Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
花田 磨砂也; 秋野 昇; 遠藤 安栄; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; 菊池 勝美; 小又 将夫; 小島 有志; 藻垣 和彦; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.208 - 213, 2010/08
原子力機構では、JT-60SAに向けた負イオンNBI装置の開発及び設計を進めている。特に、開発に関しては、500keV, 22Aの重水素負イオンビームの生成に向けて、既存のJT-60負イオン源を改良し、JT-60負イオンNBI装置に取り付けて、試験を行っている。現在、開発の最優先課題である負イオン源の高エネルギー化を精力的に進めている。負イオン源内の電極間のギャップ長を従来よりも伸張することによって、イオン源に印加可能な加速電圧を従来の400kVから要求性能である500kVまで改善した。加えて、イオン引き出し領域の1/5を用いて、世界に先駆けて、500keV, 3Aの高エネルギー水素負イオンビームの生成に成功した。負イオン源の高エネルギー化と並行して、JT-60SAにおける100秒入射に向けて、既設のJT-60負イオンNBI装置の長パルス化を図った。負イオン源内の電極熱負荷を従来より20%低減し、同装置の限界である30秒入射を実現した。その結果、入射時間とパワーの積である入射エネルギーは世界最大値80MJに到達し、プラズマの高性能化に大きく貢献した。
河合 視己人; 秋野 昇; 池田 佳隆; 海老沢 昇; 本田 敦; 椛澤 稔; 菊池 勝美; 藻垣 和彦; 能登 勝也; 大島 克己; et al.
JAEA-Technology 2008-069, 32 Pages, 2008/10
JT-60用NBI加熱装置は、正イオン源を用いた正イオンNBI装置(P-NBI)と、負イオン源を用いた負イオンNBI装置(N-NBI)から構成されている。両NBI装置とも、NBIビームラインとJT-60U本体真空容器とを結ぶドリフト管内の再電離損失量を、従来、ドリフト管近傍の真空度のベース値,ピーク値の各一点データとイオン源及び中性化セルへのガス導入量から概算する方法を採用していた。このため、長パルス入射時には真空度が変化し、正確な入射パワーの評価が困難であった。そこで、時間的に変化する真空度等を自動的に収集・計算する計算機システムによる自動計算機能を構築した。この結果、時系列データとして再電離損失量の算出が可能となり、長パルス入射における入射パワーを精度よく求めることができるようになった。
薄井 勝富; 能登 勝也; 河合 視己人; 大賀 徳道*; 池田 佳隆
JAEA-Technology 2008-053, 35 Pages, 2008/08
JT-60の超伝導化装置であるJT-60SAでは、負イオンNBI装置(以下N-NBI装置)のビームパルス幅を現行の30秒から100秒に延ばすことが要求されている。N-NBI装置は1ユニットで2つのイオン源を有しており、1イオン源あたりの中性粒子ビーム入射パワーは5.0MW、ビームエネルギーは-500keVである。長パルス化においては、既存の短パルス用電源設備を最小限の改造で100秒の長パルス運転を可能とすることが求められている。今回、N-NBI装置の電源設備の100秒化に向けて、保護協調の観点及び主要機器の熱設計を中心に、改造が必要な箇所の抽出を行った。2003年に実施した30秒化改造とその後の運転実績をもとに検討を進めた。その結果、加速電源については、既設GTO(Gate Turn-off thyristor)と新設・追加するIEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)との組合せによる出力電圧制御方式に変更することで100秒化への対応が可能であることを明らかにした。5種類の負イオン生成部電源については、ダミー抵抗器等の容量の増強や冷却能力強化により、100秒運転についてのおおよその目途がたった。
池田 佳隆; 花田 磨砂也; 鎌田 正輝; 小林 薫; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 海老沢 昇; 井上 多加志; 本田 敦; 河合 視己人; et al.
