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報告書

HTTR1次ヘリウム循環機フィルタの差圧上昇事象,2; フィルタ付着物の調査と再発防止対策

根本 隆弘; 藤原 佑輔; 荒川 了紀; 長山 侑矢; 長住 達; 長谷川 俊成; 横山 佳祐; 渡部 雅; 大西 貴士; 川本 大樹; et al.

JAEA-Technology 2024-003, 17 Pages, 2024/06

JAEA-Technology-2024-003.pdf:1.91MB

RS-14サイクルに発生した1次ヘリウム循環機フィルタの差圧上昇の原因を調査するため、フィルタ付着物を調査した。調査の結果、フィルタエレメント表面にシリコンオイルに起因する付着物を確認した。この結果から、フィルタ差圧上昇の原因は、1次ヘリウム純化設備ガス循環機のチャコールフィルタの性能劣化により、1次系内にシリコンオイルが混入したためであることが明らかとなった。また、この再発防止対策として、従来の1次ヘリウム純化設備ガス循環機の運転時間による管理に加え、チャコールフィルタの交換頻度を3年毎とする定期交換計画を新たに策定した。

論文

Investigation of deposits on filter element of primary gas circulators in HTTR

長谷川 俊成; 長住 達; 根本 隆弘; 中嶋 國弘; 横山 佳祐; 藤原 佑輔; 荒川 了紀; 飯垣 和彦; 猪井 宏幸; 川本 大樹

Proceedings of 2024 International Congress on Advanced in Nuclear Power Plants (ICAPP 2024) (Internet), 10 Pages, 2024/06

2021年のHTTR(高温工学試験研究炉)の運転中に発生した1次ヘリウム循環機フィルタ差圧上昇の原因を調べるために、フィルタエレメントとその付着物に対してSEM観察とEDX解析を実施した。フィルタエレメント表面に対するSEM観察の結果、ろ過孔よりも小さい塊状の付着物及び繊維状の付着物並びにろ過孔よりも大きい棒状付着物を確認した。付着物に対するEDX解析の結果、塊状の付着物及び繊維状付着物に1次ヘリウム純化設備ガス循環機内のシリコンオイルを含むことを示唆し、棒状付着物は1次冷却設備の二重管に使用される断熱材であることを示した。1次ヘリウム純化設備ガス循環機内のシリコンオイルは同機器に用いられている活性炭フィルタから漏れ出たものと考えられる。その後、気化し炉心を通過後、1次ヘリウム循環機のフィルタエレメントにトラップされたものと考えられる。シリコンオイルを含む付着物はフィルタエレメント全体に存在していたことから、ろ過孔が小さくなり流路抵抗が増加することで当該フィルタの差圧が上昇した可能性がある。断熱材は主にフィルタエレメントの下部に現れておりフィルタの目詰まりとは無関係であった。したがって、シリコンオイルが当該フィルタの差圧上昇に寄与した可能性があり、過去のフィルタ差圧上昇の原因であった黒鉛粉末は今回の事象とは無関係であった。

報告書

プルトニウム燃料第二開発室の廃止措置状況; GB No.W-9、F-1及び内装設備の解体

永井 佑哉; 周治 愛之; 川崎 猛; 會田 貴洋; 木村 泰久; 根本 靖範*; 小沼 武司*; 冨山 昇*; 平野 耕司*; 薄井 康弘*; et al.

