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高田 大樹*; 古市 和也*; 西川 正史*; 深田 智*; 片山 一成*; 竹石 敏治*; 小林 和容; 林 巧; 難波 治之*
Fusion Science and Technology, 54(1), p.223 - 226, 2008/07
被引用回数:9 パーセンタイル:51.63(Nuclear Science & Technology)セメントペースト,モルタル,コンクリートについて、トリチウム水蒸気を一定期間曝露し、それぞれの試料中のトリチウム分布を測定した。試料中のトリチウムは、6か月曝露することで、最大5cmまで透過することを確認した。各試料中に捕捉されたトリチウムは、セメントペーストが最大で、コンクリートはその半分、モルタルはセメントペーストの70%程度捕捉されていた。これら結果を解析したところ、コンクリート等の中のトリチウム分布について実験結果とよく一致し、解析手法の妥当性が示された。
小林 和容; 磯部 兼嗣; 岩井 保則; 林 巧; 洲 亘; 中村 博文; 河村 繕範; 山田 正行; 鈴木 卓美; 三浦 秀徳*; et al.
Nuclear Fusion, 47(12), p.1645 - 1651, 2007/12
被引用回数:4 パーセンタイル:14.58(Physics, Fluids & Plasmas)トリチウム閉じ込め・除去は、核融合炉の安全性の要となる重要な課題である。本研究では、上記閉じ込め・除去システムの機器及び構造材料におけるトリチウムの挙動に関する基礎実験研究を行い、(1)トリチウムのコンクリート壁中の浸透挙動,(2)異常時の触媒性能における放出の恐れのあるSFガスのトリチウム除去設備に対する触媒被毒効果の影響,(3)除去設備の再生水を処理するシステムの主要機器である電解セルの対放射線耐久性を明らかにした。
牛草 健吉; 関 昌弘; 二宮 博正; 乗松 孝好*; 鎌田 裕; 森 雅博; 奥野 清; 柴沼 清; 井上 多加志; 坂本 慶司; et al.
原子力ハンドブック, p.906 - 1029, 2007/11
原子力ハンドブックの第VIII章核融合の研究開発において、核融合炉の概念,炉心プラズマ物理と炉心制御技術,国際熱核融合実験炉(ITER)計画,核融合ブランケット技術,核融合燃料循環処理技術,核融合炉用材料技術,核融合動力炉概念とシステム工学課題について、研究の現状を解説する。
金城 智弘*; 西川 正史*; 山下 直哉*; 小山 貴範*; 谷藤 隆昭*; 榎枝 幹男
Fusion Engineering and Design, 82(15-24), p.2147 - 2151, 2007/10
被引用回数:23 パーセンタイル:80.90(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットでは固体増殖材を用いてトリチウムを生産することが考えられている。本研究では、主要な固体増殖材(LiTiO
, Li
SiO
, LiAlO
, Li
ZO
など)からのトリチウムの放出挙動について、すべての関係する物質移動過程をモデル化して定式化し、速度定数等を実験的に決定し、数値解析方法を提案した。また、原子炉照射してトリチウムを生成した増殖材からのトリチウム放出挙動を、種々の条件で測定し、提案した解析方法で予測した結果と比較し、よく一致することを示した。さらに、ITERを用いた試験ブランケットの条件でトリチウム放出挙動の予測を行い、試験モジュール設計に重要な知見を与えた。
金城 智弘*; 西川 正史*; 榎枝 幹男
Journal of Nuclear Materials, 367-370(2), p.1361 - 1365, 2007/08
被引用回数:30 パーセンタイル:86.70(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉ブランケットの固体増殖材からのトリチウム放出挙動は、最も重要なブランケット性能の評価項目である。そのメカニズムは、増殖材料固体内拡散,表面反応,水分発生と水分吸着現象,気相拡散、といった現象の複合過程で成り立つ。このような複雑なメカニズムを実験的に明らかにしてモデル構築し、解析を可能とした。その解析手法を用いて、ITERのテストブランケットの種々の増殖材に関する挙動を解析評価した。ITERのテストブランケットとして世界の主要国が提案するモジュールのトリチウム放出挙動を比較検討し、トリチウム放出性能の評価結果を報告する。
