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論文

東海再処理施設における津波による漂流物の影響評価

西野 紗樹; 坪井 雅俊; 岡田 純平; 三枝 祐; 大森 一樹; 安尾 清志; 瀬下 和芳; 堂村 和幸; 山本 昌彦

日本保全学会第17回学術講演会要旨集, p.541 - 548, 2021/07

廃止措置を進めている東海再処理施設では、安全上リスクが高い高放射性廃液を取扱う高放射性廃液貯蔵場(HAW)及びガラス固化技術開発施設(TVF)の地震・津波等に対する安全対策を最優先で進めている。本発表では、複数の安全対策のうち、津波防護対策について、東海再処理施設に津波が襲来した際に漂流物化する可能性のある建物・設備等を調査後、津波の流況及び漂流物の軌跡解析結果から、両施設への漂流物の到達の有無を評価した。

報告書

Analytical study of cover plate welding deformation of the radial plate of the ITER toroidal field coil

大森 順次; 小泉 徳潔; 清水 辰也; 奥野 清; 長谷川 満*

JAEA-Technology 2009-046, 60 Pages, 2009/09

JAEA-Technology-2009-046.pdf:9.67MB

ITERのトロイダル磁場(TF)コイルの巻線では、ラジアルプレート(RP)と呼ばれる構造物に、導体を埋め込む構造を採用している。RPに導体を収めた後、カバープレート(CP)をRPに溶接する。RPの大きさは、高さ15m,幅9mであるのに対して、その製作公差は平面度で2mm,面内変形で約2.5mmと極めて厳しいため、CP溶接によるRPの変形を極力小さくする必要がある。そこで、この溶接変形を予測するため、長さ1mのモックアップを製作し、溶接変形を測定し、この測定結果から固有ひずみを求め、実機の溶接変形を解析した。その結果、CPの溶接深さをコイルのインボード側で2.5mm,アウトボード側で1mmとすることで、RPの変形を許容値内にできることがわかった。加えてTFコイルと巻き線の製作性を改善し、さらに溶接変形量を低減できる代替構造を検討し、これに対し解析を実施して、溶接変形をさらに低減できることを示した。

論文

Demonstration tests for manufacturing the ITER vacuum vessel

清水 克祐*; 小野塚 正紀*; 碓井 志典*; 浦田 一宏*; 辻田 芳宏*; 中平 昌隆; 武田 信和; 角舘 聡; 大森 順次; 柴沼 清

Fusion Engineering and Design, 82(15-24), p.2081 - 2088, 2007/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:37.16(Nuclear Science & Technology)

ITER真空容器の製作・組立手順を確認するため実施した以下の試験について紹介する。(1)実規模部分モデルにより、製作性を確認した。(2)現地組立作業を確認するため、試験スタンドを製作した。(3)現地溶接時の外壁外側のバックシールについて、3種類の構造について試験した。(4)UTの適用性について試験を実施した。(5)高真空環境機器への浸透探傷試験の適用性について確認した。

報告書

Applicability assessment of plug weld to ITER vacuum vessel by crack propagation analysis

大森 順次; 中平 昌隆; 武田 信和; 柴沼 清; 佐郷 ひろみ*; 小野塚 正紀*

JAEA-Technology 2006-017, 134 Pages, 2006/03

JAEA-Technology-2006-017.pdf:15.96MB

核融合実験装置(ITER)の真空容器の製作性を向上させるため、真空容器の外壁と、補強リブあるいはブランケット支持用ハウジングの溶接に、プラグ溶接を適用できる可能性を、プラグ溶接部のクラック進展解析を行って評価した。ITERの真空容器は、内壁と外壁からなる二重壁で構成され、二重壁間にはリブやハウジングが設けられる。真空容器の製作では、内壁にリブとハウジングを溶接した後、これらを外壁と溶接するため、多数の溶接部の位置合わせが必要である。プラグ溶接は、通常の突き合わせ溶接に比べて溶接部の位置ずれを許容することができる。しかしながら、プラグ溶接は溶接部に外壁表面に沿った、非溶け込み部を生ずるので、ITER真空容器製作にプラグ溶接を適用するためには、許容非溶け込み長さを評価する必要がある。評価は、非溶け込み部を保守的に亀裂とみなし、溶接部にかかる荷重条件に対し亀裂進展解析を行って許容非溶け込み長さを求めた。インボード側の代表的直線部と、ハウジングの応力が最大となるインボード側上部曲線部について行った解析の結果、溶接部の非破壊検査による誤差を4.4mmと仮定して、真空容器のリブに許容される初期亀裂長さは8.8mm、ハウジングは38mmとなり、外壁の溶接部にプラグ溶接を適用することができる。

