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眞田 幸尚; 宗像 雅広; 森 愛理; 石崎 梓; 嶋田 和真; 廣内 淳; 西澤 幸康; 卜部 嘉; 中西 千佳*; 山田 勉*; et al.
JAEA-Research 2016-016, 131 Pages, 2016/10
2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって、大量の放射性物質が周辺に飛散した。事故直後より、放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、航空機等を用いた空からの測定方法が適用されている。ここでは、平成27年度に実施した福島第一原子力発電所周辺におけるモニタリング結果と川内原子力発電所周辺で行ったバックグラウンド線量率のモニタリング結果についてまとめた。
磯崎 美咲; 佐々木 新治; 前田 宏治; 勝山 幸三
JAEA-Technology 2015-058, 28 Pages, 2016/03
高速炉で使用されるウラン-プルトニウム混合酸化物燃料(以下、MOX燃料)は、照射中のペレット径方向の急峻な温度勾配により中心空孔等の形成を伴う組織変化が生じ、ウランやプルトニウムといった元素の再分布が発生する。高速炉燃料の高性能化では、詳細な照射挙動として、燃料ペレット内の微細部の組織変化やウランやプルトニウムといった元素の再分布挙動を把握しておくことが必要不可欠である。そこで、高い分解能での照射済燃料の微細部の組織観察及び元素分析を行うため、エネルギー分散型X線分光器(EDS)及び波長分散型X線分光器(WDS)を取り付けた電界放射走査型電子顕微鏡(以下、FE-SEM)を、高速炉燃料集合体の照射後試験施設である照射燃料集合体試験施設(以下、FMF)に導入した。今回導入したFE-SEMで測定対象とする試料は、核燃料物質(ウラン, プルトニウム等)、核分裂生成物(セシウム, ロジウム等)、中性子照射による放射化物(コバルト, マンガン等)の放射性物質を含むため、その放射能が非常に高く、その取扱時には放射線による作業者の被ばくの低減と、放射性物質(特に法令上厳しい管理を求められる放出核種(ウラン, プルトニウム等))の漏えい防止を考慮する必要がある。このため、今回のFE-SEMの整備では、日本電子製のJSM-7001Fを基本機器とし、以下の改造を行った。(1)放射性物質からの放射線を遮蔽するためにFE-SEMの周辺にメンテナンス性を考慮した遮へい体を設置した。(2)放射性物質の漏えいを避けるために金相セルと装置間に試料移送機構を設置及び防振ダンパーの撤去と剛構造による固定をした。本報告書では、FE-SEMの概要と改造内容、導入整備手順、性能試験の結果について報告する。
田中 康介; 佐々木 新治; 勝山 幸三; 小山 真一
Transactions of the American Nuclear Society, 113(1), p.619 - 621, 2015/10
高速実験炉「常陽」のB11及びB14で短期照射されたAm-MOX燃料の照射後試験を実施し、組織変化挙動(中心空孔径の発達状況等)に係るデータを取得した。その結果、O/M比が1.95から1.98付近の燃料の組織には明確なO/M比依存性が認められないが、定比組成(O/M=2.00)では顕著な組織変化が見られた。これにより、Am-MOX燃料の照射初期における中心空孔の形成には、燃料ペレットの熱伝導率の差よりも、蒸発-凝縮機構に及ぼすO/M比依存性の影響が強く現れることがわかった。
勝山 千恵*; 梨本 裕晃*; 永翁 一代*; 石橋 朋剛*; 古田 一期*; 木下 剛*; 吉川 英樹; 青木 和弘; 浅野 貴博*; 佐々木 祥人; et al.
FEMS Microbiology Ecology, 86(3), p.532 - 543, 2013/12
被引用回数:14 パーセンタイル:35.18(Microbiology)嫌気性微生物活性は地下環境に影響を与える。本研究では140mの深度の2つのボアホールから低酸素濃度の地下水を採取し脱窒菌とメタン生成菌の活性について調査した。脱窒菌活性はNをトレーサとしてボアホール環境にて測定し、メタン生成菌については16S rRNAの遺伝子解析により存在を確認した。メタンの安定同位体の分析値から溶存メタンは微生物活用由来であることが分かったが、本メタン生成菌の培養中には発生が確認できなかった。地下140m深の地下水中には酸素が含まれておらず、Ehが-144から6.8mVを示し、脱窒菌の活性が有意な環境であることが分かった。
篠原 正憲; 茂木 利広; 齋藤 賢司; 芳賀 広行; 佐々木 新治; 勝山 幸三; 高田 清志*; 東村 圭祐*; 藤井 淳一*; 鵜飼 隆由*; et al.
