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論文

High reactivity of H$$_{2}$$O vapor on GaN surfaces

角谷 正友*; 隅田 真人*; 津田 泰孝; 坂本 徹哉; Sang, L.*; 原田 善之*; 吉越 章隆

Science and Technology of Advanced Materials, 23(1), p.189 - 198, 2022/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:48.81(Materials Science, Multidisciplinary)

GaNは、パワーエレクトロニクスデバイスとして注目される材料である。GaNの表面酸化の理解は、金属-酸化膜-半導体(MOS)デバイスを改善するために重要である。本研究では、GaNの結晶面(+c,-c,m-面)毎の酸化特性を、リアルタイムXPSとDFT-MDシミュレーションによって調べた。その結果、H$$_{2}$$OとGaN表面との間のスピン相互作用によりH$$_{2}$$O蒸気が最も高い反応性を示すことがわかった。m面では、化学吸着が支配的であった。本研究は、Al$$_{x}$$Ga$$_{1-x}$$N原子層成膜時に意図しない酸化を防ぐために、H$$_{2}$$OおよびO$$_{2}$$以外の酸化剤ガスを使用する必要があることを示唆している。

論文

High temperature gas-cooled reactors

武田 哲明*; 稲垣 嘉之; 相原 純; 青木 健; 藤原 佑輔; 深谷 裕司; 後藤 実; Ho, H. Q.; 飯垣 和彦; 今井 良行; et al.

High Temperature Gas-Cooled Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.5, 464 Pages, 2021/02

本書は、原子力機構における今までの高温ガス炉の研究開発の総括として、HTTRの設計、燃料、炉内構造物や中間熱交換器などの要素技術の開発、出力上昇試験、950$$^{circ}$$Cの高温運転、安全性実証試験などの運転経験及び成果についてまとめたものである。また、HTTRでの知見をもとに、商用炉の設計、高性能燃料、ヘリウムガスタービン、ISプロセスによる水素製造などの要素技術開発の現状について記述しており、今後の高温ガス炉の開発に非常に有用である。本書は、日本機械学会の動力エネルギーシステム部門による化石燃料及び原子力によるエネルギーシステムの技術書のシリーズの一冊として刊行されるものである。

論文

Dynamic observation and theoretical analysis of initial O$$_{2}$$ molecule adsorption on polar and $$m$$-plane surfaces of GaN

角谷 正友*; 隅田 真人*; 浅井 祐哉*; 田村 亮*; 上殿 明良*; 吉越 章隆

Journal of Physical Chemistry C, 124(46), p.25282 - 25290, 2020/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:47.05(Chemistry, Physical)

O$$_{2}$$分子ビームによるGaN表面[極性Ga面(+c), N面(-c)および無極性(10$$bar{1}$$0)($$m$$)面]の初期酸化をリアルタイム放射光X線光電子分光法およびDFT分子動力学計算によって調べた。三重項O$$_{2}$$が+c面のブリッジ位置において解離または化学吸着し、N終端-c面では、O$$_{2}$$分子は解離化学吸着のみであることが分かった。$$m$$面では、O$$_{2}$$の解離吸着が支配的であるが、極性表面に吸着したO$$_{2}$$分子の結合長および角度が異なることが分かった。スピンと極性を考慮した計算モデルが金属酸化物とGaNのデバイス界面の理解に有用であることが分かった。

論文

Complex chemistry with complex compounds

Eichler, R.*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Chiera, N. M.*; Di Nitto, A.*; Dressler, R.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Even, J.*; Fangli, F.*; Goetz, M.*; et al.

EPJ Web of Conferences, 131, p.07005_1 - 07005_7, 2016/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:72.98(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

近年、物理的な前段分離装置を活用することにより、超重元素の比較的不安定な単一分子の合成と研究が気相化学研究によって可能になった。非常に揮発性の高い106番元素のヘキサカルボニル錯体Sg(CO)$$_{6}$$の合成は最近の大きな成果である。この成功を受けて、中心金属原子と周囲の配位子間の第一乖離エネルギーの測定を第2世代の実験として実施した。管状の分解反応装置を用いた手法を開発し、短寿命のMo(CO)$$_{6}$$, W(CO)$$_{6}$$, Sg(CO)$$_{6}$$錯体に適用することに成功した。

論文

Decomposition studies of group 6 hexacarbonyl complexes, 1; Production and decomposition of Mo(CO)$$_6$$ and W(CO)$$_6$$

Usoltsev, I.*; Eichler, R.*; Wang, Y.*; Even, J.*; Yakushev, A.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; et al.

