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山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 多田 健一
Nuclear Science and Engineering, 196(11), p.1267 - 1279, 2022/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードFRENDYの多群断面積生成機能に、共鳴上方散乱効果を組み込んだ。共鳴上方散乱効果は、超詳細群スペクトルの変化による自己遮蔽因子の変化と、弾性散乱断面積の変化により考慮される。検証計算では、超詳細群スペクトル、実効断面積、ドップラー効果への影響を確認した。また、エネルギー群構造や、共鳴上方散乱の取り扱いが、実効断面積と弾性散乱行列の変化を通じてドップラー効果に及ぼす影響について調査した。これらの検討の結果、FRENDYで共鳴上方散乱を考慮した多群断面積を適切に生成できることが分かった。
今野 力; 多田 健一; 権 セロム*
Proceedings of 14th International Conference on Radiation Shielding and 21st Topical Meeting of the Radiation Protection and Shielding Division (ICRS-14/RPSD 2022) (Internet), p.440 - 443, 2022/11
JENDL-4.0の多群ファイルMATXSLIB-J40を用いて、中心に20MeVの中性子源のある半径1mの非分離共鳴データのある単一核種でできた物質の球の中性子スペクトルをANISNコードで計算したところ、不自然な中性子スペクトルになった。この問題の原因を調べ、NJOYコードの非分離共鳴処理で作られる仮想的な断面積セットにおける断面積の非現実的な深い谷が原因で、NJOYで作られたMATXS多群ファイルを用いたSn計算で妥当な結果を得ることができないことを明らかにした。また、NJOYを修正することにより、この問題を解決できることも示した。
神谷 朋宏; 小野 綾子; 多田 健一; 秋江 拓志; 長家 康展; 吉田 啓之; 川西 智弘
Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 8 Pages, 2022/11
原子炉内の現象を忠実に再現するマルチフィッジクス解析プラットフォームJAMPAN(JAEA advanced multi-physics analysis platform for nuclear system)の開発を行っている。JAMPANは、現在、核計算と熱流動計算の連成解析を対象として開発されており、連続エネルギーモンテカルロ計算コードMVPと多相多成分詳細熱流動解析コードJUPITERを結合させた計算が可能となっている。将来的には他の解析コードへの入れ替えや、核計算と熱流動計算以外の解析コードとの連成も想定し、JAMPANは拡張性の高い設計となっている。JAMPANの解析例として、少数の燃料棒から構成される二相流体系を用いて、MVPとJUPITERの連成解析を実施した。解析結果は物理的に妥当な結果となっており、核熱連成解析を適切に実行できていることを確認した。
千葉 豪*; 山本 章夫*; 多田 健一
Journal of Nuclear Science and Technology, 8 Pages, 2022/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)本論文では、ACE-FRENDY-CBZと名付けた新しい中性子解析の流れを提案する。本解析は、アプリケーションライブラリを一切使用せず、ACEファイルを起点として、ターゲットシステムを構成する媒体の多群断面積データをFRENDYコードで計算し、多群中性子輸送計算をCBZコードシステムのモジュールで実行するものである。ACE-FRENDY-CBZを8つの高速中性子体系に対してテストし、モンテカルロ計算とk-effを比較したところ、裸の体系とトリウム反射体体系で30pcm以内で、ウラン反射体体系で約100pcm以内で一致することを確認した。ウラン反射体体系で差異が大きい原因は、中性子流を重みとして全断面積を縮約したことが原因であることを突き止めた。中性子流を重みとして縮約した全断面積を用いた計算では、ウラン反射系で系統的にk-effが過小評価されることが明らかになった。
多田 健一; 山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 小野 道隆*; 東條 匡志*
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors 2022 (PHYSOR 2022) (Internet), 10 Pages, 2022/05
核データ処理は評価済み核データライブラリと輸送計算コードを繋ぐ重要なインターフェースである。原子力機構では、新しい核データ処理コードFRENDYの開発を2013年から開始し、PHITSやSerpent、MCNPといった連続エネルギーモンテカルロ計算コード用のACEファイルを生成可能なFRENDY第1版を2019年に2条項BSDライセンスのオープンソースソフトウェアとして公開した。FRNDY第1版を公開後、中性子入射の多群断面積生成、非分離共鳴断面積の確率テーブルに対する統計的不確かさの定量化、ACEファイルの摂動、ENDF-6形式の核データファイルの編集など、様々な機能を開発してきた。これらの機能をFRENDYに実装し、第2版として公開した。本発表では、FRENDYの概要とFRENDY第2版で新たに実装された機能について紹介する。
小野 道隆*; 東條 匡志*; 多田 健一; 山本 章夫*
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors 2022 (PHYSOR 2022) (Internet), 9 Pages, 2022/05
本研究では、核データ処理コードFRENDYとNJOYを用いて作成したACEファイルおよび多群断面積ファイルで核計算を実施し、核データ処理が核計算に与える影響について調査した。ACEファイルの検証にはMCNPを用い、ICSBEPベンチマークを含む多くの計算体系で実効増倍率を比較した。その結果、統計誤差の範囲内でよく一致することを確認した。多群断面積ファイルの検証には、BWR炉心設計コードLANCR/AETNAを用い、99燃料が装荷された商業炉規模のBWR5平衡炉心体系及び9
