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岩森 暁如*; 小北 康弘; 島田 耕史; 立石 良*; 高木 秀雄*; 太田 亨*; Cho, T.*; 工藤 俊祐*; 野尻 慶介*; 重光 泰宗*; et al.
Engineering Geology, 344, p.107821_1 - 107821_20, 2025/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Geological)断層岩の物理的・化学的特徴を明らかにすることは、断層の活動史や変形機構を理解するだけではなく、原子力発電所、放射性廃棄物処分場、石油備蓄基地などの重要施設の立地条件の評価の観点からも重要である。本論では、若狭湾周辺に分布する活断層である白木丹生断層(花崗岩)、敦賀断層(花崗岩と緑色岩の地質境界)、山田断層(アダメロ岩)の断層岩と、それぞれの母岩(堅岩)に化学的風化指標(W値)を適用し、X線コンピューター断層撮影から得られる岩石密度と相関する値(CT値)と変質強度(AI値)との関係に基づいて、脆性断層岩の最新活動領域の物理化学的特徴について検討した。その結果、断層岩のW値は5060パーセント程度までは主として熱水変質の影響、60パーセント超では主として風化の影響に伴うNa
OとCaOの変動を反映し、花崗岩では斜長石と方解石、緑色岩では単斜輝石と角閃石、アダメロ岩では斜長石が減少するとW値が増加することがわかった。一方、断層岩のCT値は、最新活動領域に対応する断層ガウジで最も低く、最低密度領域として認定された。また、今回対象とした活断層の最新活動領域では、新鮮な斜長石のフラグメントが挟在されることが共通の特徴として認められた。脆性断層岩へのW値の適用は、断層岩における熱水変質および風化に伴う鉱物の変動傾向の把握を可能とするとともに、CT値と組み合わせることにより断層岩の物理的・化学的特徴を踏まえた最新活動領域の認定精度の向上に有効である。
丹羽 正和; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 末岡 茂; 小松 哲也; 中嶋 徹; 小形 学; 内田 真緒; 西山 成哲; 田中 桐葉; et al.
JAEA-Review 2024-035, 29 Pages, 2024/09
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和6年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
石川 法人; 福田 将眞; 中嶋 徹; 小河 浩晃; 藤村 由希; 田口 富嗣*
Materials, 17(3), p.547_1 - 547_21, 2024/02
被引用回数:2 パーセンタイル:67.89(Chemistry, Physical)340-MeV Auイオンビームを照射した天然ジルコニアにおいて形成されたイオントラックとナノヒロックを透過型電子顕微鏡で微細観察した。ナノヒロックの寸法が10nm程度であり、局所溶融した領域の寸法と同程度であることが分かった。したがって、一旦溶融した結果としてイオントラックとナノヒロックが形成されたことが分かる。次に、イオントラックを観察すると長方形の断面形状をしており、かつ結晶構造が大きく溶融前と変化していないことが分かった。したがって、他のセラミックスと異なり、ジルコニアにおいては、局所溶融後に、結晶構造を反映した異方的な再結晶化が起きていることが強く示唆される。一方で、イオントラックの中心部には、飛跡に沿った低密度のコア領域が形成されており、イオンビームが入射した表面への物質移動により物質欠損が形成されていることも判明した。物質欠損を伴う条件では再結晶化が不十分となり、飛跡のごく近くでは低密度コア領域が形成されていると説明できる。
丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 藤田 奈津子; 横山 立憲; 小北 康弘; 福田 将眞; 中嶋 徹; 鏡味 沙耶; 小形 学; et al.
JAEA-Review 2023-017, 27 Pages, 2023/10
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和5年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 石原 隆仙; 小川 大輝; 箱岩 寛晶; 渡部 豪; 西山 成哲; 横山 立憲; 小形 学; et al.
JAEA-Research 2023-005, 78 Pages, 2023/10
本報告書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和4年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第4期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を進めている。本報告書では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。
鶴見 美和*; 榎戸 輝掲*; 一方井 祐子*; Wu, T.*; Wang, D.*; 篠田 太郎*; 中澤 知洋*; 辻 直樹*; Diniz, G.*; 片岡 淳*; et al.