IEEE Transactions on Plasma Science, 36(4), p.1519 - 1529, 2008/08
被引用回数:11 パーセンタイル:42.16(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SA用負イオンNBI加熱装置(N-NBI)は、加速エネルギー500keV, 10MW, 100秒入射の性能が求められている。JT-60SA用N-NBIの実現には、3つの課題解決が必要である。1つはイオン源の耐電圧の改善である。最近のイオン源の耐電圧試験から、大型加速管ではその電極面積の大型化に伴い長時間のコンディショニングと電界強度の設計裕度が必要であることが明らかとなった。2つ目は、電極及びビームラインの熱負荷の低減である。最近の研究によりビーム同士の空間電荷効果でビーム軌道が曲げられ電極に衝突し、熱負荷を増加していることが明らかとなった。これは空間電荷効果を考慮した3次元ビーム軌道計算に基づき電極構造を補正することで改善できる。3つ目は、100秒間の安定な負イオン生成である。このため負イオン生成に不可欠なプラズマ電極の温度制御方式を提案した。これらのR&Dを行い、JT-60SA用N-NBIのイオン源は2015年から改造を予定している。
能登 勝也; 薄井 勝富; 河合 視己人; 池田 佳隆
JAEA-Technology 2008-049, 23 Pages, 2008/06
超伝導化するJT-60SAでは、1ユニットあたり85kV, 2MWの入射が要求される正イオンNBI装置(以下、P-NBI装置)を12ユニット用いて、合計24MWのDビームを入射することが要求されている。1ユニットあたりのパワーは現行通りであるが、ビームパルス幅は現行の30秒から100秒まで大幅に延ばす必要がある。JT-60SAの実現に向けて、P-NBI装置の主要機器である加速電源の水冷ブリーダ抵抗器の設計及び開発を行った。設計では、既存機器を最大限利用することを考慮し、検討を進めた。その結果、抵抗器を構成している冷却水筒内の抵抗素子のみを交換し、抵抗値を現行より4倍増大することによって、100秒入射できる見通しを得た。さらに、高抵抗ブリーダ抵抗器の問題点であるブリーダ電流不足による加速電源の動作について、実際にビーム加速試験を行い評価した。ビーム電圧,ビーム電流、及び電圧比などを広範囲に変えて評価した結果、中間電極の電流が大きい悪条件下においても、加速電源は安定に動作した。これらの結果、P-NBI装置の電源設備の主要機器である水冷ブリーダ抵抗器に関しては、抵抗素子のみの交換で、100秒化に対応できることがわかった。
花田 磨砂也; 鎌田 正輝; 秋野 昇; 海老沢 昇; 本田 敦; 河合 視己人; 椛澤 稔; 菊池 勝美; 小又 将夫; 藻垣 和彦; et al.
Review of Scientific Instruments, 79(2), p.02A519_1 - 02A519_4, 2008/02
被引用回数:6 パーセンタイル:32.9(Instruments & Instrumentation)高出力負イオンビームの長パルス化研究をJT-60負イオン源を用いて実施した。長パルス化上で問題となる耐電圧特性及び電極熱負荷について調べ、運転条件を最適化した。耐電圧特性に関しては、真空状態である負イオン源内部において、加速電圧印加時に発生する発光と耐電圧特性の相関関係を調べた。分光測定の結果、発光は繊維強化プラスチック(FRP)製絶縁管に電子が衝突することにより、絶縁管自体がカソードルミネッセンスにより発光していると推察された。さらに、発光強度と耐電圧特性の相関関係から、発光がほぼ零となるときに、イオン源は放電破壊は十分に抑制され、安定に動作することがわかった。発光がほぼ零となる加速電圧(340kV)で、負イオン源の長パルス化を図った。電極熱負荷に関しては、負イオン生成のためのアーク放電電力や引き出し電圧を最適化することによって、加速電極熱負荷を許容値(
1MW)に抑制した。JT-60に設置されている負イオン源2台それぞれに対して、これらの運転条件を最適化した結果、各イオン源から320keV,約10A重水素負イオンビームを、従来より2倍長い21秒間安定に生成した。中性化後の重水素ビームパワーは3.2MWに達しており、世界で初めて、数MW級の中性粒子を20秒以上入射することに成功した。
池田 佳隆; 秋野 昇; 海老沢 昇; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 本田 敦; 鎌田 正輝; 河合 視己人; 椛澤 稔; 菊池 勝美; et al.
