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酒井 宏典; 徳永 陽; 神戸 振作; Zhu, J.-X.*; Ronning, F.*; Thompson, J. D.*; 小手川 恒*; 藤 秀樹*; 鈴木 康平*; 大島 佳樹*; et al.
Physical Review B, 106(23), p.235152_1 - 235152_8, 2022/12
被引用回数:1 パーセンタイル:10.22(Materials Science, Multidisciplinary)Ni置換系CeCoNiInについて、核四重極共鳴と核磁気共鳴(NQR/NMR)を用いて調べた。=2.3Kの超伝導転移gは、Ni置換によって徐々に下がってゆき、=0.25の時にゼロとなる。超格子を用いた密度関数計算によってNQRスペクトルの帰属を行い、スピン格子緩和率が一様に抑えられ、反強磁性スピン揺らぎがNi置換によって弱められることを明らかにした。=0.25のとき、が、=2Kで極大を示すことがわかった。このことは、遍歴電子の反強磁性スピン揺らぎがネスティングによって打ち消し合っているとして理解できる。
酒井 宏典; 徳永 陽; 神戸 振作; Zhu, J.-X.*; Ronning, F.*; Thompson, J. D.*; Ramakrishna, S. K.*; Reyes, A. P.*; 鈴木 康平*; 大島 佳樹*; et al.
Physical Review B, 104(8), p.085106_1 - 085106_12, 2021/08
被引用回数:4 パーセンタイル:29.17(Materials Science, Multidisciplinary)典型的な量子臨界金属であるCeCoInは、In元素をZn元素で少量置換することで、反強磁性を誘起できることが知られており、7%Zn置換系では、超伝導も共存する。NQRおよびNMRを用いて、微視的に電子状態を調べた結果、反強磁性はZn置換子周辺で起こり、超伝導は置換子から離れた電子状態が核となって起こり、近接効果により、バルク全体に超伝導が拡がる、という不均一性を見出した。Zn置換子周辺にある局所不均一性は、磁場をかけても残存することも見出した。
川崎 浩平; 品田 健太; 岡本 成利; 影山 十三男; 江田 考志; 岡崎 日路; 鈴木 弘道; 山本 和也; 小田部 隼
JAEA-Technology 2020-025, 80 Pages, 2021/03
プルトニウム燃料第三開発室は、高速実験炉「常陽」及び高速増殖原型炉「もんじゅ」のMOX燃料製造を目的に昭和63年に運転を開始した施設であり、非密封の核燃料物質を大量に取り扱う大型のグローブボックスが設置された。これらのグローブボックス窓板には「使用施設等の位置、構造及び設備の基準に関する規則」の施行(平成25年12月)以降に設置するものを除き、アクリル(可燃性)が用いられている。グローブボックス内の火災に対しては、建設当初からハロゲン化物消火設備による自動消火システムを導入しているが、グローブボックスの外側からの火災に対して、アクリルの直接的な対策が課題であった。そのため、可能な限りグローブボックスの外側からの火災に対するグローブボックス窓板への影響を軽減する火災対策シートを開発、最終的には難燃性のシートを実装した。開発の着眼点は、不燃又は難燃シートに粘着材を塗布した複合材で不燃又は難燃性を有していること。また、使用環境(核燃料物質からのガンマ線、蛍光灯からの紫外線)で劣化が著しくないこと、グローブ作業での作業員の視認性を確保できる透明なシートであること等とした。これらの火災対策シートを貼り付けたアクリル板の火災損傷防止試験及び火災対策シートを用いた使用環境影響試験を行い、良好な結果を得た。一方、火災対策シートの貼り付け作業等における外部被ばくを低減する観点から、プルトニウム燃料技術開発センター内にワーキンググループを立ち上げ、施工試験等で効率的な施工を実現する方法を検討・試行し、作業の標準化を図り、基本手順書にまとめた。本報告書は、グローブボックス窓板用火災対策シートに係る火災損傷防止試験及び使用環境影響試験と、施工性試験等を通じて得られた知見を取りまとめたものである。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:49 パーセンタイル:96.63(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
早川 頌*; 土井原 康平*; 沖田 泰良*; 板倉 充洋; 愛知 正温*; 鈴木 克幸*
Journal of Materials Science, 54(17), p.11509 - 11525, 2019/09
被引用回数:17 パーセンタイル:56.46(Materials Science, Multidisciplinary)We performed molecular dynamics simulations to evaluate the effects of stacking fault energy (SFE) on interactions between a screw dislocation and spherical voids in face-centered cubic (fcc) metals. It was observed that the frequency of the cross-slips is a critical factor affecting the interaction, with primarily three different interaction morphologies being observed: (1) the two partial dislocations detach from the void independently