JAEA-Technology 2022-039, 117 Pages, 2023/06

JAEA-Technology-2022-039.pdf:11.96MB

日本原子力研究開発機構は多くの原子力施設を保有しているが、その多くで老朽化・高経年化への対応、東日本大震災及び福島第一原子力発電所の事故を受けた耐震化や新規制基準への対応が求められ、多額の予算を要する状況である。このため、役割を終えた原子力施設についても根本的なリスク低減及び維持管理費用の削減のために施設の廃止措置を進めることが望ましいが、廃止措置及び発生する放射性廃棄物の処理処分に必要な施設の整備・維持管理にも多額の費用が必要となる。この状況を踏まえ、原子力機構では(1)継続利用する施設を絞り込む「施設の集約化・重点化」、(2)新規制基準・耐震化対応、高経年化対策、リスク低減対策等の「施設の安全確保」及び(3)廃止措置、廃棄物の処理処分といった「バックエンド対策」を3つの柱とした「施設中長期計画」を策定した。本計画において、プルトニウム燃料第二開発室は廃止施設として位置付けられており、施設内に設置された設備の解体撤去を進めている。今回の解体撤去対象は、焙焼還元炉、ペレット粉砕設備、これらを包蔵するグローブボックスNo.W-9及びW-9と隣々接の工程室内に設置されているグローブボックスNo.D-1とを連結するトンネル形状のグローブボックスNo.F-1の一部であり、許認可等による約4年の作業中断期間を含めて平成26年2月から令和2年2月の約6年間をかけて作業を実施した。本報告書では、本解体撤去における作業実績、解体撤去を通して得られた知見をまとめたものである。

報告書

HTTR1次ヘリウム循環機フィルタの差圧上昇事象,1; 差圧上昇事象の原因調査

根本 隆弘; 荒川 了紀; 川上 悟; 長住 達; 横山 佳祐; 渡部 雅; 大西 貴士; 川本 大樹; 古澤 孝之; 猪井 宏幸; et al.

JAEA-Technology 2023-005, 33 Pages, 2023/05

JAEA-Technology-2023-005.pdf:5.25MB

HTTR (High Temperature engineering Test Reactor) RS-14サイクルの原子炉出力降下において、ヘリウムガス循環機のフィルタ差圧が上昇傾向となった。この原因を調査するため、1次ヘリウム純化設備のガス循環機の分解点検等を実施した結果、ガス循環機内のシリコンオイルミストがチャコールフィルタの性能低下で捕集できなくなり、1次系統に混入したためと推定された。今後は、フィルタ交換を実施するとともに、さらなる調査を進め、再発防止対策を策定する予定である。

論文

Numerical evaluation on fluctuation absorption characteristics based on nuclear heat supply fluctuation test using HTTR

高田 昌二; 本多 友貴*; 稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 石井 俊晃; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 沢 和弘*

Proceedings of 9th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2018) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2018/10

HTGRに接続する核熱利用システムの設計では、化学プラント会社の容易な参入を可能にするため、非原子炉級で設計されるが、熱利用システムで異常が発生した場合でも原子炉の運転を継続できることとしている。需要地近接立地で負荷追従運転を実現するため、原子炉入口および出口冷却材温度を一定に保ちながら一次系ガス圧力を変化させるインベントリ制御は原子炉出力を制御する方法の候補の1つとされている。HTTRを用いた非核加熱運転による熱負荷変動吸収試験結果をもとに、異なる一次系ガス圧力で原子炉入口温度をステップ状に変動させた。数値解析の結果、圧力の低下により変動吸収特性が劣化しないことが明らかになった。また、原子炉出力の80%でも、原子炉出口温度がスクラムレベルに達しないことも明らかにした。

論文

Loss of core cooling test with one cooling line inactive in Vessel Cooling System of High-Temperature Engineering Test Reactor

藤原 佑輔; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 篠原 正憲; 小野 正人; 高田 昌二

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 3(4), p.041013_1 - 041013_8, 2017/10

HTTRにおいて、原子炉出力が9MWの状態かつ炉心流量の喪失を模擬した状態において炉心冷却喪失状態を模擬するためにVCS1系統を停止させた。試験の結果、炉内構造物の温度変化は緩慢であった。また、RPV温度は数度下降し、遮蔽体コンクリートの温度上昇は1度以下であった。VCS冷却管を詳細にモデル化した解析ではVCS冷却管の温度上昇はおよそ15度であり、遮蔽体コンクリートの影響が小さいことを明らかにした。これらの結果から、VCS1系統停止状態であっても冷却能力は保たれることを明らかにした。

論文

Nuclear heat supply fluctuation tests by non-nuclear heating with HTTR

稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 高田 昌二; 沢 和弘

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.041001_1 - 041001_7, 2016/10