論文

Design and structural analysis of support structure for ITER vacuum vessel

武田 信和; 大森 順次*; 中平 昌隆; 柴沼 清

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(12), p.1280 - 1286, 2004/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:23.51(Nuclear Science & Technology)

ITER真空容器はトリチウムや放射化ダスト等の放射性物質を閉じ込める安全機器である。現設計では、多層板バネによる真空容器支持脚はトロイダル磁場コイルに直接接続されているが、本論文では、真空容器下部ポートから支持する独立支持構造を代替案として提案する。この独立支持方式は現設計と比較して2つの利点を持つ。一つは、真空容器とトロイダル磁場コイルとの大きな温度差による熱荷重が軽減される点であり、もう一点は、トロイダル磁場コイルが真空容器と独立であることにより、安全機器として分類される必要がない点である。この支持脚の健全性を評価するため、真空容器の詳細モデルを用いて応力解析を実施した。その結果、真空容器とトロイダル磁場コイルとの相対変位は許容値100mmに対して15mmに押さえられた。また、支持脚を含む真空容器の応力はASMEで定められた許容値以下に押さえられた。これらの評価によって、提案する独立支持構造が代替案として成立することが確認された。

論文

Design and structural analysis of support structure for ITER vacuum vessel

武田 信和; 大森 順次*; 中平 昌隆; 柴沼 清

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(12), p.1280 - 1286, 2004/12

トロイダル磁場コイルや真空容器等のITERの主要機器に用いられる板バネを用いた支持構造体に関して、剛性の荷重方向依存性等の基礎的機械特性の取得を目的として、小規模試験体を用いた振動試験を行った。打診試験と周波数スイープ試験とによって得られた実験結果は一致しており、実験方法の信頼性が確認された。また、適切な数値計算手法を評価するため、実験結果を数値計算結果比較した。その結果、ボルト締結が支持構造の剛性に強い影響を与えることが明らかになった。ボルトのモデル化に関する考察の結果、ボルトの引張方向の剛性のみを有限とし、他の方向の剛性を有限とするモデルを用いた数値計算結果が実験結果と一致した。このモデルを用いて、ITERの主要機器の動的挙動を評価するために必要な、支持構造の剛性が正確に計算できる。

論文

ITER工学設計活動報告

森 雅博; 荘司 昭朗; 荒木 政則; 斎藤 啓自*; 仙田 郁夫; 大森 順次*; 佐藤 真一*; 井上 多加志; 大野 勇*; 片岡 敬博*; et al.

日本原子力学会誌, 44(1), p.16 - 89, 2002/01

ITER(国際熱核融合実験炉)計画は、日本・米国・欧州・ロシアの政府間協定の下に核融合エネルギーの科学的・工学的実証を目指す実験炉を国際共同で実現しようというプロジェクトである。1992年7月以来9年間に亘り建設のために必要なすべての技術的データの作成を目的とする工学設計活動(EDA)を進めてきたが、2001年7月に当初の目標を達成して完了した。次の段階に進むこの時期に、EDAの概要と主要な成果をまとめておくことは、我が国の研究者が広くEDAの成果を評価し活用するうえでも、また、今後期待されるITERの建設・運転に向けた活動に多くの研究者が参画するための共通の基盤を築くうえでも必要と考えられる。本報告ではこのような趣旨に基づき、ITER工学設計活動の概要,工学設計及び工学RandDの成果,安全性に関する検討について、外部の研究者が全体像を掴むことを意図して記述されている。

