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佐伯 正克; 中田 正美; 川崎 武志*; 西村 健*; 北澤 孝史*; 竹田 満洲雄*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 270(2), p.379 - 384, 2006/11
被引用回数:3 パーセンタイル:23.63(Chemistry, Analytical)5価と6価のネプツニル化合物の構造と異性体シフトの相関に関する再評価を行った。その結果、5価ネプツニル化合物の異性体シフトと全配位子とネプツニウムとの平均結合距離の間に直線関係が成り立つことを見いだした。6価ネプツニル化合物の異性体シフトとの間にはネプツニル基内のネプツニウムと酸素の間に強い相関があることが判明した。さらに、ネプツニウムへ配位する配位子の電気陰性度の大きさに従い異性体シフトが変化することを示唆した。
佐伯 正克
日本結晶学会誌, 46(6), p.415 - 420, 2004/12
まず、ネプツニウムの化学に関し、3価から7価の全ての原子価状態における化合物の概要とメスバウアーパラメータのうち、異性体シフトに関し解説した。次いで、5価及び6価ネプツニウム(ネプツニル)化合物の構造と異性体シフトの相関に関して解説した。
佐伯 正克
JAERI-Review 2004-011, 54 Pages, 2004/03
本総説は、筆者が関係した実験研究のうちから、放射性ヨウ素,トリチウム及びネプツニウムに関する研究成果をまとめたものである。ヨウ素の放射化学的研究では、多くの実験結果を総合的に判断し、放射性有機ヨウ素の生成機構を解明した過程を詳細に論じた。この生成機構に基づき、原子炉事故時における有機ヨウ素の生成の可能性等を検討した結果にも言及した。トリチウムに関する研究については、市販トリチウムの水素同位体組成分析,トリチウムの物質中での存在状態と拡散挙動,トリチウムの物質表面での吸着・脱離挙動、について研究成果を簡潔にまとめた。ネプツニウムに関する研究では、Npメスバウア分光で得た異性体シフトとネプツニウムの構造について、及びネプツニウム(VI)の水酸化物について述べた。
佐伯 正克
第5版実験化学講座22; 金属錯体・遷移金属クラスター, p.200 - 209, 2004/03
第5版・実験化学講座・第22巻「金属錯体・クラスター」の2章24節「希土類金属(アクチニド)錯体」に対して依頼された原稿である。内容は、アクチニド元素の錯体合成に対する一般的注意,6種類のウラン6価の錯体の合成法及びその性質,二酸化ネプツニウムからのネプツニウム5及び6価貯蔵液の調整法,11種類のネプツニウム5価錯体及び1種類の7価錯体の合成法及びその性質に対する解説である。
佐伯 正克; 中田 正美; 北澤 孝史*
KURRI-KR-106, p.38 - 42, 2004/03
これまでに蓄積されたネプツニウム化合物の構造に関するデータと、Npメスバウアスペクトルの異性体シフトの間に存在する相関関係を、種々の角度から検討した。6価化合物については、ネプツニウムに配位する全配位子との平均結合距離と強い相関があるとされていたが、ネプツニル基を含む化合物について、酸素のみが配位している場合には、ネプツニル基のNp-O距離との相関のほうがより強いことを、広い結合距離にわたって明らかにした。しかし、窒素やフッ素が配位した化合物の場合には、この相関から外れることも見いだし、配位元素の電気陰性度による説明を試みたが、十分な結果は得られなかった。5価化合物の場合には、今回見いだした相関は成立しない。今後、5f電子の挙動をより定量的に議論する必要がある。
佐伯 正克
JAERI-Review 2003-030, 50 Pages, 2003/11
本総説は、溶液系から合成可能なウラン及びネプツニウムの化合物を中心に、その合成法と性質についてまとめたものである。ウランに関しては、3価の化合物3種類,4価の化合物4種類,6価の化合物23種類についてやや詳しく述べた。ネプツニウムに関しては、5価及び6価の貯蔵液の調整法,3価の化合物4項目(6種類),4価の化合物8項目(19種類),5価の化合物28項目(29種類),6価の化合物10項目(14種類)及び7価の化合物5項目(9種類)についてやや詳しく述べた。 また、詳しく記述できなかった化合物については、第5章に化合物名を列挙し、参考文献を示した。ここで用いた資料は、ウラン及びネプツニウム化合物の物性を、主な研究手段としてメスバウア分光法を用いて調べる研究活動過程で集積したものである。そこで、最後にアクチノイドのメスバウア分光法に関する総説類を列挙した。
