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論文

A First glimpse at the shell structure beyond $$^{54}$$Ca; Spectroscopy of $$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, and $$^{57}$$Ca

小岩井 拓真*; Wimmer, K.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; Holt, J. D.*; 宮城 宇志*; Navr$'a$til, P.*; 緒方 一介*; et al.

Physics Letters B, 827, p.136953_1 - 136953_7, 2022/04

中性子過剰核$$^{54}$$Caでは、新魔法数34が発見されて以来、その構造を知るために多くの実験がなされてきたが、それを超える中性子過剰核の情報は全く知られてこなかった。本論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, $$^{57}$$Caの励起状態から脱励起するガンマ線を初めて観測した結果を報告した。それぞれ1つのガンマ線しか得られなかったものの、$$^{55}$$Kおよび$$^{55}$$Caのデータは、それぞれ、陽子の$$d_{3/2}$$$$s_{1/2}$$軌道間のエネルギー差、中性子の$$p_{1/2}$$$$f_{5/2}$$軌道間のエネルギー差を敏感に反映し、両方とも最新の殻模型計算によって200keV程度の精度で再現できることがわかった。また、1粒子状態の程度を特徴づける分光学的因子を実験データと歪曲波インパルス近似による反応計算から求め、その値も殻模型計算の値と矛盾しないことがわかった。

論文

Investigation of the ground-state spin inversion in the neutron-rich $$^{47,49}$$Cl isotopes

Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Chen, S.*; Chung, L. X.*; Duguet, T.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; et al.

Physical Review C, 104(4), p.044331_1 - 044331_16, 2021/10

理化学研究所のRIビームファクトリーにて中性子過剰$$^{47,49}$$Clの励起状態を$$^{50}$$Arからのノックアウト反応によって生成し、脱励起ガンマ線からそのエネルギー準位を測定した。また、陽子ノックアウトの運動量分布から$$^{49}$$Clの基底状態が$$3/2^+$$であることがわかった。その結果を大規模殻模型計算およびいくつかの第一原理計算と比較した。$$^{47,49}$$Cl同位体の基底状態および第一励起状態は、計算で用いた相互作用に敏感であることがわかった。それは、陽子の一粒子エネルギーと四重極集団運動との複雑な結合によるためであると考えられる。

論文

Pairing forces govern population of doubly magic $$^{54}$$Ca from direct reactions

Browne, F.*; Chen, S.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 緒方 一介*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; Achouri, N. L.*; 馬場 秀忠*; Calvet, D.*; et al.

Physical Review Letters, 126(25), p.252501_1 - 252501_7, 2021/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所RIビームファクトリーにて、中性子過剰核$$^{55}$$Scからの1陽子ノックアウト反応によって$$^{54}$$Caを生成し、そのエネルギー準位と反応断面積をガンマ線分光および不変質量分光によって得た。その結果を歪曲波インパルス近似による核反応計算と大規模殻模型による核構造計算を組み合わせた理論値と比較した。実験の準位と断面積は理論計算によってよく再現された。$$^{54}$$Caの正パリティ状態については、基底状態の生成断面積が励起状態のものに比べて圧倒的に大きいという結果が得られた。これは、$$^{55}$$Scでは中性子魔法数34が消滅し$$^{54}$$Caではその魔法数が存在するというこれまでの知見と一見矛盾するが、対相関による分光学的因子のコヒーレンスから理解することができる。

論文

島原半島北部の唐比低地における湿地堆積物の形成過程

中西 利典*; 奥野 充*; 山崎 圭二*; Hong, W.*; 藤田 奈津子; 中村 俊夫*; 堀川 義之*; 佐藤 鋭一*; 木村 治夫*; 堤 浩之*

名古屋大学年代測定研究,5, p.38 - 43, 2021/03

雲仙火山の約13km西方にある唐比低地には泥炭層や泥層からなる湿地堆積物が厚く分布しており、それらの堆積物には千々石断層や雲仙火山の活動履歴が記録されていることが期待される。それらの履歴を精度よく検知するために、複数本のボーリングコアを掘削して放射性炭素年代値を測定した。それらの結果を地中レーダ探査断面と対比して湿地堆積物の形成過程を検討した。その結果得られたすべての$$^{14}$$C年代値は層序関係と矛盾がなく、堆積曲線は若干のずれが認められるが概ね一致する結果となった。本研究の年代測定の一部はペレトロン年代測定装置による施設供用利用で行われたものである。

