検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 102 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Nuclear structure properties of $$^{193-200}$$Hg isotopes within large-scale shell model calculations

Sahoo, S.*; Srivastava, P. C.*; 清水 則孝*; 宇都野 穣

Physical Review C, 110(2), p.024306_1 - 024306_16, 2024/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)

G行列をもとにした有効相互作用であるKHEE相互作用を用いて、$$^{193-200}$$Hgの低励起状態の殻模型計算を行った。偶偶核の$$8^+$$$$10^+$$$$12^+$$の励起エネルギーが近いことなど、イラスト状態のエネルギー準位をよく再現した。また、$$2^+$$の電気四重極モーメントが正の値であることも再現し、オブレート変形していることを確かめた。イラスト状態間の$$E2$$遷移が一部強く抑制されているという現象について調べ、配位の変化によるものであることを示した。

論文

Large-scale shell model study of $$beta^-$$decay properties of $$N$$ = 126, 125 nuclei; Role of Gamow-Teller and first-forbidden transitions in the half-lives

Kumar, A.*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; Yuan, C.*; Srivastava, P. C.*

Physical Review C, 109(6), p.064319_1 - 064319_18, 2024/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:94.01(Physics, Nuclear)

極めて中性子の多い、中性子数126、125原子核の半減期はr過程元素合成の第3ピークに大きな影響を与えることが知られているが、その測定は未だに限られている。本研究ではこれらの半減期を大規模殻模型計算によって求めた。G行列をもとにしたKHHE相互作用を用い、ガモフテラー遷移と第一禁止遷移による半減期を系統的に得た。安定核近傍の実験値をよく再現することを確かめた。安定核付近では陽子が$$h_{11/2}$$軌道を多く占めているために、ガモフテラー遷移が強く抑制されるが、陽子数の減少とともにその寄与が主になることを予言した。

論文

New isomeric transition in $$^{36}$$Mg; Bridging the $$N = 20$$ and $$N = 28$$ islands of inversion

Madurga, M.*; Christie, J. M.*; Xu, Z.*; Grzywacz, R.*; Poves, A.*; King, T.*; Allmond, J. M.*; Chester, A.*; Cox, I.*; Farr, J.*; et al.

Physical Review C, 109(6), p.L061301_1 - L061301_6, 2024/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)

ミシガン州立大学の国立超伝導サイクロトロン研究所にて$$^{48}$$Caからのフラグメンテーション反応によって中性子過剰核$$^{36}$$Mgを生成、分離し、そのアイソマーを探した。その結果、168keVのガンマ線を出して$$2^+$$に半減期約90nsで脱励起するアイソマーを発見した。その性質を議論するため、大規模殻模型計算の結果と比較した。Mg同位体では中性子数20から28領域にかけて広く変形核となることが知られているが、理論的には、前者の領域は$$sd$$殻から2個の中性子が励起することによって変形し、後者の領域は中性子数28の殻ギャップからの中性子励起によって変形する。$$^{36}$$Mgはその中間に位置し、両者の状態が近くに存在することで、励起エネルギーの低い$$0^+$$が出現すると理解される。

論文

Low spin spectroscopy of neutron-rich $$^{43,44,45}$$Cl via $$beta^-$$ and $$beta n$$ decay

Tripathi, V.*; Bhattacharya, S.*; Rubino, E.*; Benetti, C.*; Perello, J. F.*; Tabor, S. L.*; Liddick, S. N.*; Bender, P. C.*; Carpenter, M. P.*; Carroll, J. J.*; et al.

Physical Review C, 109(4), p.044320_1 - 044320_15, 2024/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)

ミシガン州立大学の国立超伝導サイクロトロン研究所において$$^{48}$$Caのフラグメンテーション反応によって中性子過剰核$$^{43,45}$$Sを生成し、そこからのベータ崩壊および遅発中性子放出ベータ崩壊によって$$^{43,44,45}$$Clの励起状態を得た。得られた実験データをSDPFSDG-MU相互作用を用いた大規模殻模型計算と比較し、よい一致を得た。

論文

Onset of collectivity for argon isotopes close to $$N=32$$

Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; Holt, J. D.*; Hu, B. S.*; et al.