中田 正美; 北澤 孝史*; 斎藤 孝*; Wang, J.*; 竹田 満洲雄*; 山下 利之; 佐伯 正克
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 76(7), p.1375 - 1378, 2003/07
被引用回数:6 パーセンタイル:29.65(Chemistry, Multidisciplinary)われわれは、ネプツニル(VI)化合物とウラニル(VI)化合物の相違を、水酸化物についてX線回折測定やNpメスバウア分光法を用いて研究をおこなった。その際、新たな
-NpO
(OH)
が合成でき、X線回折測定及び
Npメスバウア分光測定をおこなったのでその結果を報告する。
-NpO
(OH)
は、orthorhombic型NpO
H
Oを熱分解することにより得られた。X線回折測定をした結果、Npは8配位を持った
-UO
(OH)
と同構造であることがわかった。
Npメスバウア分光測定をした結果、NpO
(OH)
H
O及び
-NpO
(OH)と異なるスペクトルが得られた。
Npメスバウア分光法は、アイソマーシフトや四極子相互作用に関する物性情報とともに、区別が難しい化合物を区別することができる有効な測定法である。
Krot, N. N.*; 佐伯 正克
JAERI-Review 2003-005, 37 Pages, 2003/03
本総説は、ロシア科学アカデミー・物理化学研究所・N. N. Krot教授により1997年に英文で記述されたものを、佐伯が翻訳したものが基礎となっている。分かり難い箇所については、原論文を読むことにより内容を補足したり、訳者注を付加した。さらに、1997年以後のデータを若干付加した。内容は、ネプツニウム5価化合物を中心に、陽イオン-陽イオン相互作用に関する全体像を記述したものである。まず、ネプツニウム5価化合物に現れる、陽イオン-陽イオン結合の特徴を紹介し、化合物中での陽イオン-陽イオン相互作用が、その物性に及ぼす影響や、陽イオン-陽イオン結合の確認手段等に言及した。さらに、他のアクチニドイオンの固体化合物中に見いだされる、陽イオン-陽イオン結合を概観するとともに、アクチニドイオンの固体化合物中と溶液中の陽イオン-陽イオン相互作用を比較して述べた。
佐伯 正克
JAERI-Review 2002-040, 23 Pages, 2003/01
Krot教授は、当時の先端基礎研究センター・アクチノイドメスバウア分光研究グループの招聘に応じ、1997年1月16日(木曜日)から1997年2月28日(金曜日)までの45日間、日本原子力研究所・東海研究所に滞在した。この間に、多くのメモを作成し、当時のアクチノイドメスバウア分光研究グループに残して下さった。これは、それらのメモをまとめたものである。内容は多岐にわたり、実験室におけるネプツニウムの回収再利用法,滞在期間中に合成した化合物の合成法の記録,それらの化合物からのネプツニウムの回収再利用法,合成しやすいネプツニウム3,6,7価の化合物に関する合成法等である。また、Krot教授が滞在期中に、主に著者と交わした討論内容要約をまとめたものも加えた。
生田 優子; 蔀 肇*; 佐伯 正克
Radioisotopes, 51(11), p.509 - 521, 2002/11
文科省から受託している「国際原子力安全技術研修事業」で実施している、「指導教官研修」及び「講師海外派遣研修」について解説した。両研修のカリキュラム,相手国へ持ち込んだ研究用機器類,各国で実施している講師海外派遣研修の特徴等について詳しく記述した。
生田 優子; 蔀 肇*; 佐伯 正克
日本原子力学会誌, 44(10), p.744 - 745, 2002/10
国際原子力総合技術センターが文科省から受託している「国際原子力安全技術研修事業」で実施している、指導教官研修と講師海外派遣研修について、その概要を纏めたものである。
筒井 智嗣*; 中田 正美; 佐伯 正克; 那須 三郎*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦*
Physical Review B, 60(1), p.37 - 39, 1999/07
被引用回数:11 パーセンタイル:53.97(Materials Science, Multidisciplinary)強磁性体のウラン化合物UGeの微視的電子状態及びその磁性を調べるために