Geophysical Research Letters, 50(13), p.e2023GL103612_1 - e2023GL103612_9, 2023/07
被引用回数:6 パーセンタイル:63.69(Geosciences, Multidisciplinary)Gamma-ray glows are observational evidence of relativistic electron acceleration due to the electric field in thunderclouds. However, it is yet to be understood whether such relativistic electrons contribute to the initiation of lightning discharges. To tackle this question, we started the citizen science "Thundercloud Project," where we map radiation measurements of glows from winter thunderclouds along Japan's sea coast area. We developed and deployed 58 compact gamma-ray monitors at the end of 2021. On 30 December 2021, five monitors simultaneously detected a glow with its radiation distribution horizontally extending for 2 km. The glow terminated coinciding with a lightning flash at 04:08:34 JST, which was recorded by the two radio-band lightning mapping systems, FALMA and DALMA. The initial discharges during the preliminary breakdown started above the glow, that is, in vicinity of the electron acceleration site. This result provides one example of possible connections between electron acceleration and lightning initiation.
長田 柊平*; 小川 裕輔*; 鈴木 覚*; 井上 博之*; 渡邉 豊*; 山本 正弘*; 阿部 博志*; 三ツ井 誠一郎
NUMO-TR-22-02; 技術開発成果概要2021, p.21 - 22, 2023/03
地層処分事業の実施主体である原子力発電環境整備機構(NUMO)が、日本原子力研究開発機構(JAEA)をはじめとする関係研究機関及び大学との共同研究等により実施した2021年度の技術開発成果の概要を取りまとめ、報告する。本報告は、NUMOとJAEAの共同研究「ニアフィールドシステムの状態変遷に伴うバリア材及び核種の長期挙動評価のための研究」において2021年度に実施した「処分容器の耐食性評価」に関する成果の概要を取りまとめたものである。
笹尾 英嗣; 石丸 恒存; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.
JAEA-Review 2022-022, 29 Pages, 2022/09
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和4年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
Do, Thi-Mai-Dung*; Sujatanond, S.*; 小川 徹
Nuclear Science and Engineering, 196(5), p.584 - 599, 2022/05
被引用回数:1 パーセンタイル:10.40(Nuclear Science & Technology)軽水炉過酷事故時のモリブデン酸セシウム(CsMoO
)の化学的挙動は未解明なままである。本研究では、1530-530Kの乾燥(Ar)及び湿潤(Ar+H
O)条件下で、ステンレス鋼(SUS304)へのモリブデン酸セシウム(Cs
MoO
)の沈着挙動を実証した。乾燥条件ではCs
MoO