with a time lag, (2) the two partial dislocations detach from the void almost simultaneously on a single slip plane, and (3) the two partial dislocations detach from the void almost simultaneously while involving more than one cross-slip and a jog formation. The magnitude of the critical resolved shear stress (CRSS) increases in the order mentioned above. The CRSS values for interaction morphology (2), which was observed most frequently in this study, were in good agreement with those predicted analytically by adjusting the parameters dependent on the SFE. Based on the obtained results, we discussed the applicability of the analytical model for void hardening in fcc metals. The results of this work contribute significantly to the modeling of mechanical property degradation in irradiated metals.
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.
Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04
被引用回数:282 パーセンタイル:99.70(Multidisciplinary Sciences)小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。
中西 大貴*; 川畑 友弥*; 土井原 康平*; 沖田 泰良*; 板倉 充洋; 鈴木 克幸*
Philosophical Magazine, 98(33), p.3034 - 3047, 2018/09
被引用回数:10 パーセンタイル:44.55(Materials Science, Multidisciplinary)原子炉内部で使用されるオーステナイト鋼は積層欠陥エネルギーが低いことで知られ、そのため積層欠陥を伴う照射欠陥クラスタが大きくなることが予想される。この傾向を定量評価するため、FCC金属のモデルポテンシャルにおいて積層欠陥エネルギーだけを変化させたものを用い照射欠陥生成の分子動力学シミュレーションを様々な温度において実行し、生成した照射欠陥クラスタの種類と数を調べた。その結果移動可能な格子間原子クラスタの生成数が積層欠陥エネルギーとともに大きく変化することが見出された。
土井原 康平*; 沖田 泰良*; 板倉 充洋; 愛知 正温*; 鈴木 克幸*
Philosophical Magazine, 98(22), p.2061 - 2076, 2018/05
被引用回数:21 パーセンタイル:69.57(Materials Science, Multidisciplinary)原子炉材料、特に炉内構造材のオーステナイトの照射脆化を評価する際に、オーステナイトの特徴である低い積層欠陥エネルギーの影響を評価する必要がある。本研究では積層欠陥エネルギーだけを変化させたFCC金属のモデルポテンシャルを用いて転位とボイドの相互作用形態を評価し、ボイドの大きさと積層欠陥エネルギーの値によって様々な相互作用形態があることを見出した。
伊能 康平*; Hernsdorf, A. W.*; 今野 祐多*; 幸塚 麻里子*; 柳川 克則*; 加藤 信吾*; 砂村 道成*; 広田 秋成*; 東郷 洋子*; 伊藤 一誠*; et al.
ISME Journal, 12(1), p.31 - 47, 2018/01
被引用回数:52 パーセンタイル:90.22(Ecology)岐阜県瑞浪市の超深地層研究所において、深度300メートルの地下水を地下坑道から採取し、地下微生物の生態系を調査した。その結果、花崗岩深部でマグマ由来のメタンに依存した微生物生態系が存在することを明らかにした。
平山 英夫*; 近藤 健次郎*; 鈴木 征四郎*; 谷村 嘉彦; 岩永 宏平*; 永田 寛*
EPJ Web of Conferences, 153, p.08010_1 - 08010_3, 2017/09
被引用回数:3 パーセンタイル:84.80(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所3号機のシールドプラグ上は高線量率となっており、この主要な線源を調査するために鉛製コリメータ付CdZnTe検出器を用いて光子線の波高分布を測定した。その結果、低エネルギー光子線の寄与が大きいことがわかった。0.662MeV光子のピーク計数率から、60cm厚コンクリート製のシールドプラグ1層目下部のCs-137放射能密度は、8.110 5.710Bq/cmであると評価された。Cs-137が、半径6mのシールドプラグの下部隙間に、シールドプラグ上5箇所で評価した放射能密度の平均値2.610Bq/cmで均一に付着しているとすると、Cs-137の合計放射能は30PBqと見積もられる。
伊能 康平*; 今野 祐多*; 幸塚 麻里子*; 廣田 明成*; 東郷 洋子*; 福田 朱里*; 小松 大介*; 角皆 潤*; 田辺 章文*; 山本 智*; et al.