論文

First spectroscopic study of $$^{51}$$Ar by the ($$p$$,2$$p$$) reaction

Juh$'a$sz, M. M.*; Elekes, Z.*; Sohler, D.*; 宇都野 穣; 吉田 数貴; 大塚 孝治*; 緒方 一介*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; 馬場 秀忠*; et al.

Physics Letters B, 814, p.136108_1 - 136108_8, 2021/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:74.98(Astronomy & Astrophysics)

($$p$$,$$2p$$)反応と$$gamma$$線分光を用いて$$^{51}$$Arの束縛状態と非束縛状態の核構造研究を行った。実験結果と殻模型計算を比較することで、2つの束縛状態と6つの非束縛状態を決定した。$$^{51}$$Arの束縛状態を生成する反応断面積が小さいことから、これは中性子数32, 34の顕著なsub-shell closureが存在している確かな証拠と解釈できる。

論文

Microscopic analyses on Zr adsorbed IDA chelating resin by PIXE and EXAFS

荒井 陽一; 渡部 創; 大野 真平; 野村 和則; 中村 文也*; 新井 剛*; 瀬古 典明*; 保科 宏行*; 羽倉 尚人*; 久保田 俊夫*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 477, p.54 - 59, 2020/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Instruments & Instrumentation)

Used PUREX process solvent generated from reprocessing process of spent nuclear fuel contains a small amount of U and Pu complexed with tributyl phosphate (TBP) or dibutyl phosphate (DBP). The radioactive nuclides should be removed from the solvent for safety storage or disposal. The iminodiacetic acid (IDA) type chelating resin was proposed as promising procedures for efficient recovery of the trapped cations in the solvent. In order to reveal the distribution and amount of Zr in the particle and local structure of Zr complex formed in the adsorbent, PIXE and EXAFS analyses on the Zr adsorbed chelating resin were carried out. Micro-PIXE analysis proved that it is an effectual method for quantitative analysis of trace adsorbed elements. Moreover, some of the adsorption sites were possibly occupied by the molecules. On the other hand, Zr-K edge EXAFS analysis suggested that extraction mechanism of Zr from the aqueous solution and the solvent was different.

論文

A Geochemical approach for identifying marine incursions; Implications for tsunami geology on the Pacific coast of northeast Japan

渡邊 隆広; 土屋 範芳*; 山崎 慎一*; 澤井 祐紀*; 細田 憲弘*; 奈良 郁子*; 中村 俊夫*; 駒井 武*

Applied Geochemistry, 118, p.104644_1 - 104644_11, 2020/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:74.86(Geochemistry & Geophysics)

地層中の津波堆積物の分布から、過去の津波浸水域を推定することが可能である。津波浸水域に関する情報は、今後の防災や減災計画の基礎データとして利用することが期待されている。しかし、津波堆積物を用いて過去の津波浸水域を復元するにあたり、形成年代の決定、津波堆積物の供給源の特定、洪水や高潮堆積物との区別、及び目視で判別困難な泥質津波堆積物の検出等が現状で解決すべき課題となっている。本研究では上記の問題を解決する一つの手段として、津波堆積物の地球化学判別手法を提案した。仙台平野において採取された堆積物の化学分析を実施し、津波堆積物の判別手法の改良を試みた。分析の結果、カルシウム等の単成分による津波層検出は、後背地の特徴や貝殻の有無などの影響を強く受けることから必ずしも有効ではなく、ケイ素とアルミニウムとの相対比についても、砂層の検出には有効であるが、その供給源に関する情報は乏しいことが示された。一方、ナトリウムとチタンとの相対比を用いることによって海由来の物質で形成された堆積層を検出できる可能性が高いことが示唆された。