9単一集合体体系の解析結果を比較した。その結果、集合及び炉心特性がFRENDYとNJOYでよく一致することを確認した。これらの検証の結果、FRENDYはNJOYと同様に高い信頼性を持っていることが確認できた。
多田 健一; 近藤 諒一; 遠藤 知弘*; 山本 章夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 8 Pages, 2022/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)感度解析や不確かさ評価は評価済み核データの改良にとって重要な役割を担っている。現在の計算機性能の向上によって、連続エネルギーモンテカルロ計算コードを用いた感度解析や不確かさが可能となってきている。そこで本研究では、FRENDYのモジュールを用いて、連続エネルギーモンテカルロ計算コードで用いられるACEファイルの摂動ツールを開発した。本摂動ツールを用いて微視的断面積,核分裂当たりの中性子数,核分裂スペクトルを摂動させることができる。また、ユーザーが共分散データを用意すれば、ランダムサンプリング法を用いた不確かさ解析を行うこともできる。本摂動ツールの検証のため、実効増倍率の不確かさを感度解析コードSCALE/TSUNAMI及びMCNP/KSENと比較した。その結果、本摂動ツールを用いたランダムサンプリング法で得られた不確かさは、SCALE/TSUNAMIやMCNP/KSENとよく一致することを確認した。
山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 多田 健一
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(12), p.1343 - 1350, 2021/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)背景断面積の自動設定機能を多群断面積処理コードFRENDY/MGに実装した。背景断面積の自己遮蔽因子の依存性はエネルギー群,反応タイプ,核種ごとに大きく異なることから、自動的な背景断面積の設定は難しく、試行錯誤を繰り返してきた。本手法では、背景断面積を初期に10点設定し、そこから自己遮蔽因子の内挿誤差を考慮して削除や中点追加を繰り返すことで、自動的に背景断面積を設定する。また、本手法では、内挿法として、monotone cubic interpolation法を採用した。本手法を用いることで、線形内挿の場合に比べて少ない背景断面積で高精度に自己遮蔽因子を内挿できることが分かった。本手法を用いてJENDL-4.0及びJENDL-4.0uに含まれる全核種において背景断面積を計算したところ、10から25点で内挿誤差1%以下で自己遮蔽因子が計算できることが分かった。
山本 章夫*; 多田 健一; 千葉 豪*; 遠藤 知弘*
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(11), p.1165 - 1183, 2021/11
被引用回数:5 パーセンタイル:86.54(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードFRENDYに中性子入射の多群断面積ライブラリ作成機能を実装した。FRENDYは既にACE形式の断面積ライブラリ作成機能を有していることから、ENDF形式ではなく、ACE形式を起点として多群断面積ライブラリを作成する。多群断面積ライブラリ作成機能の検証のため、NJOYと処理結果を比較した。比較に用いた評価済み核データライブラリはJENDL-4.0, -4.0u, -54, ENDF/B-VII.1, -VIII.0, JEFF-3.3、そしてTENDL-2019である。FRENDYで生成した多群断面積は、NJOYで生成した多群断面積とよく一致し、またFRENDYで生成した多群断面積を用いた核計算結果は、MCNPの結果とよく一致した。このことから、FRENDYで適切に多群断面積ライブラリを作成することが可能となった。
藤本 望*; 多田 健一; Ho, H. Q.; 濱本 真平; 長住 達; 石塚 悦男
Annals of Nuclear Energy, 158, p.108270_1 - 108270_8, 2021/08
被引用回数:2 パーセンタイル:56.5(Nuclear Science & Technology)Japan Atomic Energy Agency has developed a new nuclear data processing code, namely FRENDY, to generate the ACE files from various nuclear libraries. A code-to-experiment verification of FRENDY processing was carried out in this study with criticality benchmark assessments of the high temperature engineering test reactor. The ACE files of the JENDL-4.0 and ENDF-B-VII.1 was generated successfully by FRENDY. These ACE files have been used in MCNP6 transportation calculation for various benchmark problems of the high temperature engineering test reactor. As a result, the k and reaction rate obtained by MCNP6 calculation presented a good agreement compared to the experimental data. The proper ACE files generation by FRENDY was confirmed for the HTTR criticality calculations.