小林 和容; 磯部 兼嗣; 岩井 保則; 林 巧; 洲 亘; 中村 博文; 河村 繕範; 山田 正行; 鈴木 卓美; 三浦 秀徳*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
トリチウム閉じ込め・除去は、核融合炉の安全性の要となる重要な課題である。本研究では、上記閉じ込め・除去システムの機器及び構造材料におけるトリチウムの挙動に関する基礎実験研究を行い、(1)トリチウムのコンクリート壁中の浸透挙動,(2)異常時の触媒性能における放出の恐れのあるSFガスのトリチウム除去設備に対する触媒被毒効果の影響,(3)除去設備の再生水を処理するシステムの主要機器である電解セルの対放射線耐久性を明らかにした。
竹石 敏治*; 片山 一成*; 西川 正史*; 正木 圭; 宮 直之
Journal of Nuclear Materials, 349(3), p.327 - 338, 2006/03
被引用回数:6 パーセンタイル:40.55(Materials Science, Multidisciplinary)本報告ではJT-60Uの重水素放電時に使用された等方性グラファイトバルク並びにCFCタイルバルクに蓄積されているトリチウムの放出実験を行い、タイルバルクからのトリチウム放出挙動や回収方法についての検討を行ったものである。今回トリチウム放出に使用したいずれのタイル試料も、放出前のSEM観察により明確なタイル表面での再堆積層の形成が認められなかった部分のものであり、タイルバルクからのトリチウムの放出挙動として扱うことができると考えられる。どのタイル試料においても乾燥ガスパージによって拡散によりタイルから放出されるトリチウムの一部はいったんバルク内の水酸基等にトラップされるためタイルに残留する。このトラップされたトリチウムの短時間での放出には同位体交換反応が有効であった。しかしながら、昇温操作(1200C)による高温状態での交換反応による回収操作を行ってもまだタイルに捕捉されているトリチウムの約1%は残留し、すべてのトリチウムの短時間での回収には酸素燃焼を行う必要があることがわかった。燃焼法については等方性グラファイト,CFCタイルともに約600
C以上で燃焼が確認されたが、800
C付近が有効な燃焼温度であることが判明した。
竹石 敏治*; 片山 一成*; 西川 正史*; 宮 直之; 正木 圭
Fusion Science and Technology, 48(1), p.565 - 568, 2005/07
被引用回数:1 パーセンタイル:10.27(Nuclear Science & Technology)JT-60Uの第一壁及びバッフル板に使用された等方性グラファイトタイルに捕捉されたトリチウムの定量並びに回収法の検討を行う目的で、乾燥ガスパージ,同位体交換並びに酸素燃焼によってトリチウムの回収を行った。その結果は以下の通りである。(1)真空容器内のどの位置の等方性グラファイトタイルにも、800C-1200
Cでの乾燥ガスパージ直後の水蒸気を利用した同位体交換によって回収されるトリチウムが存在した。これはグレイン内部から拡散したトリチウムが一旦グレイン表面にトラップされ、水蒸気中のHと交換する形で放出したものであると考えられる。(2)その後の1000
Cでの酸素燃焼によりいずれのタイルからも全放出量の1-21%のトリチウムが放出され、全トリチウムの回収には燃焼法が必要であることがわかった。(3)グラファイトバルクの酸素燃焼は600
C以下では起こらない。(4)グラファイトバルクに残留する全トリチウムの回収は酸素燃焼法により可能であるが、グラファイトバルクの燃焼は650
C以上が必要なため、真空容器内に据え付けた状態でのトリチウム回収は難しいと考えられる。
磯部 兼嗣; 中村 博文; 神永 敦嗣; 東島 智; 西 正孝; 小西 哲之*; 西川 正史*; 田辺 哲朗*
Fusion Science and Technology, 48(1), p.302 - 305, 2005/07
被引用回数:5 パーセンタイル:35.10(Nuclear Science & Technology)核融合炉真空容器内トリチウムインベントリー低減・制御技術開発の一環として、水分濃度を管理した空気をJT-60U真空容器内に封入した場合のトリチウムの壁面からの放出挙動を観測した。トリチウムの放出は300ppmから水分濃度の上昇とともに促進されることがわかり、3400ppmにおいては13MBqのトリチウム放出量となった。この放出量は、放電洗浄によるトリチウム除去運転で最もトリチウム放出量の多かった5時間の水素雰囲気グロー放電に匹敵し、水との同位体交換反応により容易にトリチウムが除去されることを確認した。また壁調整運転の一環として、水素,ヘリウム及びアルゴンガスを真空容器内にパージさせた場合の排ガス中におけるトリチウム濃度も測定した。その結果、排ガス中におけるトリチウム濃度は、ガス種や導入圧力にかかわらず、約0.1Bq/cmであった。このことから、単なる水素ガスパージでは、同位体交換反応によるトリチウム除去を期待できないことが判明した。