Environmental Microbiology Reports (Internet), 8(2), p.285 - 294, 2016/04
被引用回数:29 パーセンタイル:68.90(Environmental Sciences)瑞浪超深地層研究所の深度300mの花崗岩中の地下水を対象として、ボーリング孔を利用した微生物特性の調査を行った。ボーリング孔から得られた地下水は、当初、好気性の水素酸化に関わるHydrogenophaga spp.が優勢種であったが、3年後にはNitrospirae門の微生物が優勢種となった。後者の微生物種は系統学的に深部地下水や陸域の温泉水において観察される種であり、この地域の土着の微生物種と考えられた。
廣本 武史; 本庄 栄二郎*; 野田 尚信*; 玉田 太郎; 数馬 恒平*; 鈴木 正彦*; Blaber, M.; 黒木 良太
Protein Science, 24(3), p.395 - 407, 2015/03
被引用回数:66 パーセンタイル:89.27(Biochemistry & Molecular Biology)チョウマメの花弁に含まれるUDP-glucose: anthocyanidin 3--glucosyltransferase(UGT78K6)は、UDP-glucoseを糖供与体とし、青色色素の基本骨格をなすデルフィニジンへの糖転移を触媒する酵素である。本酵素は、「フラボノール」に類似した化学構造を有するにもかかわらず、デルフィニジンなど「アントシアニジン」特異的な糖転移活性を示す。その糖受容体認識に関わる構造基盤を明らかにするため、UGT78K6単独の立体構造ならびに各糖受容体(アントシアニジンに分類されるデルフィニジンとペチュニジン、またフラボノールの一種であるケンフェロール)が結合した複合体の立体構造をX線結晶構造解析により決定した。今回の研究で見出された糖受容体の結合様式は、これまでに報告されている類似の糖転移酵素(赤ブドウ由来GT1)とケンフェロールとの結合様式とは全く異なるものであり、発色の異なる糖受容体「アントシアニジン」と「フラボノール」をどのように識別しているのか、その分子メカニズムの解明を可能とした。今後、得られた構造情報を基に糖受容体との相互作用部位を改変することにより、色味の異なる色素化合物の合成あるいは医薬品候補分子の合成を可能にするものと期待される。
鈴木 克樹*; 林 健太郎*; 栗原 孝平*; 中垣 隆雄*; 笠原 清司
ISIJ International, 55(2), p.340 - 347, 2015/02
被引用回数:23 パーセンタイル:69.83(Metallurgy & Metallurgical Engineering)製鉄におけるCO排出量削減のために炭素循環製鉄(iACRES)が提案された。iACRESの効果を定量的に評価するために、化学プロセスシミュレータAspen PlusによりiACRESのプロセスフローモデルを作成し、熱物質収支からCO排出量とエクセルギー収支の解析を行った。高温ガス炉(HTGR)のエクセルギーを用いた固体酸化物電解(SOEC)と逆シフト反応をCO再生法として想定し、SOECではCO回収貯蔵の有無も考慮した。iACRESによってCO、Hが高炉に循環されたことによりCO排出量は3-11%削減されたが、CO再生のためにHTGRからのエクセルギーを投入したためエクセルギー有効率は1-7%低下した。
林 健太郎*; 鈴木 克樹*; 栗原 孝平*; 中垣 隆雄*; 笠原 清司
炭素循環製鉄研究会成果報告書; 炭素循環製鉄の展開, p.27 - 41, 2015/02
炭素循環製鉄(iACRES)によって、製鉄における石炭消費量とCO排出量の削減が期待される。iACRESの効果を定量的に評価するために、化学プロセスシミュレータAspen PlusによりiACRESプロセスにおける高炉のフロー図を作成し、熱物質収支からCO排出量とエクセルギー収支の解析を行った。高温ガス炉(HTGR)のエクセルギーを用いた固体酸化物電解(SOEC)と逆シフト反応をCO再生法として想定し、SOECではCO回収貯蔵の有無も考慮した。iACRESによって石炭消費量が削減されたことによりCO排出量は3-11%削減されたが、CO再生のためにHTGRからのエクセルギーを投入したためエクセルギー有効率は1-7%低下した。
廣本 武史; 本庄 栄二郎*; 玉田 太郎; 野田 尚信*; 数馬 恒平*; 鈴木 正彦*; 黒木 良太