Uメスバウアー分光を行った。キュリー温度52K以下で強磁性秩序に伴う内部磁場が観測された。5.3Kにおける内部磁場の大きさは240
10Tであった。内部磁場の温度変化は磁化の温度変化と同じ振る舞いであった。このことから、超微細結合定数は
U核位置において160
10T/
であり、全く温度変化をしないことがわかった。
佐伯 正克; 中田 正美; 中本 忠宏*; 山下 利之; 正木 信行; Krot, N. N.*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(2), p.221 - 225, 1999/00
被引用回数:7 パーセンタイル:49.21(Chemistry, Analytical)Np(V)のマロン酸、ギ酸、グリコール酸、フタル酸塩及びマロン酸とギ酸のアンモニアとの複塩を合成し、メスバウア分光法を用いてNpの配位数と異性体シフトの相関を調べた。複塩中のNp周りの酸素配位数は8であることがわかっている。フタル酸塩はわれわれが初めて合成したものであるが、Np周りに酸素が7つ配位していることを見出した。その他の化合物中のNp周りの酸素配位数は7であることが明らかになっている。これらの化合物のメスバウアスペクトルの異性体シフト値は、酸素配位数は7の場合には約-19mm/s付近に集中した。一方、酸素配位数が8の場合にはその値は約-16mm/sとなり、7配位の場合と明らかな違いを示した。これらの結果は、Npの核位置における電荷密度で説明可能であり、配位数と異性体シフト間には明らかな相関があることがわかった。
筒井 智嗣*; 那須 三郎*; 中田 正美; 正木 信行; 佐伯 正克; 生嶋 健司*; 安岡 弘志*; 中村 彰夫
Journal of the Physical Society of Japan, 67(8), p.2641 - 2644, 1998/08
被引用回数:8 パーセンタイル:53.46(Physics, Multidisciplinary)UOの
U NMRと
Uメスバウアー分光を行い、
Uの第一励起状態のg因子を決定した。1.5Kでは
U核位置において252.3
0.5Tの内部磁場を生じ、
U核は59.1
3.9mm/sのゼーマン分裂を生じていることが明らかとなった。これらの結果から
Uの第一励起状態(核スピン:I=2
)におけるg因子の大きさがg
=0.254
0.015
と決定できた。また、
Uメスバウアー分光から得られる内部磁場の大きさは磁気分裂(核のゼーマン分裂)1mm/sあたり4.27
0.28Tであることが明らかになった。
生嶋 健司*; 安岡 弘志*; 筒井 智嗣*; 佐伯 正克; 那須 三郎*; 伊達 宗行*
Journal of the Physical Society of Japan, 67(1), p.65 - 66, 1998/01
被引用回数:17 パーセンタイル:80.43(Physics, Multidisciplinary)5f電子を有するウラン化合物は非BCS超伝導などの特異な物性を示すことから、興味が持たれている。核磁気共鳴(NMR)は様々な物質の局所的な電子状態を知る有効な手段である。しかしながら、ウラン化合物に関してはウラン以外の原子核での間接的な実験しか行われていなかった。我々はUOが反強磁性状態で非常に大きな内部磁場が生じることを利用し、高濃縮の
Uを用いたUO
で
UのNMRの信号を観測することに、アクチノイド元素で初めて成功した。その結果、UO
中でウランの5f電子によって生じた内部磁場が252.3
0.5Tであり、四極子相互作用が392
11MHzであることが明らかとなった。このことは磁気秩序状態でUO
の5f電子が
5の基底状態をとり、それによって生じた電場勾配が存在することを示している。
佐伯 正克; 中田 正美; 中本 忠宏*; 正木 信行; 山下 利之
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.176 - 179, 1998/00
