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御園生 敏治; 中西 貴宏; 眞田 幸尚; 尻引 武彦; 卜部 嘉*; 鶴田 忠彦
JAEA-Research 2022-010, 134 Pages, 2023/02
東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所(1F)の事故が発生し、多量の放射性物質が1F周辺に沈着した。日本原子力研究開発機構では、事故後、放射性物質の動態研究を継続して実施している。本報告書は、令和3年度における、近沿岸海域等における放射性物質の状況調査を実施した成果をまとめたものである。具体的には、福島沿岸域57地点において柱状試料を採取し、海底土への放射性セシウムの蓄積状況を示した。さらに海底地形・海底土分布調査を実施し、地形と堆積物の分布状況を把握した。また、河川前面における海底土表層の放射性セシウム濃度の水平分布を計測した。放射性物質の水産物への影響の基礎情報として、魚類の分布状況を調査した。さらに、無人観測船を使用した採水及び採泥の実証試験を実施した。得られた結果より1F前面海域における海底土に含まれる放射性物質の分布と動態について推定を行った。
御園生 敏治; 中西 貴宏; 尻引 武彦; 長尾 誠也*; 落合 伸也*; 眞田 幸尚; 鶴田 忠彦
月刊海洋, 54(11), p.558 - 561, 2022/11
福島県沿岸域において、河口周辺と沿海域にセジメントトラップを設置し、河川出水時の沈降粒子を捕集した。河口周辺では、河川の放射性セシウム流出量に連動した沈降粒子の放射性セシウム濃度やマスフラックスの変動が観測された。
御園生 敏治; 中西 貴宏; 鶴田 忠彦; 尻引 武彦; 眞田 幸尚
Marine Pollution Bulletin, 178, p.113597_1 - 113597_9, 2022/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Environmental Sciences)福島県沖の沿岸域における放射性セシウム(Cs)の将来的な分布を推定するためには、河川からの流入と海底堆積物からの再浮遊による二次的な移動を評価することが不可欠である。特に、河川から流入した
Csのほとんどは海水中に溶出せず、堆積するため、河川からの流入影響を無視することはできない。2017年2月から2018年2月にかけて、請戸川河口付近(福島県)に2つの係留系を設置した。1つ目にはセジメントトラップシステムを取り付け、2台目には濁度センサーと流速センサーを取り付けた。マスフラックスに対する再懸濁と河川からの流入の寄与を重回帰式で定量的に評価した。その結果、再懸濁は近海における
Csの二次的な移動の79%-83%を引き起こし、一方、河川からの
Csの堆積物への流入の影響は年間7%に過ぎないことが明らかになった。
御園生 敏治; 中西 貴宏; 眞田 幸尚; 尻引 武彦; 卜部 嘉*; 鶴田 忠彦
JAEA-Research 2021-004, 214 Pages, 2021/11
東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所(1F)の事故が発生した後、原子力規制庁からの委託を受け、令和2年度に近沿岸海域等における放射性物質の状況調査を実施した。本報告書は、調査により得られた成果をまとめたものである。海水及び海底土のモニタリング結果から調査地点と頻度の適正化に関する評価手法を提示し、効率的かつ効果的な海域モニタリングの在り方について検討した。また、福島沿岸域70地点において柱状試料を採取し、海底土への放射性セシウムの蓄積状況を示した。さらに放射性セシウムの河川からの流入評価のため、沿岸域にセジメントトラップを設置して沈降物を採取するとともに、河川前面における海底土表層の放射性セシウム濃度の水平分布を計測した。平成25年度から平成30年度までに実施された曳航式放射線モニタリングデータについて、天然の放射性核種を考慮した再解析を実施し、沿岸域の海底土における放射性セシウム分布推定図の精度向上を試みた。また、1F沖合のシルトバンド帯にて、海底地形・海底土分布調査を実施し、地形と堆積物の分布状況を把握した。得られた結果より1F前面海域における海底土に含まれる放射性物質の分布と動態について推定を行った。
眞田 幸尚; 卜部 嘉*; 御園生 敏治; 尻引 武彦; 中西 貴宏; 渡辺 勇輔; 鶴田 忠彦
Scientific Reports (Internet), 11(1), p.23175_1 - 23175_13, 2021/11