Physical Review C, 109(3), p.034312_1 - 034312_15, 2024/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:72.68(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIビームファクトリーにて中性子過剰核$$^{50}$$Arビームからの1中性子ノックアウト反応実験を行い、$$^{49}$$Arのエネルギー準位および分光学的因子を導出した。特に、第一励起状態の$$1/2^-$$への分光学的因子が大きいことから、始状態の$$^{50}$$Arの基底状態において中性子が$$p_{1/2}$$軌道を多く占めていることがわかった。これは、中性子数32がよい魔法数として知られる$$^{52}$$Caとは異なった性質であり、カルシウムからアルゴンへと陽子が2個減ることで閉殻構造が大きく崩れることが明らかになった。

論文

Photoneutron emission cross sections for $$^{13}$$C

宇都宮 弘章*; Goriely, S.*; 木村 真明*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; Tveten, G. M.*; Renstr${o}$m, T.*; 有泉 高志*; 宮本 修治*

Physical Review C, 109(1), p.014617_1 - 014617_7, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)

ニュースバルのレーザー逆コンプトン散乱光を使って、$$^{13}$$Cの光中性子放出断面積を測定した。これまで実験的な不定性が大きかった、巨大共鳴の裾にあたるエネルギー領域にピーク構造があることを確認した。その結果を大規模殻模型計算、反対称化分子動力学計算と比較し、このピーク構造を含む、光核反応断面積をよく再現することがわかった。

論文

Systematic shell-model study of $$^{99-129}$$Cd isotopes and isomers in neutron-rich $$^{127-131}$$In isotopes

Patel, D.*; Srivastava, P. C.*; 清水 則孝*; 宇都野 穣

Physical Review C, 109(1), p.014310_1 - 014310_16, 2024/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:72.68(Physics, Nuclear)

大規模殻模型計算を使って、$$^{99-129}$$Cdの奇核のエネルギー準位と$$^{127-131}$$Inで知られている核異性体を計算した。知られている準位構造をよく再現した。さらに、Cd同位体において系統的に測定されている、$$11/2^-_1$$状態の電気的四重極モーメントに着目し、その中性子数に対する変化を調べた。これまでは、対相関が強い極限でよいとされる、セニョリティ描像によってこれらの四重極モーメントの値の変化が理解されてきた。大規模殻模型計算の結果、セニョリティ量子数はよくなく、変形が発達していることがわかった。四重極モーメントの変化は変形した原子核の回転軸方向を特徴づける$$K$$量子数の変化によって理解されるという新しい描像を提示した。

論文

Parity assignment for low-lying dipole states in $$^{58}$$Ni

静間 俊行*; Omer, M.; 早川 岳人*; 湊 太志*; 松葉 俊哉*; 宮本 修治*; 清水 則孝*; 宇都野 穣

Physical Review C, 109(1), p.014302_1 - 014302_7, 2024/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:88.12(Physics, Nuclear)

Low-lying dipole states in the singly closed-shell nucleus $$^{58}$$Ni were studied via nuclear resonance fluorescence experiments using a quasi-monoenergetic, linearly polarized photon beam. The parity quantum numbers of the dipole states were determined by the intensity asymmetry of resonantly scattered $$gamma$$-rays with respect to the polarization plane of the incident photon beam. The electric and magnetic dipole (E1 and M1) strengths at excitation energies between 5.9 and 9.8 MeV were obtained based on dipole strengths taken from literature. The E1 and M1 strength distributions were compared with large-scale shell-model predictions in the $$fp$$-shell using the SDPFSDG-MU interaction.

論文

Observation of collective modes of excitations in $$^{59}$$Co, $$^{59}$$Ni, and $$^{61}$$Co and the influence of the $$g_{9/2}$$ orbital

Ajayi, S.*; Tripathi, V.*; Rubino, E.*; Bhattacharya, S.*; Baby, L. T.*; Lubna, R. S.*; Benetti, C.*; Wibisono, C.*; Wheeler, M. B.*; Tabor, S. L.*; et al.

Physical Review C, 109(1), p.014305_1 - 014305_21, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)

フロリダ州立大学のタンデム加速器にて$$^{59}$$Co, $$^{59}$$Niと$$^{61}$$Coの励起状態を生成し、そこからの脱励起ガンマ線からエネルギー準位を得た。$$^{59}$$Coについては$$31/2^{(+)}$$までの、$$^{59}$$Niについては$$(41/2^+)$$までの高スピン状態が得られた。これらの結果を$$pf$$殻から$$g_{9/2}$$-$$d_{5/2}$$軌道に1個までの励起を許す大規模殻模型計算と比較した結果、スピンがかなり大きなもの以外のイラスト状態の励起エネルギーをよく再現した。再現できなかった高スピン状態は、多粒子多空孔励起が主であると考えられる。また、殻模型計算からは、これらの高スピン状態のいくつかは$$M1$$遷移強度が強い$$M1$$バンドと考えられる。