Journal of Synchrotron Radiation, 20(6), p.894 - 898, 2013/11
被引用回数:39 パーセンタイル:86.30(Instruments & Instrumentation)チョウマメの花弁には、テルナチンと呼ばれるポリアシル化アントシアニンが含まれている。その生合成の最初の段階を担うのがUDP-グルコース:アントシアニジン3--グルコシルトランスフェラーゼ(3GT-A)であり、UDP-グルコースを糖供与体とし、糖受容体であるアントシアニジン類への糖転移反応を触媒する。ここでは3GT-Aの構造機能相関を明らかにするため、3GT-Aの大腸菌組換え体を調製し、その立体構造をX線結晶構造解析により1.85分解能で決定した。その全体構造は、2つのRossmann-like //ドメインから成るGT-Bフォールドを有しており、また2つのドメイン間に形成されたクレフトには、糖供与体(UDP-Glc)および糖受容体を結合するキャビティが存在していた。既に報告されている赤ブドウ由来フラボノイド3--グリコシルトランスフェラーゼ(GT1)との構造比較より、糖受容体であるケンフェロールの結合に関与するアミノ酸残基が3GT-Aにおいて有意に置換されていることが明らかとなった。これらの知見は、両酵素の糖受容体特異性の差別化を理解する上で重要と考えられる。
Kim, G.; 中島 康平*; 手島 直哉*; 立川 崇之; 鈴木 喜雄; 武宮 博
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 2, p.634 - 638, 2011/10
原子力機構では、地震時における原子力発電施設の健全性に関する確認手法の高度化を目指し、原子力プラント耐震性評価用三次元仮想振動台の構築を実施している。数千部品からなる原子力発電施設全体を対象とした解析は、膨大な計算を要することから単一の計算機では困難である。本課題を解決するための一つの手段として、グリッド上の複数の計算機を連携させて計算を実施することを提案する。その際、連携する複数の計算機上でジョブの投入,ジョブ間ファイル転送,ジョブ再実行などといったプロセスを何度も行う必要がある。従来の仮想振動台ではこれらのプロセスが自動化されていなかったため研究者が手動でやらなければならず大きな手間になっていた。本研究では、これらのプロセスの自動化を実現するために、統合シミュレーションフレームワークの機能に取り組んだ。また、その機能を利用して開発したグリッド対応三次元仮想振動台アプリケーションを用いて高温工学実験研究炉を対象にした施設全体規模の弾性解析を実施し、一週間に及ぶ自動長時間計算に成功した。本実施により、プロセス自動化の有効性を確認することができた。
Kim, G.; 中島 康平*; 手島 直哉; 立川 崇之; 鈴木 喜雄; 武宮 博
Proceedings of Joint International Conference of 7th Supercomputing in Nuclear Application and 3rd Monte Carlo (SNA + MC 2010) (USB Flash Drive), 5 Pages, 2010/10
原子力機構では原子力グリッド基盤(AEGIS)上で原子力発電施設の経年化・健全性確認への貢献、運転状態の科学的認知支援を目指し、原子力プラント耐震性評価用三次元仮想振動台の構築を実施している。数千部品からなる原子力発電施設の全容解析のためにはグリッド上の複数の計算機を跨いだ数週間に及ぶ長時間計算を実施する必要がある。また、実施の間複数ジョブの投入,ジョブ間ファイル転送,ジョブ再実行などといったプロセスを何度も行う必要がある。従来の仮想振動台ではこれらのプロセスが自動化されていなかったため研究者が手動でやらなければならなく大きな手間になっていた。本研究では、これらのプロセスを自動化させた三次元仮想振動台用グリッドアプリケーションを開発した。自動化を実現するためには原子力機構で開発した総合シミュレーションフレームワークの機能を取り組んだ。そして、開発したアプリケーションを用いて高温工学実験炉を対象にした全容解析を実施し、研究者の関与を必要としない高利便性の実行環境で一週間ほどの長時間計算に成功した。本実施により、プロセス自動化の有効性を確認することができた。
立川 崇之; 中島 康平*; Kim, G.; 手島 直哉; 鈴木 喜雄; 武宮 博
