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大道 正明*; 麻野 敦資*; 佃 諭志*; 高野 勝昌*; 杉本 雅樹; 佐伯 昭紀*; 酒巻 大輔*; 小野田 晃*; 林 高史*; 関 修平*
Nature Communications (Internet), 5, p.3718_1 - 3718_8, 2014/04
被引用回数:35 パーセンタイル:77.9(Multidisciplinary Sciences)高分子薄膜に入射するイオンの飛跡に沿って直径ナノオーダーの架橋体を形成し溶媒抽出する方法(SPNT)を、人由来血清アルブミン(HSA)やアビジン等のタンパクに適用した結果、タンパクナノワイヤーの形成が確認できた。得られたタンパクナノワイヤーに、リジン・アルギニン残基のペプチド結合を選択的に切断するトリプシンを用いた加水分解反応を適用したところ、反応時間の経過とともにナノワイヤーの断片化が進行し、反応開始20分で完全に消失した。また、HSAとアビジンの混合物から作製したハイブリッドのナノワイヤーでは、ペルオキシダーゼ活性等の生物学的な性質を示すとが確認できた。これらの結果は、SPNTで作製されたタンパクナノワイヤーはタンパク質の基本構造であるペプチド結合を保持していることを示唆している。このSPNTによる作製技術は、任意のタンパク質分子を大きな比表面積のナノワイヤーに成形し、その表面に機能性を付与する基礎技術として幅広い活用が期待できる。
柿薗 俊英*; 大道 大輔*; 吉原 亮平; 長谷 純宏; 鳴海 一成
JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 73, 2008/11
高度に抗酸化力を有するアスタキサンチン(ASX)は、ほとんどの種類の甲殻類,サーモンの肉色,タイの体表皮など海洋生物に広く分布するケトカロテノイドである。微細緑藻の栄養細胞のカロテノイド色素は少量であるが、栄養条件の悪化とともにシスト細胞と呼ばれる胞子嚢細胞へ形態変化し、アスタキサンチンを細胞重量比で2から3%の著量に生成する。そこで、本緑藻が太陽光によらずに暗所で酢酸を炭素源に従属栄養的に増殖し、ASX生成を行いうることに着目し、その大規模生産の可能性を検討している。イオンビーム変異導入法を用いて、酢酸耐性変異株等を広範囲にスクリーニング・単離することを目的に、イオンビーム強度を種々に変化させて変異細胞調製を行い、変異株を種々の酢酸濃度からなる液体培地又は寒天培地に塗布し、案諸条件で継代培養を検討してきた。その結果、寒天培地の方がシスト細胞に形態変化しやすいことがわかった。