360 - 363, 2011/07
被引用回数:6 パーセンタイル:44.16(Environmental Sciences)これまでの研究では、抗酸化機能の活性化が、生活習慣病に関連するさまざまな酸化障害を軽減する可能性が示された。低線量のX線照射は、スーパーオキシドジスムターゼを活性化させ、虚血-再灌流障害による浮腫を抑制することを確認した。移植による虚血-再灌流障害を軽減するために、臓器摘出直後に低線量X線照射をした移植肝の抗酸化機能の変化を調べた。移植肝が、照射の結果として抗酸化機能を活性化することを確認した。また、ラドン吸入は幾つかの臓器で抗酸化機能を向上させ、そして、マウスの肝臓の、アルコール性酸化障害を軽減する。さらに、最も効果的なラドン吸入条件を決定するために、マウスに四塩化炭素(CCl)を投与する前又は後にラドンを吸入させた。ラドン吸入が四塩化炭素による肝障害を軽減し、特に事前の吸入でその効果が大きいことを確認した。低線量照射による抗酸化機能の適度な活性化が、生活習慣病に関連する酸化障害の防止、あるいは軽減に貢献する可能性が高い。
藤田 全基*; 松田 雅昌; Lee, S.-H.*; 中川 雅陽*; 山田 和芳*
Physical Review Letters, 101(10), p.107003_1 - 107003_4, 2008/09
被引用回数:38 パーセンタイル:81.16(Physics, Multidisciplinary)電子ドープ銅酸化物超伝導体PrLaCeCuOの反強磁性相からオーバードープ超伝導相に渡る広いドープ領域(0.070.18)で低エネルギースピン揺動を調べた。低エネルギー磁気励起は、すべての領域において(, )の整合位置に現れる。われわれは緩和率とスピン・スティッフネスがの増加とともに減少し、超伝導の消失とともに消失するという特徴的な性質を明らかにした。
永島 圭介; 菊池 満; 栗田 源一; 小関 隆久; 青柳 哲雄; 牛草 健吉; 閨谷 譲; 久保 博孝; 毛利 憲介*; 中川 勝二*; et al.
Fusion Engineering and Design, 36(2-3), p.325 - 342, 1997/05
被引用回数:1 パーセンタイル:14.47(Nuclear Science & Technology)JT-60SU(定常炉心試験装置)の基本設計パラメータについて報告する論文である。本装置はプラズマ電流10MAで、主半径4.8mの非円形ダイバータトカマクであり、コイルには超電導コイルを用い、高パワーの加熱・電流駆動により、定常運転をめざした研究開発を行う。さらに、断面形状と電流分布制御によりトカマクの先進的研究を行う。また、高パワーのDD反応により発生するトカマクの除去・処理を行う。
佐藤 淳也; 鈴木 眞司; 中川 明憲; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 中澤 修; 山下 昌昭; 佐藤 史紀; 助川 博文; 目黒 義弘
no journal, ,
本件では無機固型化材(普通ポルトランドセメント(OPC), 高炉スラグセメントB種(BB), ジオポリマー(GP))を用いて、多核種除去設備ALPSより発生する鉄共沈スラリー及び炭酸塩スラリーの模擬物の固化体を作製し、固化試料の圧縮強度や水浸漬による元素の浸出性への模擬廃棄物や固型化材の影響を調べた。圧縮強度試験では、GP試料と比較してOPC試料及びBB試料で高い強度が得られ、過剰な水分がGPの形成に悪影響を及ぼしたものと推察される。さらに、GP試料ではセメント試料と比較してスラリーによる硬化への影響が小さいことが示唆された。浸出試験では、OPC試料及びBB試料では模擬核種のCsやSrが溶出したのに対し、GP試料ではほとんど検出されなかった。CsやSrがGPの構造中に保持され不溶化したことにより浸出量が低くなったものと考えられる。今回の結果から、ALPSから発生したスラリーは、含有する成分による固化体の強度への影響が示唆されるものの、セメントやジオポリマーにより固化可能であることが示された。また、安定化処理方法によっては、スラリー中の水分が固化性状に悪影響を与えることが考えられるため、適切な処理方法を選択する必要がある。
中川 洋; 齋尾 智英*; 杉山 正明*; 井上 倫太郎*; 長尾 道弘*
no journal, ,