論文

Quantitative analysis of Zr adsorbed on IDA chelating resin using Micro-PIXE

荒井 陽一; 渡部 創; 大野 真平; 野村 和則; 中村 文也*; 新井 剛*; 瀬古 典明*; 保科 宏行*; 久保田 俊夫*

QST-M-23; QST Takasaki Annual Report 2018, P. 59, 2020/03

Radioactive spent solvent waste contains U and Pu is generated from reprocessing process of spent nuclear fuel. The nuclear materials should be removed from the solvent for safety storage or disposal. We are focusing on the nuclear materials recovery from spent solvent using imino diacetic acid (IDA) type chelating resin as a promising method. In order to reveal adsorbed amount of Zr, which is simulated of Pu, Micro-Particle Induced X-ray Emission (PIXE) was carried out. Micro-PIXE analysis succeeded in quantitative analysis on trace amount of adsorbed Zr from simulated spent solvent.

論文

Shell evolution of $$N$$ = 40 isotones towards $$^{60}$$Ca; First spectroscopy of $$^{62}$$Ti

Cort$'e$s, M. L.*; Rodriguez, W.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Holt, J. D.*; Lenzi, S. M.*; Men$'e$ndez, J.*; Nowacki, F.*; 緒方 一介*; Poves, A.*; et al.

Physics Letters B, 800, p.135071_1 - 135071_7, 2020/01

 被引用回数:13 パーセンタイル:97.21(Astronomy & Astrophysics)

ガンマ線分光による$$N$$=40同調体である$$^{62}$$Tiの分光学研究を$$^{63}$$V($$p$$,$$2p$$)$$^{62}$$TiをRIBFで行った。今回初めて測定された$$2_1^+ rightarrow 0_{rm gs}^+$$$$4_1^+ rightarrow 2_1^+$$の遷移はTiの基底状態が変形していることを示唆した。これらのエネルギーは近傍核の$$^{64}$$Crや$$^{66}$$Feと比較して大きく、したがって四重極集団運動が小さくなっていることが示唆される。今回の結果は大規模殻模型計算によって良く再現される一方、第一原理計算や平均場模型では今回の結果は再現されなかった。

論文

Quasifree neutron knockout from $$^{54}$$Ca corroborates arising $$N=34$$ neutron magic number

Chen, S.*; Lee, J.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; 茶園 亮樹*; Navr$'a$til, P.*; 緒方 一介*; 大塚 孝治*; Raimondi, F.*; et al.

Physical Review Letters, 123(14), p.142501_1 - 142501_7, 2019/10

AA2019-0306.pdf:0.57MB

 被引用回数:21 パーセンタイル:92.26(Physics, Multidisciplinary)

$$^{54}$$Caでは中性子魔法数34が現れると考えられているが、その直接的な実験的証拠を得るため、$$^{54}$$Caからの中性子ノックアウト反応$$^{54}$$Ca($$p,pn$$)$$^{53}$$Caによって生成される状態を理化学研究所のRI Beam Factoryによって調べた。基底状態および2.2MeVの励起状態が強く生成され、1.7MeVの励起状態の生成量は小さかった。$$^{53}$$Caの運動量分布から、基底状態および2.2MeVの励起状態は$$p$$軌道の中性子を叩き出して得られた状態であることが明らかになった。DWIA計算によって得られた分光学的因子から、$$^{54}$$Caは$$p$$軌道がほぼ完全に占有された閉殻構造を持つことが明らかになり、中性子魔法数34の出現が確実なものとなった。

論文

加速器質量分析(AMS)による和釘の$$^{14}$$C年代と製造年代

永田 和宏*; 古主 泰子*; 松原 章浩*; 國分 陽子; 中村 俊夫*

鉄と鋼, 105(4), p.488 - 491, 2019/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.55(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

和釘は、6世紀後半から江戸時代まで、たたら製鉄というわが国古来の製鉄法で作られた。和釘の質は、たたら製鉄によって作られた鋼鉄に依存し、製鉄の時期による。本研究では、神社仏閣の修理の際廃棄される3本の和釘について加速器質量分析法による$$^{14}$$C年代測定を行い、製造年代を推定した。得られた$$^{14}$$C年代を暦年較正し、その結果と神社仏閣の歴史や修理記録と照合することにより、製造年代を決定した。東大寺大仏殿,京都曼珠院庫裏,吉野金峯山寺蔵王堂の和釘の製造年代は、それぞれ、1692年より前、12世紀初めおよび1592年以前の修理あるいは再建時であることがわかった。

論文

Analysis on adsorbent for spent solvent treatment by micro-PIXE and EXAFS

荒井 陽一; 渡部 創; 大野 真平; 中村 雅弘; 柴田 淳広; 中村 文也*; 新井 剛*; 瀬古 典明*; 保科 宏行*; 羽倉 尚人*; et al.