Fusion Engineering and Design, 82(5-14), p.791 - 797, 2007/10
被引用回数:20 パーセンタイル:79.03(Nuclear Science & Technology)ITERや原型炉に向けた研究を強化するため、JT-60Uを超伝導化するJT-60SA計画が進められている。この計画におけるNBI加熱装置は、入射パワーは1基あたりの入射パワー2MW(85keV)の正イオンNBI加熱装置が12基、入射パワー10MW(500keV)の負イオンNBI加熱装置が1基から構成され、総計34MW,100秒のビーム入射を行う予定である。一方、これまでにJT-60Uにおいては、正イオンNBIで2MW(85keV),30秒、負イオンNBIで3.2MW(320keV),20秒入射を既に達成している。これらの運転において両イオン源の加速電極の冷却水温度上昇は約20秒以内で飽和していることから、改修計画に向けては、電源の容量強化や負イオンNBIの加速エネルギー向上が鍵となると考えられる。本論文では、JT-60SA計画における、NBI加熱装置の増力に関する工学設計を報告する。
大島 克己; 岡野 文範; 本田 敦; 篠崎 信一; 薄井 勝富; 能登 勝也; 河合 視己人; 池田 佳隆
JAEA-Technology 2007-044, 27 Pages, 2007/06
JT-60U用正イオン中性粒子入射加熱装置(P-NBI)の長パルス運転時に電源設備が許容通電電力値を超えないようにする電源保護検出システムを開発した。このシステムでは対象とする電源機器においてリアルタイムで実通電電力量(I2t及びV2t)を監視し、許容値を超過したときに通電を遮断し、電源機器を保護する。第1期としては、5ユニットに対して1台のPLCで計測・演算するシステムを構築し、2003年以来、有効に機能している。一方、2006年、第2期として、8ユニットに対してユニットごとにパッケージ型PLCを用いることで、監視サイクルタイムの大幅な短縮とともに、ユニット増加に対して容易に拡張が可能なシステムを構築した。さらにSCADA(Supervisory Control and Data Acquisition; 監視制御ソフトの総称)を用いてシステムの状態監視ができる監視画面を採用し、性能と使いやすさを向上させた。本報告書は、JT-60U P-NBIにおける長パルス化運転に向けた電源保護検出システムの設計及び主な機能についてまとめたものである。
菊池 勝美; 秋野 昇; 花田 磨砂也; 池田 佳隆; 鎌田 正輝; 河合 視己人; 藻垣 和彦; 能登 勝也; 薄井 勝富
JAEA-Technology 2007-027, 17 Pages, 2007/03
JT-60負イオン源の長パルス化及び高出力化を図るうえで問題となっている500keV加速部の耐電圧性能について調べた。設計加速電圧500kVに対してビーム加速を伴わない(無負荷)場合、最大455kVであった。この低い耐電圧性能の原因を調べるために、電圧印加時に負イオン源の内部(真空側)で発生する光の強度を光電子増倍管で測定した結果、耐電圧と真空側の光強度との間に強い相関関係があることがわかった。さらに分光器で光の波長を測定した結果、光の波長は420nmのピークを中心とした広い領域に分布した。この際、水素,炭素等のガス放電で発生する輝線スペクトルは観察されなかったことから、発光は負イオン源の絶縁管で使用しているFRPへの電子衝突が起因していると類推できる。この結果に加えて、時間応答性の高い高速データ収集系で内部発光及び外部の球ギャップスイッチ放電光の発生タイミングを詳細に測定した結果、内部で放電破壊が発生すると球ギャップが放電破壊を起こすこと、一度球ギャップが動作すると高電圧の再印加時に、設定破壊電圧より低い電圧で球ギャップが絶縁破壊を起こし、耐電圧を制限してしまうことがわかった。
薄井 勝富; 能登 勝也; 河合 視己人; 大賀 徳道*; 池田 佳隆
JAEA-Technology 2007-024, 32 Pages, 2007/03
JT-60の超伝導化装置であるJT-60SAでは、正イオンNBI装置(以下、P-NBI装置)のビームパルス幅を現行の30秒から100秒に延ばすことが要求されている。P-NBI装置は12ユニットからなり、1ユニットあたりの中性粒子ビーム入射パワーは2.0MW、ビームエネルギーは85keVである。長パルス化においては、既存の短パルス用電源設備を最小限の改造で100秒の長パルス運転を可能とすることが求められている。今回、P-NBI装置の電源設備の100秒化に向けて、保護協調の観点及び主要機器の熱設計を中心に改造箇所の摘出を行った。検討では、2003年に実施した30秒化改造とその後の運転実績をもとに実施した。その結果、加速電源の水冷抵抗器等の一部の容量強化や冷却能力強化により、2MW/ユニット,100秒入射に対応が可能なことが明らかとなった。本報告書は、100秒化に向けての予備検討結果をまとめたものである。
池田 佳隆; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 海老沢 昇; Grisham, L. R.*; 花田 磨砂也; 本田 敦; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; et al.