被引用回数:1 パーセンタイル:14.15(Multidisciplinary Sciences)2011年3月15日の福島第一原子力発電所(FDNPP)の事故後、大量の揮発性放射性核種が大気と水圏に放出された。堆積物中の放射性セシウムのモニタリングは、環境中の放射性セシウムの挙動と影響を評価するために重要である。この研究では、FDNPP周辺の表層堆積物中の放射性セシウムの分布を、曳航式ガンマ線検出システムからの定期的な調査データを使用して放射性セシウムマップとして視覚化した。
御園生 敏治; 鶴田 忠彦; 尻引 武彦; 中西 貴宏; 長尾 誠也*; 落合 伸也*; 眞田 幸尚
Journal of Coastal Research, 114(SI), p.315 - 319, 2021/10
被引用回数:1 パーセンタイル:18.41(Environmental Sciences)福島県沿岸域における将来の放射性セシウムの動態とその分布を理解するためには、河川からの放射性セシウムの供給を評価することが重要である。しかし、洪水時の沿岸域における懸濁態セシウムの動態に関する研究は少ないのが現状である。豪雨を伴う台風(ブアロイ)が福島県を襲った際にセジメントトラップで捕集された沈降粒子のCs濃度を測定した結果、河川前に設置された観測点では、
Cs濃度が上昇する傾向を示した。しかしながら、台風の2日後に捕集した試料の
Cs濃度は、台風前とほぼ同じ水準であった。そのため、豪雨期間の沿岸地域への河川の影響は非常に限られていることが示唆された。
鶴田 忠彦; 尻引 武彦; 御園生 敏治; 中西 貴宏; 眞田 幸尚; 卜部 嘉*
Journal of Coastal Research, 114(SI), p.320 - 324, 2021/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Environmental Sciences)福島県沿岸域の海底土中の放射性セシウム(Cs)の移動挙動の評価にあたっては、河川から供給される放射性Csの影響評価が必須である。河川からの供給の影響が大きい河川河口の近傍では、沖合と比較して海底土中の放射性Csの分布層厚が大きいことから、海底土中の鉛直方向のプロファイルを把握することが重要である。そこで、最大100cm程度の鉛直方向の海底土が採取可能な手法により調査を行い、海底土中の放射性Csの鉛直分布とその経時変化に関する情報を取得した。調査の結果、2015年から2019年にかけて、鉛直方向全般にわたって放射性Cs濃度及び放射性Cs量の低下が確認されるとともに、放射性Csの深さ方向への移動は確認されなかった。河川河口の近傍では、台風等に伴う河川高水後に、海底土中の放射性Cs濃度が増加する事例が報告される場合があるものの、その影響は一時的であり、少なくとも年オーダーでは、海底土中の放射性Csは低減傾向にあると考えられる。
御園生 敏治; 鶴田 忠彦; 中西 貴宏; 眞田 幸尚; 尻引 武彦; 宮本 賢治*; 卜部 嘉*
JAEA-Research 2020-008, 166 Pages, 2020/10
東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所(1F)の事故が発生した後、原子力規制庁からの委託を受け、平成31年度に近沿岸海域等における放射性物質の状況調査を実施した。本報告書は、平成31年度に実施した調査により得られた結果をまとめたものである。1F近傍の近沿岸海域における海水・海底土の今後の中長期的な放射性物質濃度調査の在り方について、科学的根拠に基づき、「海域モニタリングの進め方」に必要な考え方の整理を行った。中長期的な調査方法を決めるために必要な基礎情報として、海底地形・海底土分布調査を実施し、海底の地形と底質の粒度分布の関連性も把握を試みた。さらに、採泥調査を行い、福島県沿岸域において柱状試料を採取し、放射性セシウム濃度を分析した。河川から流入する懸濁物質に含まれる放射性セシウムの動態を把握するため、セジメントトラップを用いて沈降物を採取し、放射性セシウム濃度を測定した。また、放射性セシウムの河川からの流入評価のために河川前面の海底土表層の放射性セシウム濃度の計測を実施した。得られた結果より1F前面海域の海底土の放射性物質分布の動態について推定を行った。さらに、平成25年度から実施していた曳航式モニタリングデータの再解析を実施し、沿岸域における放射性セシウム分布推定図の精度向上を試みた。
御園生 敏治; 中西 貴宏; 鶴田 忠彦; 尻引 武彦; 長尾 誠也*; 落合 伸也*; 眞田 幸尚
no journal, ,
福島第一原子力発電所の事故が発生し、多量の放射性セシウム(RCs)が飛散し、周辺環境に沈着した。事故から10年が過ぎた現在、沿岸域へのRCsの負荷は、海底堆積物からの再懸濁と河川を通じた陸域流入が考えられる。RCsの動態理解のためには、陸域負荷の定量化が重要である。本研究では、沿岸域にセジメントトラップを設置し、沈降粒子のRCs濃度及びマスフラックスを測定した。また、沈降粒子の炭素窒素比,炭素安定同位体比を測定し、陸域負荷の影響評価を試みた。その結果、低気圧や台風のようなイベント時はRCsもしくはマスフラックスが上昇する傾向を示した。また、炭素窒素比,炭素安定同位体比より、陸域負荷の影響が強くなる傾向を示した。
