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論文

High-temperature creep properties of 9Cr-ODS tempered martensitic steel and quantitative correlation with its nanometer-scale structure

大塚 智史; 静川 裕太; 丹野 敬嗣; 今川 裕也; 橋立 竜太; 矢野 康英; 鬼澤 高志; 皆藤 威二; 大沼 正人*; 光原 昌寿*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(3), p.288 - 298, 2023/03

 被引用回数:4 パーセンタイル:78.52(Nuclear Science & Technology)

原子力機構では、ナトリウム冷却高速炉(SFR)用燃料被覆管材料として9Cr-酸化物分散強化型(ODS)鋼の開発を進めている。燃料被覆管材料にとって、クリープ特性は重要特性の一つである。よって、SFRに9Cr-ODS鋼を導入するためには、9Cr-ODS鋼の炉内クリープ強度の信頼性高い予測評価が不可欠である。本研究では、700$$^{circ}$$Cでの9Cr-ODS鋼のクリープ強度とナノ組織の定量的相関性について調査を行った。また、9Cr-ODS鋼照射材のナノ組織解析に基づく炉内クリープ特性予測の可能性について議論を行った。9Cr-ODS鋼の700$$^{circ}$$Cでのクリープ破断寿命は、そのナノ組織と密接な相関を有することがわかった。9Cr-ODS鋼のクリープ破断寿命とナノ組織の相関を既存のクリープモデルに基づき解析し、両者をつなぐ相関式を示した。本相関式の信頼性を高めるためには、9Cr-ODS鋼の2次クリープ速度の応力指数と酸化物分散状態の関係を明らかにする必要がある。

論文

9Crまたは12Cr系酸化物分散強化鋼の高温力学特性と微細組織

光原 昌寿*; 栗野 晃一*; 矢野 康英; 大塚 智史; 外山 健*; 大沼 正人*; 中島 英治*

鉄と鋼, 109(3), p.189 - 200, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

本研究では、高速炉通常運転時におけるODS鋼被覆管の使用環境に近い700または750$$^{circ}$$Cのクリープ試験と、事故時を模擬した900から1350$$^{circ}$$Cでの時効処理または高温引張試験での酸化物の成長挙動を確認した。9Cr-ODS鋼のクリープ試験後の組織では、初期状態と比較し、酸化物の成長や数密度の低下が無く、酸化物の分散強化がクリープ変形中に有効に機能していることが分かった。12Cr-ODS鋼のクリープ試験後の組織においては、亜粒界のような転位下部構造の発達はほとんど観察されず、粒内に可動転位が均一に観察された。転位密度は応力の増加とともに増える傾向であった。9Cr-ODS鋼の引張延性は、900から1100$$^{circ}$$Cまで温度上昇とともに低下したが、1200$$^{circ}$$Cで上昇し、1250$$^{circ}$$Cで劇的に低下し、1300$$^{circ}$$Cで再び増加する傾向を示した。12Cr-ODS鋼では、温度の上昇とともに減少する傾向を示した。9Cr-ODS鋼の1200から1300$$^{circ}$$Cにおける複雑な引張特性の変化にはデルタフェライト相の形成が影響していると推察される。なお、本研究は、文部科学省原子力システム研究開発事業JPMXD0219214482の助成を受けたものである。

論文

Shielding performance of newly developed boron-loaded concrete for DT neutrons

佐藤 聡*; 今野 力; 中島 宏; 塩永 亮介*; 野瀬 裕之*; 伊藤 祐二*; 橋本 博英*

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(4), p.410 - 417, 2018/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.49(Nuclear Science & Technology)