International Journal of PIXE, 29(01&02), p.17 - 31, 2019/00

PUREX再処理等の試験研究により、U, Puを含む廃溶媒が発生し、安全な保管や廃棄の観点から、廃溶媒からの核燃料物質の回収は重要なプロセスである。そこで、Pu(IV)の模擬としてZr(IV)を用いて模擬廃溶媒を調製し、固体吸着材による回収法を検討し、イミノ二酢酸を導入した吸着材が廃溶媒中からの核燃料物質回収に有効であるとの結果を得ている。実用化に向けては吸着量の向上が課題であったことから、イミノ二酢酸の導入量を増加させるためにポリマーを被覆した多孔質シリカの利用を検討し、そのポリマーにイミノ二酢酸を導入することで吸着材を合成した。合成した吸着材について、廃溶媒処理への適用性を評価するためには、吸着能力と吸着メカニズムを明らかにする必要がある。そこで、微量元素の測定が可能であるマイクロPIXE分析に着目し、吸着したZrの分布や量を測定することで、吸着材に導入したイミノ二酢酸基の利用効率を評価した。また、吸着材中のイミノ二酢酸に吸着したZr周りの局所構造を明らかとするためにEXAFS分析を実施した。それぞれの分析結果から、本件で合成した吸着材は溶媒中でもZrと吸着反応を示すことを確認したが、沈殿と推察される粒子が観察され、吸着材の合成方法の更なる改善が必要である。

論文

Hydrological and climate changes in southeast Siberia over the last 33 kyr

勝田 長貴*; 池田 久士*; 柴田 健二*; 國分 陽子; 村上 拓馬*; 谷 幸則*; 高野 雅夫*; 中村 俊夫*; 田中 敦*; 内藤 さゆり*; et al.

Global and Planetary Change, 164, p.11 - 26, 2018/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:46.34(Geography, Physical)

バイカル湖ブグルジェイカサドルの堆積物中の化学組成を高分解能に分析することにより過去3.3万年以上の内陸シベリアの古環境及び古気候変動を復元した。完新世の気候は、6500年前に温暖、乾燥に変化し、氷期から間氷期の気候システムに遷移したことを示唆する。最終氷期においては、プリモールスキー山脈に起因する砕屑性炭酸塩の堆積がハインリッヒイベント(H3とH1)に伴って生じた。また、ハマル-ダバン山脈の氷河融解水がセレンガ川を通じて供給された。アレレード・ヤンガードリアス時に発生した無酸素底層水は、セレンガ川からの流水の減少とプリモールスキー山脈から供給された有機物の微生物分解で生じたものと考えられる。完新世初期の降水の減少は、8200年前の寒冷イベントに対応する。

論文

加速器質量分析法による九重火山群, 黒岳火砕流堆積物の放射性炭素年代

奥野 充*; 長岡 信治*; 國分 陽子; 中村 俊夫*; 小林 哲夫*

福岡大学理学集報, 48(1), p.1 - 5, 2018/03

中部九州の九重火山群は、20座以上の溶岩ドームと小型の成層火山からなる複成火山である。黒岳溶岩ドームは、体積約1.6km$$^{3}$$と最大であり、黒岳火砕流堆積物(Kj-Kd)と黒岳降下火山灰(Kj-KdA)を伴う。本研究では黒岳溶岩ドームの噴火年代を確認するため、Kj-Kdの炭化樹幹の放射性炭素($$^{14}$$C)年代を日本原子力研究開発機構東濃地科学センターの加速器質量分析装置を用いて測定した。得られた$$^{14}$$C年代は1505$$pm$$40 BP (JAT-8677、$$^{13}$$C=-23.8‰)で、暦年較正すると1310-1423cal BP (74.6%)、1430-1442cal BP (2.4%)、1456-1521cal BP (23.0%)、その中央値は1391cal BPである。この結果はKj-KdAの下位にある阿蘇N2テフラ(約1.5cal ka BP)との層位関係とも整合的であることから、より信頼できるKj-Kdの噴火年代であると考えられる。