片山 一成*; 竹石 敏治*; 永瀬 裕康*; 眞鍋 祐介*; 西川 正史*; 宮 直之; 正木 圭
Fusion Science and Technology, 48(1), p.561 - 564, 2005/07
被引用回数:1 パーセンタイル:10.27(Nuclear Science & Technology)JT-60Uのグラファイトタイルに蓄積されている軽水素,重水素,トリチウムを加熱法と同位体交換法を利用して放出させ、各種水素同位体の放出挙動を観測した。その結果は以下のようである。(1)軽水素,重水素については、比較的同様な放出曲線を示したが、トリチウムとは異なっていた。(2)グラファイト中に蓄積した水素同位体をすべて放出させるには、加熱のみでは困難であり、同位体交換法あるいは燃焼法が必要である。(3)水素蓄積量は、重水素蓄積量に比べ一桁多かった。この結果は、重水素放電によりグラファイト中に捕捉された重水素の大部分が、後の軽水素放電により放出されたことを示す。(4)カーブフィッティング法により、おおまかな水素同位体の深さ方向分布を推定した。第一壁タイルでは、軽水素,重水素は表面から1mmまで、トリチウムは2mmまで、比較的一様に分布していると推定された。また、ダイバータタイルでは、軽水素,重水素,トリチウムとも表面から2mmまで比較的一様に分布していると推定された。
廣畑 優子*; 柴原 孝宏*; 田辺 哲朗*; 大矢 恭久*; 新井 貴; 後藤 純孝*; 正木 圭; 柳生 純一; 小柳津 誠*; 奥野 健二*; et al.
Fusion Science and Technology, 48(1), p.557 - 560, 2005/07
被引用回数:3 パーセンタイル:23.81(Nuclear Science & Technology)JT-60Uで重水素と水素放電に曝されたダイバータタイル中の水素同位体保持特性を昇温脱離法と二次イオン質量分析法で測定した。JT-60Uのタイルから放出する主な気体はH2, HD, D2とCH4であった。内側ダイバータタイルの水素同位体保持量は、再堆積層の厚さに比例して増加した。この直線の勾配より求めた再堆積層中の水素濃度は約0.02で、JT-60で水素放電に曝されたタイルの値に類似し、他のプラズマ実機装置に比べて極めて低かった。この理由として、JT-60Uの運転温度が300Cであったこと、再堆積層がポーラスで基板との熱接触が劣化し、放電中にタイル表面の温度が上昇したものと考えられる。損耗を受けていた外側ダイバータタイルは、内側ダイバータタイルに比べてH保持量が少なく、バッフル板でも同様な傾向が見られた。ドームトップタイルは外側バッフル板とほぼ同程度の保持量であった。タイル中に保持されたDとHの比(D/H)はほぼ0.4であり、放電回数が少なかったHの方がむしろ多く保持されており、表面近傍に保持されていたDが水素放電中に交換されていたことを示唆している。同じことは水素同位体の深さ分析の結果でも示されている。再堆積層直下にも重水素が保持されていた。
片山 一成*; 竹石 敏治*; 眞鍋 祐介*; 永瀬 裕康*; 西川 正史*; 宮 直之
Journal of Nuclear Materials, 340(1), p.83 - 92, 2005/04
被引用回数:8 パーセンタイル:48.41(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60U W型ダイバータ領域ドームトップと内側ウィングタイルで使用されたグラファイトタイルからのトリチウム放出挙動を、Ar, H/Ar, (O
+H
O)/Ar雰囲気での昇温脱離法により調査した。その結果は以下のようである。(1)Ar雰囲気中で1000
Cに加熱した後、なお総トリチウム蓄積量に対しておよそ20-40%がタイル内に残留していた。この残留トリチウムは、1000
C以上の温度でH
/Arもしくは(O
+H
O)/Arガスに曝すことにより回収された。(2)トリチウム蓄積量は、ドームトップで84-30kBq/cm
、内側ウィングタイルで8-0.1kBq/cm