論文

Evaluations of uncertainties in simulations of propagation of ultrahigh-energy cosmic-ray nuclei derived from microscopic nuclear models

木戸 英治*; 稲倉 恒法*; 木村 真明*; 小林 信之*; 長瀧 重博*; 清水 則孝*; 民井 淳*; 宇都野 穣

Astroparticle Physics, 152, p.102866_1 - 102866_12, 2023/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:38.66(Astronomy & Astrophysics)

宇宙からは$$10^{20}$$eVにもなる超高エネルギー宇宙線が降ってくるが、その天文学的起源は明らかになっていない。何らかの理由で非常に強く加速された原子核が宇宙背景輻射との相互作用を受け、地球に到達するとされているが、加速された原子核と宇宙背景輻射との相互作用(静止系ではMeV単位のガンマ線との相互作用に相当)が完全にはわかっていないために、もともとの粒子の性質を評価しにくいという問題点があった。この論文では、光核反応模型として、TALYSコードに入っている標準的に使われているものと乱雑位相近似計算によるものを使い、その両者から得られる宇宙線のスペクトルを比較した。その結果、両者には無視できない差があり、光核反応断面積を測定あるいは理論計算によって正確に得る必要があることがわかった。

論文

PANDORA Project for the study of photonuclear reactions below $$A=60$$

民井 淳*; Pellegri, L.*; S$"o$derstr$"o$m, P.-A.*; Allard, D.*; Goriely, S.*; 稲倉 恒法*; Khan, E.*; 木戸 英治*; 木村 真明*; Litvinova, E.*; et al.

European Physical Journal A, 59(9), p.208_1 - 208_21, 2023/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:69.58(Physics, Nuclear)

光核反応は原子核構造の観点からも応用の観点からも重要であるにも関わらず、その反応断面積は未だに不定性が大きい。近年、超高エネルギー宇宙線の起源を探るために、鉄よりも軽い原子核の光核反応断面積を正確に知る必要が指摘されている。この状況を打破するため、原子核物理の実験、理論、宇宙物理の共同研究となるPANDORAプロジェクトが始まった。本論文はその計画の概要をまとめたものである。原子核実験ではRCNP、iThembaによる仮想光子実験とELI-NPによる実光子実験などが計画されている。原子核理論では、乱雑位相近似計算、相対論的平均場理論、反対称化分子動力学、大規模殻模型計算などが計画されている。これらで得られた信頼性の高い光核反応データベースと宇宙線伝搬コードを組み合わせ、超高エネルギー宇宙線の起源の解明に挑む。

論文

First observation of $$^{28}$$O

近藤 洋介*; Achouri, N. L.*; Al Falou, H.*; Atar, L.*; Aumann, T.*; 馬場 秀忠*; Boretzky, K.*; Caesar, C.*; Calvet, D.*; Chae, H.*; et al.

Nature, 620(7976), p.965 - 970, 2023/08

 被引用回数:21 パーセンタイル:95.78(Multidisciplinary Sciences)

非常に中性子が過剰な原子核$$^{28}$$Oは、陽子、中性子ともに魔法数であることから古くからその性質に興味が持たれていたが、酸素の最後の束縛核$$^{24}$$Oよりも中性子が4個も多いため、これまで観測されてこなかった。この論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{29}$$Fからの1陽子ノックアウト反応によって$$^{28}$$Oを生成し、そこから放出される中性子を測定することによって初めてその観測に成功した。核構造の観点からは、$$^{28}$$Oでは二重閉殻が保たれているか興味が持たれていたが、実験で得られた分光学的因子が殻模型計算で予言されて程度の大きいことから、閉殻構造をもたない可能性が高いことがわかった。

論文

Shape transition of Nd and Sm isotopes and the neutrinoless double-$$beta$$-decay nuclear matrix element of $$^{150}$$Nd

角田 佑介*; 清水 則孝*; 大塚 孝治*

Physical Review C, 108(2), p.L021302_1 - L021302_6, 2023/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)

$$^{150}$$Ndは二重ベータ崩壊が起こる原子核であり、その核行列要素を理論的に見積もることは重要である。ここでは準粒子真空殻模型計算法を用いてその行列要素を計算した。その値は4程度の比較的大きな値となったが、親核と娘核の形の混合がその値に重要な値を及ぼすことがわかった。

論文

Level structures of $$^{56,58}$$Ca cast doubt on a doubly magic $$^{60}$$Ca

Chen, S.*; Browne, F.*; Doornenbal, P.*; Lee, J.*; Obertelli, A.*; 角田 佑介*; 大塚 孝治*; 茶園 亮樹*; Hagen, G.*; Holt, J. D.*; et al.