Nuclear Fusion, 46(6), p.S211 - S219, 2006/06
被引用回数:57 パーセンタイル:86.95(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの負イオンNBI装置では、準定常状態のプラズマ研究を行うため、パルス幅を10秒から30秒に拡張する試みに着手した。そのための最も重要な課題は、イオン源電極の熱負荷軽減であり、2つの改良を提案した。1つは、ビーム同士の相互作用によるビームの拡がりの抑制であり、そのために薄板を引出電極に取付け、局所的な電界を修正した。その厚みは、ビームの偏向を最適に制御するよう決めた。もう1つは、負イオンから電子が剥ぎ取られ、その電子がイオン源内で加速,電極に衝突するストリッピング損失の低減化である。このために加速部の真空排気速度を改善するようイオン源を改造した。これらの改造を行い、現在まで17秒,1.6MWあるいは25秒,約1MWの入射に成功した。
大島 克己*; 本田 敦; 岡野 文範; 薄井 勝富; 能登 勝也*; 武藤 秀生*; 河合 視己人; 大賀 徳道; 池田 佳隆
平成16年度大阪大学総合技術研究会報告集(CD-ROM), 4 Pages, 2005/03
JT-60Uの長時間放電実験運転に対応して、正イオン及び負イオン各NBI装置の入射パルス幅の伸長(目標30秒)を図った。これに伴い、30秒運転時の電源構成機器の定格に対する裕度の検討を行った結果、熱的余裕の少ない機器については、実通電電力量(I2t及びV2t)を監視して保護する電源保護検出器を新規に製作した。
河合 視己人; 秋野 昇; 海老沢 昇; Grisham, L. R.*; 花田 磨砂也; 本田 敦; 井上 多加志; 椛澤 稔; 菊池 勝美*; 栗山 正明; et al.
Fusion Science and Technology, 44(2), p.508 - 512, 2003/09
被引用回数:4 パーセンタイル:31.95(Nuclear Science & Technology)JT-60U N-NBI用負イオン源は、500keV,22A,10秒間のビーム加速性能を持つ。このような大型負イオン源の運転実績はこれまでになく、1996年より本格的な特性試験を開始したが、この間、多くの改良に努力が費やされた。(1)ソースプラズマの不均一性による加速部電極の熱負荷過大の対策として、上下端部からの発散性ビームをカットするマスク板を設置した。不均一性の改良のために、アーク限流抵抗やグループ毎フィラメントパワーの最適化を行った。(2)その他改良として、ビーム引出し時のフィラメントパワー低減制御の導入やビーム発散抑制のための引出電極形状の最適化を行った。これら改良の積み重ねの結果、現在までに最大入射パワー6.2MW,最長パルス幅10秒を達成することができた。
薄井 勝富; 河合 視己人; 海老沢 昇; 菊池 勝美; 能登 勝也
no journal, ,
JT-60U負イオンNBI装置(以下は、N-NBI装置という)は、1995年3月末に第1期分の据付工事を完了し、負イオン源1台での調整運転を開始した。その後、第2期分据付工事を経て1996年3月に負イオン源2台による初のJT-60へのビーム入射に成功し、現在まで約10年余り運転を行っている。N-NBI装置は、最高500keVの負イオンビームの加速・生成を目指しているが、これまでイオン源加速部の放電破壊により、ビームなしの無負荷耐電圧の最高電圧値は474kV,ビーム有りの最高電圧値は、431kVに留まっている。今回、加速部の放電破壊の解明に向け、絶縁破壊時のガス放出や電流電圧の過渡応答を調べた。その結果、高電圧印加のみで加速部内部でガス放出が発生すること、またガス放出がなくなれば放電破壊が抑制できること等が明らかになった。本講演では、これらのことについて報告する。
能登 勝也; 薄井 勝富; 河合 視己人; 池田 佳隆
no journal, ,
JT-60Uの超伝導改修計画であるJT-60SAに向けて、P-NBI装置(12基)を24MW、N-NBI装置(1基)を10MW、各々100秒入射することが求められている。P-NBI装置については、平成15年に実施した30秒化改造とその後の運転実績を元に100秒化改造検討を行った。その結果、加速電源の水冷抵抗器等の一部の容量増加及び冷却能力の強化を行うことにより、100秒入射が可能であることが明らかとなった。N-NBI装置については、P-NBI装置と同様に100秒化改造検討を行ったが、30秒化改造後の実績値の3倍強のパワーアップが必要であるため、加速電源のインバータ増力等が不可欠である。今後の30秒入射時の主要機器の温度監視を行い、より正確な熱的裕度の検討を行うことで、合理的な電源増力化を目指す予定である。
薄井 勝富; 菊池 勝美; 能登 勝也; 遠藤 安栄; 佐々木 駿一; 河合 視己人; 花田 磨砂也
no journal, ,
原子力機構の核融合実験装置JT-60Uは2008年8月にシャットダウンし、装置全体を超電導化のために改造した後、2016年にファーストプラズマを着火する予定である。主力加熱装置である中性粒子入射装置(NBI)に関しては、100秒間入射することが求められている。既存のNBI装置の電源定格は1030秒であり、100秒化に向けて、改造のための設計と並行して、既存設備の限界性能を把握するための試験を実施している。本稿では、JT-60SAに向けたNBI用電源設備の改造及び限界性能試験結果について報告する。