JAEA-Technology 2012-032, 29 Pages, 2012/11
2010年3月の原子炉停止中に、広領域中性子検出器(WRM)が開発時の動作実績期間より短い使用時間で動作不能となる事象が発生した。本事象の原因調査を行い、WRMの寿命を向上させることは高温ガス炉の基盤技術開発において重要である。そこで、動作不能箇所の特定及び破損原因を調査するため、製作メーカにてWRM模擬試験体を製作し、組立に起因する強度低下及び熱サイクルによる強度低下試験並びに照射燃料集合体試験施設(FMF)にてWRMの破壊試験を実施した。本報告書は、WRMの動作不能の原因調査及び破壊試験結果をまとめたものである。
花田 磨砂也; 秋野 昇; 遠藤 安栄; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; 菊池 勝美; 小又 将夫; 小島 有志; 藻垣 和彦; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.208 - 213, 2010/08
原子力機構では、JT-60SAに向けた負イオンNBI装置の開発及び設計を進めている。特に、開発に関しては、500keV, 22Aの重水素負イオンビームの生成に向けて、既存のJT-60負イオン源を改良し、JT-60負イオンNBI装置に取り付けて、試験を行っている。現在、開発の最優先課題である負イオン源の高エネルギー化を精力的に進めている。負イオン源内の電極間のギャップ長を従来よりも伸張することによって、イオン源に印加可能な加速電圧を従来の400kVから要求性能である500kVまで改善した。加えて、イオン引き出し領域の1/5を用いて、世界に先駆けて、500keV, 3Aの高エネルギー水素負イオンビームの生成に成功した。負イオン源の高エネルギー化と並行して、JT-60SAにおける100秒入射に向けて、既設のJT-60負イオンNBI装置の長パルス化を図った。負イオン源内の電極熱負荷を従来より20%低減し、同装置の限界である30秒入射を実現した。その結果、入射時間とパワーの積である入射エネルギーは世界最大値80MJに到達し、プラズマの高性能化に大きく貢献した。
池田 佳隆; 花田 磨砂也; 鎌田 正輝; 小林 薫; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 海老沢 昇; 井上 多加志; 本田 敦; 河合 視己人; et al.
IEEE Transactions on Plasma Science, 36(4), p.1519 - 1529, 2008/08
被引用回数:14 パーセンタイル:42.98(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SA用負イオンNBI加熱装置(N-NBI)は、加速エネルギー500keV, 10MW, 100秒入射の性能が求められている。JT-60SA用N-NBIの実現には、3つの課題解決が必要である。1つはイオン源の耐電圧の改善である。最近のイオン源の耐電圧試験から、大型加速管ではその電極面積の大型化に伴い長時間のコンディショニングと電界強度の設計裕度が必要であることが明らかとなった。2つ目は、電極及びビームラインの熱負荷の低減である。最近の研究によりビーム同士の空間電荷効果でビーム軌道が曲げられ電極に衝突し、熱負荷を増加していることが明らかとなった。これは空間電荷効果を考慮した3次元ビーム軌道計算に基づき電極構造を補正することで改善できる。3つ目は、100秒間の安定な負イオン生成である。このため負イオン生成に不可欠なプラズマ電極の温度制御方式を提案した。これらのR&Dを行い、JT-60SA用N-NBIのイオン源は2015年から改造を予定している。
Zegers, R. G. T.*; 住浜 水季*; Ahn, D. S.*; Ahn, J. K.*; 秋宗 秀俊*; 浅野 芳裕; Chang, W. C.*; Dat, S.*; 江尻 宏泰*; 藤村 寿子*; et al.
Physical Review Letters, 91(9), p.092001_1 - 092001_4, 2003/08
被引用回数:128 パーセンタイル:94.70(Physics, Multidisciplinary)=1.5-2.4GeVで
(
,
)
,
(
,
)
反応に対するビーム偏極非対称が初めて測定された。この結果は未決定のハドロン共鳴や反応機構解明に用いられる。
中野 貴志*; Ahn, D. S.*; Ahn, J. K.*; 秋宗 秀俊*; 浅野 芳裕; Chang, W. C.*; 伊達 伸*; 江尻 宏泰*; 藤村 寿子*; 藤原 守; et al.