構造単位としてのドメインの揺らぎを明らかにすることは、様々な分子と相互作用するタンパク質の構造多形性や可塑性の分子基盤の理解に必要である。本研究では、3つのドメインからなるタンパク質MurDをターゲットとして、リガンドフリー状態、ATP結合状態、Compound1結合状態の3つの状態について、X線や中性子を用いた量子ビーム散乱法と分子シミュレーションの融合した相関構造解析法によりドメイン運動を解析した。溶液小角散乱実験では、3状態の溶液構造が異なることを示した。また分子シミュレーションから得られた散乱プロファイルとも良い一致を示し、低分解能の実験データから原子分解能で溶液構造を議論できることを確認した。分子シミュレーション結果の主成分解析からは、機能に関連したドメイン運動を抽出した。更に、このドメイン運動が、MurDの相互作用分子との結合に関与するアミノ酸残基の揺らぎとカップルしていることを示唆する結果が得られた。発表では、小角散乱に加え中性子スピンエコーを含めた動的な溶液構造解析の実験方法と計算科学の手法を融合した方法で、蛋白質のドメイン運動を原子分解能で可視化し、異なる空間スケールの階層間でカップルした動的構造から蛋白質の機能を議論する。
中川 洋; 齋尾 智英*; 杉山 正明*; 井上 倫太郎*
no journal, ,
原子レベルでの蛋白質の立体構造情報に基づいて、ターゲット分子との相互作用や蛋白質間相互作用を予測するためには、ドメインスケールでの蛋白質の構造変化を調べる必要がある。また、構造単位としてのドメインの揺らぎを明らかにすることは、様々な分子と相互作用するタンパク質の構造多形性や可塑性の分子基盤の理解に必要である。次世代の構造生物学では、このような蛋白質構造の柔軟性をどのように解明するかが重要な課題となる。本研究では、X線や中性子を用いた量子ビーム散乱法と分子シミュレーションの融合した相関構造解析法によりマルチドメイン蛋白質構造の動態解析を行う。また、分子シミュレーションを援用することで、ドメイン構造と連動した蛋白質の活性部位の局所構造を解析する。低分解能の溶液散乱実験と既に解かれている原子分解能の結晶構造のふたつの実験情報を、計算機技術によって橋渡しをし、複数のドメインが織り成す蛋白質相互作用を、原子レベルから複合体全体までを見通せる広い空間分解能で解明する。
中川 洋; 齋尾 智英*; 杉山 正明*; 井上 倫太郎*; 富永 大輝*
no journal, ,
大強度パルス中性子J-PARCに設置された中性子準弾性散乱装置は、ピコ秒ナノ秒の蛋白質ダイナミクスの解析に有効である。この時空間スケールのダイナミクスが、生物機能発現に関わる蛋白質全体の協同的なダイナミクスとどのように関係しているかを明らかにすることは、J-PARCを用いた蛋白質のQENS実験の重要性を示すことになる。一方、立体構造に基づいて機能を議論する構造生物学に対しては、QENSスペクトルだけから構造ダイナミクスと機能を結びつけることは難しい。構造と機能とを結びつけるダイナミクスの情報を構造科学的に議論するためには、分子シミュレーションを援用することは有効である。本発表では、構造生物学の様々な手法を多角的に活用しつつ、中性子散乱実験と分子シミュレーションを融合したMD-Neutron法によって蛋白質ダイナミクスの階層構造を原子分解能で可視化することを提案する。またマルチドメイン蛋白質であるMurDについて、異なる時空間スケールの階層間でカップルした動的構造から蛋白質の機能を議論する。
中川 洋; 齋尾 智英*; 小田 隆*; 佐藤 衛*; 井上 倫太郎*; 杉山 正明*; 富永 大輝*; 川北 至信
no journal, ,
蛋白質は溶液中で揺らいでおり、そのダイナミクスが生物機能に重要である。蛋白質は空間的にも時間的にも構造とダイナミクスに階層性を持つ。この研究では、マルチドメイン蛋白質であるMurDの内部運動を観測するために、飛行時間背面散乱型分光器DNAで中性子淳弾性散乱を測定した。Hefは天然変性蛋白質であり、固い折り畳み構造を失っていて、折り畳み蛋白質に比べて柔軟な構造を持っている。蛋白質溶液のQENSの解析方法や、折り畳み蛋白質と天然変性蛋白質のダイナミクスの特徴を議論する。
中川 洋; 井上 倫太郎*; 小田 隆*; 矢木 真穂*; 齋尾 智英*; 苙口 友隆*; 長田 裕也*; 杉山 正明*; 佐藤 衛*; 川北 至信; et al.