はSUS表面で部分的に分解し、鉄(Fe)とクロム(Cr)の酸化を誘起した。また、1500Kではモリブデン金属(Mo)と二酸化モリブデン(MoO
)が表面に検出され、セシウムは酸化物層中にクロムと共存していた。1230KではCs
MoO
とMo金属の両方がSUS表面で確認された。湿潤条件下では、SUSの酸化はCs
MoO
蒸気の影響を受けた。1500K以上ではモリブデンは酸化鉄層にスポット状に検出されたが、セシウムは検出されなかった。1230KでMoはSUS酸化物表面に検出された。730-530Kでは乾燥、湿潤のどちらでもSUS上にCs
MoO
が沈積した。これらの結果は、Cs-Fe-Cr-Mo-O系の熱力学モデルとの関連で議論された。こうして、原子炉冷却設備内部におけるCs
MoO
の化学的挙動を明らかにした。
小川 徹
JAEA-Data/Code 2021-014, 139 Pages, 2022/03
長期に水との接触状態にある燃料物質混合物(含水燃料デブリ)の化学的挙動を予測評価するためのプログラム・パッケージを作成した。水の放射線分解反応解析と燃料物質表面の電気化学解析とを組み合わせた解析により、放射線水素発生と燃料物質溶出挙動とを統一的に評価する。パッケージ・モジュールの化学的基礎と使用法を説明する。
熊谷 友多; 永石 隆二; 木村 敦*; 田口 光正*; 西原 健司; 山岸 功; 小川 徹
Insights Concerning the Fukushima Daiichi Nuclear Accident, Vol.4; Endeavors by Scientists, p.37 - 45, 2021/10
福島第一原子力発電所の放射性汚染水の処理では、汚染水から放射性のセシウムやストロンチウムを除去するためゼオライトが吸着剤として用いられる。吸着処理中や処理後の吸着剤保管時には、水の放射線分解で水素が発生する。安全な処理のためには発生する水素量の評価が重要である。そこで、ゼオライト系吸着剤と海水との混合物からガンマ線照射により発生する水素を測定し、処理時の水素発生量を評価した。海水のみ、吸着剤1wt%添加、約50wt%添加の試料について測定した結果、吸着剤量が1wt%では、海水のみの場合と同等の水素発生量であったが、約50wt%では減少した。しかし、約50wt%添加試料で測定された水素発生量は、混合物中の海水の放射線分解からのみ水素が発生するとして見積もった水素量よりも大きく、吸着剤に付与された放射線エネルギーが水素発生に寄与することが示唆された。汚染水中の核種分析の結果を元に、本研究の実験結果から水素発生量を評価した結果、処理前の汚染水1tからは標準状態で3.6mL/h、処理後の吸着剤では高放射線場となるため、吸着剤1tから1.5L/hの水素が発生すると見積もられた。
石丸 恒存; 國分 陽子; 島田 耕史; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.
JAEA-Review 2021-012, 48 Pages, 2021/08
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度令和3年度)における令和3年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、これまでの研究開発成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、地層処分事業実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
榊原 博; 青木 伸廣; 武藤 雅祐; 小田部 隼; 高橋 謙二*; 藤田 直幸*; 檜山 和彦*; 鈴木 宏和*; 鴨川 敏幸*; 横須賀 徹*; et al.
JAEA-Technology 2020-020, 73 Pages, 2021/03
高速増殖原型炉もんじゅでは、現在、廃止措置が進められており、その第一段階として、炉心に装荷している燃料を取り出す工程がある。炉心の燃料集合体は、エントランスノズルが炉心支持板の連結管に挿入され自立しており、周辺の集合体によりパッド部を介して支え合い炉心体系を維持する構造となっている。そのため、燃料を取り出した場所に模擬燃料集合体を装荷し、燃料集合体を安定させる必要があった。このような背景を受け、もんじゅ炉心燃料集合体の製造経験のあるプルトニウム燃料技術開発センターへ、もんじゅ側から模擬燃料集合体の製造依頼があり、製造を行った。この報告書は、装荷する模擬燃料集合体の設計、製造、出荷について報告するものである。
与能本 泰介; 中島 宏*; 曽野 浩樹; 岸本 克己; 井澤 一彦; 木名瀬 政美; 長 明彦; 小川 和彦; 堀口 洋徳; 猪井 宏幸; et al.