と求まった。トリチウム濃度は、ドームトップで最も高く、ウィングタイル端にかけて減少していることがわかった。(3)段階昇温過程でのトリチウム放出曲線から放出開始温度を推定した。放出開始温度は、ウィングタイル端で最も高く、ドームトップで最も低かった。これは、トリチウム蓄積分布と逆の傾向である。放出開始温度は、プラズマ放電中のタイル表面温度を反映していると考えられ、タイル表面温度が高いほどトリチウム蓄積量が少ないことを示している。(4)タイルの深い位置からも微量のトリチウムが放出された。これは、分子状トリチウムがグラファイト細孔内を拡散し、グレイン表面から吸収されたことを示している。
宮 直之; 田辺 哲朗*; 西川 正史*; 奥野 健二*; 廣畑 優子*; 大矢 恭久*
Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.74 - 80, 2004/08
被引用回数:12 パーセンタイル:60.80(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uでのプラズマ壁相互作用の研究を行うため、平成13年度よりJT-60U第一壁を利用した大学との協力研究(JT-60Uにおけるプラズマ壁相互作用とトリチウム蓄積及び炉内構造物の照射後試験に関する研究)を開始した。本報告は、おもに初期2年間で得られた研究活動成果をまとめたものである。各大学や研究施設が得意とする分野での研究を実施して、短期間で多くの研究成果を得ることができた。主な成果は以下である。(1)イメージングプレート法によりプラズマ対向壁でのトリチウム分布を測定し、高速トリトンの軌道計算結果と比較した。(2)ダイバータ材料表面での損耗・再堆積分布をダイヤルゲージとSEMで観察した。(3)ダイバータ領域での水素,重水素深さ分布や化学形態をSIMS, XPSで分析した。(4)昇温脱離法で第一壁サンプルからのトリチウム脱ガス挙動を評価した。(5)真空容器からの排気ガス中トリチウム濃度を測定し、放電洗浄によるトリチウム脱ガス特性を調べた。
堀川 豊彦*; 神永 敦嗣; 中村 博文; 東島 智; 新井 貴; 久保 博孝; 小西 哲之*; 西川 正史*
JAERI-Tech 2003-082, 66 Pages, 2003/12
放電洗浄中の真空容器内からの排ガスの組成を調べることは、水素同位体の除去特性の評価のための基本的な事項であるとともに、核融合炉の燃料サイクルシステム設計上有益なデータとなる。JT-60Uで実施した放電洗浄試験において、ガスクロマトグラフを用いて真空容器から排出される水素,炭化水素等の化学種の濃度及びそれらの時間挙動を分析した。排ガスからは水素,炭化水素等が検出され、真空容器第一壁温度が高いほど、また洗浄方法ではグロー放電洗浄(GDC)において、化学種が増加する傾向が見られた。排出能力は、GDCで最も高く、テイラー放電洗浄と電子サイクロトロン共鳴放電洗浄では低く、別途測定されたトリチウムの排出との相関が認められた。炭化水素の化学種としてメタン,エチレン,アセチレン及びエタンが検出された。生成量はHを用いたGDCで大きく、また第一壁温度に依存した。ITERの重要課題であるトリチウム炭素共堆積層の除去の観点から、反応に伴う炭素消費量を評価し、GDC1時間あたり単一層程度の除去であることがわかった。
西川 正史*; 馬場 篤史*; 河村 繕範; 西 正孝
JAERI-Conf 98-006, p.170 - 182, 1998/03
核融合炉ブランケットのトリチウム増殖材であるリチウムセラミックスからのトリチウム放出挙動は、まだ完全に理解されていない。ブランケットスウィープガスにHあるいはD2を添加する計画があるが、気相中水素同位体と増殖材表面のトリチウムとの交換反応速度も定量されていない。本研究では、この交換反応速度を実験的に求めた。また、交換反応がブランケットのトリチウムインベントリーに与える影響についても検討した。
西川 正史*; 馬場 淳史*; 大土井 智*; 河村 繕範
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.615 - 625, 1998/00
被引用回数:14 パーセンタイル:72.60(Nuclear Science & Technology)酸化リチウム、リチウムアルミネート、リチウムシリケート、リチウムジルコネートは、固体増殖ブランケットの候補材であるが、トリチウムの放出挙動は完全に把握できていない。多くのin-situ放出実験が行われ、トリチウムの結晶内拡散律速としてまとめられているが、その結果は一致していない。これは、表面反応、照射欠陥、システム効果の評価が不十分なためである。今回、定常状態でのトリチウム結晶内拡散、トリチウム水の吸収、吸着、二種類の同位体交換反応が、トリチウムインベントリーに与える影響を検討し、これまでに行われた、in-situ実験結果との比較を行った。その結果、パージガス中にある程度の水分が存在していると仮定すると、in-situ実験結果を良く表現できることがわかった。