高温ガス炉の熱利用系は、化学プラントメーカーの参入拡大と経済性向上のため、非原子力級として設計される。したがって、熱利用系で異常事象が生じても、原子炉の運転を続けられることが必要である。原子力機構は、異常事象後に原子炉の運転を続ける際の熱負荷変動吸収を評価するための計算コードを開発し、HTTRの運転データを用いてコードを改良してきた。しかしながら、更なるコードの改良のためには、原子炉入口冷却材温度の変動に対応する炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の過渡温度挙動に関するデータが不足していた。そこで、HTTRを使った核熱供給変動試験を、熱的効果に焦点を絞った非核加熱運転で実施した。試験では、冷却材ヘリウムガス温度をガス循環機の圧縮熱によって120$$^{circ}$$Cまで加熱し、新しい試験手順を考案することによって17$$^{circ}$$Cの十分高い温度変動を核出力のない理想条件下で原子炉入口冷却材に加え、炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の温度応答を調べた。試験結果は、炉側部金属の温度応答が炉心支持黒鉛構造物より速いことを予測通り適切に示した。また、炉側部金属による熱負荷変動吸収のメカニズムを明らかにした。

論文

Loss of core cooling test without one cooling line in Vessel Cooling System (VCS) of High Temperature engineering Test Reactor (HTTR)

藤原 佑輔; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 篠原 正憲; 小野 正人; 濱本 真平; 飯垣 和彦; 高田 昌二

Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 7 Pages, 2016/06

HTTRにおいて、原子炉出力が9MWの状態かつ炉心流量の喪失を模擬した状態において炉心冷却喪失状態を模擬するためにVCS1系統を停止させた。試験の結果、炉内構造物の温度変化は緩慢であった。また、RPV温度は数度下降し、遮蔽体コンクリートの温度上昇は1度以下であった。VCS冷却管を詳細にモデル化した解析ではVCS冷却管の温度上昇はおよそ15$$^{circ}$$Cであり、遮蔽体コンクリートの影響が小さいことを明らかにした。これらの結果から、VCS1系統停止状態であっても冷却能力は保たれることを明らかにした。

報告書

高温工学試験研究炉HTTRを用いた1次ヘリウム冷却材中不純物の能動的制御技術の開発

濱本 真平; 根本 隆弘; 関田 健司; 齋藤 賢司

JAEA-Technology 2015-048, 62 Pages, 2016/03

JAEA-Technology-2015-048.pdf:2.58MB

高温ガス炉で使用される1次ヘリウムヘリウムに含まれる化学的不純物の組成に依存して起こる脱炭現象は、炭化物の析出によって強化された合金に著しい強度低下を起こす。そのため、高温工学試験研究炉(HTTR)の1次ヘリウム純化設備は、不純物の発生速度を予測して1次ヘリウム純化設備の容量を設定することで、浸炭性雰囲気が形成されるように設計されている。これまでに、HTTRの運転中の1次ヘリウム中の雰囲気は、浸炭性が形成されていることが確認されているが、実用高温ガス炉では長期間の運転するため、運転期間中に不純物の発生速度が変化することを考慮しなければならない。変化する不純物発生速度に対する一つの対策として、1次ヘリウム純化設備の能力を運転中に制御し、除去速度を制御する方法がある。脱炭性を浸炭性に改善するためには、H$$_{2}$$とCOの濃度を増加させることが有効であり、そのためにはHTTRの1次ヘリウム純化設備のうち、酸化銅反応筒(CuOT)の除去効率を下げることで可能となる。そこで、CuOTの効率を明らかにするため、HTTRの既設の1次ヘリウム純化設備にH$$_{2}$$とCOの混合ガスを注入し、CuOTの効率の温度依存性及び不純物濃度依存性を測定する実験を行った。実験の結果、CuOTの温度を50$$^{circ}$$Cから110$$^{circ}$$Cに調整すれば、H$$_{2}$$の除去量を低減できること、またCuOTの温度制御が原子炉の1次冷却系に影響しないことを明らかにした。これらの結果から、実用高温ガス炉で任意の不純物環境を形成する方法として、1次ヘリウム純化設備の除去効率を制御する技術を実機に適用できることを明らかにした。

論文

J-PARCリニアックバンチシェイプモニタの真空圧力改善

宮尾 智章*; 三浦 昭彦; 川根 祐輔; 田村 潤; 根本 康雄; 青 寛幸*; 林 直樹; 小栗 英知; 大内 伸夫; 真山 実*; et al.

Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1338 - 1341, 2015/09

J-PARCリニアックでは、イオン源で生成した負水素イオンビームを324MHzの加速周波数をもつ加速空洞で191MeVまで加速し、ACS(Annular Coupled Structure)空洞に入射し、400MeVまで加速している。ACS空洞の加速周波数は972MHzであるため、位相方向の不安定性の原因になる。このため、ビーム位相方向のプロファイルを測定するバンチシェイプモニタ(BSM)を開発した。ACS空洞をインストールする前のビームラインにインストールし、動作確認を行ったところ、そのプロファイル測定に関する性能は十分であることが確認されたが、測定時に発生するアウトガスによりBSM近傍の真空圧力が10$$^{-4}$$Pa台まで上昇した。これは、加速空洞内で放電を起こす原因となることが考えられるため、真空試験、ベーキングを実施してきた。さらに、ビームライン設置後の真空圧力を低下を加速するために、ビームライン上でのベーキングを行うとともに、BSM本体及び周辺のビームダクトを改造して真空ポンプを増設した。その結果、測定時のBSM近傍の真空圧力が10$$^{-7}$$Paまで改善された。本発表では、これまでの真空試験の経緯をまとめるとともに、ビームライン上で実施したベーキングの結果について報告する。

論文

Photoelectron diffraction from laser-aligned molecules with X-ray free-electron laser pulses

中嶋 享*; 寺本 高啓*; 赤木 浩; 藤川 高志*; 間嶋 拓也*; 峰本 紳一郎*; 小川 奏*; 酒井 広文*; 富樫 格*; 登野 健介*; et al.

Scientific Reports (Internet), 5, p.14065_1 - 14065_11, 2015/09

 被引用回数:38 パーセンタイル:82.92(Multidisciplinary Sciences)

X線自由電子レーザーを利用することで、レーザーによって整列したI$$_{2}$$分子からのX線光電子回折(XPD)パターンを観測した。X線自由電子レーザーの偏光方向に整列したI$$_{2}$$分子のXPDは我々の理論計算とよく一致した。さらに、実験で得られるXPDを分子構造決定に利用する際の適応基準を提案した。

論文

Nuclear heat supply fluctuation test by non-nuclear heating using HTTR

高田 昌二; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 稲葉 良知; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 沢 和弘

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 7 Pages, 2015/05

高温ガス炉熱利用系の安全設計方針の策定のため、原子炉に対する外乱の影響を評価する必要がある。出力運転における核熱供給試験を模擬するため、新たな試験手順を考案して、核熱供給試験(コールド)を実施した。熱利用システムにおける異常事象の安全評価を行うため、試験結果は、炉床部温度を計算する数値解析コードの解析モデルの検証に使われた。試験では、ヘリウムガス温度がヘリウムガス圧縮機の圧縮熱により120$$^{circ}$$Cまで加熱された状態で、十分高い外乱を原子炉入口温度に付加する必要がある。しかし、冬季運転において、冷却水の凍結防止のため、最終ヒートシンクからの放熱に技術的な制限があった。試験手順の改善の結果、十分な温度外乱が原子炉入口温度に投入された。金属構造物の応答は炉床部構造物の黒鉛ブロック温度の応答より速いことがわかった。温度の応答は、構造物の熱容量、外乱の大きさ及び伝熱条件に大きく影響を受けた。