中性子遮蔽性能の向上を目的に、ホウ素を重量濃度で10%以上含有するボロンコンクリートを新たに開発した。原子力機構FNSのDT中性子源と新たに開発したボロン含有コンクリートを用いて中性子遮蔽実験を実施し、$$^{93}$$Nb(n,2n)$$^{92m}$$Nb及び$$^{197}$$Au(n,$$gamma$$)$$^{198}$$Au反応の反応率を測定した。この実験の解析をMCNP及びFENDL-2.1を用いて行った。計算値は実験値とよく一致し、ボロン含有コンクリートの原子組成データとその核データの精度は非常に良いことを確認した。加えて、ボロン含有コンクリート及びその他のコンクリート中の実効線量率及び$$^{59}$$Co(n,$$gamma$$)$$^{60}$$Co及び$$^{151}$$Eu(n,$$gamma$$)$$^{152}$$Eu反応の反応率を計算した。今回開発したボロン含有コンクリートは、他のコンクリートと比べ、DT中性子に対し非常に良い遮蔽性能を有していることがわかった。

論文

廃棄物ドラム缶のウラン量を短時間で精度良く定量できる革新的アクティブ中性子非破壊測定技術; 高速中性子直接問いかけ法の実用化

大図 章; 米田 政夫; 呉田 昌俊; 中塚 嘉明; 中島 伸一

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 59(12), p.700 - 704, 2017/12

ウラン廃棄物ドラム缶内のウラン量を定量する従来の非破壊測定法では、内容物の種類やウランの偏在に起因する測定誤差の大きさが問題となるケースや、さらに長時間の測定時間が必要となる測定上の問題がある。このような問題を解決する高速中性子直接問いかけ法というアクティブ中性子非破壊測定法を開発し、実廃棄物ドラム缶のウラン定量に実用化することができた。本報では、本測定法を概説するとともに今後の展望について解説する。

論文

Overview of JENDL-4.0/HE and benchmark calculations

国枝 賢; 岩本 修; 岩本 信之; 湊 太志; 岡本 力; 佐藤 達彦; 中島 宏; 岩元 洋介; 岩元 大樹; 北谷 文人; et al.

JAEA-Conf 2016-004, p.41 - 46, 2016/09

加速器を用いた種々のアプリケーションを開発・設計するための基礎データとして、中性子や陽子入射の高エネルギー核データを整備する必要がある。本研究では、光学モデルや前平衡モデル計算における最新の知見を投入してJENDL/HE-2007の見直しを行うと共に、特に医療分野で需要の高い$$^{6,7}$$Liや$$^{9}$$Be等の核種を新たに加えて、約130核種に対する200MeVまでの中性子・陽子核データライブラリJENDL-4.0/HEを完成させた。本発表においては、ライブラリの概要を説明すると共に、粒子輸送計算コードPHITSやMCNPXを用いた中性子透過計算等における積分検証結果を中心に報告する。

論文

高速中性子直接問いかけ法による実廃棄物ドラム缶のウラン量非破壊測定システムの実用化研究

大図 章; 米田 政夫; 呉田 昌俊; 在間 直樹; 中塚 嘉明; 中島 伸一

日本原子力学会和文論文誌, 15(2), p.115 - 127, 2016/06

実廃棄物ドラム缶に含まれるウラン量を少ない誤差で非破壊測定する技術の実用化を目的に、高速中性子直接問いかけ法による測定装置を設計、開発した。本法は、ドラム缶に照射した14MeVの高速中性子に起因する熱中性子とドラム缶内のウランとの核反応により発生する核分裂中性子を測定して、ドラム缶に含まれるウラン($$^{235}$$U)量を位置感度差を低く抑えて測定可能とするものである。ウランサンプルを用いた基本特性試験では、約10g以上の天然ウランを$$pm$$20%以内の誤差で測定できること、及びウラン量の増加に対して発生する核分裂中性子数が比例して増加することを実証した。また、実廃棄物ドラム缶を用いた試験では、新しく開発した核物質量の導出法による補正値を用いることによりウラン量を迅速に推定することができた。本報では、本法の測定原理と核物質量の導出法、開発した装置、及び試験とシミュレーション結果に関して報告する。

論文

Local structure analysis of KNbO$$_3$$ nanocubes by solvothermal synthesis

米田 安宏; 小原 真司*; 中島 光一*; 永田 肇*; 和田 智志*

Japanese Journal of Applied Physics, 54(10S), p.10NC01_1 - 10NC01_6, 2015/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:18.63(Physics, Applied)