口頭

プラグ溶接のITER真空容器への適用性評価

大森 順次; 中平 昌隆; 武田 信和; 角舘 聡; 柴沼 清; 佐郷 ひろみ*; 清水 克祐*; 小野塚 正紀*

no journal, , 

ITERの真空容器の製作性向上のため、外壁とリブ間、又は外壁とブランケットハウジング間の溶接に、プラグ溶接を適用することの可能性を検討した。プラグ溶接は、通常の突き合わせ溶接に比べて、溶接部の位置ずれを許容することができる。検討では、プラグ溶接部に生ずる非溶け込み部を、保守的に亀裂と見なし、溶接部にかかる荷重に対して亀裂進展解析を行った。亀裂進展解析の結果、検査による誤差を4.4mmと仮定して、リブの溶接に許容される初期亀裂は8.8mm、ハウジングは39.5mmとなり、プラグ溶接をITERの真空容器に適用できることが示された。

口頭

ITER真空容器の製作に関する開発検討

中平 昌隆; 武田 信和; 角舘 聡; 大森 順次; 柴沼 清; 小野塚 正紀*; 清水 克祐*

no journal, , 

ITER真空容器は、トリチウム及び放射化ダストの障壁を形成する主要機器である。真空容器の製作上の特殊性は、複雑な重溶接に伴う変形制御,二重壁構造に伴うアクセス制限,オーステナイトステンレス鋼厚板溶接部へのUTの適用,製作合理化のための特殊なT継手の採用等である。本報告では、これらの特殊な特徴を説明し、製作上の技術課題を抽出したうえで、実施した開発試験及び検討事項の計画,目的を述べる。各々の取組みについては、別報告により詳細を報告する。

口頭

ITER真空容器の製作性確認試験

小野塚 正紀*; 清水 克祐*; 碓井 志典*; 浦田 一宏*; 並木 勝男*; 辻田 芳宏*; 中平 昌隆; 武田 信和; 角舘 聡; 大森 順次; et al.

no journal, , 

ITER設計活動の一環として、二重壁真空容器向けに実施した次のR&Dについて概要を紹介する。(1)実規模部分モデル(40$$^{circ}$$セクター)製作計画の第1ステップとしてのインボード部直線部及び上肩部の製作性検証。(2)現地接続部モックアップ製作による、溶接、検査のアクセス性、作業性把握。(3)現地溶接施工に要するシールドガス供給方法に関する実機適用性の検証。(4)溶接部への非破壊検査としてUT、ECTによる欠陥検出性。(5)PT溶剤の適用性試験。

口頭

ITER・TFコイル構造物製作のための構造規格

中嶋 秀夫; 新見 健一郎; 大森 順次; 高野 克敏; 河野 勝己; 堤 史明; 濱田 一弥; 奥野 清

no journal, , 

日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、国際熱核融合実験炉(ITER)の建設において、トロイダル磁場コイル(TFコイル)の構造物全量の製作を分担する。TFコイル構造物の品質を確保するには、構造規格に従った製作が求められるが、超伝導コイルの製作を規定した構造規格は存在しない。このため、原子力機構は、TFコイル構造物の製作で使用することを目的として、日本機械学会・発電設備規格委員会で策定を進めている超伝導マグネット構造規格の開発に協力してきた。この規格は一般要求事項,材料,設計,製作,非破壊試験,耐圧・漏れ試験,用語で構成され、「日本機械学会核融合設備規格超伝導マグネット構造規格(2008年版)」として平成20年末には発行される見通しであり、原子力機構は、この規格をITER$$cdot$$TFコイル構造物の製作で使用する予定である。本規格には、これまでに原子力機構が実施した超伝導コイルの開発成果が活かされており、超伝導マグネットの特徴を考慮した規格となっている。本講演では、この構造規格開発の経緯と規格の特徴を紹介するとともに、TFコイル製作の今後の計画について報告する。