Radiochimica Acta, 104(3), p.141 - 151, 2016/03

 被引用回数:31 パーセンタイル:94.91(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

周期表第6族元素で最も重いSgのヘキサカルボニル錯体の熱的安定性を調べることを目指して、短寿命MoおよびW同位体を用いてヘキサカルボニル錯体を合成し、その合成および解離条件を調べた。チューブ状の反応装置を用いてヘキサカルボニル錯体を解離させ、第1解離エネルギーを導出できるかテストした。第6族元素のヘキサカルボニル錯体の解離を調べるには、反応表面として銀が最適であることがわかった。Mo(CO)$$_6$$およびW(CO)$$_6$$の解離が起こる反応表面温度は、それらの第1解離エネルギーと相関があることがわかり、この方法を用いてSg(CO)$$_6$$の第1解離エネルギーを決定できる見通しを得た。

論文

Production of $$^{88}$$Nb and $$^{170}$$Ta for chemical studies of element 105, Db, using the GARIS gas-jet system

Huang, M.*; 羽場 宏光*; 村上 昌史*; 浅井 雅人; 加治 大哉*; 金谷 淳平*; 笠松 良崇*; 菊永 英寿*; 菊谷 有希*; 小森 有希子*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 304(2), p.845 - 849, 2015/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.64(Chemistry, Analytical)

ガスジェット搬送法と理研ガス充填型反跳イオン分離装置(GARIS)を組み合わせて、105番元素Dbの化学研究に使用する放射性のNbおよびTa同位体の生成・利用技術を開発した。$$^{262}$$Dbの合成と同じエネルギーの$$^{19}$$Fビームを用いて短寿命の$$^{88}$$Nbおよび$$^{170}$$Taを合成し、GARISを用いて分離したあと、ガスジェット搬送法を用いて化学実験室に引き出した。GARISの磁場を変更し、反跳核のエネルギー減速箔およびシャッターを挿入するだけで、他の実験条件は何も変更せずに、$$^{262}$$Db用の化学実験装置に$$^{88}$$Nbと$$^{170}$$Taを導入することに成功した。

論文

In situ synthesis of volatile carbonyl complexes with short-lived nuclides

Even, J.*; Ackermann, D.*; 浅井 雅人; Block, M.*; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; Eichler, R.*; Fan, F.*; 羽場 宏光*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(3), p.2457 - 2466, 2015/03

 被引用回数:15 パーセンタイル:77.35(Chemistry, Analytical)

金属カルボニル錯体の迅速その場合成を、核分裂や核融合反応によって生成される短寿命同位体を用いた実験によって実証した。高い反跳エネルギーを持つ短寿命核反応生成物を一酸化炭素分子と直接反応させることでカルボニル錯体を合成し、高い揮発性を持つ錯体のみをガス気流によって迅速に搬送し、化学分析・測定装置にかけて検出した。この手法を用いることで、Mo, Tc, Ru, Rh, W, Re, Os, Irの短寿命同位体の揮発性カルボニル錯体の合成に成功した。一方、HfとTaの揮発性錯体は検出されなかった。この手法は超重元素シーボーギウム(原子番号106)の化学研究に既に適用されており、また短寿命遷移金属同位体を用いた核科学研究の様々な分野への応用が今後期待される。

論文

Synthesis and detection of a Seaborgium carbonyl complex

Even, J.*; Yakushev, A.*; D$"u$llmann, Ch. E.*; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; 佐藤 哲也; Brand, H.*; Di Nitto, A.*; Eichler, R.*; Fan, F. L.*; et al.