山西 敏彦; 西川 正史*; 中塩 信行*
プラズマ・核融合学会誌, 73(12), p.1326 - 1332, 1997/12
現在、ITER燃料システムの主コンポーネントの設計が、トリチウムインベントリー推算、故障事象解析の観点からも進められている。システムは2つの大きな特徴を持っている。約1kgの大きなインベントリーを持っていること、さまざまなプラズマからの排ガスに対応して高純度精製燃料(D-T)を再びプラズマに供給しなければならないことにある。この観点に立てば、シミュレーションコードを整備し、トリチウム計量管理及び制御システムを設計することの重要性が認識されよう。一例として、燃料システムの主コンポーネントである深冷蒸留塔の制御システム設計について、本報告で紹介する。燃料システムでのトリチウム取り扱いという観点からは、材料表面とプロセスガスのトリチウムに関する挙動が、プロセスのメンテナンス及びそれによって生じる廃棄物の問題を議論するうえで重要である。
馬場 淳史*; 西川 正史*; 河村 繕範; 奥野 健二
Journal of Nuclear Materials, 248, p.106 - 110, 1997/09
被引用回数:4 パーセンタイル:36.78(Materials Science, Multidisciplinary)リチウムセラミックスからの増殖トリチウム放出挙動はまだ完全に理解されておらず、多くのin-situ実験結果が、トリチウムの結晶内拡散過程を律速して解析されているものの、表面反応の寄与が無視できないことも指摘されている。筆者らはリチウムセラミックス結晶表面の吸着水量を報告してきたが、今回、同位体交換反応を介して捕捉されるトリチウム量を吸着容量と区別し、交換容量として測定した。交換反応は、結晶表面に強力に吸着した化学吸着水あるいは結晶水中の水酸基を介して生じると考えられ、リチウムジルコネートでは交換容量が観測されなかった。また、トリチウムの結晶内拡散係数,吸着容量、そして今回求めた交換容量から、ブランケット内トリチウムインベントリーを推算し、同位体交換容量が与える影響について検討した。
河村 繕範; 西川 正史*; 白石 朋史*; 奥野 健二
Journal of Nuclear Materials, 230, p.287 - 294, 1996/00
被引用回数:43 パーセンタイル:94.48(Materials Science, Multidisciplinary)リチウムセラミックブランケット内で増殖されたトリチウムを回収する際、スウィープガスに水素を添加し、同位体交換反応を用いて回収する方法が提案されている。ところが酸化リチウムに高温で水素を接触させると水素が酸化されて水になるという現象が九州大の西川らにより報告された。それによると発生水分量は、ブランケット内のトリチウム物質収支に影響を与えかねない量である。そこで今回、トリチウム増殖材候補である酸化リチウム、リチウムアルミネート、リチウムシリケート、リチウムジルコネートを試料として用い、水素と接触させた際の発生水分量、反応速度を定量した。本報告では、これらの実験結果について発表する。
榎枝 幹男; 河村 繕範; 奥野 健二; 田中 健一*; 植竹 満*; 西川 正史*
Fusion Technology, 28(3), p.591 - 596, 1995/10
ITERではグロー放電洗浄ガラスからのトリチウム回収プロセスとして低温モレキュラーシーブ吸着塔を有力候補としている。本研究では、ベンチスケール実験により、実ガス条件を模擬したガスの吸着特性について、実験データを得、低温吸着塔のHHTガスと不純物メタンの混合ガスの吸着特性を明らかにしたものである。実験結果によると、H
,HT等水素同位体ガスはメタンに先行して吸着が進行し、遅れて吸着したメタンは先行して吸着している水素同位体ガスを追い出し吸着する。これらの過程は、ラングミュア式の多成分系等温式とボハートアダムスの吸着速度式を用いてモデル化され、よく実験結果を再現計算することができた。メタン濃度が100ppmレベルまで低濃度であれば、水素同位体の低温モレキュラーシーブ塔への吸着ダイナミックスは影響を受けず、トリチウムの回収除去性能は、純成分の場合に比べて劣らない。