高エネルギーX線回折実験で得られたデータを元に、2体相関分布関数法を用いてソルボサーマル法で合成されたニオブ酸カリウム(KNbO$$_3$$)ナノパウダーの局所構造解析を行った。ナノ粒子の局所構造は原子揺らぎのために平均構造とは一致していないことがわかった。平均構造は正方晶系でありながら、局所構造は菱面体晶構造を有し、ニオブ原子がNbO$$_6$$八面体ユニットの中心位置からずれており、この原子変位はアニールによる粒成長後も保持されていた。

論文

Overview of particle and heavy ion transport code system PHITS

佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 古田 琢哉; 野田 秀作; 小川 達彦; 岩瀬 広*; 中島 宏; et al.

Annals of Nuclear Energy, 82, p.110 - 115, 2015/08

 被引用回数:34 パーセンタイル:93.49(Nuclear Science & Technology)

原子力機構が中心となり日欧の複数機関が協力して汎用モンテカルロ粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを開発している。PHITSは、幅広いエネルギー範囲のほぼすべての放射線の挙動を扱うことができ、そのすべてのコンポーネントは1つのパッケージにまとめられ、RIST, OECD/NEA Databank, RSICCを通じて全世界に配布されている。その結果、PHITSユーザー数は国内外で総計1,000名を超え、工学・理学・医学のさまざまな分野で利用されている。本論文では、PHITSの概要について紹介するとともに、イベントジェネレータモードやビーム輸送機能などPHITSに組み込まれた幾つかの重要な機能について解説する。

論文

Progress of divertor simulation research toward the realization of detached plasma using a large tandem mirror device

中嶋 洋輔*; 武田 寿人*; 市村 和也*; 細井 克洋*; 大木 健輔*; 坂本 瑞樹*; 平田 真史*; 市村 真*; 池添 竜也*; 今井 剛*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 463, p.537 - 540, 2015/08

 被引用回数:19 パーセンタイル:82.55(Materials Science, Multidisciplinary)

A divertor simulation experimental module (D-module) with a V-shaped divertor target is installed in the west end-sell in GAMMA 10 large tandem mirror device, and a hydrogen plasma irradiation experiment to the target have been started to investigate radiation cooling mechanism on the target. A gas injection system is installed in the D-module and Langmuir probe and calorie meter array are mounted on the target plate. During the plasma irradiation, the highest electron density of 2.4 $$times$$ 10$$^{18}$$ m$$^{-3}$$ and a significant reduction of the electron temperature from a few tens of eV to 2 eV are achieved on the target plate by hydrogen and noble gas injection into the D-module.

論文

Analytical study on uranium measurement in uranium waste drums by the fast neutron direct interrogation method

米田 政夫; 大図 章; 春山 満夫; 高瀬 操*; 呉田 昌俊; 中塚 嘉明; 在間 直樹; 中島 伸一; 大塚 芳政

Proceedings of INMM 55th Annual Meeting (Internet), 9 Pages, 2014/07

高速中性子直接問いかけ法(FNDI法)は非破壊測定手法の一つであり、14MeVのパルス中性子をウラン・プルトニウム等核分裂性物質を含む廃棄物ドラム缶に照射させることにより発生する核分裂中性子を測定するものである。FNDI法は、ドラム缶に含まれる核分裂性物質の量について短時間かつ正確に求めることが可能である。廃棄物で発生する自発核分裂中性子及び($$alpha$$,n)反応で生成する中性子を測定する手法であるパッシブ法に比べて、FNDI法は、測定時間が短く、廃棄物ドラム缶に含まれるウランの化学形に依存しないという特長を有する。FNDI法については、これまで原子力機構東海地区にあるNUCEFにおいて、長年研究開発に取り組んできた。そこでの成果をベースとして、原子力機構人形地区において、JAWAS-Nと呼んでいるウラン廃棄物ドラム缶を測定する実証装置について設計を行った。JAWAS-Nの製作・設置は2013年に完了し、2014年からウラン位置依存性, ウラン量依存性, ウラン化学形依存性, マトリックス依存性等の特性実験を進めている。実験と並行して、MCNP等のモンテカルロコードを用いた解析を進めている。本発表では、実験結果と解析結果の比較、及び実験を実施できない多量のウラン量に対する解析評価について報告する。

論文

Overview of the PHITS code and its application to medical physics

佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 野田 秀作; 岩瀬 広*; 中島 宏; 深堀 智生; 千葉 敏; et al.