Science, 345(6203), p.1491 - 1493, 2014/09

 被引用回数:64 パーセンタイル:83.15(Multidisciplinary Sciences)

超重元素の新しい錯体、106番元素シーボーギウム(Sg)のカルボニル錯体の合成に初めて成功し、その吸着特性を低温熱クロマトグラフィー・$$alpha$$線測定装置COMPACTを用いて調べた。理化学研究所の気体充填型反跳イオン分離装置GARISを用いて合成及び前段分離された短寿命核反応生成物$$^{265}$$Sgを、ヘリウムと一酸化炭素の混合ガス中に打ち込み、カルボニル錯体を合成した。生成したカルボニル錯体のうち揮発性の高いもののみをガス気流によってCOMPACTへと搬送し、低温熱クロマトグラフィー測定を行った。検出されたSgカルボニル錯体の吸着エンタルピーは-50kJ/molと求まり、この高い揮発性からこの錯体は6配位のSg(CO)$$_{6}$$であると結論した。これまで超アクチノイド元素では単純な無機錯体しか合成されたことがなく、本研究は超アクチノイド元素における初めての有機金属錯体合成の成果である。

論文

Development of evaluation method with X-ray tomography for material property of IG-430 graphite for VHTR/HTGR

角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 衛藤 基邦*; 小西 隆志*; 沢 和弘

Nuclear Engineering and Design, 271, p.314 - 317, 2014/05

 被引用回数:11 パーセンタイル:64.35(Nuclear Science & Technology)

本研究では、材料特性評価手法の開発及び重照射下でのIG-430の照射による特性変化を評価することを目的として、IG-430の弾性係数に及ぼす酸化及び緻密化の効果を調べた。また、X線CT画像に基づくIG-430の微細構造と材料特性の関係を調べた。その結果、緻密化した黒鉛の弾性係数は開気孔のみに依存すること及びX線CTを用いた材料特性評価が可能であることが分かった。しかし、高酸化度及び照射した材料を均質化法で評価する場合には、結晶粒中の閉気孔の数や形状を考慮する必要がある。

論文

Evaluation of fracture toughness of fine-grained isotropic graphites for HTGR

山田 輝明*; 松島 友貴*; 黒田 雅利*; 角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 沢 和弘

Nuclear Engineering and Design, 271, p.323 - 326, 2014/05

 被引用回数:15 パーセンタイル:69.89(Nuclear Science & Technology)

微粒等方性黒鉛IG-110とIG-430の破壊靱性の実験評価手法及びノッチ角度の依存性効果を調べるため、高温ガス炉用黒鉛の破壊靱性評価手法として近年提案されている三点曲げ試験を、ノッチ角度の異なる試験片を用いて行い、以下のことが分かった。(1)IG-110とIG-430の破壊靱性値はそれぞれ、0.890MPa・m$$^{1/2}$$、1.031MPa・mm$$^{1/2}$$であった。IG-110の破壊靱性値は、他の手法により得られた値と同じかやや低かった。(2)微粒黒鉛の破壊靱性値は、ノッチ角度に依存しない。(3)実験データを用いて、Griffith TheoryによるIG-110とIG-430の引張強度の比を見積もったところ、製造メーカから提供された引張強度比とよく一致した。

報告書

超高温ガス炉用等方性黒鉛(IG-110, IG-430)の酸化特性評価; 空気酸化による密度分布と圧縮強度の変化

藤田 一郎*; 衛藤 基邦*; 大崎 弘貴; 柴田 大受; 角田 淳弥; 小西 隆志; 山地 雅俊; 國本 英治

JAEA-Research 2013-004, 20 Pages, 2013/07

JAEA-Research-2013-004.pdf:2.4MB

高温ガス炉や第四世代の超高温ガス炉(VHTR)の炉心構造物には黒鉛が使用される。黒鉛は高温において炉内の冷却材ヘリウムガス中の不純物や空気侵入事故時の酸素ガス等により酸化する恐れがある。このため、黒鉛の酸化特性及びそれに伴う機械的特性の変化を評価しておくことが重要である。本研究では、高温ガス炉(VHTRを含む)用の材料であるIG-110及びIG-430黒鉛の520-900$$^{circ}$$Cにおける空気酸化特性及び酸化に伴う圧縮強度の変化について調べ、以下の結論を得た。(1)IG-430の酸化速度はIG-110の半分以下であるが、活性化エネルギーはほぼ同じ176kJ/molである。(2)酸化による密度分布と圧縮強度の変化には相関があり、同一の酸化重量変化においては、均一酸化が生じる600$$^{circ}$$C以下で強度が最も小さくなる。(3)酸化の進行過程においては、黒鉛試験片内のバインダー由来の結晶性の悪い部分から優先的に酸化が進行する。そのため、酸化消耗については、ガス化以外に、コークス粒子が脱離する影響も考慮する必要がある。