Physics Letters B, 843, p.138025_1 - 138025_7, 2023/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:87.41(Astronomy & Astrophysics)

$$^{57,59}$$Scからの1陽子ノックアウト反応を用いて、$$^{56}$$Caと$$^{58}$$Caのガンマ崩壊を観測した。$$^{56}$$Caでは1456(12)keVの$$gamma$$線遷移が、$$^{58}$$Caでは1115(34)keVの遷移が観測された。どちらの遷移も暫定的に$$2^{+}_{1} rightarrow 0^{+}_{gs}$$と割り当てられた。有効核子間相互作用をわずかに修正した広い模型空間での殻模型計算では、$$2^{+}_{1}$$準位エネルギー、2中性子分離エネルギー、反応断面積が実験とよく一致し、N=34閉殻の上に新しい殻が形成されていることを裏付けた。その構成要素である$$0_{f5/2}$$$$0_{g9/2}$$軌道はほぼ縮退しており、これは$$^{60}$$Caが二重魔法核である可能性を排除し、Ca同位体のドリップラインを$$^{70}$$Caあるいはそれ以上にまで広げる可能性がある。

論文

Intruder configurations in $$^{29}$$Ne at the transition into the island of inversion; Detailed structure study of $$^{28}$$Ne

Wang, H.*; 安田 昌弘*; 近藤 洋介*; 中村 隆司*; Tostevin, J. A.*; 緒方 一介*; 大塚 孝治*; Poves, A.*; 清水 則孝*; 吉田 数貴; et al.

Physics Letters B, 843, p.138038_1 - 138038_9, 2023/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:69.58(Astronomy & Astrophysics)

$$^{29}$$Neからの1中性子除去反応を用いて、$$^{28}$$Neの詳細な$$gamma$$線分光を行った。平行運動量分布の解析に基づき、$$^{28}$$Neの準位構造とスピンパリティを決定し、初めて負のパリティ状態を同定した。測定された断面積と運動量分布から、N=20とN=28のシェルギャップの消失の証拠となる有意なintruder p-wave強度が明らかになった。束縛状態については、弱いf-waveの可能性のある強度が観測された。いくつかの有効相互作用を用いた大規模殻模型計算では、実験的に観測された大きなp-wave強度と小さなf-wave強度は再現されず、Ne同位体に沿った反転の島への遷移の完全な理論的記述への挑戦が続いていることを示している。

論文

Coexistence of single-particle and collective excitation in $$^{61}$$Ni

Bhattacharya, S.*; Tripathi, V.*; Rubino, E.*; Ajayi, S.*; Baby, L. T.*; Benetti, C.*; Lubna, R. S.*; Tabor, S. L.*; D$"o$ring, J.*; 宇都野 穣; et al.

Physical Review C, 107(5), p.054311_1 - 054311_17, 2023/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:55.67(Physics, Nuclear)

フロリダ州立大学の加速器にて、$$^{50}$$Ti($$^{14}$$C, 3$$n$$)反応を用いて$$^{61}$$Niの高スピン励起状態を生成し、そこからの脱励起ガンマ線を測定してエネルギー準位を得た。さらに、DCO比と偏極非対称の測定データから、それぞれのエネルギー準位のスピンパリティを決定した。その結果、4つのバンド構造を得た。そのうちの2つは隣り合うエネルギー準位間の角運動量の差が1である、$$Delta J=1$$バンドであることがわかった。大規模殻模型計算によってエネルギー準位と電磁遷移強度を計算したところ、2つのバンドは理論計算とよく一致し、1つは$$Delta J=1$$$$M1$$遷移行列要素が強い$$M1$$バンド、もう1つは$$Delta J=2$$$$E2$$遷移行列要素が比較的強い$$E2$$バンドであることがわかった。ニッケル原子核は球形核であるが、高スピンになると空間的対称性が破れた状態が出現するという知見が得られた。

論文

Large collectivity in $$^{29}$$Ne at the boundary of the island of inversion

Revel, A.*; Wu, J.*; 岩崎 弘典*; Ash, J.*; Bazin, D.*; Brown, B. A.*; Chen, J.*; Elder, R.*; Farris, P.*; Gade, A.*; et al.