Physical Review Letters, 91(1), p.012002_1 - 012002_4, 2003/07
被引用回数:1011 パーセンタイル:99.84(Physics, Multidisciplinary)と
の両粒子を前方で測定することにより、
Cを標的にした
n
n光反応を研究した。1.54GeV/C
に25MeV/C
以下の幅の鋭いバリオン共鳴ピークを観測した。この共鳴ピークのストレンジネス(
)は+1であった。この状態は5つのクォーク(
)が
と中性子に崩壊した状態であると解釈される。
阿部 和幸; 佐々木 新治; 菊地 晋; 勝山 幸三; 永峯 剛; 松元 愼一郎
JNC TN9430 2002-003, 52 Pages, 2002/05
高速実験炉「常陽」において、制御棒材料照射リグ(AMIR)を用いた商社試験が継続的に行われている。AMIR-6は、制御棒要素の破損限界評価と炭化ホウ素(B4C)ペレットの割れ欠けにより生じる再配置(リロケーション)の抑制対策効果の確認を目的に商社試験を実施したものである。 この目的に沿って、製造仕様として、ペレットと被覆管(内側キャプセル管)との間のギャップ幅、10B濃縮度、被覆管肉厚、同材質を変えて試験した。また、リロケーションの抑制対策として、薄いシュラウド管でペレットを覆った照射キャプセルも加えた。照射キャプセルは上下ニ段にしてコンパートメントに装荷し、7本を組み合わせて集合体AMIR-6とした。照射キャプセルは二重構造となっており、内側キャプセル被覆管と外側キャプセル管の間にはナトリウムを充填している。 AMIR-6は、「常陽」MK-II炉心の第6列において、最高燃焼度10610の26乗CAP/立法メートル、最高照射量 3.82
10の26乗n/平方メートルまで照射し、照射温度は、設計値で530
890である。 重量測定の結果、コンパートメント下部側の照射キャプセルで重量変化が見られた。これらに対して行った詳細外観検査などにより、重量増加の見られた3つの照射キャプセルでは、外側管(ネジ端栓部のクラック)からナトリウムの侵入が観察された。ナトリウムの充填高さを調べた結果、量の少なかったものが、下部照射キャプセル7つの内6つにおいて確認された。下部側の照射キャプセル7つの内、3つの内側キャプセルの被覆管にクラックが発見されたが、これは、ナトリウムが少ないことにより温度が上昇し、被覆管強度が低下して生じたと推察される。 なお、シュラウド管を用いた照射キャプセルについては、被覆管に膨れやオーバリティは見られず、初期の目的通りの機能を果たしたと推定される。
東内 惇志; 前田 宏治; 大谷 昭; 佐々木 新治; 勝山 幸三; 千金良 貴之*; 村田 裕俊*
no journal, ,
原子炉建屋内の遠隔除染技術の開発において、東京電力福島第一原子力発電所(以下「1F」と称する)の2号機原子炉建屋オペレーションフロア(以下「2号オペフロ」と称する)床等から採取したコンクリートサンプル(以下「コアサンプル」と称する)の詳細分析を実施した。
横堀 伸一*; 河口 優子*; 原田 美優*; 村野 由佳*; 富田 香織*; 林 宣宏*; 田端 誠*; 河合 秀幸*; 奥平 恭子*; 今井 栄一*; et al.
no journal, ,
ISS-JEM(国際宇宙ステーション・日本実験棟)曝露部上での微生物と生命材料となり得る有機化合物の天体間の移動の可能性の検討と微小隕石の検出および解析実験を提案した[たんぽぽ:有機物・微生物の宇宙曝露と宇宙塵・微生物の捕集]。現在、2015年中に実験開始を実現するため、その準備を進めている。超低密度エアロゲルを長期間(1年以上)曝露し、惑星間塵や宇宙デブリを含む微粒子を捕集するとともに、新規に開発したエアロゲルの利用可能性を検証する。捕集された微粒子とそれが形成する衝突痕(トラック)に対して、微生物または微生物関連生体高分子(DNA等)の検出を試み、ISS軌道(高度約400km)での地球由来微生物の存在密度の上限を推定する。また、微生物を宇宙曝露することにより、微生物の宇宙環境での生存可能性と、生存に影響を与える環境因子について、推定を行う。本発表では、本計画の概要と準備並びに進行状況(特に微生物捕集並びに微生物宇宙曝露)等について報告する。
丸山 聡*; 佐々木 加津也*; 大工 博之*; 石山 正弘; 吉田 勇人*; 荒谷 健太
no journal, ,
原子力発電所の廃止措置において、解体された配管類をクリアランスレベルまで効率的に除染することができる電解除染装置を開発した。除染対象物となる配管の研磨深さをパラメータとして除染性能の評価を行い、本装置が優れた除染性能を有していることを確認した。