論文

Development of evaluation method with X-ray tomography for material property of IG-430 graphite for VHTR/HTGR

角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 衛藤 基邦*; 小西 隆志*; 沢 和弘

Proceedings of 6th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2012) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2012/10

本研究では、材料特性評価手法の開発及び重照射下でのIG-430の照射による特性変化を評価することを目的として、IG-430の弾性係数に及ぼす酸化及び緻密化の効果を調べた。また、X線CT画像に基づくIG-430の微細構造と材料特性の関係を調べた。その結果、緻密化した黒鉛の弾性係数は開気孔のみに依存すること及びX線CTを用いた材料特性評価が可能であることがわかった。しかし、高酸化度及び照射した材料を均質化法で評価する場合には、結晶粒中の閉気孔の数や形状を考慮する必要がある。

論文

Evaluation of fracture toughness of fine-grained isotropic graphites for HTGR

山田 輝明*; 松島 友貴*; 黒田 雅利*; 角田 淳弥; 柴田 大受; 藤田 一郎*; 沢 和弘

Proceedings of 6th International Topical Meeting on High Temperature Reactor Technology (HTR 2012) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2012/10

微粒等方性黒鉛IG-110とIG-430の破壊靱性の実験評価手法及びノッチ角度の依存性効果を調べるため、高温ガス炉用黒鉛の破壊靱性評価手法として近年提案されている三点曲げ試験を、ノッチ角度の異なる試験片を用いて行い、以下のことがわかった。(1)IG-110とIG-430の破壊靱性値はそれぞれ、0.890(MPam$$^{1/2}$$), 1.031(MPam$$^{1/2}$$)であった。IG-110の破壊靱性値は、他の手法により得られた値と同じかやや低かった。(2)微粒黒鉛の破壊靱性値は、ノッチ角度に依存しない。(3)実験データを用いて、Griffith TheoryによるIG-110とIG-430の引張強度の比を見積もったところ、製造メーカから提供された引張強度比とよく一致した。

論文

Correlation of microstructure and compressive strength of C/C composite using X-ray tomography

角田 淳弥; 柴田 大受; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 小西 隆志*; 沢 和弘

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 18(16), p.162012_1 - 162012_4, 2011/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.59(Materials Science, Ceramics)

炭素繊維強化炭素複合材料(C/Cコンポジット)は、その強度及び耐熱性が優れていることからVHTR制御棒要素の候補材の一つである。2次元C/Cコンポジットの特性評価モデルの開発は、C/Cコンポジット製制御棒の設計において最も重要な課題の一つである。2次元C/Cコンポジットの特性は、繊維/マトリックス等の微細構造に強く依存するので、その微細構造から特性を評価することが可能であると考えられる。本研究では、2次元C/Cコンポジットの微細構造をもとにした特性予測開発モデルを開発することを目的として、X線CT像を用いて気孔分布を調べ、微細構造に基づくモデルを開発した。また、圧縮強度を測定するとともにモデルを用いて評価した。その結果、X線CT像から2次元C/Cコンポジットの気孔分布を視覚的に確認し、その容積や形状を評価することができた。また、本モデルを用いて2次元C/Cコンポジットの応力分布傾向を摸擬することが有用であることを示した。しかしながら、正確に応力の大きさを評価するためには、2次元C/Cコンポジットの特性評価及び適切なメッシュの設定が必要である。

論文

Investigation of microstructural change by X-ray tomography and anisotropic effect on thermal property of thermally oxidized 2D-C/C composite for Very High Temperature Reactor