JAEA-Review 2020-056, 51 Pages, 2021/03
「グレーデッドアプローチに基づく合理的な安全確保検討グループ」は、原子力科学研究部門、安全・核セキュリティ統括部、原子力施設管理部署、安全研究・防災支援部門の関係者約10名で構成され、機構の施設管理や規制対応に関する効果的なグレーデッドアプローチ(安全上の重要度に基づく方法)の実現を目的としたグループである。本グループは、2019年の9月に活動を開始し、以降、2020年9月末までに、10回の会合を開催するとともに、メール等も利用し議論を行ってきた。会合では、グレーデッドアプローチの基本的考え方、各施設での新規制基準等への対応状況、新検査制度等についての議論を行なうとともに、各施設での独自の検討内容の共有等を行っている。本活動状況報告書は、本活動の内容を広く機構内外で共有することにより、原子力施設におけるグレーデッドアプローチに基づく合理的で効果的な安全管理の促進に役立つことを期待し取りまとめるものである。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:57 パーセンタイル:96.00(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200
Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
小川 裕輔*; 鈴木 覚*; 谷口 直樹; 川崎 学*; 鈴木 宏幸*; 高橋 里栄子*
Materials and Corrosion, 72(1-2), p.52 - 66, 2021/01
被引用回数:2 パーセンタイル:9.31(Materials Science, Multidisciplinary)鋳鋼は、炭素鋼オーバーパックのレファレンス材料とされている鍛鋼の代替材料のひとつである。本研究では実規模の鋳鋼オーバーパックを試作するとともに、鋳造欠陥の検査を行った。また、このオーバーパックから切り出した試験片を用いて腐食速度と応力腐食割れ感受性に関する腐食試験を行い、鍛鋼との比較を行った。ふたつの腐食試験より、鋳鋼の耐食性は鍛鋼と同等であることがわかった。
湊 和生; 小川 徹
Comprehensive Nuclear Materials, 2nd Edition, Vol.5, p.334 - 360, 2020/08
高温ガス炉燃料として、微小燃料核を熱分解炭素及び炭化ケイ素で四重に被覆したTRISO被覆粒子燃料が開発されてきた。ここでは、TRISO被覆粒子燃料の高温での性能向上、核分裂生成物による被覆層腐食の抑制及び核分裂生成物の保持能力の向上、並びに高速中性子体系で使用できる燃料など、種々の先進的な被覆粒子燃料について、燃料概念,製造,検査方法,照射挙動等の結果を体系的にとりまとめた。2012年に刊行されたComprehensive Nuclear Materialsに掲載された同名論文の内容に、その後の研究開発の進展を加筆したものである。
内海 太禄*; 寺澤 俊春*; 工藤 勇*; 鈴木 常生*; 中山 忠親*; 末松 久幸*; 小川 徹
Journal of the Ceramic Society of Japan, 128(2), p.96 - 100, 2020/02
被引用回数:5 パーセンタイル:17.61(Materials Science, Ceramics)放射性廃棄物容器中の水素再結合触媒坦持材とすることを目的として、ジオポリマー中でミリメートル径の開気孔を制御することを試みた。ジオポリマー原料にポア形成材としてシリコン粉末を添加した。モールド注入前に原料スラリーを温浴で処理することで最大81%の気孔率のジオポリマー・フォームを調製した。開気孔率は温浴処理時間とともに増えた。温浴処理にともないジオポリマーの粘度が上がることで、気孔が内部にとどまることが影響している。このように、ポア形成材添加と温浴処理という簡単な方法で高い開気孔率をもったジオポリマーが調製できることを示した。
冠城 雅晃; 鳥居 建男; 小川 徹
JAEA-Review 2019-031, 251 Pages, 2020/01
福島第一原子力発電所の廃炉をはじめとした過酷な放射線環境下で、現場作業者の被ばく線量を低減するため、遠隔技術やロボティクスの高度化に大きな期待が集まっている。しかし、ロボットの遠隔制御のための最先端の要素技術やセンサー, 電子機器の耐放射線性にも厳しい限界がある。原子力へのロボット技術の応用拡大に向けて、機器の耐放射線性の向上(Radiation hardness)や運用における放射線環境への適応力(Radiation smartness)が求められる。さらに、将来の核燃料デブリの探査と取り出しに向けては、福島第一原子力発電所内の高線量率現場での放射線イメージングや核燃料デブリの検出といった、放射線計測(Radiation measurement)および位置認識・周辺環境の把握のための技術の開発が必要である。今回の福島リサーチカンファレンスでは、遠隔技術のさらなる進展のため、さまざまな分野の専門化を交えて将来のビジョンを共有することを目指している。
野田 耕一; 野崎 信久; 小川 徹; 山田 知典
日本原子力学会誌ATOMO, 61(12), p.843 - 846, 2019/12
原子力機構の研究開発の最前線を紹介する。1回目となる今回は福島第一原子力発電所(1F)の廃炉と環境回復をめざして(1)について紹介する。