荒谷 健太; 松嶌 聡; 瀧谷 啓晃; 粟谷 悠人; 佐々木 加津也*; 前畑 英彦*; 丸山 聡*
no journal, ,
効率的な解体前除染法の確立に向けて電解研磨技術を応用した除染試験装置を製作し、除染試験を実施した。供試体に「ふげん」の原子炉冷却材浄化系配管及び弁体を使用し、内面の電解研磨を実施したところ、表面線量当量率及び放射性核種濃度が十分に低下する結果が得られ、解体前除染に適用できる見通しを得た。
Tsai, T.-H.; 佐々木 新治; 勝山 幸三; 前田 宏治
no journal, ,
燃料集合体の照射後試験において、X線CTは有用な非破壊試験法である。X線CT画像から集合体の全体的な燃料組織変化状況を観察するために、画像処理により、燃料組織変化状況を燃料縦断面相当図及び線出力との関係図として可視化した。本発表では、高速実験炉「常陽」の照射済燃料集合体の結果について報告する。
前田 剛; 佐佐木 光; 星 勝也; 藤田 博喜
no journal, ,
大熊分析・研究センターの放射線管理において、環境中の積算線量の測定のために、OSL線量計を使用している。本発表では、OSL線量計の繰り返し行うアニールによる感度変化の健全性等の確認結果を報告する。
薄井 勝富; 菊池 勝美; 能登 勝也; 遠藤 安栄; 佐々木 駿一; 河合 視己人; 花田 磨砂也
no journal, ,
原子力機構の核融合実験装置JT-60Uは2008年8月にシャットダウンし、装置全体を超電導化のために改造した後、2016年にファーストプラズマを着火する予定である。主力加熱装置である中性粒子入射装置(NBI)に関しては、100秒間入射することが求められている。既存のNBI装置の電源定格は1030秒であり、100秒化に向けて、改造のための設計と並行して、既存設備の限界性能を把握するための試験を実施している。本稿では、JT-60SAに向けたNBI用電源設備の改造及び限界性能試験結果について報告する。
梨本 裕晃*; 永翁 一代*; 勝山 千恵*; 角皆 潤*; 吉川 英樹; 浅野 貴博; 佐々木 祥人; 青木 和弘; 加藤 憲二*
no journal, ,
地下深部における原核生物群集の現存量や多様性,活性に関する知見を得ることは、地下圏の物質変換における原核生物の役割の解明や、放射性廃棄物の地層処分に対する安全評価において重要である。本研究では、地下圏におけるメタン生成菌の分布と活性を明らかにし、メタン生成が実際に起こる深度を推定することを目的とした。幌延地域では、先行研究により、幌延深地層研究センターの試錐孔より採取した深度500mの地下水中から、に近縁な塩基配列が検出され、現場温度である30
Cにおいて、メタン生成活性が確認された。そこで、本研究では、深度140mより採水した地下水を対象とした。原核生物群集の構成は16s-rRNA塩基配列を解析した。地下水中の溶存メタンの安定同位体比分析を進めた。基質を加えた嫌気培養により、メタン生成活性を推定した。地下水中の
の16s-rRNA塩基配列の分析によりメタノールを用いてメタン生成を行う、
に近縁な塩基配列が検出された。加えて、安定同位体比分析より、地下水中の溶存メタンは生物起源が示唆されたにもかかわらず、現場の温度(16
C)と35
Cの培養において、168日間培養を行ったがメタン生成活性は確認されなかった。
東内 惇志; 前田 宏治; 佐々木 新治; 勝山 幸三; 大谷 昭; 千金良 貴之*; 村田 裕俊*
no journal, ,
原子炉建屋内の遠隔除染技術の開発において、東京電力福島第一原子力発電所の1号機原子炉建屋1階南側床等から採取したコンクリートサンプル(以下「コアサンプル」と称する)の詳細分析を実施した。
佐々木 新治; 石見 明洋; 勝山 幸三; 前田 宏治; 十亀 求
no journal, ,
高速炉用制御棒の寿命は中性子吸収材である炭化ホウ素(BC)ペレットと被覆管の機械的相互作用(ACMI)の発生により制限されている。制御棒の長寿命化のため、ACMIを抑制する構造としてシュラウド管を採用したNaボンド型制御棒が開発され、照射後試験を実施してきている。前報では、シュラウド管の照射挙動を把握するための照射後試験としてX線CT試験による内部観察結果を報告した。今回は制御要素及びシュラウド管の変形挙動を詳細に把握するため、制御要素、シュラウド管の外観観察及び寸法測定を実施した。試験の結果、被覆管が健全であることを確認するとともに、シュラウド管の外観状況と変形状況を確認した。今後はシュラウド管の金相観察を行い、シュラウド管の破損状況を詳細に観察する予定である。