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赤沢 第輔; 佐々木 岳彦*; 長坂 将成*; 志賀 基之
Journal of Chemical Physics, 156(4), p.044202_1 - 044202_7, 2022/01
被引用回数:3 パーセンタイル:47.23(Chemistry, Physical)セルロースの水和構造は、分子レベルでのバイオマスセルロースの加水分解メカニズムの理解のために非常に重要である。本論文では、セルロースの2糖の単量体であるセロビオースの水溶液について、そのX線吸収分光法(XAS)スペクトルの測定と理論計算を組み合わせた研究について報告する。測定に関する項目では高解像度の炭素K端のXASスペクトルの測定について報告する。理論計算の項目では、第一原理分子動力学計算と励起状態計算を用いてXASのシミュレーションを求める手法と結果ついて論ずる。セロビオースのXASには289.3eV, 290.7eV, 293.6eVの3つのピークがあり、それぞれアルコール基,ヘミアセタール基,アルコール及びヘミアセタール基の両方に対応することがわかった。さらに、25Cから60Cまでの温度変化に対してスペクトルの高さが規則的に変化し、それがセロビオースと水分子の水素結合の数の変化を表していることがわかった。このスペクトルの変化は様々な環境におけるセルロースの水和構造を知るための情報として有用であると考えられる。
中野 政尚; 國分 祐司; 佐々木 剛志*; 武石 稔
Radioisotopes, 58(2), p.61 - 69, 2009/02
放射性同位元素(Cs)及び安定元素を用いて、ヘキサシアノ鉄(II)酸ニッケル-水酸化鉄(III)共沈法による海水中線核種分析方法の回収率確認実験を行った。添加したCsの99%をヘキサシアノ鉄(II)酸ニッケル沈殿に、Ce, Co, Mn, Ru, Zn, Zrの8894%を水酸化鉄(III)沈殿に回収できた。同法は、操作が短時間かつ簡単で、同時に複数件の分析も容易であること等、環境放射線モニタリングにおいて、非常に効率的で実用的な分析方法である。
黒岩 雅英*; 佐々木 優直*; 藤井 進*; 松本 信彦*; 荻原 徳男; 荒井 秀幸*
no journal, ,
3GeVシンクロトロンの真空システムにおいては、ビーム運転中の排気にTMPを使用する。そこでは、TMPとフォアラインポンプを制御するための真空計としてピラニ真空計を使用する。そのため、この真空計のセンサーヘッドには、30MGyという耐放射線性を有すること、並びに、振動等の機械的強度が要求される。また、ノイズ環境に強い必要がある。建家の制約条件から、ケーブル長も150mとなる。このような要求にこたえるピラニ真空計を開発し、実用化した。具体的には、センサーヘッドには耐放射線性の実証されている部材のみを使用した。また、制御に関しては、ケーブルの長さ対策として4端子法を採用した。さらに、ノイズ対策としては、定電流方式を採用し、測定範囲の拡大対策としては、電流の切り替え方式を取り入れた。
石橋 良*; 廣坂 和馬*; 柴田 昌利*; 佐々木 政名*; 土屋 暁之*; 根本 義之
no journal, ,
炭化ケイ素製燃料被覆管は事故時に高い耐熱性を期待しており、強度上の課題となりうる端栓接合部に対して事故時を想定した高温荷重に対する健全性の評価を目的に、端栓接合部での耐荷重を内圧負荷により評価する試験方法とともに、解析により荷重負荷時の端栓接合部での変形挙動を検討した。
山下 真一郎; Mohamad, A. B.; 井岡 郁夫; 根本 義之; 川西 智弘; 加治 芳行; 逢坂 正彦; 村上 望*; 大脇 理夫*; 佐々木 政名*; et al.
no journal, ,
日本の事故耐性燃料(ATF)研究開発プログラムは、軽水商用炉の炉心、燃料の評価及び実際の設計、研究開発の経験等を最大限に利用するために国内のプラントメーカ、燃料製造メーカ、大学などと協力し2015年より進められてきている。現在国内で検討されているATF候補材料は、潜在的にPWR及びBWRへの適用が期待できる炭化ケイ素/炭化ケイ素(SiC/SiC)複合材料、BWR向けに開発が進められている酸化物分散によって強化されたFeCrAl鋼、PWR向けCr-コーティングジルカロイ被覆管である。また、被覆管材料に加えて、SiC製のBWR用チャンネルボックスや事故耐性制御棒に関する研究開発も行われている。本講演では、ATFプログラムにおけるJAEAの役割を含めて、現在までの研究開発の進捗状況を概説する。
石橋 良*; 廣坂 和馬*; 柴田 昌利*; 佐々木 政名*; 根本 義之
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)製燃料被覆管には事故時に高い耐熱性を期待している。強度上の課題となりうる端栓接合部に対して事故時を想定した高温荷重に対する健全性の評価を目的に、解析により荷重負荷時の端栓接合部での変形挙動に及ぼす製造時における詳細構造寸法のばらつきの影響を検討した。その結果、接合材料を十分に充填することによって、想定される加工精度の範囲で間隔が大きくなっても、事故時の内外圧差8MPa程度に対応する荷重よりも高い強度を得る結果が得られた。
石橋 良*; 廣坂 和馬*; 池側 智彦*; 柴田 昌利*; 佐々木 政名*; 土屋 暁之*; Pham, V. H.; 倉田 正輝; 根本 義之
no journal, ,
炭化ケイ素(SiC)材料製被覆管を用いた燃料は、高温での安定性に伴う事故耐性が期待される一方、沸騰水型原子炉(BWR)で使用するためには多くの技術課題が残っている。その優れた耐熱性を活かし、BWRの構造と運転条件に適用させるため、SiC被覆管の要素技術の開発に取り組んでいる。その中で、耐食被覆および端栓接合のための技術を重点的に開発してきた。講演では詳細を紹介する。