論文

AMS radiocarbon dates of pyroclastic-flow deposits on the southern slope of the Kuju Volcanic Group, Kyushu, Japan

奥野 充*; 長岡 信治*; 國分 陽子; 中村 俊夫*; 小林 哲夫*

Radiocarbon, 59(2), p.483 - 488, 2017/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:21.86(Geochemistry & Geophysics)

九州,九重火山群の中央及び西側における噴火史を明らかにするため、火砕流堆積物の加速器質量分析による放射性炭素年代測定を行った。放射性炭素年代測定は、施設供用制度に基づきJAEA-AMS-TONOで行った。飯田火砕流堆積物の放射性炭素年代は、$$sim$$5.35万年BPであり、白丹及び室火砕流のものは4.4$$sim$$5万年BP以上及び3.5$$sim$$3.9万年BPであった。これらの結果は、溶岩ドームの熱ルミネッセンス年代と一致し、熱ルミネッセンス及び放射性炭素年代法が、溶岩ドームの形成や火砕流の噴火過程を明らかにするために有用な手段となりうることを示した。また、これらの結果により、これらの噴火活動が15万年間で最も大きな噴火である飯田火砕流の後にあまり期間をおかず発生したこともわかった。

論文

加速器質量分析による日本刀の$$^{14}$$C年代と暦年代

永田 和宏*; 松原 章浩*; 國分 陽子; 中村 俊夫*

鉄と鋼, 102(12), p.736 - 741, 2016/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:16.67(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

本研究では、鋼で作られた4種類の日本刀に含まれる炭素の同位体である放射性同位体$$^{14}$$Cと安定同位体の$$^{12}$$Cと$$^{13}$$Cを加速器質量分析計により定量した。そして、$$^{14}$$Cの放射性壊変による濃度減少を利用した放射性炭素年代法により$$^{14}$$C年代を求め、さらに暦年較正により暦年代を決定した。また、この暦年代と茎に刻印された作者の活動時期とを比較し、刀の製作年代を検証した。放射性炭素年代より求めた暦年代と、作者名や作者が活動した年代に木炭の樹齢を考慮すると、最も古くかつ確率密度の高い年代が刀の制作年代に対応することが分かった。

論文

放射化、遮蔽材

助川 篤彦; 飯田 浩正*; 糸賀 俊朗*; 奥村 啓介; 甲斐 哲也; 今野 力; 中島 宏; 中村 尚司*; 伴 秀一*; 八島 浩*; et al.

放射線遮蔽ハンドブック; 基礎編, p.299 - 356, 2015/03

日本原子力学会 「遮蔽ハンドブック」研究専門委員会により、放射線遮蔽に関する研究の最新知見を放射線遮蔽ハンドブック基礎編にまとめた。その中で、著者は、第8章放射化の執筆責任者として原子力施設・加速器施設の放射化のメカニズム、放射化計算コードの概要、低放射化のための考え方等について解説した。これと併せて、第9章遮蔽材については、$$gamma$$線遮蔽材としてタングステン、中性子用遮蔽材としてポリエチレンと水素含有材料について解説した。