山本 章夫*; 多田 健一; 千葉 豪*; 遠藤 知弘*
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.544 - 547, 2021/06
FRENDYの多群断面積作成機能FRENDY/MGの検証を効率的に行うため、FRENDY/MGとNJOY2016で生成された多群断面積を用いた一群の反応率を比較した。軽水炉,高速炉及び1/Eの三つの中性子スペクトルを一群の反応率の計算に用いた。ほとんどの核種において、一群の反応率は十分に小さいことが分かり、FRENDY/MGの妥当性が示された。FRENDY/MGはFRENDYの一部として近い内に公開する予定である。
千葉 豪*; 山本 章夫*; 多田 健一; 遠藤 知弘*
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.556 - 558, 2021/06
炉心解析コードCBZ用の多群断面積ライブラリを核データ処理コードFRENDYを用いて作成した。新しく作成した断面積ライブラリを用いて高速炉(MET-1000)を解析した。NJOY2016で作成した断面積ライブラリでの解析結果と比較した。その結果、両者の解析結果はよく一致することが分かり、FRENDYで適切に高速炉用の多群断面積ライブラリが生成できることを確認した。また、実効増倍率の微小な差異についても摂動論を用いてその要因を調査した。
遠藤 知弘*; 野口 晃広*; 山本 章夫*; 多田 健一
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.184 - 187, 2021/06
本研究では、水のみといった非増倍体系においてもアルファ固有値の感度解析が実施可能であることを確認した。本研究では、核データ処理コードFRENDYを用いて水の熱中性子散乱則データを処理し、多群断面積を作成した。利用した評価済み核データライブラリはENDF/B-VII.1, -VIII.0, JENDL-4.0, -5a4で、アルファ固有値とその不確かさについてライブラリ間の違いを調べた。アルファ固有値に対する核データ起因の不確かさに関する予備的な結果として、計算で求めたアルファ固有値と実験で測定したアルファ固有値の差異が小さいことが分かった。また、更なる検証のためには、水の熱中性子散乱の核データの不確かさに起因するアルファ固有値の不確かさや実験バイアスについて再考する必要があることが分かった。
多田 健一
炉物理の研究(インターネット), (73), 5 Pages, 2021/03
本発表は2020年10月に実施した、核データ処理コードFRENDYに関する講習会の報告である。炉物理部会報では、講師,企画,参加者のそれぞれの立場から講習会の感想を書いているが、本資料はその内の講師からの講習会の感想について記載したものである。
多田 健一
JAEA-Data/Code 2020-014, 30 Pages, 2020/10
東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉は、我が国の最も重要な課題の一つである。この廃炉作業において重要な項目が、燃料デブリの取り出しである。この燃料デブリ取り出し時には、作業者の被ばく等を防ぐ観点から、燃料デブリの臨界防止が求められている。本研究では、燃料デブリの臨界解析に着目し、この燃料デブリの臨界解析に係る計算時間の短縮を目的に、簡易に燃料デブリの臨界性を解析することができる簡易燃料デブリ臨界性解析ツールHAND (Handy Criticality ANalysis tool for fuel Debris)を開発した。予備解析としてHANDを用いて詳細解析で解析すべき解析範囲を絞ることで、詳細解析の試行数の削減に貢献することが期待できる。HANDはExcelのマクロで動作するデータベースである。HANDの入力にはGUIが利用でき、また作図も自動で行うことができる。このようにHANDは誰でも簡単に利用することが可能であり、臨界性を直感的に理解しやすいという特徴を持っている。そのため、本ツールは原子炉物理学の初学者等に対し、臨界について理解するための教育ツールとしての利用も期待できる。本報告書では、HANDの概要と利用方法について説明する。
岩本 修; 岩本 信之; 木村 敦; 多田 健一
核データニュース(インターネット), (127), p.1 - 10, 2020/10