Physics Letters B, 838, p.137704_1 - 137704_7, 2023/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:69.58(Astronomy & Astrophysics)

中性子数20近傍の中性子過剰核は、魔法数20が消滅して原子核が大きく変形していることが知られており、その魔法数が消滅する領域は逆転の島と呼ばれている。$$^{29}$$Neは中性子数19で逆転の島の境界線上に位置するとされてきたが、その変形度は不明だった。ミシガン州立大学の国立サイクロトロン研究所にて$$^{29}$$Neのクーロン励起反応実験を行った結果、931keVの励起状態への$$B(E2)$$値が163$$e^2$$fm$$^4$$と大きな値となり、大きく変形していることが確かめられた。この実験結果をよく使われているいくつかの殻模型計算と比較したところ、大きな$$B(E2)$$値は概ね再現するものの、励起エネルギーの一致は不十分であり、理論の改善が必要であるとわかった。

論文

$$beta^-$$ decay of exotic P and S isotopes with neutron number near 28

Tripathi, V.*; Bhattacharya, S.*; Rubino, E.*; Benetti, C.*; Perello, J. F.*; Tabor, S. L.*; Liddick, S. N.*; Bender, P. C.*; Carpenter, M. P.*; Carroll, J. J.*; et al.

Physical Review C, 106(6), p.064314_1 - 064314_14, 2022/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:58.74(Physics, Nuclear)

ミシガン州立大学の国立超伝導サイクロトロン研究所にて、中性子過剰なリン、硫黄同位体を生成し、そこからのベータ崩壊半減期および娘核の励起準位を測定した。$$^{42}$$Pの崩壊によって得られるエネルギー準位から、この原子核の基底状態は$$2^-$$あるいは$$3^-$$であることが示唆された。中性子数が偶数の硫黄同位体からの崩壊様式を系統的に調べた結果、中性子数が増えるにつれてガモフテラー遷移強度の大きな準位の励起エネルギーが高くなることがわかった。これは、大規模殻模型計算によって予言されている現象に一致する。

論文

Electric monopole transition from the superdeformed band in $$^{40}$$Ca

井手口 栄治*; Kib$'e$di, T.*; Dowie, J. T. H.*; Hoang, T. H.*; Kumar Raju, M.*; 青井 考*; Mitchell, A. J.*; Stuchbery, A. E.*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; et al.

Physical Review Letters, 128(25), p.252501_1 - 252501_6, 2022/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:58.65(Physics, Multidisciplinary)

始状態と終状態のスピンパリティが$$0^+$$間の遷移は、電気単極遷移と呼ばれるガンマ線放出が禁止されている特殊な電磁遷移しか起こらない。$$0^+$$状態は偶偶核の変形バンドのバンドヘッドであることから、電気単極遷移は古くから原子核の変形を知るための重要な手がかりとされてきた。その遷移の行列要素は通常、2準位模型によって始状態と終状態間の変形度の差と両者の混合の程度という2つの量で理解される。本研究では、$$^{40}$$Caの$$0^+_3$$から$$0^+_1$$へ遷移する寿命をオーストラリア国立大学にて測定した。これによって得られた電気単極遷移行列要素は比較的軽い原子核で知られている値よりも著しく小さいことがわかった。その電気単極遷移行列要素が抑制されるメカニズムとして、3つの変形した状態が混合することに伴う波動関数の打ち消しという、これまで考慮されてこなかった要因が重要であることが大規模殻模型計算の結果からわかった。

論文

$$alpha$$-clustering in atomic nuclei from first principles with statistical learning and the Hoyle state character

大塚 孝治; 阿部 喬*; 吉田 亨*; 角田 佑介*; 清水 則孝*; 板垣 直之*; 宇都野 穣; Vary, J. P.*; Maris, P.*; 上野 秀樹*

Nature Communications (Internet), 13, p.2234_1 - 2234_10, 2022/04

AA2021-0861.pdf:3.07MB

 被引用回数:39 パーセンタイル:96.93(Multidisciplinary Sciences)

多くの原子核では核子の独立粒子模型がよい近似であり、それが原子核構造の出発点となっているが、一部の軽い原子核では陽子2個と中性子2個からなるアルファ粒子が局在しているアルファクラスターを構成要素としてもよいと考えられている。しかしながら、アルファクラスターそのものを観測することは困難であり、それがどの程度よい近似なのかは軽い核を理解する上で重要である。本研究では、核力から出発した第一原理モンテカルロ殻模型計算により、ベリリウム同位体および炭素12の多体波動関数を得た。物体固定系での密度分布の計算結果から、ベリリウム同位体では2個のアルファクラスターが局在していることを示した。また、炭素12では基底状態は比較的液滴模型に近く、ホイル状態として知られる第一励起$$0^+$$状態はアルファクラスターと液滴状態が混合したクロスオーバーとしてとらえられることがわかった。これらの解析に、デンドログラムという統計的学習手法が有効であることもわかった。

102 件中 1件目~20件目を表示