角田 淳弥; 柴田 大受; 國本 英治*; 山地 雅俊*; 小西 隆志*; 沢 和弘

Journal of Nuclear Science and Technology, 47(4), p.411 - 420, 2010/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.46(Nuclear Science & Technology)

2次元炭素繊維強化炭素複合材料(2D-C/Cコンポジット)は、高温下でも高い強度を維持するなど優れた機械的・熱的特性を有しており、超高温ガス炉(VHTR)の炉内構造物、例えば制御棒要素等の候補材の一つである。VHTRの炉内構造物として適用するうえで、2D-C/Cコンポジットの異方性がその特性に与える影響を明らかにしておくことが重要である。特に、2D-C/Cコンポジットの熱特性はその微細構造に強く依存するため、特性変化と微細構造変化の関係を明らかにするためには内部の微細構造を調べる必要がある。本研究では、X線トモグラフィーを用いて酸化した2D-C/Cコンポジットの層間ボイドやトランスバースクラックを明瞭に観察し、酸化した2D-C/Cコンポジットの熱伝導率変化及び熱膨張率変化と酸化率の関係が、繊維の向きごとに経験式を用いて表すことができることを明らかにして、異方性による特性の違いが黒鉛の結晶構造の向きと2D-C/Cコンポジットの微細構造の変化により説明できることを示した。

論文

A Modular metal-fuel fast reactor with one-loop main cooling system

近澤 佳隆; 岡野 靖; 此村 守; 佐藤 浩司; 澤 直樹*; 住田 裕之*; 中西 繁之*; 安藤 将人*

Nuclear Technology, 159(3), p.267 - 278, 2007/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.31(Nuclear Science & Technology)

小型炉は小型特有の合理化対策,設計規格化,習熟効果により投資及びR&Dリスクを削減しつつ大型炉に匹敵する経済性を達成する可能性がある。ここでは多数基設置時において大型炉と同等の経済性を達成する可能性のある300MWeナトリウム冷却小型炉の概念設計を実施した。燃料型式はPu-U-Zr3元合金の金属燃料、炉心型式は金属燃料において炉心出口温度550$$^{circ}$$Cを達成可能なZr密度含有率2領域単一Pu富化度炉心を採用した。冷却系は電磁ポンプを直列2基設置することにより、1ループ化し、1次系電磁ポンプは中間熱交換器内部に組み込む方式とした。燃料貯蔵設備は原子炉建屋容積低減を考慮して原子炉容器内貯蔵(IVS)として、使用済燃料の4年間貯蔵を想定した貯蔵容量を確保した。また、1主冷却系1ループ化については最も厳しいと考えられる配管破断を想定した過渡解析により成立性を評価した。発電プラント初号基とそれに対応した小規模の燃料製造・再処理設備の組合せによる実証設備における建設費評価を行い、小規模かつ商用運転に転用可能な設備において燃料サイクル全体の工学規模における実証が可能であることを示した。

論文

Basic concept on structural design criteria for zirconia ceramics applying to nuclear components

柴田 大受; 角田 淳弥; 馬場 信一; 山地 雅俊*; 石原 正博; 伊与久 達夫; 辻 延昌*

Key Engineering Materials, 297-300, p.728 - 733, 2005/11

熱・機械的特性に優れるセラミックス材料は、高温ガス炉の炉内構造物への適用が期待されている。結晶粒径を微細化した3モル%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体(3Y-TZP)セラミックスは、高温での超塑性現象を利用した圧延加工が可能であり有望な材料であるが、強度に関するデータは炉内構造物へ適用するために必要な設計基準を作るうえでは十分でない。本研究では、3Y-TZPセラミックスについて、室温で引張り,曲げ,圧縮試験を実施し、得られた強度データに基づき設計基準の概念検討を行った。その結果、平均の引張り強度は曲げ強度よりかなり小さく、応力条件下での正方晶から単斜晶への相変体機構を考慮することが重要であることを示した。また、得られた強度データをWeibull理論により確率論的に検討し、ジルコニア製構造物に対する設計基準の概念を提案した。