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.879 - 882, 2014/04

PHITSとは、原子力機構・高度情報科学技術研究機構(RIST)・高エネルギー加速器研究機構が中心となって開発している汎用の粒子・重イオン輸送計算コードであり、RIST・OECD/NEA・RSICCを通じて世界中に配布されている。PHITSを医学物理計算に応用するため、イベントジェネレータモードとマイクロドジメトリ機能と呼ばれる2つの独自機能を開発し、PHITSに組み込んだ。これらの機能とマイクロドジメトリ運動学モデル(MKM)を組合せれば、任意の照射条件に対する人体内での生物学的線量を計算することができ、放射線治療による治療効果を精度よく推定可能となる。発表では、PHITSの概要について紹介するとともに、これら2つの機能に関して詳しく解説する。

論文

Development of high-grade VPS-tungsten coatings on F82H reduced activation steel

徳永 知倫*; 渡辺 英雄*; 吉田 直亮*; 長坂 琢也*; 笠田 竜太*; Lee, Y.-J.*; 木村 晃彦*; 時谷 政行*; 光原 昌寿*; 檜木 達也*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.S287 - S291, 2013/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:64.2(Materials Science, Multidisciplinary)

VPS-W coating formed on F82H kept at about 873K in conventional plasma spray conditions has inhomogeneous texture; namely mixture of disarranged area composed of large re-solidified/un-melted grains, fine randomly oriented grains and pores, and well ordered area composed columnar grains. Heat load test indicate that elimination of the disarranged area is necessary to improve the heat load resistance of VPS-W. One can get W coating with texture of homogeneous columnar crystal grains by eliminating the re-solidified/un-melted large particles. Optimization of the W powder size was also effective to reduce number of randomly oriented fine grains and pores.

論文

粒子・重イオン輸送計算コードPHITSの特徴と医学物理分野への応用

橋本 慎太郎; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 岩元 洋介; 岩瀬 広*; 佐藤 達彦; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; 深堀 智生; et al.

医学物理, 33(2), p.88 - 95, 2013/10

粒子重イオン輸送計算コードPHITSは、任意の3次元空間における粒子の挙動を解析することができる汎用のモンテカルロ計算コードである。重イオンを含むほぼすべての粒子を非常に幅広いエネルギー範囲で取り扱うことができ、タリーと呼ばれる仮想の検出器を設定することで粒子フラックスやエネルギー付与などさまざまな物理量を導出することができる。さらに、最近、生体内の微視的領域のエネルギー付与を計算できるマイクロドジメトリタリー機能を開発し、医学物理分野における利用方法の幅が広がった。本稿では、2012年12月に公開した最新のPHITS2.52にある機能のうち、取り扱うことができる物理現象と核反応モデル、及びマイクロドジメトリタリー機能について解説する。加えて、医学物理分野においてPHITSを用いて得られた近年の成果として、マイクロドジメトリタリー機能を用いた新しい生物学的線量評価法の開発について紹介し、粒子線治療やX線治療、CT診断に関する研究への利用例も紹介する。

論文

高速中性子直接問いかけ法によるウラン廃棄物中のウラン量測定の実用化研究

米田 政夫; 大図 章; 在間 直樹; 中塚 嘉明; 中島 伸一; 高瀬 操; 春山 満夫; 呉田 昌俊

核物質管理学会(INMM)日本支部第34回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2013/10