報告書

HTTRにおけるガス圧縮機のシールオイル漏れに係る改善,2

根本 隆弘; 金城 紀幸*; 関田 健司; 古澤 孝之; 黒羽 操; 川上 悟; 近藤 雅明

JAEA-Technology 2015-006, 36 Pages, 2015/03

JAEA-Technology-2015-006.pdf:16.77MB

高温工学試験研究炉(HTTR)の原子炉補助施設に設置しているガス圧縮機は、冷却材ヘリウムの漏えい防止等の観点から複雑なロッドシール機構を有している。一方、これまでの運転経験において当該シール機構からのシールオイル漏れが頻発していたため、シール材の変更等による洩れ対策を行ってきたが、期待した効果が得られなかった。そこで、シールオイル漏れが頻発しているガス圧縮機のシール材を、仕様の異なるものに交換したところ、シールオイル漏れの発生が大幅に低減した。検討の結果、個々のガス圧縮機の特性に応じた適切なシール材を選定することが、シールオイル漏れ対策に有効であることが確認できた。また、これまでの運用経験を踏まえて、HTTRのガス圧縮機により適切なシールオイル漏れに関する判断基準と運用方法を立案した。本報は、HTTRで使用しているガス圧縮機のシールオイル漏れに係る改善方法について検討した結果をまとめたものである。

論文

High-power test of annular-ring coupled structures for the J-PARC linac energy upgrade

田村 潤; 青 寛幸; 根本 康雄; 浅野 博之*; 鈴木 隆洋*

Journal of the Korean Physical Society, 66(3), p.399 - 404, 2015/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Multidisciplinary)

J-PARCリニアックでは、ACS加速空洞を用いることによって、そのエネルギーを181MeVから400MeVまで増強することを計画している。全25台の空洞全てについて大電力試験を行う予定であったが、2011年の東日本大震災により、約2年間大電力試験を中断した。震災復旧後、2台の空洞(M01およびM11)について大電力試験を行い、加速電場で定格の15-20%増しの電力を投入することができた。M01については、約6年前に大電力試験を行っていたため、コンディショニングに要した時間が大幅に短縮された。M11は、電力入力部における結合度調整のための容量性アイリスが設置された空洞であるが、このアイリス部における温度および放電発生頻度の上昇がないことを確認した。残留ガスによるビームロス低減という視点からも、十分低い圧力を達成することができた。ビームコミッショニング前の約一か月間にわたるコンディショニングによって、より安定した運転が可能になると期待できる。

論文

J-PARCリニアックの現状

小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.

Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10

J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。

論文

J-PARCリニアックのエネルギー増強に向けたACS空洞の大電力試験再開

田村 潤; 青 寛幸; 根本 康雄; 浅野 博之*; 鈴木 隆洋*

Proceedings of 10th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.437 - 439, 2014/06

J-PARCリニアックでは、そのビームエネルギーを181MeVから400MeVに増強することを計画している。これは、リニアック下流部にACS空洞を25台設置することにより行う。このエネルギー増強に向けてACS空洞の大電力試験を行っていたが、2011年3月11日の震災により中断することとなった。2012年度末に施設の主な復旧工事が完了し、中断していた大電力試験を再開した。これまで、2台の空洞について大電力試験を行い、コンディショニングには1台あたり約60時間かかった。これは震災前に行われた他の空洞と同程度であり、大きな問題なく定格以上の電力を投入することができた。コンディショニングが進むにつれ、空洞内での放電頻度及び圧力が低下することも確認できた。加速器トンネルに空洞を設置した後、400MeVビーム試験の前にさらにコンディショニングを行うことにより、より安定に電力を投入できることが期待できる。ここでは、再開したACS空洞の大電力試験及び設置計画等について報告する。

論文

Investigation of chemical characteristics of primary helium gas coolant of HTTR (High Temperature engineering Test Reactor)

濱本 真平; 島崎 洋祐; 古澤 孝之; 根本 隆弘; 猪井 宏幸; 高田 昌二

Nuclear Engineering and Design, 271, p.487 - 491, 2014/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.84(Nuclear Science & Technology)

HTTRによる30日及び50日の高温連続運転において、1次ヘリウム冷却材の不純物濃度の測定値が、(1)黒鉛酸化を防止する基準値以下に抑制されること、(2)超耐熱合金の健全性を確保できる浸炭性雰囲気に維持されることを示すことができた。これにより、HTTRの不純物除去系の設計の妥当性を検証でき、高温ガス炉の不純物管理に関する技術基盤を構築できた。改良した解析モデルによる解析結果と試験結果との比較により、(1)定格出力連続運転中における、不純物放出の温度依存性により決まるH$$_{2}$$, CO, H$$_{2}$$O, CO$$_{2}$$の不純物組成比の測定結果を適切に予測できること、(2)長期高温連続運転では、1次冷却材ヘリウム中でのH$$_{2}$$O濃度の測定値が顕著に減少するがCO濃度が増加することを明らかにした。