口頭

ITER・TFコイル構造物の詳細製作設計と実規模試作

中嶋 秀夫; 新見 健一郎; 大森 順次; 高野 克敏; 濱田 一弥; 奥野 清

no journal, , 

日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、ITERの建設において、トロイダル磁場(TF)コイル構造物(以下、「TFコイル構造物」という)の製作を分担する。このため、TFコイル構造物の詳細製作設計と実規模試作を今後2年間で進め、実機製作の準備を整える予定である。この活動では、(1)一次製作設計を実施し、TFコイル構造部の合理的な製作方法を検討するとともに、技術的課題を洗い出す段階,(2)実規模の構造物の試作を通して、それらの技術課題を解決する段階,(3)試作結果に基づき一次製作設計を見直し、実機構造物の製作に必要な最終製作設計を固めるとともに、製作図面の準備を完了する段階、の三段階で技術開発を実施する。本講演では、これらの具体的内容について報告する。

口頭

ITER・TFコイル巻線の詳細製作設計と実規模試作

小泉 徳潔; 中嶋 秀夫; 松井 邦浩; 高野 克敏; 辺見 努; 大森 順次; 清水 辰也; 奥野 清

no journal, , 

原子力機構は、ITERにおける日本の国内機関として、2008年11月19日に、9個のITERトロイダル磁場(TF)コイルの巻線部及びコイル容器と巻線部の一体化に関する調達取り決めに調印し、2009年3月から、このための作業を進めている。TFコイル巻線部の調達取り決めでは、TFコイル巻線の調達を、以下に記す3段階に分けて段階的に実施する計画である。第一段階: 技術的課題の解決とコスト低減化検討,第二段階: 治具の製作及び第一号コイルの製作,第三段階: 残りの8台のコイル製作。第一段階に相当するTFコイルの詳細製作設計と実規模試作では、巻線部及び一体化の製作計画,材料調達計画及び品質保証計画と製作冶具の設計の最終化、及び製作図面の作成を行う。加えて、製作技術の検証として、小規模試作及び実規模試作を実施する。

口頭

Application for PDT laser therapy based on composite-type optical fiberscope

岡 潔; 関 健史*; 小森 由紀

no journal, , 

外径1mmの複合型光ファイバスコープを用いた新しいレーザー治療システムを開発した。この複合型光ファイバスコープは、0.1mmの焼灼用レーザー伝送用光ファイバの周りに1本5ミクロンの映像伝送用光ファイバを約9,000本同軸上に配置したもので、映像の中心にレーザー照射部を常に捉えながらレーザー治療を行うことができる。本システムでは最大50WのYb:ファイバレーザー(波長1070nm)を伝送可能である。ファイバ先端にある$$phi$$0.5mmの2枚のレンズにより、10mm先でYb:ファイバレーザーを集光してビームウェストを生成する。われわれが開発した外径1mmの複合型光ファイバスコープをさまざまな治療に用いることにより、映像の取得,レーザー治療,血流計測,距離推定が1本のファイバスコープのみで可能になる。本装置を、肺がん及び子宮頸がんなどに適用されているPDT治療と組合せることにより、患部を見ながら目的の場所のみを選択的に治療することが可能となることも期待できる。本発表では、開発した外径1mmの複合型光ファイバスコープを用いた低侵襲レーザー治療器と基礎実験結果と、PDT治療への適用を提案する。

口頭

Progress of impurity influx monitor (divertor) for ITER

小川 宏明; 北澤 真一; 杉江 達夫; 勝沼 淳*; 北澤 大輔*; 大森 啓介*; 伊丹 潔

no journal, , 

ITERダイバータ不純物モニターは、ダイバータプラズマから放射される燃料粒子及び不純物の紫外から近赤外領域のスペクトル線の発光強度から、ダイバータプラズマ中の燃料粒子や不純物の密度、流入束等を評価し、ダイバータプラズマ制御に使用する計測装置である。原子力機構では、2013年7月に調達取り決めを締結した。今回、その場感度較正の波長領域を紫外領域まで測定範囲を広げるために新たにモリブデン製キャッツアイミラーを製作し、光学性能試験を実施した。その結果、3種類のレーザー(波長: 632.8, 543.5, 473.0nm)を用いた反射率測定ではモリブデンの鏡面の反射率から予想される値とほぼ等しい反射率が得られた。本講演では、予備設計レビューに向けて進めている詳細設計の進捗状況及びキャッツアイミラーの光学特性とこれを用いたその場感度較正法の原理実証試験について報告する。