High Performance Computing on Vector Systems 2010, p.107 - 120, 2010/09
分散配置された計算機上に実装されたプログラムを協調動作させることにより、原子力プラントの耐力シミュレーションや核融合プラズマの制御シミュレーションなど、大規模かつ複雑な統合シミュレーションを可能とする枠組みについて紹介する。シミュレーション技術の進展に伴い多様なシミュレーション手法を統合することで、より精緻なシミュレーションが実行可能となってきている。しかしながら、個々のシミュレーション手法を実装したコードを組合せ、実行制御しながら動作させることは、科学者にとって大きな負担となっている。われわれは統合シミュレーションにおける個々の要素プログラムの実行パターンが、ワークフロー型,パイプライン型などに分類できることに着目し、それらのパターンを設定ファイルに記述するだけで要素プログラムを連携動作可能とする機能を実現することで、既存コードを大幅に修正することなく連携動作可能とする枠組みを開発した。そして、核融合プラズマのシミュレーションに適用し、開発した枠組みが想定したシナリオ通りにシミュレーションを連携実行させることができることを示した。
立川 崇之; 中島 康平*; 手島 直哉; Kim, G.; 鈴木 喜雄; 武宮 博; 林 伸彦; 射場 克幸*
Proceedings of 3rd International Joint Conference on Computational Sciences and Optimization (CSO 2010), p.322 - 326, 2010/05
We have developed the Simple Orchestration Application Framework (SOAF) on a grid infrastructure to control cooperative and multiple execution of simulation codes on remote computers from a client PC. SOAF enables researchers to generate a scenario of their executions by only describing a configuration file which includes the information of execution codes and file flows among them. SOAF does not need substantial modification of the simulation codes. We have applied SOAF to the "Burning Plasma Integrated Code" which consists of various plasma simulation codes which exist on distributed heterogeneous computers located in different sites. We succeeded in cooperative and concurrent execution of four plasma simulation codes without substantial modification.
立川 崇之; 中島 康平*; Kim, G.; 木野 千晶; 手島 直哉; 鈴木 喜雄; 武宮 博
FUJITSUファミリ会論文集(インターネット), 19 Pages, 2010/03
分散配置された計算機上に実装されたプログラムを協調動作させることにより、原子力プラントの耐力シミュレーションや核融合プラズマの制御シミュレーションなど、大規模かつ複雑な統合シミュレーションを可能とする枠組みについて紹介する。シミュレーション技術の進展に伴い多様なシミュレーション手法を統合することで、より精緻なシミュレーションが実行可能となってきている。しかしながら、個々のシミュレーション手法を実装したコードを組合せ、実行制御しながら動作させることは、科学者にとって大きな負担となっている。われわれは統合シミュレーションにおける個々の要素プログラムの実行パターンが、ワークフロー型,パイプライン型などに分類できることに着目し、それらのパターンを設定ファイルに記述するだけで要素プログラムを連携動作可能とする機能を実現することで、既存コードを大幅に修正することなく連携動作可能とする枠組みを開発した。