被引用回数:4 パーセンタイル:38.80(Chemistry, Physical)Np(V)のマロン酸、ギ酸、グリコール酸、酢酸及び安息香酸塩を合成し、Npメスバウア分光法を用いて、Np周りの配位子の状態を化学的に探求した。マロン酸、ギ酸及びグリコール酸塩は構造が調べられており、いずれもNp周りに酸素が7つ配位している。これらの化合物のメスバウアスペクトルは1成分であり、その異性体シフトの値は、-18.6から-18.9mm/sであった。一方、酢酸及び安息香酸塩のスペクトルは2成分からなり、その異性体シフトの値はそれぞれ-19.4と-13.2及び-19.4と-10.8であった。何れの化合物においても2成分の強度比の温度変化は認められず、内部磁場の大きさも異なること等から、酢酸及び安息香酸塩中のNpには2つのサイトが存在し、その1つはNp周りの酸素が7配位であり、もう1つのサイトは8配位であると結論した。
中田 正美; 佐伯 正克; 正木 信行; 筒井 智嗣*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 232(1-2), p.201 - 207, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:56.73(Chemistry, Analytical)Np及び
Uメスバウア分光法用線源及び試料容器を開発した。
Npメスバウア分光用線源として
Am金属を用いた。輸送上の制限から5個の小さな密封線源を設計した。それらを組み合わせて使用することにより、測定に充分な線量が得られた。
Np試料容器は、取り扱い安全上及び液体ヘリウム温度まで測定可能なように、三重の容器を設計した。
Uメスバウア分光用線源及び試料容器も同様に開発した。線源として、高純度
PuO
を用いた。
中本 忠宏*; 中田 正美; 正木 信行; 佐伯 正克; 山下 利之
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 227(1-2), p.137 - 141, 1998/00
被引用回数:2 パーセンタイル:36.72(Chemistry, Analytical)5価ネプツニウム錯体の配位構造とNpメスバウアースペクトルのメスバウアーパラメータとの相関を調べる目的で、いくつかの錯体について合成及びメスバウアースペクトルの測定を行っているが、ネプツニウムグリコール酸塩[NpO
(O
CCH
OH)(H
O)]については常磁性緩和の影響を受けたスペクトルが得られた。このようなスペクトルから精度の高いパラメータを得るためには、緩和モデルに基づく最小自乗フィッティングを行う必要があるが、これまでに行われた例はほとんどない。本論文ではUniaxial hyperfine fieldの反転を仮定し、最小自乗フィッティングに成功したので報告する。
手塚 慶太郎*; 日夏 幸雄*; 正木 信行; 佐伯 正克
Journal of Solid State Chemistry, 138(2), p.342 - 346, 1998/00
被引用回数:17 パーセンタイル:54.89(Chemistry, Inorganic & Nuclear)層状ペロブスカイト化合物NaLnTiO(Ln=Sm,Eu,Gd)の磁気的性質を調べた。4.5から320Kの温度範囲で、帯磁率測定を行った。室温において
Euメスバウア分光及びGd
の電子スピン共鳴(ESR)スペクトルの測定も行った。NaEuTiO
はVan Vleck常磁性を示し、これはスピン軌道相互作用定数
=323cm
を持つEu
イオンの1重項基底状態
F
によるものと解析された。NaSmTiO
はVan Vleck常磁性を示しNaGdTiO
の磁化率はCurie則に従った。NaEuTiO
のメスバウアスペクトルは、Euが3価で存在することを示した。NaGdTiO
のESRスペクトルから、この化合物中のGd
のg値は1.99であることがわかった。磁化率測定とESR測定より、NaGdTiO
中のGdイオンは結晶場の影響をほとんど受けていないことが示された。
筒井 智嗣*; 中田 正美; 小林 康浩*; 正木 信行; 佐伯 正克; 那須 三郎*; 中村 彰夫; 芳賀 芳範; 本間 徹生*; 山本 悦嗣; et al.
Physics of Strongly Correlated Electron Systems (JJAP Series 11), p.266 - 268, 1998/00
これまでに行ったウラン化合物のU及び
Feメスバウアー分光の結果について報告する。UFe
及びU
Feではそれぞれの化合物中のFeの局所的電子状態について明らかにした。
Uメスバウアー分光では、重い電子系超電導化合物URu
Si
及びUPd
Al
で共通する現象を観測した。この現象は重い電子の出現との関連が示唆される帯磁率が極大になる温度とほぼ一致することから、重い電子の出現と何らかの相関があると考えられる。