御園生 敏治; 鶴田 忠彦; 中西 貴宏; 尻引 武彦; 眞田 幸尚
no journal, ,
福島第一原子力発電所(1F)から放射性物質が放出され、周辺地域に沈着した。海域においては、河川を介した陸域からの放射性セシウムの輸送が主になると考えられる。この傾向は、台風などで河川水位が上昇する場合に顕著である。そのため、沿岸域において、河川の影響を評価することが重要である。本研究では、セジメントトラップを用いて、沿岸域の沈降粒子を捕集し、放射性セシウムの動態を検討した。
御園生 敏治; 舟木 泰智; 中西 貴宏; 鶴田 忠彦; 尻引 武彦; 眞田 幸尚
no journal, ,
台風ハギビス(2019年10月1112日)およびその後の台風ブアロイ(2019年10月24
25日)は、福島地方にかなりの水害をもたらした。請戸川は、FDNPP事故により
Csの沈着が多い集水域である。このため、河川から流出した懸濁態Csによって、海底堆積物への影響が懸念された。調査した結果、大規模出水から2年後の海底堆積物中の
Cs濃度は、河川氾濫前よりも高いことが明らかになった。今後、継続的なモニタリングにより、メカニズムの詳細を明らかにしていく予定である。
Chaboche, P.-A.*; 脇山 義史*; 高田 兵衛*; 和田 敏裕*; Evrard, O.*; 御園生 敏治; 尻引 武彦; 舟木 泰智
no journal, ,
Following the Fukushima-Daiichi Nuclear Power Plant (FDNPP) accident in March 2011, large quantities of radionuclides in general, and radiocaesium (Cs) in particular, were emitted in terrestrial and marine environments of Fukushima Prefecture. Although
Cs activity in these environments has decreased since the accident, the secondary inputs via the rivers draining and eroding the main terrestrial radioactive plume were shown to sustain high level of
Cs in riverine and coastal sediments, which are likely deposited off the coasts of the Prefecture. Accordingly, quantifying the riverine sources of sediment deposited along the coast and characterizing its spatial and depth distribution, as well as its physico-chemical properties, is of the utmost importance to ensure the safety of fishery products and anticipate the environmental fate of radiocaesium. To conduct this project, coastal sediment cores (n=6) from 26 to 60cm depth were collected during cruise campaigns between July and September 2022 at the Ota, Niida and Ukedo river mouths. In this presentation, we report preliminary results regarding the spatial and depth distribution of radiocaesium activities in these sediment cores. Finally, we will discuss the main challenges identified so far to design and implement a sediment tracing method along the coast of the Fukushima Prefecture.