論文

確率論的手法による超塑性3Y-TZPセラミックスの強度特性の評価

馬場 信一; 柴田 大受; 山地 雅俊*; 角田 淳弥; 石原 正博; 本橋 嘉信*; 沢 和弘

日本機械学会関東支部茨城講演会(2004)講演論文集(No.040-3), p.61 - 62, 2004/09

高温ガス炉への応用が期待されている超塑性セラミックスについて、3mol%イットリア含有正方晶ジルコニア多結晶体(3Y-TZP)を用いて、炉内構造物としての健全性を評価するうえで必要となる室温における曲げ及び圧縮強さを調べ、Weibull強度理論による強度特性を検討した結果、以下の結論を得た。(1)3点曲げ強さで得られた応力-ひずみ曲線はほぼ直線性を示し、弾性体の挙動が認められた。一方、圧縮試験で得られた応力-変位の関係には非線形性が認められた。(2)3点曲げ強さの支点間距離(スパン)依存性の実験結果は、Weibull強度理論による予測値とほぼ一致する。(3)曲げ弾性率と圧縮弾性率はほぼ一致する。また、スパン長さに比例して曲げ弾性率は低下する。(4)曲げ強度及び圧縮強度ともにWeibull確率分布によく適合し、Weibull係数mは曲げ及び圧縮でそれぞれ9.5及び26.5である。

論文

2次元C/C複合材のクリープ特性と微細構造

柴田 大受; 馬場 信一; 山地 雅俊*; 角田 淳弥; 石原 正博

日本機械学会M&M2004材料力学カンファレンス講演論文集, p.407 - 408, 2004/00

高温ガス炉の炉内構造材として有望である2次元C/C複合材について、その健全性を評価する設計手法を確立するため、クリープの発現を含めた高温変形特性について調べ以下の結論を得た。(1)室温での引張り試験により、クリープ条件を調べるうえで基準とする室温引張り強さを160MPaと評価した。データの偏差は、炭素繊維の方向と試験片平行部の方向とのずれに関連することを示した。(2)800$$^{circ}$$Cでの高温変形試験において、室温引張強さの80%の応力では300時間では有意な変形挙動は見られなかった。また、95%の応力では、一般的なクリープ変形に似た時間に伴うひずみの増加挙動を示し、約10時間後に破断した。室温で同じ応力を加えた試験では変形を生じていないことから、高温での変形は温度による効果で発現したと考えられる。(3)高温変形破断後の試験片断面の状態から、繊維の引き抜きを伴う擬似クリープが生じたと考えられた。また、破壊の起点の一つとして、C/C材の製造時にマトリックス部に生じる残留気孔が関与していると推測される。C/C複合材を用いた炉内構造物の製作にあたっては、残留気孔の影響に注意すべきである。

口頭

R&Ds for application of IG-110 graphite to VHTR in-core components

柴田 大受; 國本 英治; 角田 淳弥; 山地 雅俊*; 小西 隆志*; 沢 和弘

no journal, , 

第4世代原子力システムにおける超高温ガス炉(VHTR)は炉外に約950$$^{circ}$$Cの高温のヘリウムガスを供給できる高温ガス炉である。日本の高温工学試験研究炉(HTTR)の炉内構造物には、微粒等方性のIG-110黒鉛(東洋炭素製)が使われており、高温ガス炉への応用が実証された黒鉛であり、VHTRの炉内黒鉛の主要な候補である。HTTRのための日本の黒鉛設計方針等ではIG-110黒鉛を炉内構造物に応用するうえでの基準が示されており、特性データ,酸化効果,照射効果等が含まれている。また、IG-110黒鉛の構造物試験の結果を反映している。したがって、IG-110黒鉛に対する黒鉛設計方針等は、必要な修正を行うことでVHTRの炉内黒鉛構造物へ適用可能であり、そのためにはVHTR条件におけるIG-110黒鉛の設計データの確立が重要な課題の一つである。VHTRの黒鉛構造物はHTTRよりも高照射量にさらされるため、高温・重照射における照射データの取得が重要であるが、照射データの内外挿方法の開発により、設計データの構築に役立てることが可能である。本研究は、IG-110黒鉛のVHTR炉内構造物への応用のための研究開発課題について取りまとめた結果を発表する。

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