高速中性子直接問いかけ(FNDI)法は、TRU廃棄物に14MeVのパルス中性子を照射した際に発生する誘発核分裂中性子(高速)を測定することにより、廃棄物に含まれる核分裂性核種の総量を短時間で求める非破壊測定手法であることから、保障措置分野においても活用が検討されている。FNDI法は廃棄物中から発生する自発及び($$alpha$$,n)中性子を測定する手法(パッシブ法)と比べて、測定時間が短縮され、ウラン化合物の化学形に依存性がなく、廃棄物中に含まれるウランの位置依存性が低いという長所を有する。このため、原子力機構人形峠環境技術センターでは、ドラム缶収納ウラン廃棄物の測定方法の一つとしてFNDI法を用いることを検討している。FNDI法の実用化に向けた研究開発として、多様な廃棄物のマトリックス条件に対して精度よく測定するための測定及び解析手法の検討を進めている。今回の発表では、FNDI法の計測原理及び人形峠での実用化研究について報告する。

論文

Particle and heavy ion transport code system, PHITS, version 2.52

佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 野田 秀作; 小川 達彦; 岩瀬 広*; 中島 宏; 深堀 智生; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 50(9), p.913 - 923, 2013/09

 被引用回数:561 パーセンタイル:99.98(Nuclear Science & Technology)

粒子・重イオン挙動解析コードPHITSを改良し、その最新版(バージョン2.52)をリリースした。最新版の主な特徴は、(1)新しい核反応モデルの組込と改良、(2)メモリ共有型並列計算機能の導入、(3).統計誤差計算方法の改良と再開始計算機能の導入、(4)残留放射能計算機能の組込、(5)核データ及び原子データライブラリの改訂、(6)ユーザーサポートツールの強化などである。これらの成果により、PHITSの計算精度・速度・機能などが格段に向上され、そのさらなる利用拡大が期待できる。本稿では、その最新版の特徴と幾つかの実験データに対するベンチマーク計算結果について記載する。

論文

放射線防護に用いられる線量概念

平山 英夫*; 中島 宏; 佐波 俊哉*; 山口 恭弘; 佐藤 理*; 高木 俊治*; 鈴木 敏和*; 岩井 敏*

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 55(2), p.83 - 96, 2013/02

福島第一原子力発電所の事故以来、マイクロシーベルト,ミリシーベルトなどの放射線量の単位がテレビや新聞でよく報道されるようになってきた。しかし、シーベルト(Sv)で表わされる放射線量として、放射線健康リスクに関連のある防護量(実効線量など)と、測定値と関連のある実用量(周辺線量当量など)という2種類の異なった線量概念があることは、原子力分野の専門家の間でも、必ずしも正しく理解されてはいない。本特集は3編からなり、「線量概念の概要と防護量」及び「実用量と防護量」ではICRP/ICRUによって構築されてきた防護量,実用量などの放射線防護線量体系を解説し、「福島等で使用されている線量計と防護量の関係」では福島事故対応に関連した地表面,地中浸透のセシウム汚染に対応した場の線量計(サーベイメータなど)及び個人線量計の実測値から実効線量を求めるための換算方法とその課題について解説する。

論文

最新版PHITSコードの特徴

佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; 深堀 智生; 奥村 啓介; et al.

RIST News, (54), p.14 - 24, 2013/01

粒子・重イオン挙動解析コードPHITSは、原子力分野のみならず工学・医学・理学の多様な分野で国内外800名以上のユーザーに幅広く利用されている。その最新版(バージョン2.52)が2012年12月に公開された。最新版の主な特徴は、(1)新しい核反応モデルの組込と改良、(2)メモリ共有型並列計算機能の導入、(3)統計誤差計算方法の改良と再開始計算機能の導入、(4)残留放射能計算機能の組込、(5)核データ及び原子データライブラリの改訂、(6)ユーザーサポートツールの強化 などである。これらの成果により、PHITSの計算精度・速度・機能などが格段に向上され、そのさらなる利用拡大が期待できる。本稿では、その最新版の特徴について解説する。