no journal, ,
蛋白質は階層構造と階層的なダイナミクスを持つ。溶液中の蛋白質の構造ダイナミクスを解析する重要性は近年ますます高まっているが、生物機能に関わるナノメートルオーダーの階層構造、およびピコナノ秒の時間スケールでのダイナミクスの実験手法として中性子散乱が期待されている。本研究では、MLFの中性子準弾性散乱装置と中性子小角散乱装置を用いて、これら時空間スケールの構造ダイナミクスを解明することを目的として研究を行った。我が国の蛋白質科学を先導する新世代中性子構造生物学の確立を目指す。
中川 洋; 齋尾 智英*; 長尾 道弘*; 井上 倫太郎*; 杉山 正明*; 富永 大輝*; 川北 至信
no journal, ,
マルチドメインタンパク質の柔軟なコンフォメーションは、その生物学的機能を担っている。3つのドメインからなるタンパク質: MurD(47kDa)は、酵素反応において、ドメインのコンフォメーションをopen構造からsemi-closed構造,closed構造と順次変化させるが、各コンフォメーションにおけるドメインのダイナミクスは不明であった。本研究では、小角X線・中性子散乱法(SAXSおよびSANS),動的光散乱法(DLS),中性子背面散乱法(NBS),中性子スピンエコー法(NSE)、および分子動力学(MD)シミュレーションを組み合わせて、MurDの対応する3つの状態(アポおよびATP,阻害剤結合状態)におけるコンフォメーション・ダイナミクスを検証した。解析の結果、酵素反応に伴うドメインダイナミクスの変化は、各反応状態に特異的に結合するリガンドとの親和性や反応効率に関係すると考えられる。
中川 洋; 齋尾 智英*; 長尾 道弘*; 井上 倫太郎*; 杉山 正明*; 富永 大輝*; 川北 至信
no journal, ,
マルチドメインタンパク質の柔軟なコンフォメーションは、その生物学的機能を担っている。3つのドメインからなるタンパク質: MurD (47kDa)は、酵素反応において、ドメインのコンフォメーションをopen構造からsemi-closed構造,closed構造と順次変化させるが、各コンフォメーションにおけるドメインのダイナミクスは不明であった。本研究では、小角X線・中性子散乱法(SAXSおよびSANS),動的光散乱法(DLS),中性子背面散乱法(NBS),中性子スピンエコー法(NSE)、および分子動力学(MD)シミュレーションを組み合わせて、MurDの対応する3つの状態(アポおよびATP,阻害剤結合状態)におけるコンフォメーション・ダイナミクスを検証した。解析の結果、酵素反応に伴うドメインダイナミクスの変化は、各反応状態に特異的に結合するリガンドとの親和性や反応効率に関係すると考えられる。
中川 洋; 井上 倫太郎*; 小田 隆*; 矢木-内海 真穂*; 齋尾 智英*; 苙口 友隆*; 長田 裕也*; 杉山 正明*; 佐藤 衛*; 川北 至信; et al.
no journal, ,
蛋白質は階層構造と階層的なダイナミクスを持つ。生物機能に関わるナノメートルオーダーの階層構造、およびピコナノ秒の時間スケールでの構造・ダイナミクスの実験手法として中性子散乱が期待されている。BL02(中性子準弾性散乱装置)とBL15(中性子小角散乱装置)を用いて、これら時空間スケールの構造・ダイナミクスを解明することを目的として研究を開始した(MLF長期課題2019L0300)。本課題では、折り畳み蛋白質や天然変性蛋白質を含む特徴的な機能性マルチドメイン蛋白質を試料として、研究を推進した。幅広い専門分野の研究者が連携し、「中性子散乱の特徴を生かした蛋白質部分重水素化法」、「各種中性子分光器連携による広い時空間シームレス解析法」、「中性子と計算科学との連携による蛋白質ダイナミクスの可視化法」、「希薄蛋白溶液に対する中性子準弾性散乱測定手法」を開発し、我が国の蛋白質科学を先導する新世代中性子構造生物学を先導した。