論文

Chemical characteristics of helium coolant of HTTR (High Temperature engineering Test Reactor)

濱本 真平; 島崎 洋祐; 古澤 孝之; 根本 隆弘; 猪井 宏幸; 高田 昌二

Proceedings of 6th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2012) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2012/10

The technical basis of helium gas purification control for HTGRs was established by verifying the design of the PHPS of the HTTR by showing that the measured concentrations of impurities of the primary helium coolant were restricted below the criteria of control to protect the graphite oxidation, and that the carburization atmosphere was maintained to keep intact of metallic high temperature components, in the 30-day continuous operation and the 50-day long term high temperature operation. The analytical model, which was newly established by improving the conventional method that predicted the impurity concentrations conservatively higher than the measured values, predicted the composition of the impurities such as H$$_{2}$$, CO, H$$_{2}$$O and CO$$_{2}$$, which is determined by the temperature dependency of release of impurities during the rated power operation adequately. However, the measured concentration of H$$_{2}$$O remarkably decreased while the concentration of CO increased in the primary helium coolant in the long term high temperature operation. It is presumed that the chemical reactions in gas phase made the concentration of H$$_{2}$$O remarkably decrease while made the concentration of CO increase, which does not affect the intactness of core graphite components and high temperature metallic components significantly.

論文

Dust generation and transport behavior in the primary circuit of HTTR

濱本 真平; 島崎 洋祐; 古澤 孝之; 根本 隆弘; 猪井 宏幸

Proceedings of 20th International Conference on Nuclear Engineering and the ASME 2012 Power Conference (ICONE-20 & POWER 2012) (DVD-ROM), 7 Pages, 2012/07

Dust is to be limited in the primary circuit of the HTGRs with regard to the reactor operational stability and structural integrity of heat exchanger because the dust in the coolant adhere the heat transfer pipe surface, and it is lowered with the performance of the heat exchanger. Furthermore the dust including the FPs which adhered for the piping must be reduced in order to discharge in the depressurization accident with coolant helium. In HTTR, The differential pressure of primary HGC rose with the increase in operating time of the HGC, and it had to exchange the filter in about every 8400 hours. Therefore, the source of the dust should be investigated using The Scanning Electron Microscope and The X-ray Fluorescence analyzer. As a result of their analysis, it was clarified that the source of dust is the slide member of the compressor which is not of a primary cooling system.

報告書

HTTR第2次燃料体組立,貯蔵作業における燃料取扱い

富本 浩; 加藤 康; 大和田 博之; 佐藤 直; 島崎 洋祐; 小澤 太教; 篠原 正憲; 濱本 真平; 栃尾 大輔; 野尻 直喜; et al.

JAEA-Technology 2009-025, 29 Pages, 2009/06

JAEA-Technology-2009-025.pdf:21.78MB

高温工学試験研究炉(HTTR)は、1989年に初装荷燃料を装荷し、初臨界を達成してから、10年が過ぎ、現在も初装荷燃料にて運転を継続中である。燃料体組立は12種類の濃縮度がある燃料棒4770本を黒鉛ブロックに装荷する。第2次燃料体組立では150体の燃料体を組立てた。燃料棒は設計上、燃料棒の濃縮度誤装荷防止について考慮されているが、さらに確実な取扱いができるように作業上の誤装荷対策をあらかじめ検討した。燃料棒の受入れを2008年6月から開始し、原子炉建家内で組立作業を行い、新燃料貯蔵ラックへの貯蔵を行った。組立,貯蔵作業は、3回の期間に分けて実施し、各々の期間ごとに使用前検査を受検し、2008年9月にすべての作業を完了した。その後、同年11月に使用前検査合格証を受けた。本報告は第2次燃料体の組立,貯蔵作業における燃料取扱いについてまとめたものである。

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