論文

ウラン廃棄物ドラム缶のNDA測定の高度化計画; アクティブ中性子測定の導入

在間 直樹; 中島 伸一; 中塚 嘉明; 門 一実; 春山 満夫; 高瀬 操; 大図 章; 呉田 昌俊

核物質管理学会(INMM)日本支部第33回年次大会論文集(インターネット), 8 Pages, 2012/10

200リットルドラム缶収納の廃棄物中の全ウランを定量するパッシブ中性子NDA測定装置"NWAS"を開発しフッ素元素を伴う製錬転換施設のウラン廃棄物の測定に活用している。本装置は主としてウランの$$alpha$$線と廃棄中に存在するフッ素元素等との反応で生じる$$^{234}$$U($$alpha$$,n)中性子を16本の$$^{3}$$He比例計数管を用い測定するものである。高感度・高精度の測定を実現できる反面、中性子透過率がドラム缶収納物の種類や密度に影響されるという問題点も内包しているため、いわゆる"unknown objects"に対しては正確な定量が困難となる傾向があった。この課題を解決する手段としてアクティブ測定方法へと改良する検討を進めている。測定体系全体をコンクリート壁で囲い、内部中央に測定対象ドラム缶、一端に中性子発生装置、対向位置に$$^{3}$$He比例計数管を配置する構造とし、ポリエチレンにより減速させた中性子によりドラム缶内部で$$^{235}$$U核分裂を誘発させ二次的に発生する中性子により全ウラン量を定量するものである。事前のシミュレーションにおいて現装置よりも大幅に感度・精度を向上させることが予測され、今後の核燃料物質管理測定実務の効率化に大いに貢献しうることが期待される。

論文

ウラン廃棄物ドラム缶のNDA測定手法改良検討; アクティブ中性子測定法の性能評価

春山 満夫; 高瀬 操; 大図 章; 呉田 昌俊; 在間 直樹; 中島 伸一; 中塚 嘉明; 門 一実

核物質管理学会(INMM)日本支部第33回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2012/10

人形峠環境技術センター製錬転換施設では、現在開発しているウラン量定量測定装置(NWAS)の高度化(高精度・高感度化)を目的にパッシブ中性子測定法からアクティブ中性子測定法への変更を検討している。このアクティブ中性子測定法の候補として、短時間で核分裂性ウランの定量化が可能な高速中性子直接問いかけ法を導入する計画である。この手法は、これまでドラム缶廃棄物中の微量の核分裂性物質(U, Pu)をドラム缶内の位置感度差がほとんどない状態で精度よく定量化する目的で開発されたものである。また、この手法はドラム缶廃棄物のウランの定量化のほかに、核テロ対策としての航空手荷物検査装置にも適用研究がなされ、少量核分裂性物質の高速探知(数秒)を実証した実績がある。本報では、本高速中性子直接問いかけ法を人形峠環境技術センターのNWAS用に導入・適用するにあたって、計測システムの設計とその性能をシミュレーションにより評価した結果について報告する。

報告書

汎用小型試験研究炉の概念検討; 平成22年度活動報告(共同研究)

今泉 友見; 宮内 優; 伊藤 正泰; 綿引 俊介; 永田 寛; 花川 裕規; 那珂 通裕; 川又 一夫; 山浦 高幸; 井手 広史; et al.

JAEA-Technology 2011-031, 123 Pages, 2012/01

JAEA-Technology-2011-031.pdf:16.08MB

世界の試験研究炉は、老朽化に伴う廃炉により減少しているが、その一方でアジア諸国においては、原子力発電の導入計画が相次いでいる。このようなアジア諸国では、原子力発電所を建設した後の運転管理ができる技術者の育成が課題となっていると同時に、自国における原子力技術を高めるため、軽水炉の長期化対策,科学技術の向上,産業利用及び原子力人材育成のための試験研究炉の必要性が高まっている。このような背景から、照射試験炉センターにおいては、今後、発電用原子炉を導入する国に向け、各種照射利用や教育訓練に用いる試験研究炉の基本概念検討を開始した。設計活動を通じた本検討は、照射試験炉センターにおける試験研究炉の設計に必要な計算コードなどの環境の整備及び人材育成に貢献するとともに、本概念検討に共同研究として参加する原子力関連会社の試験研究炉にかかわる技術力の維持,向上にも貢献することが期待される。本報告は、平成22年度に設置された「照射試験炉センター汎用小型試験研究炉WG(ワーキンググループ)」と原子力関連会社が行った平成22年7月$$sim$$平成23年6月までの試験研究炉の概念検討結果について取りまとめたものである。

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