論文

水試料の$$^{14}$$C比較プログラム(RICE-W); 沈殿法の検討

南 雅代*; 高橋 浩*; 荒巻 能史*; 國分 陽子; 伊藤 茂*; 中村 俊夫*

名古屋大学加速器質量分析計業績報告書,26, p.132 - 137, 2015/03

研究機関による前処理法の違い等による水試料中の溶存無機炭素(DIC)の$$^{14}$$C分析値のばらつきを比較・検討するため、水試料の$$^{14}$$C比較プログラム(RICE-W: Radiocarbon Intercomparison on Chemical Experiments, Water series)を立ち上げた。まず、予備的に採取したDIC濃度・塩濃度の異なる水試料(表層海水,温泉水,地下水, NaHCO$$_{3}$$水溶液)を6機関に配布し、各機関それぞれの化学前処理法によってDIC-$$^{14}$$C分析を実施し、現在、得られた結果をもとに、RICE-Wプログラムの本格的始動に向けての基礎検証を行いつつある。本稿においては、RICE-Wプログラムの実施状況を簡単にまとめ、特に沈殿法(SrCl$$_{2}$$やBaCl$$_{2}$$を添加して炭酸塩を生成させた後、リン酸を添加してCO$$_{2}$$を発生させる方法)による結果についてまとめた。その結果、塩濃度の高い水試料に沈殿法を用いた場合、沈殿剤(SrCl$$_{2}$$, BaCl$$_{2}$$), pH調整剤(NH$$_{3}$$, NaOH)によっては、沈殿が生成しにくい場合や、沈殿が生成しても炭素回収率が低い場合、そして現代炭素による汚染を受ける可能性があることが明らかとなり、沈殿法の最適な統一基準を設定する必要性が提示された。

論文

Stratigraphy and AMS radiocarbon dates of cored sediments (IrBH-2) from the Irosin Caldera, the Philippines

Mirabueno, M. H. T.*; 鳥井 真之*; Laguerta, E. P.*; Delos Reyes, P. J.*; 藤木 利之*; Bariso, E. B.*; 奥野 充*; 中村 俊夫*; 檀原 徹*; 國分 陽子; et al.

地学雑誌, 123(5), p.751 - 760, 2014/10

フィリピン、イロシンカルデラ内のIRBH-2で、深度50mのコア試料を0.5mごとに採取して記載した。泥炭質堆積物(深度約7$$sim$$10m)から植物片の放射性炭素年代をAMS法により1.1$$sim$$1.8kBPを得た。コア試料中では、ラハールと河川堆積物が多く認められた。深度12mまでは、安山岩質の河川堆積物と少量のラハールからなる。深度20$$sim$$50mの間に、8枚の降下テフラが挟まっている。テフラの屈折率測定から、後カルデラ火山の活動は、安山岩質$$sim$$デイサイト質が主で、流紋岩質の噴火が少量起こったことが示された。流紋岩質テフラとイロシン火砕流の岩石記載学的特徴の類似性は、後カルデラ火山の活動期でも、イロシンカルデラ起源のマグマの噴火がおこったことを示す。上位の火山性堆積物は、得られた放射性炭素年代もあわせて考慮すると、ブルサン火山複合体で唯一活動的であるブルサン火山からもたらされたものと考えられる。

報告書

炉内中継装置の引抜方策の検討に係る調査について; 「もんじゅ」原子炉容器内構造物の観察

針替 仁; 高木 剛彦; 浜野 知治; 中村 省一; 大場 俊雄; 江橋 政明; 奥田 英一; 木下 知宣

JAEA-Technology 2013-014, 150 Pages, 2013/07

JAEA-Technology-2013-014.pdf:24.38MB

高速増殖原型炉もんじゅにおいて、平成22年8月26日に炉内中継装置(以下「IVTM」という。)本体が原子炉機器輸送ケーシングのグリッパ爪から外れて落下する事象が発生した。その後、IVTM本体の引抜きが「荷重超過」警報の発報により実施できなかったことから、IVTM本体の状況を把握するため、不活性アルゴンガス中にナトリウム蒸気が浮遊する原子炉容器内で観察を行うための観察装置、観察方法等について検討を行い、IVTM本体内側案内管の内面観察とIVTM本体の上部・下部案内管接続部の外面観察を実施することとした。これら観察の結果、案内管接続部で上部案内管下端部が径方向に変形し、燃料出入孔スリーブと干渉することを確認したため、燃料出入孔スリーブと一体で原子炉容器内から引き抜くことを決定した。本報告はIVTM本体を引き抜くために実施した原子炉容器内の観察について、観察装置、観察方法等の検討内容及び結果についてまとめたものである。

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