経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)で行われている核データ評価に関する国際協力の枠組みである核データ評価国際協力ワーキングパーティ(WPEC)の第32回年会とその下で活動しているサブグループの会合が、2020年5月11日から15日の日程でウェッブ形式で開催された。本年会では、各地域や各国の核データに関する測定及び評価の進捗とサブグループの活動状況が報告され、また、サブグループ会合ではそれぞれの活動に関する議論が行われた。これらの会合の概要について報告する。
多田 健一; 岩本 修
Proceedings of 2019 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC 2019), Vol.2, p.1622 - 1624, 2020/08
原子力機構では、粒子輸送計算コードの基礎データとして、評価済み核データライブラリJENDLを整備しており、今日では世界で最も有名な評価済み核データライブラリの一つとなっている。本発表では、放射線輸送計算コードの開発者及び利用者に対し、JENDLの最近の活動と、今後リリース予定のJENDL-5の概要について紹介する。また、JENDL関連の活動として、評価済み核データライブラリを粒子輸送計算コードで利用可能な断面積ライブラリに変換する核データ処理コードFRENDYの開発についても併せて説明する。
山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 多田 健一
Transactions of the American Nuclear Society, 122(1), p.714 - 717, 2020/06
FRENDYに連続エネルギーモンテカルロ計算コード用の断面積ライブラリであるACEファイルを入力として、中性子の多群実効断面積を作成する機能を開発中である。本発表では、本機能の概要とNJOYのGROUPRとの処理結果の比較を行う。
多田 健一
Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors; Transition To A Scalable Nuclear Future (PHYSOR 2020) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2020/03
確率テーブルは連続エネルギーモンテカルロ計算コードにおいて非分離共鳴領域の自己遮蔽効果を考慮する手法として広く利用されている。確率テーブルはラダー法を用いて計算される。ラダー法では非分離共鳴領域の平均的な共鳴パラーメータと乱数を用いて疑似的な共鳴構造を多数作ることで、確率テーブルを計算している。確率テーブルはこの疑似的な共鳴構造を作る回数、すなわちラダー数に影響される。このラダー数は断面積ライブラリの作成時間に大きな影響を与えることから、断面積ライブラリ作成時間を低減させるためにはラダー数を出来るだけ少なくすることが重要である。しかし、最適なラダー数の検討は今まで行われていなかった。そこで本研究では、JENDL-4.0の全核種を対象として、最適なラダー数の検討を行った。その結果、ラダー数100で詳細なラダー数を用いた確率テーブルとの差異が十分に小さくなることが分かった。また、確率テーブルの差異が臨界解析に与える影響を評価したところ、確率テーブルの差異が臨界解析に与える影響は小さいことが分かった。
多田 健一; 国枝 賢
KURNS-EKR-5, p.229 - 232, 2019/12
R-matrix Limitedは共鳴断面積を表記する最新の共鳴公式である。近年、ENDF/B-VIII.0やJEFF-3.3など、最新の評価済み核データライブラリへの導入が進められており、今後の導入拡大が予想される。R-matrix Limitedは従来の共鳴公式とは大きく異なっていることから、R-matrix Limitedを取り扱うためには大幅な修正が必要となる。本研究では、原子力機構が開発している核データ処理コードFRENDYでR-matrix Limitedを取り扱えるようにするため、AMURコードを取り込んだ。核データ処理結果をNJOY2016と比較したところ、FRENDYが適切にR-matrix Limitedを取り扱えることを確認した。