口頭

Development of divertor IR thermography for ITER

杉江 達夫; 竹内 正樹; 石川 正男; 嶋田 恭彦; 勝沼 淳*; 北澤 大輔*; 大森 啓介*; 伊丹 潔

no journal, , 

ITERダイバータIRサーモグラフィーは、赤外線領域の光を分光測定することにより、ITERのダイバータ板表面及びバッフル表面の温度(200$$^{circ}$$C-3600$$^{circ}$$C)分布及び入熱分布を計測する装置であり、20$$mu$$sの高時間分解能及び3mmの高空間分解能を有し、主にプラズマ先進制御及び物理研究に用いることを目的とした装置である。本サーモグラフィーは、3$$mu$$m帯及び5$$mu$$mを使った2色系と1.5-5.0$$mu$$mを測定波長範囲とする分光系の2つの測定系から構成される。ITERの環境に対応するために、耐放射線性、放射線遮蔽、除熱対策、熱歪対策、粒子照射軽減対策等を考慮した設計を進めるとともに、遠隔光軸調整機構及び較正機構の設計開発を進めている。光学設計では、3mmの空間分解能を得られる見通しが得られた。また、ミラー等の光学素子からの放射がバックグラウンドとして測定すべきダイバータ板等からの放射に重畳する影響についての評価を行い、除熱を考慮した設計を進めている。また、較正機構に関しては、設計に取り入れることを目的にして、IRレーザーを使った較正手法の試験を進めている。発表では設計開発の現状及び解決すべき課題について述べる。

口頭

フラストレートした一次元量子スピン系Cs$$_{2}$$Cu$$_{2}$$Mo$$_{3}$$O$$_{12}$$の磁気構造

安井 幸夫*; 藤村 明央*; 大森 喜由*; 井川 直樹; 松川 健*; 吉田 幸彦*; 星川 晃範*; 石垣 徹*

no journal, , 

スピン${it S}$=1/2をもつCu$$^{2+}$$イオンがCuO$$_{4}$$四角形を形成し、それが辺共有で一次元的に連なった構造をもつCuO$$_{2}$$リボン鎖では、最近接交換相互作用$$J_mathrm{1}$$が強磁性的で、次近接交換相互作用$$J_mathrm{2}$$が反強磁性的なので、$$J_mathrm{1}$$$$J_mathrm{2}$$が競合し特異な量子磁性の出現が期待される。これら一次量子スピン系物質の一つCs$$_{2}$$Cu$$_{2}$$Mo$$_{3}$$O$$_{12}$$について、磁気的特性に関与する磁気構造を解析するため、粉末中性子回折実験を実施した。その結果、$$T_mathrm{N}$$ = 1.85K以下で磁気反射を観測した。これら磁気反射は全て核反射上で観測されたこと、本物質では単位格子内にCu$$^{2+}$$イオンが16個存在することを考慮すると、本物質の磁気構造はcollinearな反強磁性構造であることがわかった。

口頭

$$J_1$$-$$J_2$$モデルの一次元量子スピン系Cs$$_{2}$$Cu$$_{2}$$Mo$$_{3}$$O$$_{12}$$の磁気構造

安井 幸夫*; 藤村 明央*; 大森 喜由*; 井川 直樹; 松川 健*; 吉田 幸彦*; 星川 晃範*; 石垣 徹*

no journal, , 

Cs$$_{2}$$Cu$$_{2}$$Mo$$_{3}$$O$$_{12}$$の粉末中性子回折実験を行い、磁気転移温度$$T_mathrm{N}$$以下での磁気構造を調べた。その結果、Cu$$^{2+}$$スピンは${it b}$軸方向にcollinearに配列し、リボン鎖内では強磁性的、リボン鎖間では反強磁性的な磁気構造をもつことが分かった。これは強磁性的な$$J_1$$が強く反映された磁気構造と考えられる。本講演では、この物質に関する磁気構造解析の詳細について報告する。

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